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ファンタジーゾーン - (2012/07/25 (水) 01:01:07) の1つ前との変更点

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*ファンタジーゾーン 【ふぁんたじーぞーん】 |ジャンル|横スクロールシューティング|&amazon(B001BATFGI)| |対応機種|アーケード(システム16A)|~| |販売・開発元|セガ・エンタープライゼス|~| |稼働開始日|1986年3月|~| **ストーリー 遠い昔、宇宙のどこかに「ファンタジーゾーン」と呼ばれる場所があり、そこには勇敢なヒーロー「オパオパ」がいた。&br() あるとき、ファンタジーゾーンの惑星間に通用している公式通貨のバランスが乱れ、惑星の1つを未曾有の大恐慌が襲った。それは何者かが周辺の宙域から金を大量に掻き集め、ファンタジーゾーンに巨大な要塞を建造していたためであった。&br() その計画を阻止するため、オパオパはファンタジーゾーンを巡る冒険に出るのだった。 **概要 業務用の横スクロールシューティング。強制スクロールではなく振り向きの要素があり、自機の向いている方向に画面がスクロールする方式を取っている。操作系統は、8方向レバー+ショット&対地ボムのボタンとなっている。&br() 基本ルールは、各ステージに10ずつある敵の基地を破壊し、その後出現するボスキャラを倒していく、というもの。ステージは無限ループになっているため、基地を撃ち漏らしたのでステージやり直しということにはならない。&br() ミスしても基地の破壊状況は保存されるためその場復活に少し近いが、破壊できていない基地のダメージはリセットされ、ボス戦の場合は仕切りなおしとなる。 **特徴 -パステル調の背景を舞台に、曲線を多用して描かれた愛らしくもどこかシュールなキャラが飛び交う、暖かみのある世界観。 --主人公のオパオパは機械と生命のあいの子で、ツインビーがさらに丸っこくなったようなデザイン。 -敵の基地を壊すか特定の敵編隊を全滅させるとお金を落とすのだが、それを使って買い物をすることが出来る。 --買い物が出来る店は「SHOP」と書かれた風船として、ステージ開始直後やいくつか基地を破壊した後などに飛んでくる。 --商品のラインナップはスピードアップ用のエンジン、時限式の特殊ショット、使い捨ての特殊ボム、或いは残機など。どれもここでしか手に入らないが、エンジン以外のアイテムは買うごとに値段がつり上がっていく(残機は特に上がり幅が大きい)。またミスすると買ったアイテムが全て失われる。 --この買い物+シューティングの組み合わせは当時としては非常に斬新であった。類似要素を搭載した作品では、古くは『[[エリア88]]』(カプコン)や『オーダイン』(ナムコ)、最近では『トラブル☆ウィッチーズAC』(スタジオシエスタ)など。 -ステージ1つが惑星1つに該当しているため、面ごとに基地の外見も地形及び背景もガラリと変わり見た目でも飽きさせない。 -ポップな外観と非常にマッチした、サンバなどが中心のノリの良いBGM。 -最終ステージでは今まで倒したボスたちがパワーアップして逆襲しに来る。いわゆる「ボスラッシュ」の原型。 --後にコナミの『[[グラディウス]]』シリーズにて伝統芸となった。 -スクロールの方向や速度を制御できるため、ステージ攻略にわりと自由がきく。 --ただし、あまり同じステージでのんびりしているとランクが上がり敵の攻撃性が増す上、基地が落とす金がどんどん安くなっていくので旨味は少ない。 --後半ステージでは「攻撃的なザコに押されて基地の攻略がおろそかに→ますます敵が煩く」の悪循環もありうる。 --しばらく同じ方向を向いていると、進行方向に対して広い視界を確保するように自機の(画面上での)位置を修正するようになっている。これが祟り、急な方向転換をすると「前方にほとんど視界がない」状態となり、画面外から飛び込んできた敵と出会い頭に衝突するミスが発生しやすい。なお、敵弾には射程が設定されてるほか、画面外には存在できないようになっている。 --マップ上に存在する敵と画面上に存在する敵がおり、前者はスクロールで振り切れるが後者はスクロールにキッチリ追従してくる。後者の出現タイミングで左右に方向転換をするとはさみ討ちに遭う危険が高い。 -慣れや装備の有効活用によってけっこう先まで進めるバランスになっており、鬼畜というほどの難易度ではない。 --ただ、前後の横シュー有名作品([[グラディウス]]、R-TYPE、ダライアスなど)と違いバリアが搭載されておらず自機の当たり判定もほぼ見た目どおりなため、油断するとあっさりミスる。 --ちなみに、社内では「かなりの高難度」という認識だったためかは不明だが、アーケードゲームとしては珍しく最低難易度が標準設定となっている。ちなみに、難易度設定で変わるのはランク上昇速度のみ。最高難易度設定では、1面ごとに最低難易度設定での1周分ランクが上がるため、あっという間に鬼畜と呼べる程度の難易度に変貌する。 --難易度ランクが視認できるのが大きな特徴。ランク上昇すると敵弾の外見が変わり、3段階目からは撃ち返し弾が発生するようになる。 どちらにしろ、20年以上経った今でも実用に耐える作品であることは確かなのであるが…。(以下ネタバレ注意) #region **衝撃の結末 ゲーム全体が可愛く明るいノリで進行していたが、最終面のボスラッシュの後にはどんでん返しが待っている。&br() ラスボス戦突入直後に出て来るのは巨大だがオパオパにそっくりのシルエットで、それを確認する間もなくその影から伸びてきた虫のような敵との戦いが始まる。&br() 全部で6匹いる虫を倒すとラスボスの本体が右からフェードインしてくるが、その影がカラーリングもオパオパそっくりとなり、目に涙を光らせつつ消えていってしまう。&br() そしてエピローグでは、ラスボスが長いこと行方不明となっていたオパオパの父だったことが判明し、そのラストは「彼の勝利にはそれまで払ってきただけの価値が本当にあったのか、オパオパは生涯悩み続けるのだろう」というような文で締めくくられており、これまでの演出からは想像も出来ない物悲しいものとなっている。そしてそのオパオパの悩みは続編にも繋がっていくことになる。 なお、エピローグのBGMがそのままネームエントリーのBGMとリンクしているのは心憎い演出であるのだが、ネームエントリーの後残機没収の上で何事もなく2周目が始まる。 #endregion //続編やそれらのリメイク版については情報を寄せてください。 **余談 -本作に存在する後期型のROMでは、海外輸出版と同じく5面のBGMに修正が加わっているほかステージ開始時にBGMの曲名が表示されるようになっている。 -数多くの家庭用移植版がある本作だが、PS2「SEGA AGES 2500シリーズ」では2回ほど移植された。 --『[[Vol.3 ファンタジーゾーン>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1243.html]]』(2003年8月28日発売、シムス開発)では、追加要素のあるリメイク版とAC準拠版の各モードがあり、いずれもグラフィックを3Dポリゴンで描写している。 --同シリーズ最終作の『Vol.33 ファンタジーゾーン コンプリートコレクション』(2008年9月11日発売)((本項で表示しているSEGA AGESのパッケージ画像はVol.33のもの。))は、本作のAC版を始め、シリーズ関連作品やアレンジ版などを同時収録した豪華版となっている。
*ファンタジーゾーン 【ふぁんたじーぞーん】 |ジャンル|横スクロールシューティング|&amazon(B001BATFGI)| |対応機種|アーケード(システム16A)|~| |販売・開発元|セガ・エンタープライゼス|~| |稼働開始日|1986年3月|~| **ストーリー 遠い昔、宇宙のどこかに「ファンタジーゾーン」と呼ばれる場所があり、そこには勇敢なヒーロー「オパオパ」がいた。&br() あるとき、ファンタジーゾーンの惑星間に通用している公式通貨のバランスが乱れ、惑星の1つを未曾有の大恐慌が襲った。それは何者かが周辺の宙域から金を大量に掻き集め、ファンタジーゾーンに巨大な要塞を建造していたためであった。&br() その計画を阻止するため、オパオパはファンタジーゾーンを巡る冒険に出るのだった。 **概要 業務用の横スクロールシューティング。強制スクロールではなく振り向きの要素があり、自機の向いている方向に画面がスクロールする方式を取っている。操作系統は、8方向レバー+ショット&対地ボムのボタンとなっている。&br() 基本ルールは、各ステージに10ずつある敵の基地を破壊し、その後出現するボスキャラを倒していく、というもの。ステージは無限ループになっているため、基地を撃ち漏らしたのでステージやり直しということにはならない。&br() ミスしても基地の破壊状況は保存されるためその場復活に少し近いが、破壊できていない基地のダメージはリセットされ、ボス戦の場合は仕切りなおしとなる。 **特徴 -パステル調の背景を舞台に、曲線を多用して描かれた愛らしくもどこかシュールなキャラが飛び交う、暖かみのある世界観。 --主人公のオパオパは機械と生命のあいの子で、ツインビーがさらに丸っこくなったようなデザイン。 -敵の基地を壊すか特定の敵編隊を全滅させるとお金を落とすのだが、それを使って買い物をすることが出来る。 --買い物が出来る店は「SHOP」と書かれた風船として、ステージ開始直後やいくつか基地を破壊した後などに飛んでくる。 --商品のラインナップはスピードアップ用のエンジン、時限式の特殊ショット、使い捨ての特殊ボム、或いは残機など。どれもここでしか手に入らないが、エンジン以外のアイテムは買うごとに値段がつり上がっていく(残機は特に上がり幅が大きい)。またミスすると買ったアイテムが全て失われる。 --この買い物+シューティングの組み合わせは当時としては非常に斬新であった。類似要素を搭載した作品では、古くは『[[エリア88]]』(カプコン)や『オーダイン』(ナムコ)、最近では『トラブル☆ウィッチーズAC』(スタジオシエスタ)など。 -ステージ1つが惑星1つに該当しているため、面ごとに基地の外見も地形及び背景もガラリと変わり見た目でも飽きさせない。 -ポップな外観と非常にマッチした、サンバなどが中心のノリの良いBGM。 -最終ステージでは今まで倒したボスたちがパワーアップして逆襲しに来る。いわゆる「ボスラッシュ」の原型。 --後にコナミの『[[グラディウス]]』シリーズにて伝統芸となった。 -スクロールの方向や速度を制御できるため、ステージ攻略にわりと自由がきく。 --ただし、あまり同じステージでのんびりしているとランクが上がり敵の攻撃性が増す上、基地が落とす金がどんどん安くなっていくので旨味は少ない。 --後半ステージでは「攻撃的なザコに押されて基地の攻略がおろそかに→ますます敵が煩く」の悪循環もありうる。 --しばらく同じ方向を向いていると、進行方向に対して広い視界を確保するように自機の(画面上での)位置を修正するようになっている。これが祟り、急な方向転換をすると「前方にほとんど視界がない」状態となり、画面外から飛び込んできた敵と出会い頭に衝突するミスが発生しやすい。なお、敵弾には射程が設定されてるほか、画面外には存在できないようになっている。 --マップ上に存在する敵と画面上に存在する敵がおり、前者はスクロールで振り切れるが後者はスクロールにキッチリ追従してくる。後者の出現タイミングで左右に方向転換をするとはさみ討ちに遭う危険が高い。 -慣れや装備の有効活用によってけっこう先まで進めるバランスになっており、鬼畜というほどの難易度ではない。 --ただ、前後の横シュー有名作品([[グラディウス]]、R-TYPE、ダライアスなど)と違いバリアが搭載されておらず自機の当たり判定もほぼ見た目どおりなため、油断するとあっさりミスる。 --ちなみに、社内では「かなりの高難度」という認識だったためかは不明だが、アーケードゲームとしては珍しく最低難易度が標準設定となっている。ちなみに、難易度設定で変わるのはランク上昇速度のみ。最高難易度設定では、1面ごとに最低難易度設定での1周分ランクが上がるため、あっという間に鬼畜と呼べる程度の難易度に変貌する。 --難易度ランクが視認できるのが大きな特徴。ランク上昇すると敵弾の外見が変わり、3段階目からは撃ち返し弾が発生するようになる。 どちらにしろ、20年以上経った今でも実用に耐える作品であることは確かなのであるが…。(以下ネタバレ注意) #region **衝撃の結末 ゲーム全体が可愛く明るいノリで進行していたが、最終面のボスラッシュの後にはどんでん返しが待っている。&br() ラスボス戦突入直後に出て来るのは巨大だがオパオパにそっくりのシルエットで、それを確認する間もなくその影から伸びてきた虫のような敵との戦いが始まる。&br() 全部で6匹いる虫を倒すとラスボスの本体が右からフェードインしてくるが、その影がカラーリングもオパオパそっくりとなり、目に涙を光らせつつ消えていってしまう。&br() そしてエピローグでは、ラスボスが長いこと行方不明となっていたオパオパの父だったことが判明し、そのラストは「彼の勝利にはそれまで払ってきただけの価値が本当にあったのか、オパオパは生涯悩み続けるのだろう」というような文で締めくくられており、これまでの演出からは想像も出来ない物悲しいものとなっている。そしてそのオパオパの悩みは続編にも繋がっていくことになる。 なお、エピローグのBGMがそのままネームエントリーのBGMとリンクしているのは心憎い演出であるのだが、ネームエントリーの後残機没収の上で何事もなく2周目が始まる。 #endregion //続編やそれらのリメイク版については情報を寄せてください。 **余談 -本作に存在する後期型のROMでは、海外輸出版と同じく5面のBGMに修正が加わっているほかステージ開始時にBGMの曲名が表示されるようになっている。 -数多くの家庭用移植版がある本作だが、PS2「SEGA AGES 2500シリーズ」では2回ほど移植された。 --『[[Vol.3 ファンタジーゾーン>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1243.html]]』(2003年8月28日発売、シムス開発)では、追加要素のあるリメイク版とAC準拠版の各モードがあり、いずれもグラフィックを3Dポリゴンで描写している。 --同シリーズ最終作の『Vol.33 ファンタジーゾーン コンプリートコレクション』(2008年9月11日発売)((本項で表示しているSEGA AGESのパッケージ画像はVol.33のもの。))は、本作のAC版を始め、シリーズ関連作品やアレンジ版などを同時収録した豪華版となっている。 このバージョンの特筆モノとして、1987年以来本家のセガですら20年以上リリースされなかった「SYSTEM 16C版 ファンタジーゾーン2」の移植作(エミュ)が収録されており、実質20年以上経過した後のファンタジーゾーンの正統続編のリリースとなる。FC版やマーク3版と異なり、AC版ファンタジーゾーンのテイストを忠実に継いだ作品であり、20年以上前の作品と作風が類似しているにもかかわらず、全く色あせていない名作である。しかも、エンディングに仕掛けがあり、FC・マーク3版をプレイしたプレイヤーでも新しい展開を迎えられるように工夫してある。 ちなみにSYSTEM 16とは、AC版ファンタジーゾーンが稼働していた16bit基盤ではあるが、FZCC版ファンタジーゾーン2はSYSTEM 16基盤にメモリを追加したカスタム基盤(SYSTEM 16C)で動作するため、AC版ファンタジーゾーンと基板上の互換性はない。この作品が動作するハードは、SYSTEM 16C基盤(セガ本社にのみ存在する半ばハンドメイドの基盤)もしくはPS2上でのエミュレーションのみとなっている。 1987年当時にもファンタジーゾーン2はリリースされているが、セガマーク3・SYSTEM E基盤(マーク3互換の8bit基盤)によるAC版、FC版といった8bitハードのみで制作されていた。AC版ファンタジーゾーンと比較してハードスペックが大幅に劣るため、ほぼ全くといっていいほど異なるゲームになっている。

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