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**魔界塔士Sa・Ga 【まかいとうしさ・が】 |ジャンル|ロールプレイングゲーム|&image(sagaa.JPG,http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000069SX2/ksgmatome-22/ref=nosim,height=160)[[高解像度で見る>http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=141&file=sagaa.JPG]] [[裏を見る>http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=141&file=sagab.JPG]]| |対応機種|ゲームボーイ|~| |発売・開発元|スクウェア|~| |発売日|1989年12月18日|~| |価格|3,500円|~| |>|>|CENTER:''[[サガシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/281.html]]''| ---- #contents(fromhere) ---- *概要 -ゲームボーイ初のRPG。後に20年の歴史を誇ることになったサガシリーズの祖となる作品で、斬新なシステムが多い。キャラメイクのあと、複数の世界をつなぐ「塔」の頂上にあるという楽園を目指し、主人公たちは旅をすることとなる。 -開発段階での仮称は『ファイナルファンタジー外伝』だったが改名された((海外版のタイトルは「Final Fantasy Legend」であり、仮称を基にしている。))。   *評価点 **斬新なシステム -まずは成長システム。このゲームには他のRPGによくある「経験値」や「レベル」の概念がない。キャラクターの種別によって成長方法が異なる。 --人間は店で売っているアイテム「力の素」「素早さの素」「HP○○○」を使うことでのみ成長できる。魔力は基本的に上がらないため魔法はうまく使えない。 ---強くなるのにお金がかかるが、逆に言えばお金があれば比較的楽に強くなれる。 --エスパーは突然変異で能力の成長や特殊能力の習得が発生する。 ---能力の成長、特殊能力の習得共にメッセージが一切無いのが難点。失いたくない特殊能力がある場合はこまめにステータス画面をチェックすることに。 --モンスターは敵を倒したあとに出てくる肉を食べることで別のモンスターに変化する。 ---うまくすればスタート直後に準最強クラスのモンスターまで変化することも可能。 --非レベル制は、本作のディレクターである河津秋敏氏がゲームデザインを務めたファイナルファンタジーIIとも共通する成長システムである。 -回数制の採用。武器やアイテム、エスパーやモンスターの能力には使用回数がある。 --能力は宿に泊まれば使用回数が回復するが、武器やアイテムの使用回数は回復方法が無いので新しいものを買うしか無い。 --終盤になると武器やアイテムの使用回数を回復する「けんじゃのいし」というアイテムが買えるようになる。高価だが、終盤の武器に比べれば安い。 -死亡した主人公と仲間はお金を払って生き返らせてもらうのだが、「ハート」の残数分(初期数は3個)しか復活できない(ハートは''店で売っていて''補充可能、しかし高価)。ロマサガ2から採用される「LP」の前身とも言える。 -余談になるが、これらのシステムは2でも概ね踏襲されたのに、3ではなんと経験値・レベルが導入される一方で上記のシステムがほとんどなくなるか別物に変わり、遊びやすくなった一方でシリーズファンからはかなり不評であった(もちろん1、2のシステムは複雑で分かりにくいという声もあったが)。 -後述するネタ要素が先行しがちの作品であるが、短時間で遊べるようにするための成長システムやどこででもセーブできるシステム、シナリオの適度なボリュームとテンポの良さ等、携帯ゲーム機ならではのRPGの形を初作ながら完成させていた事は評価すべき点である。 **殺伐とした世界観・衝撃的なシナリオ -サガシリーズを物語る、殺伐とした要素もこの作品から始まった。また、こうした世界観に合わせシナリオ(イベント)も斬新で印象に残るものが多い。 -最初の大陸世界での重要なアイテム「キングの鎧」「キングの剣」「キングの盾」のうち、「キングの鎧」は王の悩み事である村の娘を盗賊から救うことで平和的に入手できるが、「キングの剣」は剣の王を倒して、「キングの盾」は盾の王を暗殺した大臣を倒して、文字通り「殺してでもうばいとる」。 -仲間を入れ替えたいときはアドベンチャーズギルドにいくのだが、生きている仲間は「おれはいやだぜ」と言って、外すことができない。ただし死んでいるときは死人に口無しなので、そのまま新人と入れ替えられる。 --ハートと復活にかかるお金を考えると入れ替える方が安上がり。また、シナリオが進むとギルドのメンバーも強化されるため、あまり育っていない仲間を意図的に殺して入れ替える場合もある。 --後の『[[ロマンシング サ・ガ2]]』の「謀殺(暗殺、ルドン高原送りとも呼ばれる)」の原点とも言える。 -そして台詞回し「てめえの ようなやつが 1ばん むかつくんだよ!」(前述の大臣を倒した直後)、「なんの ようだ!」(お店の店員)、「しりたがりやは わかじにするぞ」(空中世界で白虎の親衛隊になって、白虎からジャンヌの話を聞いたあと)、「○○は しんだ」(戦闘シーン)などが殺伐とした世界を演出している。 --一方で河津秋敏氏が絡んだ作品特有の珍妙な迷セリフも健在である。 -小世界で発生するサブイベントにはシュールかつ印象的なものが多い。 --19階~21階のイベントは、表現力に乏しいハードだからこそできたイベントとも言われる。 -また、空中世界のミレイユは時々「スクウェア三大(四大)悪女」に数えられる。白虎に捕まっていたと思いきや…。 -極めつきは塔の頂上・楽園で待つ者である。 #region(ネタバレ) -その待ちうける者「かみ(神)」が語る真実とは「平和な世界に飽きたため、世界を乱す者(=アシュラ)を生み出し、さらにそのアシュラにも飽きたため、今度は人間達に楽園の話を広め、彼らを観察していた」のだという。要は「神様が作った壮大なゲームの中で踊らされていただけ」ということである。 --この真相が明かされるやりとりはいまだにネタにされており、ゲーム史に残る伝説となっている。中でも「&bold(){これも いきものの サガ か…}」というセリフからは、「SA・GA」が「サーガ(物語・神話)」と「性(さが)」のダブルミーニングであることが分かる。 -そしていよいよ「かみ」との決戦を迎える。ラスボスだけあって戦闘能力は強大なのだが、なんと店で普通に売っている''「チェーンソー」で一撃必殺が可能''だったりする。本来チェーンソーは「相手の防御が低いほど成功率が上がる」仕様になるはずだったのだが、バグで「相手の防御が高いほど成功率が上がる」ようになってしまった。そのため防御が極端に高い「かみ」は、チェーンソーで簡単にバラバラにできてしまうのである。 --バグのためにこんな有様となったのだが、このことが逆に「かみ」のインパクトを絶大なものにしてしまった。''「かみは バラバラになった」''というメッセージとともにこれまたネタにされている((『半熟英雄』シリーズのWSC移植版以降の作品には、チェーンソーを持ったそのものズバリなエッグモンスター「かみ」が登場している。サガシリーズの生みの親である河津秋敏氏も、これには大笑いしたらしい。))。 #endregion **音楽 音楽はFFシリーズの植松伸夫氏が担当した。 -「涙を拭いて」「魔界塔士」「怒闘」が特に名曲としてあげられる。 -BGMの切り替えタイミング等による演出が秀逸で、本作を印象深い作品にした要素の一つ。 *これもバグゲーのサガか… -本作を語る上で外せないものとして「バグ」の存在がある。 #region(一例) -メニューの「のうりょく」の欄でAボタンを一度押してからキャンセルすると、大抵バグが発生する。 --フリーズすることもあるが、人間をモンスターに変えることも可能。また、場合によっては超級のバグも…。 -特定の名前の主人公がいる時に、ある手順でならびかえを行った後に「ちからのもと」などをBボタンを押して使うと、パラメータがハングまたはループして、いきなり最強になれる。 --これの応用で、アイテム変化や使用回数無限化もできたり、エスパーやモンスターに「素」を使って強化したりもできる。 -扉などに入ると同時にメニューを開いてセーブ&リロードすると、全く違う場所に移動出来る所がある。 --このワープ技を解明、利用してタイムアタックをするプレイヤーもいた。 -都市世界に登場する「そうちょう」は壮絶な特攻死を遂げるが、フラグ設定ミスのせいで、このイベントを何度も起こす事ができる。 --この際に有用な防具が手に入ることもあり、そうちょうはプレイヤーの手によって何度も甦らせられては特攻死を遂げていき「不死身のそうちょう」としてネタにされるのであった。 --ネタにされたことに反応したのか、続編の2と3に「自爆しても死なない不死身キャラ」がお約束的に登場する(そうちょうは「自爆」はしていないのだが…)。 -チェーンソー(のこぎり)の神殺し仕様も上述のとおりバグである。「やっちまったぜ…」 #endregion -これだけバランス崩壊級のバグがあると普通は批判されてもおかしくないところだが、本作の特有の殺伐かつ混沌とした世界観となんでもありのフリーダムなバグがマッチしていたこと、バグ自体も理解すれば有用なものが多いことなどから問題視されることもなく、''バグが本作最大の魅力''とまで言われるようになってしまった。「プレーヤーに有利なバグは容認される」ことの典型的な事例と言えるだろう。 *余談 -『半熟英雄』シリーズや『[[ライブ・ア・ライブ]]』のディレクターを務めた時田貴司もこの作品に「たかしくん」として登場している。 --「たかしくん」が登場するイベントは湖の穴にゴミが詰まって小世界が水没しかけ、その下の小世界が水不足に陥る、という内容だが、それは当時時田が社内で流しのゴミを詰まらせた実話が元になっている。 -初期版ROMとバグの一部が修正された後期版ROMと、異なるバージョンが存在する。 -本作は、(旧)スクウェア初のミリオン達成作品である。 -実はポケットモンスターの生みの親である田尻智氏は「(当時明らかに性能の低かった)携帯機でもRPGは作れるのか!」と本作に感銘を受けていたという。 //**移植作:魔界塔士Sa・Ga(WSC) //【まかいとうしさ・が】 //|ジャンル|ロールプレイングゲーム|&image(sagaws.jpg,http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00014ATV0/ksgmatome-22/ref=nosim,height=160)[[高解像度で見る//>http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=149&file=sagaws.jpg]]| //|対応機種|ワンダースワンカラー(専用)|~| //|発売元|スクウェア|~| //|開発元|アスペクト|~| //|発売日|2002年3月20日|~| //|価格|5,460円(税込)|~| //*概要 //-WSCへの移植計画「スクウェア マスターピース」のひとつとして行われた、GB版[[魔界塔士Sa・Ga]]のリメイク。 //-インターフェイスの改良やセーブ数の増加等を始めとしたシステム面の強化が光る。 //--余ったボタン全てがショートカットキーとして使用されている。オプションで機能変更可能。 //--モンスター図鑑や冒険中の変身履歴も追加され、仲間のモンスターを変身させる楽しみはさらに増えた。 //--この関係からか、GB版では変身出来なかった一部モンスターにも変身できるように修正された。 //--威力のバランス調整が行われたり一人旅プレイも可能になったりとゲーム進行の幅も広がっている。 //-カラー化・アレンジされたグラフィック、追加演出がオリジナルのイメージを崩さない良リメイク。 //--また、全てのモンスターに移動グラフィック搭載(GBでは1種類のグラフィックを複数種族で共用していた)、全種族の状態異常グラフィック&死亡グラフィック&肉グラフィック新規描き下ろしと、目立たないところも一切隙がない。ちなみに肉はゾンビだったら腐った肉、鳥だったら血濡れの羽、虫の腹部となかなかえぐい。四天王に至っては言葉解すほどの知能の源になる部分である。 //---ただし同様にWSCにリメイクされ、隠しボスやデスティニーストーンが追加されたロマンシング サ・ガやエッグモンスターが追加された半熟英雄などと異なり、ゲーム中の追加要素の類は搭載されていない。 //-おまけとして、GB版の原作を再現した、白黒画面でグラフィックや仕様の変更も行われていない「オリジナルモード」も搭載(ただし各種バグと一部モンスター名称は修正されている)と至れり尽くせり。 //-難点があるとしたら、WSCを選んでしまったことくらいか。おかげで現在は入手もプレイもやや困難である。 //-現在は携帯電話アプリ版もプレイできる。オリジナルモードは搭載されていないが、本作がベースの移植のためオリジナルモードを気にしないならこちらでもいいかもしれない。 //-シリーズ第2作の『[[Sa・Ga2 秘宝伝説]]』と第3作『[[時空の覇者 Sa・Ga3 [完結編]>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/37.html]]』はDSでリメイク作が発売された今、本作のリメイクが待たれる。 //--だが、DSのリメイクをサガ2秘宝伝説から行ったのは、そもそもWSCで魔界塔士サガのリメイクが完了しているという意識があったためのようだ。河津氏は4gamerからのインタビューにおいて「(サガ3時空の覇者をリメイクしたので)リメイクするものは一通りやりましたから」と発言している。 //既に別記事があるためCO
**魔界塔士Sa・Ga 【まかいとうしさ・が】 |ジャンル|ロールプレイングゲーム|&image(sagaa.JPG,http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000069SX2/ksgmatome-22/ref=nosim,height=160)[[高解像度で見る>http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=141&file=sagaa.JPG]] [[裏を見る>http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=141&file=sagab.JPG]]| |対応機種|ゲームボーイ|~| |発売・開発元|スクウェア|~| |発売日|1989年12月18日|~| |価格|3,500円|~| |>|>|CENTER:''[[サガシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/281.html]]''| ---- #contents(fromhere) ---- *概要 -ゲームボーイ初のRPG。後に20年の歴史を誇ることになったサガシリーズの祖となる作品で、斬新なシステムが多い。キャラメイクのあと、複数の世界をつなぐ「塔」の頂上にあるという楽園を目指し、主人公たちは旅をすることとなる。 -開発段階での仮称は『ファイナルファンタジー外伝』だったが改名された((海外版のタイトルは「Final Fantasy Legend」であり、仮称を基にしている。))。 --武器や防具、魔法やアイテム、モンスターの名前などにFFシリーズと共通のものがある。   *評価点 **斬新なシステム -まずは成長システム。このゲームには他のRPGによくある「経験値」や「レベル」の概念がない。キャラクターの種別によって成長方法が異なる。 --人間は店で売っているアイテム「力の素」「素早さの素」「HP○○○」を使うことでのみ成長できる。魔力は基本的に上がらないため魔法はうまく使えない。 ---強くなるのにお金がかかるが、逆に言えばお金があれば比較的楽に強くなれる。 --エスパーは突然変異で能力の成長や特殊能力の習得が発生する。 ---能力の成長、特殊能力の習得共にメッセージが一切無いのが難点。失いたくない特殊能力がある場合はこまめにステータス画面をチェックすることに。 --モンスターは敵を倒したあとに出てくる肉を食べることで別のモンスターに変化する。 ---うまくすればスタート直後に準最強クラスのモンスターまで変化することも可能。 --非レベル制は、本作のディレクターである河津秋敏氏がゲームデザインを務めたファイナルファンタジーIIとも共通する成長システムである。 -回数制の採用。武器やアイテム、エスパーやモンスターの能力には使用回数がある。 --能力は宿に泊まれば使用回数が回復するが、武器やアイテムの使用回数は回復方法が無いので新しいものを買うしか無い。 --終盤になると武器やアイテムの使用回数を回復する「けんじゃのいし」というアイテムが買えるようになる。高価だが、終盤の武器に比べれば安い。 -死亡した主人公と仲間はお金を払って生き返らせてもらうのだが、「ハート」の残数分(初期数は3個)しか復活できない(ハートは''店で売っていて''補充可能、しかし高価)。ロマサガ2から採用される「LP」の前身とも言える。 -余談になるが、これらのシステムは2でも概ね踏襲されたのに、3ではなんと経験値・レベルが導入される一方で上記のシステムがほとんどなくなるか別物に変わり、遊びやすくなった一方でシリーズファンからはかなり不評であった(もちろん1、2のシステムは複雑で分かりにくいという声もあったが)。 -後述するネタ要素が先行しがちの作品であるが、短時間で遊べるようにするための成長システムやどこででもセーブできるシステム、シナリオの適度なボリュームとテンポの良さ等、携帯ゲーム機ならではのRPGの形を初作ながら完成させていた事は評価すべき点である。 **殺伐とした世界観・衝撃的なシナリオ -サガシリーズを物語る、殺伐とした要素もこの作品から始まった。また、こうした世界観に合わせシナリオ(イベント)も斬新で印象に残るものが多い。 -最初の大陸世界での重要なアイテム「キングの鎧」「キングの剣」「キングの盾」のうち、「キングの鎧」は王の悩み事である村の娘を盗賊から救うことで平和的に入手できるが、「キングの剣」は剣の王を倒して、「キングの盾」は盾の王を暗殺した大臣を倒して、文字通り「殺してでもうばいとる」。 -仲間を入れ替えたいときはアドベンチャーズギルドにいくのだが、生きている仲間は「おれはいやだぜ」と言って、外すことができない。ただし死んでいるときは死人に口無しなので、そのまま新人と入れ替えられる。 --ハートと復活にかかるお金を考えると入れ替える方が安上がり。また、シナリオが進むとギルドのメンバーも強化されるため、あまり育っていない仲間を意図的に殺して入れ替える場合もある。 --後の『[[ロマンシング サ・ガ2]]』の「謀殺(暗殺、ルドン高原送りとも呼ばれる)」の原点とも言える。 -そして台詞回し「てめえの ようなやつが 1ばん むかつくんだよ!」(前述の大臣を倒した直後)、「なんの ようだ!」(お店の店員)、「しりたがりやは わかじにするぞ」(空中世界で白虎の親衛隊になって、白虎からジャンヌの話を聞いたあと)、「○○は しんだ」(戦闘シーン)などが殺伐とした世界を演出している。 --一方で河津秋敏氏が絡んだ作品特有の珍妙な迷セリフも健在である。 -小世界で発生するサブイベントにはシュールかつ印象的なものが多い。 --19階~21階のイベントは、表現力に乏しいハードだからこそできたイベントとも言われる。 -また、空中世界のミレイユは時々「スクウェア三大(四大)悪女」に数えられる。白虎に捕まっていたと思いきや…。 -極めつきは塔の頂上・楽園で待つ者である。 #region(ネタバレ) -その待ちうける者「かみ(神)」が語る真実とは「平和な世界に飽きたため、世界を乱す者(=アシュラ)を生み出し、さらにそのアシュラにも飽きたため、今度は人間達に楽園の話を広め、彼らを観察していた」のだという。要は「神様が作った壮大なゲームの中で踊らされていただけ」ということである。 --この真相が明かされるやりとりはいまだにネタにされており、ゲーム史に残る伝説となっている。中でも「&bold(){これも いきものの サガ か…}」というセリフからは、「SA・GA」が「サーガ(物語・神話)」と「性(さが)」のダブルミーニングであることが分かる。 -そしていよいよ「かみ」との決戦を迎える。ラスボスだけあって戦闘能力は強大なのだが、なんと店で普通に売っている''「チェーンソー」で一撃必殺が可能''だったりする。本来チェーンソーは「相手の防御が低いほど成功率が上がる」仕様になるはずだったのだが、バグで「相手の防御が高いほど成功率が上がる」ようになってしまった。そのため防御が極端に高い「かみ」は、チェーンソーで簡単にバラバラにできてしまうのである。 --バグのためにこんな有様となったのだが、このことが逆に「かみ」のインパクトを絶大なものにしてしまった。''「かみは バラバラになった」''というメッセージとともにこれまたネタにされている((『半熟英雄』シリーズのWSC移植版以降の作品には、チェーンソーを持ったそのものズバリなエッグモンスター「かみ」が登場している。サガシリーズの生みの親である河津秋敏氏も、これには大笑いしたらしい。))。 #endregion **音楽 音楽はFFシリーズの植松伸夫氏が担当した。 -「涙を拭いて」「魔界塔士」「怒闘」が特に名曲としてあげられる。 -BGMの切り替えタイミング等による演出が秀逸で、本作を印象深い作品にした要素の一つ。 *これもバグゲーのサガか… -本作を語る上で外せないものとして「バグ」の存在がある。 #region(一例) -メニューの「のうりょく」の欄でAボタンを一度押してからキャンセルすると、大抵バグが発生する。 --フリーズすることもあるが、人間をモンスターに変えることも可能。また、場合によっては超級のバグも…。 -特定の名前の主人公がいる時に、ある手順でならびかえを行った後に「ちからのもと」などをBボタンを押して使うと、パラメータがハングまたはループして、いきなり最強になれる。 --これの応用で、アイテム変化や使用回数無限化もできたり、エスパーやモンスターに「素」を使って強化したりもできる。 -扉などに入ると同時にメニューを開いてセーブ&リロードすると、全く違う場所に移動出来る所がある。 --このワープ技を解明、利用してタイムアタックをするプレイヤーもいた。 -都市世界に登場する「そうちょう」は壮絶な特攻死を遂げるが、フラグ設定ミスのせいで、このイベントを何度も起こす事ができる。 --この際に有用な防具が手に入ることもあり、そうちょうはプレイヤーの手によって何度も甦らせられては特攻死を遂げていき「不死身のそうちょう」としてネタにされるのであった。 --ネタにされたことに反応したのか、続編の2と3に「自爆しても死なない不死身キャラ」がお約束的に登場する(そうちょうは「自爆」はしていないのだが…)。 -チェーンソー(のこぎり)の神殺し仕様も上述のとおりバグである。「やっちまったぜ…」 #endregion -これだけバランス崩壊級のバグがあると普通は批判されてもおかしくないところだが、本作の特有の殺伐かつ混沌とした世界観となんでもありのフリーダムなバグがマッチしていたこと、バグ自体も理解すれば有用なものが多いことなどから問題視されることもなく、''バグが本作最大の魅力''とまで言われるようになってしまった。「プレーヤーに有利なバグは容認される」ことの典型的な事例と言えるだろう。 *余談 -『半熟英雄』シリーズや『[[ライブ・ア・ライブ]]』のディレクターを務めた時田貴司もこの作品に「たかしくん」として登場している。 --「たかしくん」が登場するイベントは湖の穴にゴミが詰まって小世界が水没しかけ、その下の小世界が水不足に陥る、という内容だが、それは当時時田が社内で流しのゴミを詰まらせた実話が元になっている。 -初期版ROMとバグの一部が修正された後期版ROMと、異なるバージョンが存在する。 -本作は、(旧)スクウェア初のミリオン達成作品である。 -実はポケットモンスターの生みの親である田尻智氏は「(当時明らかに性能の低かった)携帯機でもRPGは作れるのか!」と本作に感銘を受けていたという。 //**移植作:魔界塔士Sa・Ga(WSC) //【まかいとうしさ・が】 //|ジャンル|ロールプレイングゲーム|&image(sagaws.jpg,http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00014ATV0/ksgmatome-22/ref=nosim,height=160)[[高解像度で見る//>http://www23.atwiki.jp/ggmatome?cmd=upload&act=open&pageid=149&file=sagaws.jpg]]| //|対応機種|ワンダースワンカラー(専用)|~| //|発売元|スクウェア|~| //|開発元|アスペクト|~| //|発売日|2002年3月20日|~| //|価格|5,460円(税込)|~| //*概要 //-WSCへの移植計画「スクウェア マスターピース」のひとつとして行われた、GB版[[魔界塔士Sa・Ga]]のリメイク。 //-インターフェイスの改良やセーブ数の増加等を始めとしたシステム面の強化が光る。 //--余ったボタン全てがショートカットキーとして使用されている。オプションで機能変更可能。 //--モンスター図鑑や冒険中の変身履歴も追加され、仲間のモンスターを変身させる楽しみはさらに増えた。 //--この関係からか、GB版では変身出来なかった一部モンスターにも変身できるように修正された。 //--威力のバランス調整が行われたり一人旅プレイも可能になったりとゲーム進行の幅も広がっている。 //-カラー化・アレンジされたグラフィック、追加演出がオリジナルのイメージを崩さない良リメイク。 //--また、全てのモンスターに移動グラフィック搭載(GBでは1種類のグラフィックを複数種族で共用していた)、全種族の状態異常グラフィック&死亡グラフィック&肉グラフィック新規描き下ろしと、目立たないところも一切隙がない。ちなみに肉はゾンビだったら腐った肉、鳥だったら血濡れの羽、虫の腹部となかなかえぐい。四天王に至っては言葉解すほどの知能の源になる部分である。 //---ただし同様にWSCにリメイクされ、隠しボスやデスティニーストーンが追加されたロマンシング サ・ガやエッグモンスターが追加された半熟英雄などと異なり、ゲーム中の追加要素の類は搭載されていない。 //-おまけとして、GB版の原作を再現した、白黒画面でグラフィックや仕様の変更も行われていない「オリジナルモード」も搭載(ただし各種バグと一部モンスター名称は修正されている)と至れり尽くせり。 //-難点があるとしたら、WSCを選んでしまったことくらいか。おかげで現在は入手もプレイもやや困難である。 //-現在は携帯電話アプリ版もプレイできる。オリジナルモードは搭載されていないが、本作がベースの移植のためオリジナルモードを気にしないならこちらでもいいかもしれない。 //-シリーズ第2作の『[[Sa・Ga2 秘宝伝説]]』と第3作『[[時空の覇者 Sa・Ga3 [完結編]>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/37.html]]』はDSでリメイク作が発売された今、本作のリメイクが待たれる。 //--だが、DSのリメイクをサガ2秘宝伝説から行ったのは、そもそもWSCで魔界塔士サガのリメイクが完了しているという意識があったためのようだ。河津氏は4gamerからのインタビューにおいて「(サガ3時空の覇者をリメイクしたので)リメイクするものは一通りやりましたから」と発言している。 //既に別記事があるためCO

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