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*スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園 【すーぱーだんがんろんぱつー さよならぜつぼうがくえん】 |ジャンル|ハイスピード推理アクション(ADV)|&amazon(B007Y2KLEW)| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売・開発元|スパイク・チュンソフト|~| |発売日|2012年7月26日|~| |定価|パッケージ版:6,279円、限定版:9,429円、DL版:5,200円|~| |レーティング|CERO:C(15歳以上対象)|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| ---- #contents(fromhere) ---- **ストーリー 各分野において優れた才能を持つ超高校生級の少年少女のみが入学できる「私立 希望ヶ峰学園」。~ 新入生として第一歩を踏み出そうとしていた主人公・日向創は、急なめまいに襲われて意識を失ってしまう。 目の前に現れた扉を開くと、学校の教室と思われる部屋に日向と同じ15人の新入生が集まっていた。~ そして、突如現れた喋る謎のヌイグルミ「ウサミ」から奇妙なイベントを押し付けられる。 「新入生たちは、リゾート地として有名な南の島・ジャバウォック島で修学旅行をしなければならない。 島から帰還する唯一の方法は、この島で友情を深め、希望のカケラを集める事。」 こうして、島からの帰還を目指しつつ、希望を育む「ドッキドキ修学旅行」が始まった。……かに思えた。 ---- **概要 -独特な世界観と個性的な登場人物などが口コミを通じて話題になった前作『[[ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生]]』の続編。 --タイトルに「スーパー」が追加されているがちゃんとした続編。決してスーパーファミコンソフトではない。 -ジャンルは前作と同じ「ハイスピード推理アクション」。学園内で起こる殺人事件の謎を解く「学級裁判」パートでは、シューティング・リズムアクション・パズルなど、様々なジャンルが融合した推理を行う。 -本作のデザインテーマは「サイコトロピカル」。前作に比べ開放的な舞台になり、BGMやグラフィックなどで明るさが増した。 -これも前作と同じだが、''公式でネタバレが禁止されている''。プレイ動画の公開も1章までとされているため、記事を書く際には注意。実際問題、この種のゲームはネタバレをすると大きく面白さを損なう。 ---- **特徴 変更点・新要素を中心に記述する。基本的な部分は前作と同様なので、併せて参照のこと。 ***基本システム 島内を歩き回るADVパートと、事件の犯人について議論する学級裁判パートの二本柱からなる。 &bold(){変更点} -チャプターセレクトの選択肢追加 --前作ではチャプターの冒頭か学級裁判の冒頭のどちらかから始めることができたが、本作はさらに捜査パートの冒頭から開始することが可能になった。 &bold(){新要素} -おまけモードの追加 --前作のボリューム不足に答え、本作ではシナリオを進めるとおまけモード「魔法少女ミラクル☆モノミ」「だんがんアイランド どきどき修学旅行で大パニック?」が遊べるようになる。ネタバレになるので詳細は伏せる。 ---こちらでも「モノクマメダル」を稼ぐことができ、前作のようなストーリーを強制的に周回プレイして稼ぐ必要がなくなっている。 --さらに前作のIFストーリーを読むことが出来る「ノベルモード」が存在する。執筆を担当したのは『バッカーノ!』で知られる成田良悟氏。 -ウサミフラワーの追加 --いわゆる実績システムの実装。シナリオをクリアする、ノーミスでクリアするなど諸条件を達成すると実績が解除され、ウサミフラワーのページで解除実績を確認できる。 -超スキップの追加 --×ボタン押しっぱなしでメッセージを飛ばすことができるが、本作はさらに十字キー↓を一緒に押すことで更にスキップが可能になった。~ メッセージのスキップ速度だけでなくイベントシーンも高速でスキップできる。 ***ADVパート &bold(){変更点} -三人称視点による移動 --前作は一人称視点でマップを移動し操作していたが、本作ではマップ間の移動は三人称視点となり、施設内でのみ一人称視点となっている。 -スキルの習得方法 --前作では自由行動時間を通じてキャラから直接スキルを習得していたが、本作では自由行動時間を通じて希望のカケラを取得、これを消費してスキルを習得する形になった。 ---これにより、キャラが途中で死亡してそのキャラのスキルが取得できない、という前回での欠点を克服している。 --この他自由行動時間のイベントを各キャラごとにコンプリートするたび固有スキルが習得できるなど、習得方法が多様化している。 --また、希望のカケラ収集に特化したモードが追加されたため、キャラ死亡による影響はかなり薄くなっている。 &bold(){新要素} -レベル制の導入 --移動や会話など各種行動で経験値が貯まり、一定数貯めるとレベルアップする。 --レベルは前作でいうスキルポイントにあたり、レベルが上がれば上がるほど発言ゲージが上昇し、たくさんのスキルを同時にセットできるようになる。 -電子ペット --生徒手帳で電子ペットを育成することができるようになった。 --マップ移動で歩数がたまり、一定歩数に達するとペットが成長していく。ただし、放置プレイ防止のためか、一度に2000歩までしかカウントされず、その都度電子ペットを確認しないといけない。 ---高速移動やワープを使うと歩数がカウントされないため、注意が必要。 --希望度と絶望度のパラメータがあり、入手したアイテムをペットに与えることで数値が変化し、成長に変化が現れる。糞を放置すると絶望度が上昇していき、最悪死亡してしまう。 --最後まできちんと育て上げると、ペットからささやかなプレゼントを入手することができる。ものによってはスキルも入手可能。 -カクレモノクマ --各チャプターごとに新たに解放されたステージのどこかにモノクマの人形が隠されており、調べると入手できる。ただし、1チャプターごとに5つ存在し、そのチャプターでしか回収できない。また、そのチャプターで新たに行けるようになったエリアにのみ存在する(時期が来ないと入れない場所にある場合もある)。 --入手するとモノクマメダルが貰え、人形は部屋に飾られていく。実績要素の一つでもある。 --これにより特定の場所を調べるとモノクマメダルが得られる要素は廃止された((前作では、チャプターが進むごとに到達可能な全エリアにばらまかれていたので、その不満を解消したと思われる))。 -イベントアイテム --あるタイミングで特定のアイテムは所持していると隠しイベントが発生する。どのアイテムを持っていれば起こるかは、とある場所を調べれば推測できる。 ***学級裁判パート 学級裁判は本シリーズの目玉であり、仲間を殺した生徒「クロ(真犯人)」とそれ以外の無実の生徒「シロ」の、生き残りと卒業を賭けた戦いである。~ シロ側がクロの特定に成功すればシロの勝ち、失敗すればクロの勝ち。負けた方は処刑される。 &bold(){変更点} -結果画面の削除 --前作では各議論、各ミニゲームのクリア後すぐに結果画面がはさまれていたが本作では削除。学級裁判クリア後に一括で結果が表示されるようになった。 -二部構成に変更 --本作の学級裁判は二部構成になっており、前半終了後にセーブするかどうかが問われる(セーブそのものはADVパート時自由に行える。その後モノミの会話パートをはさみ、後半へ突入するようになった。 ---前作と比べ学級裁判のボリュームが増したことによる配慮と思われる。 -ミニゲームのシステム変更 --前作における「マシンガントークバトル」「閃きアナグラム」のゲームシステムが変更。「パニックトークアクション」「閃きアナグラム(改)」になった。(変更点は後述。) --クライマックス推理の仕様変更。前作では初めからすべての選択肢が与えられていたが、本作では何回かに分けて選択肢が与えられるようになった。 ---本作では穴の開いたコマだけでなく選択肢でもヒントが表示されるようになっている。 ---前作は漫画パート中に選択肢の正誤が判定されていたが、本作は選択肢をコマにはめた段階で正誤が判定され、全て正解して初めて漫画パートへ進むことができる。 &bold(){新要素} -発言への賛同 --本作では論破の他に賛同が可能となった。 ---学級裁判中に青色で描かれている言葉に対して根拠となる言弾を当てることで賛同成功となり、議論を進めることができる。 ---矛盾個所と賛同箇所が同時にでてくる議論パートもあり、賛同すべきか論破すべきかは推理して判断しなければならない。 --ちなみに、あるモードにおいては、特殊なパターンである「ココロンパ」というものも存在する。 -パニックトークアクション --前作のようにマーカー1つ1つに対して○ボタンを断続的に押していくのではなく、○ボタンを連続的に押し続けることで次々にマーカーを反応させる仕様になりよりスピード感が増している。 --最後のトドメの場面は、各4つのボタンに対応して表示される4つの断片的な言葉を並べて、事件の胆となるキーワードを作って相手にぶつけることで勝利となる。 -閃きアナグラム(改) --前作では不足した部分を補完してキーワードを完成させるもので簡単であったが、本作では問題文と文字数から推理して必要なキーワード完成させなければならないため難易度が大きく上がっている。文字数自体もかなり多い場合がある。 --文字入れの仕様も大幅に変更。本作では画面の上下左右から流れてくる小文字を○ボタンで取り込み、任意のポイントでもう一度○ボタンを押すとそこに落とすことができる。同じ小文字が接触した場合はその文字がくっつき大文字となって停止し、○ボタンで消すか△ボタンで解答欄にはめ込むことができる。異なる小文字がぶつかったり、大文字を消したり解答欄にはめ込んだりせずに一定時間が経過した場合、あるいは間違った大文字を解答欄にはめ込んだ場合はダメージを受けてしまう。また、多くくっつけてから回答することで高得点が得られるので、高評価を得るにはすぐに解答欄にはめ込まない方がいい(ただし、前述のように大文字を放置しすぎるとミスになるのでタイミングの見極めは難しい)。 -反論ショーダウン --推理を進めていると他の登場人物が反論を仕掛けてくることがあるその場合は反論ショーダウンが始まる。 --反論ショーダウンでは「言刃」(コトノハ)を使って相手の反論を「斬る」(切り返す)ことになる。 画面内に表示される相手の発言を次々と十字キーかスティックで切って(回数制限あり)画面の中央ラインを相手側に押し込めば成功で次の議論に発展する。ラインが中央に近い位置の場合はボタン連打による鍔迫り合い勝負になる。 --議論が発展すると相手のセリフ内にウィークポイントが発生する。ウィークポイントに対しては、ノンストップ議論と同様に「論破」するための証拠を選択して△ボタンをでウィークポイントを切ることで勝利となる。 --切り返し回数が不十分だったり、誤って争点となるウィークポイントを切ってしまうと「逆発展」が発生して一つ前の議論に戻されてダメージを受けてしまう。 -ロジカルダイブ --スノーボードを模したレースゲームで、パイプ状のコースを加速やジャンプを駆使して進んでいきゴールを目指すミニゲーム。 --コースにはチェックポイントがあり、コースアウトした場合はダメージを受けてチェックポイントからやり直しになる。また、壁がジャンプ台などが出現したりコースが途切れていたりする。 --途中で事件に関する問題が出題され、2~3択内の分岐を選んで進む。正解のコースならそのまま進むことが出来るが、間違った答えの場合はコースが途中で完全に切れており、強制的にチェックポイントからやり直しとなる。 -人物選択 --前回は犯人を指摘する時くらいにしか発生しなかったが、今回は犯人以外でもその時の議題で怪しい人物を指摘するようになった。 --また、怪しい場所を指摘するバージョンのスポットセレクトというミニゲームも存在する。 ***キャラクター -今回も、主要人物はいずれも一癖も二癖もある魅力的な面々ばかりである。 --本作でも全員が「超高校級」と賞賛される才能の持ち主達。「料理人」「体操部」など才能が関連しそうな普通の肩書きから、「王女」「飼育委員」「極道」などといった変り種もまた豊富。 --なお、前作の主要人物の一人であった「超高校級の御曹司」の十神白夜も登場する。しかし、なぜか体型が''130キロの巨漢に激太り''しており、前作そのままの尊大な口調も相まってプレイヤー達に笑いと様々な想像を抱かせた。 -今回も前作同様に豪華なCVキャストが起用されている。 --モノクマは勿論、先代『ドラえもん』の大山のぶ代氏が引き続き担当。今回もドラえもんネタは豊富。 --そしてモノクマの妹(?)である、モノミのCVを担当しているのは国民的アニメ『サザエさん』のフグ田タラオ(タラちゃん)で有名な貴家堂子氏((インターネット配信の公式ラジオにゲスト出演した際は、貴重な地声でのトークを披露した。))。 ---貴家氏がゲームで声を当てたのは本作が初であり、スタッフは断られたらキャラごと変えるつもりだったとコメントしている。 --また、主人公の声は『名探偵コナン』でおなじみの高山みなみ氏。そちらではまずお目にかかれない、人前で率先して推理に参加するコナン君を見ることができる((コナンは正体を隠すため、警察や不特定多数などの前では他人になりすますか子供っぽく演技をしている))。 ---結果、外道ドラえもん、いじめられ役のタラちゃん、積極的なコナンというなかなか豪華且つカオスな有様が展開される。 --前作で主人公・苗木誠を演じて主題歌を歌った緒方恵美氏は、今作では主要人物の一人である狛枝凪斗を演じるとともに、引き続き今作の主題歌も歌っている。 ---「真っ直ぐな少年」といった印象であった前作の苗木と、どこか謎を秘めた今作の狛枝との演じ分けにも注目されたい。 ***シナリオ 続編ということもあって、前作プレイヤーを意識した展開が繰り広げられていく。~ 場所や内容については記さないが、''前作の核心部分に関わるネタバレ''も出てくることを特記しておきたい。~ 前作で未回収だった伏線、「超高校級の御曹司」十神白夜の存在、モノクマのセリフなど、「1をプレイした前提」でのネタがあったりもするので、''前作『ダンガンロンパ』を先にプレイしておくことが推奨される。''~((と言うか、途中に前作の死因のみではあるものの全バレしてしまう。先にプレイすると1が(稀有な人を除いて)間違いなく楽しめない。)) -シナリオ自身の評価も、前作に負けず劣らず高い。 --公式からネタバレが許可されているチャプター1は、前作をはるかに凌ぐ超展開でプレイヤーを驚愕させるだろう。その他にも、舞台設定を活かした数々の印象的なエピソードが待ち受けている。 --推理要素も前作と比べればかなり強化されていて、事件段階で容易に犯人や犯行の手口がわかってしまうというほどでは無くなっている。 #region(※中程度のネタバレを含むので注意) -前作では、せっかくの「超高校級の才能」が事件内容に無関係であったり、逆に「超高校級の才能」を使ったトリックであるために犯人をすぐに特定できてしまうといったケースがあり、その点が不満点として挙げられることがあった。今作ではその反省を踏まえてか、「犯人の持つ超高校級の才能が何らかの形で犯行に関係しており、なおかつ核心に迫るまでは犯人が誰であるか分かりにくい」というバランスが配慮されている。 #endregion ---詳細は伏せるが、「ダンガンロンパ以外でやったら怒られる」レベルの特徴的なトリックも存在する。 ---- **賛否両論点 -欠点ではないが、シリーズを通して世界観や描写からやはり人を選ぶ要素はある。アニメ、漫画的な世界に疎いプレイヤーにはあまり合わないだろう。奇抜極まりないトリックを許容できない人にも向かないと思われる。 --登場人物の一人である超高校級の飼育委員・田中眼蛇夢(''ガンダム''))は、常に一緒に居る四匹のハムスターにそれぞれ異名を付けているなど痛痛しすぎる中二病発言を連発するキャラクターであり、プロローグから異様なまでの存在感を放っている。その上、どんな非常事態だろうが中二病的言動を貫き通す為、「うざい」「目ざわり」「痛い」という意見が少なくない。 ---ただし、コロシアイの中でも中二病を貫くということは相当に心が強く芯が図太いということでもあり、加えて命に関する姿勢は至極真面目なため、評価する意見もまた少なくない。 //[[Steins;Gate]]の岡部倫太郎と同じく //この点は、追い詰められると中二病の仮面が剥がれて人間味や精神的な弱さを垣間見せる(そしてそこが魅力の1つとなっている)岡部とは対照的である。 //この別ゲーの余計な解説要るか? --他にも田中以上に、プレイヤーの不快感・嫌悪感を煽るキャラクターが一人いる。 //#region(その人物について ※第1話の事件等ネタバレ注意) //-その人物とは先述した狛枝凪斗。当初こそは人あたりのいい、記憶が混乱している主人公とも親しくしてくれる親友ポジションに見えるのだが… //--その本性は''本作でも最悪レベルの狂人''。超高校級の才能という「希望」をより輝かせるために行動しているのだが、''「希望」は大きな障害を乗り越えてこそ輝くものであり、コロシアイという大きな障害を乗り越えることで「希望」が更に輝く(コロシアイで死んだ人が生き残った人の希望の踏み台になる)と本気で信じている。ついでに、ゴミみたいな才能の持ち主である自分をとっとと殺してぜひ希望の踏み台にして欲しいと思っている''。そのため、序盤のコロシアイ開始から裏では殺人事件を助長させるように工作を行っていた。 //--第1話の学級裁判中にそれを問い詰められ、本性を表すも、狛枝自身は犯人を唆しただけで手を下していないことが後に明らかに。つまり実行犯ではないのでオシオキ(処刑)されることもなく、''2話以降もこの狂人を抱えつつ、コロシアイに怯える日々が続く''のだ。何よりタチが悪いのは、狛枝自身が「''これからも希望の踏み台になるために引っ掻き回すよ''(意訳)」と宣言していることである。ちなみに、上記の通り犯人ではないにもかかわらず、''「学級裁判という障害に打ち勝つ人間が本当の『希望』だから」''と、わざと自分を犯人だとミスリードし、自分を含めた犯人以外の全員を殺しかけた生粋の狂人(学級裁判で犯人の指名を間違うと、犯人以外全員処刑される)。 //-狛枝についての情報が明らかになった際は、声優が前作主人公の苗木と同じ・若干似ている外見・名前が「コマエダナギト」→「ナエギマコトダ」とアナグラムになってることから、「正体は苗木ではないか」と話題になっていたが、発売後は一転として「狛枝怖すぎる」「気持ち悪い」「こんなやつが苗木なわけがない」と評判はひっくり返ることに。苗木だと思っていた人は、本性を表したシーンでさぞ驚いたことだろう。 //--しまいには現在もgoogleの検索予測で「''狛枝死ね''」と出てくるほどである。一方で嫌う人もいる反面、前作にはいなかった物語を引っ掻き回す役という面では評価されており、いい意味で賛否両論なキャラクターとなっている。ちなみに、こういう性格になったのにはそれなりに訳がある。 //#endregion //「発売から1年半経過していないゲームのネタバレをしてはならない」に違反しているためCO -裁判結果の表示方法の変更により、パーフェクトを狙う際の手間が増えている。 --前作では各議論・ミニゲームの終了時にそれぞれ結果が表示されたため、「議論・ミニゲームの開始直前にセーブ→終了後に結果を確認してミスがあれば即やり直し」という手順で比較的簡単にパーフェクトを取ることができた。しかし、今作では学級裁判終了後に一括で結果が表示されるため、ライフにダメージを受けない小さなミス((特に、閃きアナグラムでは「何もない場所を選択してしまった」というミスの場合はライフにダメージがなく、文字をぶつけてしまったときのような派手なエフェクトもない。空撃ちのようなSEが鳴るため注意していれば気付くことができるものの、若干分かりにくくなっている。))に気付かなかった場合はそのまま最後まで裁判を進めてしまうこととなり、やり直しが面倒になっている。 ---今作の裁判結果の表示方法は、前作で「いちいち結果画面を挟んでいるため議論のテンポが崩れている」という指摘があったための変更であり、裁判結果の表示が一括になったことでテンポが良くなっているのも確かである。この点は意見が分かれるところであろう。 ---- **欠点 -ノンストップ議論中に早送りをした場合、前作では基本的に音声も含めて滑らかに早送りされていたのだが、今作ではボリュームが大きく増えたために読み込みが追い付かないのか、長めの台詞が途中で切れたり画面がほんの一瞬だが止まったりすることがあるなど、若干テンポが悪くなっている。 -前作に比べてバグがやや増えている。表示バグ、移動バグ、裁判結果のスコアバグなどなど…… --少ない例ではあるがフリーズバグや強制リセットが発生してしまう場合もあるので、セーブはマメに行った方が良い。 --前作ではほとんどなかった誤字脱字の類も散見され、2ヶ所程度だが音声ミスもある。 -前作同様、終盤、本作の世界観の核心部分についての説明が極端に少なく、やや駆け足気味の展開。 --前作でもそうだったが、若干シナリオを力技で締めている感はある。 --なお、思わぬところに真相に関わるヒントがちりばめられていたりする。最後まで気づかない可能性すらあるくらいこっそりとしたヒントだが。 -これも前作同様、ミニゲーム関連はいずれも賛否両論。 --「ロジカルダイブ」を筆頭に一定のゲーム性を出したミニゲームが追加され、ミニゲーム1回あたりにかかる時間も増えているので、前作以上に評価が割れやすくなっている。 -豪華な声優陣も本作のウリのひとつであるが、音割れしている音源が存在する #region(※中程度のネタバレを含むので注意) -「一見不自然に見える描写の積み重ねが実は伏線の一つであった」ということが終盤で明らかとなるのだが、それゆえに「終盤の種明かしで評価が一変したものの、序盤を初プレイした際は不自然な描写の連続についていけず楽しめなかった」という意見もある。 -スタッフのコメントとして「前作を未プレイでも楽しめる」という旨の発言があったが、実際に今作は前作を未プレイでも話についていけなくなることはない。しかし、その理由が「今作の終盤で、前作で起こった重要な出来事について事細かに説明されるから」というものであったため、前述のようにこの作品が前作も含めて公式でネタバレを禁止していることもあり、ファンからは疑問の声が上がった。 --当然、前作でじっくり説明していた内容を終盤の限られた時間で説明するのだから、かなり駆け足で詰込み気味である。しかも「前作で誰が生き残ったのか」「黒幕の正体とその目的」など本当に重要な部分もしっかりネタバレされてしまう。シリーズに興味があって楽しみたいなら少なくとも前作はやっておく事が推奨される。 --なお、小説版の『ゼロ』に関してはほとんど触れられない。詳細は伏せるが本作の核心部分の設定は『ゼロ』が初出のものが多いので、前作をプレイしただけだといきなり新たな設定がいくつも出てきたように感じられてしまう。 ---設定上重要な部分だけは一応補完してくれるし、『ゼロ』の内容について詳細に触れることはないので、本作の後に『ゼロ』を読んでも楽しむことはできるし、『ゼロ』の後に本作をプレイしてもよいのは救いと言えるか。 -一部、モノクマの与える動機のきっかけに反則っぽいものがある。俺ルールではあるので仕方はないが。 --また別の話だがその章の背景がやや目に悪い。((白とピンクor黄緑の柄の背景がゆっくりと延々と上昇している。木になる人は目を休めよう。)) #endregion ---- **総評 前作において、16人の登場人物が殺し合いをするという壮絶な物語に一応のオチを付けて終わっただけに、「果たしてこの物語に続編を作れるのか」と不安視する声も少なからずあった。~ 設定を引き継ぐ以上、ともすれば既視感が生まれ目新しさが薄れかねないところだが、実際は前作と遜色のないストーリーが出来上がっており、一部には前作以上の驚きをもたらしうる部分もあった。~ システム面でも前作で指摘されていた主な問題点を比較的解消しつつ、ボリュームアップを中心にクリア後も十分楽しめるようになっている(ある意味、クリア後が本番である)。~ 「スーパー」を冠するにふさわしい進化を遂げ、ダンガンロンパシリーズにおける一つの到達点ともいうべき作品になったと言える。 ----
*スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園 【すーぱーだんがんろんぱつー さよならぜつぼうがくえん】 |ジャンル|ハイスピード推理アクション(ADV)|&amazon(B007Y2KLEW)| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売・開発元|スパイク・チュンソフト|~| |発売日|2012年7月26日|~| |定価|パッケージ版:6,279円、限定版:9,429円、DL版:5,200円|~| |レーティング|CERO:C(15歳以上対象)|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| ---- #contents(fromhere) ---- **ストーリー 各分野において優れた才能を持つ超高校生級の少年少女のみが入学できる「私立 希望ヶ峰学園」。~ 新入生として第一歩を踏み出そうとしていた主人公・日向創は、急なめまいに襲われて意識を失ってしまう。 目の前に現れた扉を開くと、学校の教室と思われる部屋に日向と同じ15人の新入生が集まっていた。~ そして、突如現れた喋る謎のヌイグルミ「ウサミ」から奇妙なイベントを押し付けられる。 「新入生たちは、リゾート地として有名な南の島・ジャバウォック島で修学旅行をしなければならない。 島から帰還する唯一の方法は、この島で友情を深め、希望のカケラを集める事。」 こうして、島からの帰還を目指しつつ、希望を育む「ドッキドキ修学旅行」が始まった。……かに思えた。 ---- **概要 -独特な世界観と個性的な登場人物などが口コミを通じて話題になった前作『[[ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生]]』の続編。 --タイトルに「スーパー」が追加されているがちゃんとした続編。決してスーパーファミコンソフトではない。 -ジャンルは前作と同じ「ハイスピード推理アクション」。学園内で起こる殺人事件の謎を解く「学級裁判」パートでは、シューティング・リズムアクション・パズルなど、様々なジャンルが融合した推理を行う。 -本作のデザインテーマは「サイコトロピカル」。前作に比べ開放的な舞台になり、BGMやグラフィックなどで明るさが増した。 -これも前作と同じだが、''公式でネタバレが禁止されている''。プレイ動画の公開も1章までとされているため、記事を書く際には注意。実際問題、この種のゲームはネタバレをすると大きく面白さを損なう。 ---- **特徴 変更点・新要素を中心に記述する。基本的な部分は前作と同様なので、併せて参照のこと。 ***基本システム 島内を歩き回るADVパートと、事件の犯人について議論する学級裁判パートの二本柱からなる。 &bold(){変更点} -チャプターセレクトの選択肢追加 --前作ではチャプターの冒頭か学級裁判の冒頭のどちらかから始めることができたが、本作はさらに捜査パートの冒頭から開始することが可能になった。 &bold(){新要素} -おまけモードの追加 --前作のボリューム不足に答え、本作ではシナリオを進めるとおまけモード「魔法少女ミラクル☆モノミ」「だんがんアイランド どきどき修学旅行で大パニック?」が遊べるようになる。ネタバレになるので詳細は伏せる。 ---こちらでも「モノクマメダル」を稼ぐことができ、前作のようなストーリーを強制的に周回プレイして稼ぐ必要がなくなっている。 --さらに前作のIFストーリーを読むことが出来る「ノベルモード」が存在する。執筆を担当したのは『バッカーノ!』で知られる成田良悟氏。 -ウサミフラワーの追加 --いわゆる実績システムの実装。シナリオをクリアする、ノーミスでクリアするなど諸条件を達成すると実績が解除され、ウサミフラワーのページで解除実績を確認できる。 -超スキップの追加 --×ボタン押しっぱなしでメッセージを飛ばすことができるが、本作はさらに十字キー↓を一緒に押すことで更にスキップが可能になった。~ メッセージのスキップ速度だけでなくイベントシーンも高速でスキップできる。 ***ADVパート &bold(){変更点} -三人称視点による移動 --前作は一人称視点でマップを移動し操作していたが、本作ではマップ間の移動は三人称視点となり、施設内でのみ一人称視点となっている。 -スキルの習得方法 --前作では自由行動時間を通じてキャラから直接スキルを習得していたが、本作では自由行動時間を通じて希望のカケラを取得、これを消費してスキルを習得する形になった。 ---これにより、キャラが途中で死亡してそのキャラのスキルが取得できない、という前回での欠点を克服している。 --この他自由行動時間のイベントを各キャラごとにコンプリートするたび固有スキルが習得できるなど、習得方法が多様化している。 --また、希望のカケラ収集に特化したモードが追加されたため、キャラ死亡による影響はかなり薄くなっている。 &bold(){新要素} -レベル制の導入 --移動や会話など各種行動で経験値が貯まり、一定数貯めるとレベルアップする。 --レベルは前作でいうスキルポイントにあたり、レベルが上がれば上がるほど発言ゲージが上昇し、たくさんのスキルを同時にセットできるようになる。 -電子ペット --生徒手帳で電子ペットを育成することができるようになった。 --マップ移動で歩数がたまり、一定歩数に達するとペットが成長していく。ただし、放置プレイ防止のためか、一度に2000歩までしかカウントされず、その都度電子ペットを確認しないといけない。 ---高速移動やワープを使うと歩数がカウントされないため、注意が必要。 --希望度と絶望度のパラメータがあり、入手したアイテムをペットに与えることで数値が変化し、成長に変化が現れる。糞を放置すると絶望度が上昇していき、最悪死亡してしまう。 --最後まできちんと育て上げると、ペットからささやかなプレゼントを入手することができる。ものによってはスキルも入手可能。 -カクレモノクマ --各チャプターごとに新たに解放されたステージのどこかにモノクマの人形が隠されており、調べると入手できる。ただし、1チャプターごとに5つ存在し、そのチャプターでしか回収できない。また、そのチャプターで新たに行けるようになったエリアにのみ存在する(時期が来ないと入れない場所にある場合もある)。 --入手するとモノクマメダルが貰え、人形は部屋に飾られていく。実績要素の一つでもある。 --これにより特定の場所を調べるとモノクマメダルが得られる要素は廃止された((前作では、チャプターが進むごとに到達可能な全エリアにばらまかれていたので、その不満を解消したと思われる))。 -イベントアイテム --あるタイミングで特定のアイテムは所持していると隠しイベントが発生する。どのアイテムを持っていれば起こるかは、とある場所を調べれば推測できる。 ***学級裁判パート 学級裁判は本シリーズの目玉であり、仲間を殺した生徒「クロ(真犯人)」とそれ以外の無実の生徒「シロ」の、生き残りと卒業を賭けた戦いである。~ シロ側がクロの特定に成功すればシロの勝ち、失敗すればクロの勝ち。負けた方は処刑される。 &bold(){変更点} -結果画面の削除 --前作では各議論、各ミニゲームのクリア後すぐに結果画面がはさまれていたが本作では削除。学級裁判クリア後に一括で結果が表示されるようになった。 -二部構成に変更 --本作の学級裁判は二部構成になっており、前半終了後にセーブするかどうかが問われる(セーブそのものはADVパート時自由に行える。その後モノミの会話パートをはさみ、後半へ突入するようになった。 ---前作と比べ学級裁判のボリュームが増したことによる配慮と思われる。 -ミニゲームのシステム変更 --前作における「マシンガントークバトル」「閃きアナグラム」のゲームシステムが変更。「パニックトークアクション」「閃きアナグラム(改)」になった。(変更点は後述。) --クライマックス推理の仕様変更。前作では初めからすべての選択肢が与えられていたが、本作では何回かに分けて選択肢が与えられるようになった。 ---本作では穴の開いたコマだけでなく選択肢でもヒントが表示されるようになっている。 ---前作は漫画パート中に選択肢の正誤が判定されていたが、本作は選択肢をコマにはめた段階で正誤が判定され、全て正解して初めて漫画パートへ進むことができる。 &bold(){新要素} -発言への賛同 --本作では論破の他に賛同が可能となった。 ---学級裁判中に青色で描かれている言葉に対して根拠となる言弾を当てることで賛同成功となり、議論を進めることができる。 ---矛盾個所と賛同箇所が同時にでてくる議論パートもあり、賛同すべきか論破すべきかは推理して判断しなければならない。 --ちなみに、あるモードにおいては、特殊なパターンである「ココロンパ」というものも存在する。 -パニックトークアクション --前作のようにマーカー1つ1つに対して○ボタンを断続的に押していくのではなく、○ボタンを連続的に押し続けることで次々にマーカーを反応させる仕様になりよりスピード感が増している。 --最後のトドメの場面は、各4つのボタンに対応して表示される4つの断片的な言葉を並べて、事件の胆となるキーワードを作って相手にぶつけることで勝利となる。 -閃きアナグラム(改) --前作では不足した部分を補完してキーワードを完成させるもので簡単であったが、本作では問題文と文字数から推理して必要なキーワード完成させなければならないため難易度が大きく上がっている。文字数自体もかなり多い場合がある。 --文字入れの仕様も大幅に変更。本作では画面の上下左右から流れてくる小文字を○ボタンで取り込み、任意のポイントでもう一度○ボタンを押すとそこに落とすことができる。同じ小文字が接触した場合はその文字がくっつき大文字となって停止し、○ボタンで消すか△ボタンで解答欄にはめ込むことができる。異なる小文字がぶつかったり、大文字を消したり解答欄にはめ込んだりせずに一定時間が経過した場合、あるいは間違った大文字を解答欄にはめ込んだ場合はダメージを受けてしまう。また、多くくっつけてから回答することで高得点が得られるので、高評価を得るにはすぐに解答欄にはめ込まない方がいい(ただし、前述のように大文字を放置しすぎるとミスになるのでタイミングの見極めは難しい)。 -反論ショーダウン --推理を進めていると他の登場人物が反論を仕掛けてくることがあるその場合は反論ショーダウンが始まる。 --反論ショーダウンでは「言刃」(コトノハ)を使って相手の反論を「斬る」(切り返す)ことになる。 画面内に表示される相手の発言を次々と十字キーかスティックで切って(回数制限あり)画面の中央ラインを相手側に押し込めば成功で次の議論に発展する。ラインが中央に近い位置の場合はボタン連打による鍔迫り合い勝負になる。 --議論が発展すると相手のセリフ内にウィークポイントが発生する。ウィークポイントに対しては、ノンストップ議論と同様に「論破」するための証拠を選択して△ボタンをでウィークポイントを切ることで勝利となる。 --切り返し回数が不十分だったり、誤って争点となるウィークポイントを切ってしまうと「逆発展」が発生して一つ前の議論に戻されてダメージを受けてしまう。 -ロジカルダイブ --スノーボードを模したレースゲームで、パイプ状のコースを加速やジャンプを駆使して進んでいきゴールを目指すミニゲーム。 --コースにはチェックポイントがあり、コースアウトした場合はダメージを受けてチェックポイントからやり直しになる。また、壁がジャンプ台などが出現したりコースが途切れていたりする。 --途中で事件に関する問題が出題され、2~3択内の分岐を選んで進む。正解のコースならそのまま進むことが出来るが、間違った答えの場合はコースが途中で完全に切れており、強制的にチェックポイントからやり直しとなる。 -人物選択 --前回は犯人を指摘する時くらいにしか発生しなかったが、今回は犯人以外でもその時の議題で怪しい人物を指摘するようになった。 --また、怪しい場所を指摘するバージョンのスポットセレクトというミニゲームも存在する。 ***キャラクター -今回も、主要人物はいずれも一癖も二癖もある魅力的な面々ばかりである。 --本作でも全員が「超高校級」と賞賛される才能の持ち主達。「料理人」「体操部」など才能が関連しそうな普通の肩書きから、「王女」「飼育委員」「極道」などといった変り種もまた豊富。 --なお、前作の主要人物の一人であった「超高校級の御曹司」の十神白夜も登場する。しかし、なぜか体型が''130キロの巨漢に激太り''しており、前作そのままの尊大な口調も相まってプレイヤー達に笑いと様々な想像を抱かせた。 -今回も前作同様に豪華なCVキャストが起用されている。 --モノクマは勿論、先代『ドラえもん』の大山のぶ代氏が引き続き担当。今回もドラえもんネタは豊富。 --そしてモノクマの妹(?)である、モノミのCVを担当しているのは国民的アニメ『サザエさん』のフグ田タラオ(タラちゃん)で有名な貴家堂子氏((インターネット配信の公式ラジオにゲスト出演した際は、貴重な地声でのトークを披露した。))。 ---貴家氏がゲームで声を当てたのは本作が初であり、スタッフは断られたらキャラごと変えるつもりだったとコメントしている。 --また、主人公の声は『名探偵コナン』でおなじみの高山みなみ氏。そちらではまずお目にかかれない、人前で率先して推理に参加するコナン君を見ることができる((コナンは正体を隠すため、警察や不特定多数などの前では他人になりすますか子供っぽく演技をしている))。 ---結果、外道ドラえもん、いじめられ役のタラちゃん、積極的なコナンというなかなか豪華且つカオスな有様が展開される。 --前作で主人公・苗木誠を演じて主題歌を歌った緒方恵美氏は、今作では主要人物の一人である狛枝凪斗を演じるとともに、引き続き今作の主題歌も歌っている。 ---「真っ直ぐな少年」といった印象であった前作の苗木と、どこか謎を秘めた今作の狛枝との演じ分けにも注目されたい。 ***シナリオ 続編ということもあって、前作プレイヤーを意識した展開が繰り広げられていく。~ 場所や内容については記さないが、''前作の核心部分に関わるネタバレ''も出てくることを特記しておきたい。~ 前作で未回収だった伏線、「超高校級の御曹司」十神白夜の存在、モノクマのセリフなど、「1をプレイした前提」でのネタがあったりもするので、''前作『ダンガンロンパ』を先にプレイしておくことが推奨される。''~((と言うか、途中に前作の死因のみではあるものの全バレしてしまう。先にプレイすると1が(稀有な人を除いて)間違いなく楽しめない。)) -シナリオ自身の評価も、前作に負けず劣らず高い。 --公式からネタバレが許可されているチャプター1は、前作をはるかに凌ぐ超展開でプレイヤーを驚愕させるだろう。その他にも、舞台設定を活かした数々の印象的なエピソードが待ち受けている。 --推理要素も前作と比べればかなり強化されていて、事件段階で容易に犯人や犯行の手口がわかってしまうというほどでは無くなっている。 #region(※中程度のネタバレを含むので注意) -前作では、せっかくの「超高校級の才能」が事件内容に無関係であったり、逆に「超高校級の才能」を使ったトリックであるために犯人をすぐに特定できてしまうといったケースがあり、その点が不満点として挙げられることがあった。今作ではその反省を踏まえてか、「犯人の持つ超高校級の才能が何らかの形で犯行に関係しており、なおかつ核心に迫るまでは犯人が誰であるか分かりにくい」というバランスが配慮されている。 #endregion ---詳細は伏せるが、「ダンガンロンパ以外でやったら怒られる」レベルの特徴的なトリックも存在する。 ---- **賛否両論点 -欠点ではないが、シリーズを通して世界観や描写からやはり人を選ぶ要素はある。アニメ、漫画的な世界に疎いプレイヤーにはあまり合わないだろう。奇抜極まりないトリックを許容できない人にも向かないと思われる。 --登場人物の一人である超高校級の飼育委員・田中眼蛇夢(''ガンダム''))は、常に一緒に居る四匹のハムスターにそれぞれ異名を付けているなど痛痛しすぎる中二病発言を連発するキャラクターであり、プロローグから異様なまでの存在感を放っている。その上、どんな非常事態だろうが中二病的言動を貫き通す為、「うざい」「目ざわり」「痛い」という意見が少なくない。 ---ただし、コロシアイの中でも中二病を貫くということは相当に心が強く芯が図太いということでもあり、加えて命に関する姿勢は至極真面目なため、評価する意見もまた少なくない。 //[[Steins;Gate]]の岡部倫太郎と同じく //この点は、追い詰められると中二病の仮面が剥がれて人間味や精神的な弱さを垣間見せる(そしてそこが魅力の1つとなっている)岡部とは対照的である。 //この別ゲーの余計な解説要るか? --他にも田中以上に、プレイヤーの不快感・嫌悪感を煽るキャラクターが一人いる。 //#region(その人物について ※第1話の事件等ネタバレ注意) //-その人物とは先述した狛枝凪斗。当初こそは人あたりのいい、記憶が混乱している主人公とも親しくしてくれる親友ポジションに見えるのだが… //--その本性は''本作でも最悪レベルの狂人''。超高校級の才能という「希望」をより輝かせるために行動しているのだが、''「希望」は大きな障害を乗り越えてこそ輝くものであり、コロシアイという大きな障害を乗り越えることで「希望」が更に輝く(コロシアイで死んだ人が生き残った人の希望の踏み台になる)と本気で信じている。ついでに、ゴミみたいな才能の持ち主である自分をとっとと殺してぜひ希望の踏み台にして欲しいと思っている''。そのため、序盤のコロシアイ開始から裏では殺人事件を助長させるように工作を行っていた。 //--第1話の学級裁判中にそれを問い詰められ、本性を表すも、狛枝自身は犯人を唆しただけで手を下していないことが後に明らかに。つまり実行犯ではないのでオシオキ(処刑)されることもなく、''2話以降もこの狂人を抱えつつ、コロシアイに怯える日々が続く''のだ。何よりタチが悪いのは、狛枝自身が「''これからも希望の踏み台になるために引っ掻き回すよ''(意訳)」と宣言していることである。ちなみに、上記の通り犯人ではないにもかかわらず、''「学級裁判という障害に打ち勝つ人間が本当の『希望』だから」''と、わざと自分を犯人だとミスリードし、自分を含めた犯人以外の全員を殺しかけた生粋の狂人(学級裁判で犯人の指名を間違うと、犯人以外全員処刑される)。 //-狛枝についての情報が明らかになった際は、声優が前作主人公の苗木と同じ・若干似ている外見・名前が「コマエダナギト」→「ナエギマコトダ」とアナグラムになってることから、「正体は苗木ではないか」と話題になっていたが、発売後は一転として「狛枝怖すぎる」「気持ち悪い」「こんなやつが苗木なわけがない」と評判はひっくり返ることに。苗木だと思っていた人は、本性を表したシーンでさぞ驚いたことだろう。 //--しまいには現在もgoogleの検索予測で「''狛枝死ね''」と出てくるほどである。一方で嫌う人もいる反面、前作にはいなかった物語を引っ掻き回す役という面では評価されており、いい意味で賛否両論なキャラクターとなっている。ちなみに、こういう性格になったのにはそれなりに訳がある。 //#endregion //「発売から1年半経過していないゲームのネタバレをしてはならない」に違反しているためCO -裁判結果の表示方法の変更により、パーフェクトを狙う際の手間が増えている。 --前作では各議論・ミニゲームの終了時にそれぞれ結果が表示されたため、「議論・ミニゲームの開始直前にセーブ→終了後に結果を確認してミスがあれば即やり直し」という手順で比較的簡単にパーフェクトを取ることができた。しかし、今作では学級裁判終了後に一括で結果が表示されるため、ライフにダメージを受けない小さなミス((特に、閃きアナグラムでは「何もない場所を選択してしまった」というミスの場合はライフにダメージがなく、文字をぶつけてしまったときのような派手なエフェクトもない。空撃ちのようなSEが鳴るため注意していれば気付くことができるものの、若干分かりにくくなっている。))に気付かなかった場合はそのまま最後まで裁判を進めてしまうこととなり、やり直しが面倒になっている。 ---今作の裁判結果の表示方法は、前作で「いちいち結果画面を挟んでいるため議論のテンポが崩れている」という指摘があったための変更であり、裁判結果の表示が一括になったことでテンポが良くなっているのも確かである。この点は意見が分かれるところであろう。 ---- **欠点 -ノンストップ議論中に早送りをした場合、前作では基本的に音声も含めて滑らかに早送りされていたのだが、今作ではボリュームが大きく増えたために読み込みが追い付かないのか、長めの台詞が途中で切れたり画面がほんの一瞬だが止まったりすることがあるなど、若干テンポが悪くなっている。 -前作に比べてバグがやや増えている。表示バグ、移動バグ、裁判結果のスコアバグなどなど…… --少ない例ではあるがフリーズバグや強制リセットが発生してしまう場合もあるので、セーブはマメに行った方が良い。 --前作ではほとんどなかった誤字脱字の類も散見され、2ヶ所程度だが音声ミスもある。 -前作同様、終盤、本作の世界観の核心部分についての説明が極端に少なく、やや駆け足気味の展開。 --前作でもそうだったが、若干シナリオを力技で締めている感はある。 --なお、思わぬところに真相に関わるヒントがちりばめられていたりする。最後まで気づかない可能性すらあるくらいこっそりとしたヒントだが。 -これも前作同様、ミニゲーム関連はいずれも賛否両論。 --「ロジカルダイブ」を筆頭に一定のゲーム性を出したミニゲームが追加され、ミニゲーム1回あたりにかかる時間も増えているので、前作以上に評価が割れやすくなっている。 -豪華な声優陣も本作のウリのひとつであるが、音割れしている音源が存在する #region(※中程度のネタバレを含むので注意) -「一見不自然に見える描写の積み重ねが実は伏線の一つであった」ということが終盤で明らかとなるのだが、それゆえに「終盤の種明かしで評価が一変したものの、序盤を初プレイした際は不自然な描写の連続についていけず楽しめなかった」という意見もある。 -スタッフのコメントとして「前作を未プレイでも楽しめる」という旨の発言があったが、実際に今作は前作を未プレイでも話についていけなくなることはない。しかし、その理由が「今作の終盤で、前作で起こった重要な出来事について事細かに説明されるから」というものであったため、前述のようにこの作品が前作も含めて公式でネタバレを禁止していることもあり、ファンからは疑問の声が上がった。 --当然、前作でじっくり説明していた内容を終盤の限られた時間で説明するのだから、かなり駆け足で詰込み気味である。しかも「前作で誰が生き残ったのか」「黒幕の正体とその目的」など本当に重要な部分もしっかりネタバレされてしまう。シリーズに興味があって楽しみたいなら少なくとも前作はやっておく事が推奨される。 --なお、小説版の『ゼロ』に関してはほとんど触れられない。詳細は伏せるが本作の核心部分の設定は『ゼロ』が初出のものが多いので、前作をプレイしただけだといきなり新たな設定がいくつも出てきたように感じられてしまう。 ---設定上重要な部分だけは一応補完してくれるし、『ゼロ』の内容について詳細に触れることはないので、本作の後に『ゼロ』を読んでも楽しむことはできるし、『ゼロ』の後に本作をプレイしてもよいのは救いと言えるか。 -一部、モノクマの与える動機のきっかけに反則っぽいものがある。俺ルールではあるので仕方はないが。 --また別の話だがその章の背景がやや目に悪い。((白とピンクor黄緑の柄の背景がゆっくりと延々と上昇している。木になる人は目を休めよう。)) #endregion ---- **総評 前作において、15人の登場人物が殺し合いをするという壮絶な物語に一応のオチを付けて終わっただけに、「果たしてこの物語に続編を作れるのか」と不安視する声も少なからずあった。~ 設定を引き継ぐ以上、ともすれば既視感が生まれ目新しさが薄れかねないところだが、実際は前作と遜色のないストーリーが出来上がっており、一部には前作以上の驚きをもたらしうる部分もあった。~ システム面でも前作で指摘されていた主な問題点を比較的解消しつつ、ボリュームアップを中心にクリア後も十分楽しめるようになっている(ある意味、クリア後が本番である)。~ 「スーパー」を冠するにふさわしい進化を遂げ、ダンガンロンパシリーズにおける一つの到達点ともいうべき作品になったと言える。 ----

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