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チョコボの不思議なダンジョン - (2010/09/04 (土) 19:29:41) の1つ前との変更点

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*チョコボの不思議なダンジョン 【ちょこぼのふしぎなだんじょん】 |ジャンル|RPG|#amazon(B00005OVVA)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|スクウェア|~| |開発元|スクウェア、バンプレスト|~| |発売日|1997年12月23日|~| |定価|6,800円|~| *概要 入るたびにランダムに構造が変化するダンジョンに挑戦し、並み居るモンスターや空腹のリスクと戦いながら中に落ちているアイテムを駆使しつつ深層まで目指すゲームジャンル、ローグライクゲーム。~ 特にトルネコの大冒険、風来のシレンに代表される『不思議のダンジョン』は開発会社のチュンソフトの名を知らしめ、ローグライクゲームを多くのゲーマーに広めた名作であった。~ この作品はそのチュンソフトの中村光一氏が監修しスクウェアのマスコット的なキャラクター『チョコボ』を主人公に据えてローグライクゲームを作るというコンセプトの下生まれた。~ 不思議のダンジョンファンは、FFの世界観で不思議のダンジョンのシビアでやりがいのあるゲーム性を楽しめる、PSでも不思議のダンジョンが楽しめるとして期待に胸を躍らせたのだが・・・~ *ガッカリゲーの烙印 -ところがいざ発売されてみるとそのゲーム性は本家不思議のダンジョンとまるで似つかぬ代物であった。 -既に風来のシレンなどをクリアしたユーザーにとって、その難易度は以下の点により非常に退屈なものであった。 --ダンジョンから出てもレベルが継続する。 --階層を進むたびにセーブができる。 --バトルシステムはFFのATBを導入しており、接触した敵とチョコボはATBバーが溜まるたびに行動が取れるようになっているのだが、その状態から敵から離脱すると敵のATBバーがリセットされてしまい、攻撃→逃げるのヒット&アウェーで簡単にノーダメージで倒せてしまう。 -シナリオも、不思議のダンジョンにありがちな短いもので、この類のゲームに慣れているプレイヤーはさっさとクリアできてしまう。 -このぬるい、やりごたえがないという一点だけで不思議のダンジョンファンから大いに批判され、彼らの前でチョコボの「不思議''の''ダンジョン」、とでも言おうものなら「あれは不思議''な''ダンジョンだ! 一緒にするんじゃない!」とでも吠えられる有様だった。 -そして同梱されている「不思議なデータディスク」というものがあるのだがその内容は「''[[FF7>ファイナルファンタジーVII]]最強&特殊イベントデータ''」「''[[サガフロンティア]]最強データ''」「''[[ゼノギアス]]体験版''」といった錚々たる顔ぶれであったため、一時は不思議なデータディスクが本編でゲーム自体はおまけ、とも言われていた。 -という様相で当初は散々な評判だったのだが、一方でこのゲームはある意味トルネコの大冒険に匹敵する功績を上げた。不思議のダンジョンのシビアで禁欲的なゲーム性とは違う、差別化された特徴と評価点があるのだ。 -そしてこのゲームもまた、ローグライクゲームの別の方向性を生み出すパイオニアとして再評価を受けることになる。 *不思議「な」ダンジョンの良さはシビアなゲーム性ではない -チョコボの不思議なダンジョンの良さは低難易度ゆえの間口の広さと、その上でのライトユーザー向けに設定されたのめりこめる要素である。 -ダンジョン内の豊富なギミック --ダンジョン内のギミックは、それ以前の不思議のダンジョンよりもバラエティに富んでおりより特徴がついている。 ---乗ると何らかのメリットが得られる魔法陣、武具を自分で合成できる合成窯、アイテムやトラップが入っている宝箱や額縁、空の瓶で薬系アイテムを入手できる泉など、探索を単調にさせないようアイディアが盛り込まれている。 ---また第三ダンジョンでは特定の階層で以前のダンジョンのボスがいたり、カジノがあったりとお遊び要素もある。深い階層には隠しボスともいえるFF5のしんりゅう、オメガもいる。 -チョコボの活躍に合わせて成長する町並み --舞台とする村は最初は寂れた農村だが、特定のアイテムを売り続けていると変化が起こってくる。 ---たとえばサンダーの本を売り続けていると町に明かりが灯るようになる、ドレインの本を売り続けていると病気の子供が元気になる、といった具合。 ---このチョコボの活躍に応じて町が発展するという要素は、後の2や[[時忘れの迷宮>チョコボの不思議なダンジョン 時忘れの迷宮]]で更に強化されることになる。 -底なしの第三ダンジョン --[[風来のシレン外伝 女剣士アスカ見参!]]に先駆けて9999階まである無限ダンジョンを搭載。深層では敵がかなり強くなっており、逃げ回る機会が多くもはや別ゲーの有様。 --ただどうしても単調になるという声はある。 -聴きごたえのある音楽 --曲数は少ないが、ファンタジー世界らしさがあって落ち着いたダンジョン曲は高い評価を受けている。またボス戦の曲はとてもかっこいい。 --作曲者は後に[[サガフロンティア2]]、[[FF10>ファイナルファンタジーⅩ]]、FF13などを手がける浜渦正志氏。 -最大の批判点である低難易度のゲームシステムだが、女性や子供を含めたライトゲーマーには好評。現在ではローグライクゲームの敷居をトルネコやシレンよりも下げたと再評価されている。 -派手な演出の魔石や宝玉 --FFおなじみの召喚獣を呼び出し大ダメージを与えられる魔石、FFおなじみの上級魔法を封じ込めた宝玉の演出は当時のレベルとしては圧巻。スクウェアの本領発揮である。 --魔石自体の希少さや、入手方法の特殊性はコレクター魂に火をつける。 *総評 -当初は低難易度に大批判を受けたものの、結果的に小学生でも気軽に遊べるほどローグライクゲームの敷居を下げた。 -売り上げも好調で、117万本もの好セールスを記録する。(それだけ売れたからこそ批判するファンも多かったのだが) --もしこれで売れていなかったら、後のシレン3のような失敗として言われていたと考えると、いかにこのゲームがかなり大胆な挑戦をしたのかが伺えるだろう。 -無論、第一作ゆえに全体的な詰めの甘さは否定できないが後にシリーズ化され、続編である2や時忘れの迷宮でゲームシステムは更に完成度を上げている。 -チョコボらしい優しげな世界観・ストーリーを表現した本作は「低難易度、ドラマ性重視」というローグライクゲームの新しい方向性を打ち出し、それゆえに現在では再評価されている。
*チョコボの不思議なダンジョン 【ちょこぼのふしぎなだんじょん】 |ジャンル|ローグライクゲーム|#amazon(B00005OVVA)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|スクウェア|~| |開発元|スクウェア、バンプレスト|~| |発売日|1997年12月23日|~| |定価|6,800円|~| **概要 入るたびにランダムに構造が変化するダンジョンに挑戦し、並み居るモンスターや空腹のリスクと戦いながら中に落ちているアイテムを駆使しつつ深層まで目指すゲームジャンル、ローグライクゲーム。~ 特にトルネコの大冒険、風来のシレンに代表される『不思議のダンジョン』は開発会社のチュンソフトの名を知らしめ、ローグライクゲームを多くのゲーマーに広めた名作であった。~ この作品はそのチュンソフトの中村光一氏が監修しスクウェアのマスコット的なキャラクター『チョコボ』を主人公に据えてローグライクゲームを作るというコンセプトの下生まれた。~ 不思議のダンジョンファンは、FFの世界観で不思議のダンジョンのシビアでやりがいのあるゲーム性を楽しめる、PSでも不思議のダンジョンが楽しめるとして期待に胸を躍らせたのだが…。~ **ガッカリゲーの烙印 -ところがいざ発売されてみるとそのゲーム性は本家不思議のダンジョンとまるで似つかぬ代物であった。 -既に風来のシレンなどをクリアしたユーザーにとって、その難易度は以下の点により非常に退屈なものであった。 --ダンジョンから出てもレベルが継続する。 --階層を進むたびにセーブができる。 --バトルシステムはFFのATBを導入しており、接触した敵とチョコボはATBバーが溜まるたびに行動が取れるようになっているのだが、その状態から敵から離脱すると敵のATBバーがリセットされてしまい、攻撃→逃げるのヒット&アウェーで簡単にノーダメージで倒せてしまう。 -シナリオも、不思議のダンジョンにありがちな短いもので、この類のゲームに慣れているプレイヤーはさっさとクリアできてしまう。 -このぬるい、やりごたえがないという一点だけで不思議のダンジョンファンから大いに批判され、彼らの前でチョコボの「不思議''の''ダンジョン」、とでも言おうものなら「あれは不思議''な''ダンジョンだ! 一緒にするんじゃない!」とでも吠えられる有様だった。 -そして同梱されている「不思議なデータディスク」というものがあるのだがその内容は「''[[FFVII>ファイナルファンタジーVII]]最強&特殊イベントデータ''」「''[[サガフロンティア]]最強データ''」「''[[ゼノギアス]]体験版''」といった錚々たる顔ぶれであったため、一時は不思議なデータディスクが本編でゲーム自体はおまけ、とも言われていた。 -という様相で当初は散々な評判だったのだが、一方でこのゲームはある意味トルネコの大冒険に匹敵する功績を上げた。不思議のダンジョンのシビアで禁欲的なゲーム性とは違う、差別化された特徴と評価点があるのだ。 -そしてこのゲームもまた、ローグライクゲームの別の方向性を生み出すパイオニアとして再評価を受けることになる。 **不思議「な」ダンジョンの良さはシビアなゲーム性ではない -チョコボの不思議なダンジョンの良さは低難易度ゆえの間口の広さと、その上でのライトユーザー向けに設定されたのめりこめる要素である。 -ダンジョン内の豊富なギミック --ダンジョン内のギミックは、それ以前の不思議のダンジョンよりもバラエティに富んでおりより特徴がついている。 ---乗ると何らかのメリットが得られる魔法陣、武具を自分で合成できる合成窯、アイテムやトラップが入っている宝箱や額縁、空の瓶で薬系アイテムを入手できる泉など、探索を単調にさせないようアイディアが盛り込まれている。 ---また第三ダンジョンでは特定の階層で以前のダンジョンのボスがいたり、カジノがあったりとお遊び要素もある。深い階層には隠しボスともいえるFFVの「しんりゅう」「オメガ」もいる。 -チョコボの活躍に合わせて成長する町並み --舞台とする村は最初は寂れた農村だが、特定のアイテムを売り続けていると変化が起こってくる。 ---たとえばサンダーの本を売り続けていると町に明かりが灯るようになる、ドレインの本を売り続けていると病気の子供が元気になる、といった具合。 ---このチョコボの活躍に応じて町が発展するという要素は、後の2や[[時忘れの迷宮>チョコボの不思議なダンジョン 時忘れの迷宮]]で更に強化されることになる。 -底なしの第三ダンジョン --[[風来のシレン外伝 女剣士アスカ見参!]]に先駆けて9999階まである無限ダンジョンを搭載。深層では敵がかなり強くなっており、逃げ回る機会が多くもはや別ゲーの有様。 --ただどうしても単調になるという声はある。 -聴きごたえのある音楽 --曲数は少ないが、ファンタジー世界らしさがあって落ち着いたダンジョン曲は高い評価を受けている。またボス戦の曲はとてもかっこいい。 --作曲者は後に[[サガフロンティア2]]、[[FFX>ファイナルファンタジーX]]、FFXIIIなどを手がける浜渦正志氏。 -最大の批判点である低難易度のゲームシステムだが、女性や子供を含めたライトゲーマーには好評。現在ではローグライクゲームの敷居をトルネコやシレンよりも下げたと再評価されている。 -派手な演出の魔石や宝玉 --FFおなじみの召喚獣を呼び出し大ダメージを与えられる魔石、FFおなじみの上級魔法を封じ込めた宝玉の演出は当時のレベルとしては圧巻。スクウェアの本領発揮である。 --魔石自体の希少さや、入手方法の特殊性はコレクター魂に火をつける。 **総評 -当初は低難易度に大批判を受けたものの、結果的に小学生でも気軽に遊べるほどローグライクゲームの敷居を下げた。 -売り上げも好調で、117万本もの好セールスを記録する。(それだけ売れたからこそ批判するファンも多かったのだが) --もしこれで売れていなかったら、後のシレン3のような失敗として言われていたと考えると、いかにこのゲームがかなり大胆な挑戦をしたのかが伺えるだろう。 -無論、第一作ゆえに全体的な詰めの甘さは否定できないが後にシリーズ化され、続編である2や時忘れの迷宮でゲームシステムは更に完成度を上げている。 -チョコボらしい優しげな世界観・ストーリーを表現した本作は「低難易度、ドラマ性重視」というローグライクゲームの新しい方向性を打ち出し、それゆえに現在では再評価されている。

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