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逆転裁判シリーズ - (2013/09/28 (土) 11:04:45) の1つ前との変更点

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---- ※本稿では、「成歩堂龍一」が主人公を務めるGBA作品『逆転裁判』『逆転裁判2』『逆転裁判3』の3作をまとめて紹介します。また、後に発売された移植版についても本稿で説明しています。 ---- *逆転裁判/逆転裁判2/逆転裁判3 【ぎゃくてんさいばん】~ 【ぎゃくてんさいばんつー】~ 【ぎゃくてんさいばんすりー】 |ジャンル|アドベンチャー(法廷バトル)|&amazon(B00005QF5O)&amazon(B00006IQRC)&amazon(B00018WEJQ)| |対応機種|ゲームボーイアドバンス|~| |発売・開発元|カプコン|~| |発売日|1:2001年10月12日&br()2:2002年10月18日&br()3:2004年1月23日|~| |定価|各5,040円|~| |廉価版|Best Price!:各3,129円&br()1:2002年10月18日&br()2:2003年12月19日&br()3:2004年10月1日|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[逆転シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/948.html]]''| //加筆するとともに改行を元に戻しました。読みやすくするために改行を多くすることは必要だと思いますが、1行ずつ改行するのは文章のまとまりを理解しにくくすると思いますので。 ---- #contents(fromhere) ---- **概要 弁護士「成歩堂龍一(なるほどう りゅういち)」となって、殺人容疑をかけられた被告人の無実を証明し、事件の裏に隠された真実を暴いていくアドベンチャーゲーム。「''法廷バトル''」というジャンル名のとおり、それまでのアドベンチャーゲームにはあまりなかった「対決」の要素を取り入れて独特のゲームシステムを築き上げた。 **特徴 本シリーズは2つのゲームパートで構成されている。1つは現場を調査して情報を集めていく「''探偵パート''」、もう1つは法廷で被告人の無罪を証明していく「''法廷パート''」である。 ''探偵パート'' -ストーリーを読み進めるとともに犯行現場などに足を運んで怪しい箇所を調べたり関係者への聞き込みを行ったり証拠品を「つきつけ」(見せ)たりすることで情報を集めていく。普通のコマンド選択型のアドベンチャーと同じシステムでほぼ総あたりで調べなくてはならないが、ストーリーとは無関係の箇所にもコミカルな掛け合いや小ネタが仕込まれている。~ 法廷パートや後半のエピソードへの伏線が張られていることもあるので、メッセージをしっかり読んでおくことが重要である。 ''法廷パート'' -このパートではまず、検察側が被告人の有罪を裏づけるために複数の証人を証言台に上げていく。証言は基本的に被告人の有罪を証明するものであり、プレイヤーはこの証言への「尋問」を通じて矛盾を指摘していく。 --プレイヤーの主な武器は証言の詳細を求める「''ゆさぶる''」と、証言と証拠品の矛盾を指摘する「''つきつける''」の2つ。~ 特に「ゆさぶる」は新たな情報を引き出したり発言を訂正させたりするなど事件の突破口になるため、初めはすべての証言を「ゆさぶる」のが基本だが、「ゆさぶる」箇所を間違えると発言が元に戻ったりペナルティを食らったりすることもある。また、状況によっては証拠品を出すかどうかを選択させられるが、「あえて証拠品を出さない」ことが必要な場合もある。 --尋問が一巡するとパートナーが話しかけてくる。このときの会話に「ゆさぶる」「つきつける」ポイントのヒントが隠されているので、分からないときは尋問を一巡させるのも一つの手である。 --証言の矛盾を証明するとストーリーが進行する。このとき、裁判官や検察側から発せられた質問などにも選択肢での回答や証拠品の提示が必要となる場合がある。 -法廷パートでは選択肢を間違えたり間違った証拠品をつきつけたりするとポイント(『2』以降はゲージ)が減っていき、すべてなくなるとゲームオーバーになる。法廷パートにはポイント・ゲージを回復する機会がなく、証拠品も後半のシナリオではかなりの数になるので、法廷パートでの総あたりは現実的とはいえない。 -なお、各作品の第1話はいずれもシステム周りに慣れるためのチュートリアルとして法廷パートのみで構成されており、真犯人も簡単に判るようになっている。 ---- **見所・評価点 ''シナリオ'' -依頼人はいずれも殺人の罪を着せられ、証拠も十分に揃った絶体絶命の大ピンチ。開始当初はプレイヤーから見ても依頼人が犯人としか思えないような場合も多い。しかし、そんな崖っぷちの状況は捜査を進めるうちに二転三転していく。意外な証拠によって徐々に窮地を脱し、最後は暴かれた真実をもとに真犯人を告発し、一気に追い詰めてゆく。本シリーズの魅力はそんな痛快にして爽快なストーリー展開にあるが、中には一抹の寂しさや悲しさを残したまま終わる「単純なハッピーエンドではない話」も用意されている。 #region(シナリオの魅力についての補足(※軽いネタバレを含みます)) ''成歩堂が弁護する依頼人は実際には殺人を犯していない''。これはどのエピソードでも変わらない、本シリーズの大前提である。~ 現実の裁判ではなかなかこのような構図にはならず、無罪になる確率がとてつもなく低いこともあって、有罪判決は覚悟のうえで「いかに量刑を減らすか」という法廷戦略になることも多い((日本の刑事裁判における有罪率は9割を超える。驚くべき数値だが、これは「疑わしきは罰せず」の理念のもとで検察が確実に有罪にできる案件しか起訴しないという事情があるためである。そのため実際の法廷では、「有罪か無罪か」よりも「量刑が正当なものかどうか」を争うことが多くなる(その中に冤罪事件が含まれることがあるのは言うまでもないが)。))。~ しかし、成歩堂はあくまでも''「依頼人は無実である」と信じて戦う''。依頼人が無罪ということは検察の立証には必ず穴があり、証人は「真実」を語っていない。言いがかりでも何でもいいから食い下がり、どんな小さな矛盾も見逃してはならない。そこに逆転の突破口がある。~ 「''弁護士はピンチの時にこそふてぶてしく笑え''」。成歩堂は師匠から教えられたこのスタイルを最後まで貫き通し、被告人を信じ、真犯人を熱く真っ直ぐ、時には冷ややかに追い詰めていく。この成歩堂の一途な姿勢からくる「熱さ」が本作の隠れた魅力となっている。 #endregion -また、本シリーズのシナリオは各話の内容が独立したオムニバス形式になっているが、シナリオの中には細かな伏線が張られており、最終話まで進めることで1つのストーリーが浮かび上がる構成になっている。これは作品間にも及んでおり、最終的には初代から『3』までが1つの大きなストーリーになるという壮大なものになった。 ''くどいほど特徴的なキャラクター'' -シリーズ最初の事件の犯人が「''名前からして犯人そのもの''」であったり、人騒がせな証言を繰り返す証人の名前が「''大沢木(おおさわぎ)ナツミ''」であったりと名前からして遊んでおり、言葉遊びのネーミングはシリーズの特徴の1つとなっている(このような個性的な名前になったのは「名前を聞くだけでどんな人なのかが一発で覚えられるようにしたから」だそうだ)。 -矛盾を突っ込まれてショックを受けたときの表情やリアクションも派手で個性的なものばかり。このオーバーリアクションが相手をやっつける快感にも結びついている。 ''笑いの要素に溢れたテキスト'' -登場人物は見た目だけでなく中身も個性派ばかり。証拠品の突きつけに失敗したときは証人・裁判官・検事・果てはパートナーからも軽妙な突っ込みを浴びせられる。掛け合いは種類が豊富で、時にはそれぞれが息の合った連携を見せることも。ゲームクリア後はわざと間違えて失敗時のメッセージを確かめたくなるほどである。 -探偵パートも小ネタの宝庫で、事件の背景や人物・世界観についての小ネタなども気が利いていて面白い。特に「''脚立とハシゴ''」をめぐるやり取りは、後にシリーズ恒例のネタとなった。 ''BGM・SE'' -BGMはハード音源の関係もあってやや地味に感じられるが、1つ1つが状況によく合っており、無音状態も含め場面ごとのメリハリをつけるのに一役買っている。中でも真犯人を追い詰めるときに流れるBGM「追求」シリーズは人気が高い。 -SEも効果的に使われている。論理でダメージを与えたときの斬撃音は「法廷バトル」という本シリーズのコンセプトを象徴するものと言っても過言ではないだろう。 **残念な点 -証拠品は1画面に1種類までしか表示できないので、数多くの証拠品を扱うようになる後半のシナリオでは検索・閲覧が面倒になる(DS版では改善されている)。 -法廷パートで矛盾を指摘するときは基本的に、特定の証拠品を特定の順序でつきつけなければ正解と見なされない。 --裁判のルールとしては正しいのだが、ときどき別の証拠品でも説明できるのに正解にならなかったり、こちらが一足飛びで正解に気づいてしまったりすることがあり、「なぜこの証拠品ではダメなんだ!」と詰まったり、先に気づいたのになかなか正解を示せなくてイラついたりする場面がある。 -探偵パートでは離れた場所に一発で移動することができない。例えば廊下を渡った先にある部屋へ行きたければきちんと廊下を挟む必要がある。経由する必要がある場所は全てきっちり通らなければ移動できない。 --ストーリー進行のうえで有効利用(別の部屋に移動する途中の渡り廊下で特定の人物に出会うなど)してはいるのだが、少々不便である。 -一度クリアするまで既読スキップ・早送りができない。初めて読む場合はまだいいのだが、ゲームオーバーになってやり直すときは戻し作業に時間がかかり、わずらわしく感じてしまう(こちらもDS版では改善されている)。 -数は多くないが、トリックや場面設定に荒唐無稽なところや致命的な欠陥があるエピソードが存在する。スッキリ纏まらない点もいくつか。 #region(その一例(ネタバレを含みます)) -よく例として挙げられるのが、「''停止したエレベーターが酸欠状態になる''」という現実ではありえないシチュエーション((これについてはあんまりにも多くの人から突っ込まれたとのことで、映画版では違うシチュエーションに変更されている。))、''「霊媒」などのオカルト要素''((ただし本シリーズに登場する「霊媒」はあくまでも世界観の1つに過ぎず、ときに霊媒に頼ることはあっても霊媒で何でも解決してしまうようなことはない。また、シナリオを担当した巧舟氏は「霊媒が実在することを前提にした世界で成立するミステリーを描いた」という主旨のことを述べている。))など。 --この他にも「冷静に考えるとスッキリしない点」がいくつかある(詳しくは[[こちら>http://www13.atwiki.jp/gyakusai/pages/13.html]]を参照)。 -とはいえ、こうしたトンデモなトリックや設定が話の面白さを高めていることも多く、大筋のシナリオが好評なこともあって「''細かいツッコミは野暮''」と見る人が多い。 //「空飛ぶ人間」はそもそもトリックでないこと、審理での証明も犯人のトリックではなく「何故、目撃者はあんな勘違い(見間違い)をしたのか」の証明である為、とんでもトリック・推理として問題扱いするのは的を射ているとは言い難いので削除。 -また、2の2話で犯人が用いたトリックについて一部で物議を醸したこともあった。 #endregion ---- **作品ごとの特徴 ***『逆転裁判』 成歩堂にとって初めての法廷から始まり、ライバル検事「御剣怜侍(みつるぎ れいじ)」との戦いを経て、弁護士として成長していく過程を描く。また、本作の第2話で成歩堂のパートナーとしてシリーズのレギュラーとなる「綾里真宵(あやさと まよい)」と出会う。 -第2話まではオープニングの演出などから犯人が簡単に判るが、第3話からは手掛かりをもとに自力で突き止めることになる。 -本作のみ法廷パートのペナルティがポイント制(最大5ポイント)になっている。ポイントは、法廷パートをクリアすれば全回復する。 ***『逆転裁判2』 前作で有能な弁護士として名が知られるようになった成歩堂。そんな彼の前に、天才検事と呼ばれる「狩魔冥(かるま めい)」が、成歩堂の弁護する被告人を有罪にしようと挑んでくる。なお、『2』には次作に続く伏線がうっすらと残されている。 -法廷パートのペナルティがポイント制からゲージ制へと変更、場面によって受けるペナルティの量が幅広くなった(時には全ゲージペナルティ=一撃死ということも)。重要な場面ほどゲージの減少量は上がるため、法廷パートの緊迫感が増した。 -シリーズの中でもどこか影のあるエピソードが目立つ作品。登場人物はみな複雑な事情を抱えており、真犯人も一概に悪人とは言い切れないことが多い(2人ほど根っからの悪党もいるのだが)。この作風に合わせてか、BGMも「尋問~モデラート(アレグロ)」など全体的に重い曲調である。 -今まで情報としてのみ機能していた人物ファイルを「つきつける」ことができるようになった。証拠品の突きつけの際も選択肢に数えられるため、難易度が上昇している(と同時に、探偵パートにおいて、他人に突きつけた時に専用のコメントが聞ける証拠品の数が増えた)。 -新システム「''サイコ・ロック''」の登場。 --依頼人や関係者に隠しごとがある場合にあらわれる「錠」(が見える超能力のようなもの)で、相手の発言に適切な証拠品を突きつけていくことで解除され、すべてを解除するとその隠しごとを教えてもらうことができる。 --サイコ・ロックでも「つきつける」ものを間違えるとゲージが減る。ロックをすべて解除すると最大値の半分まで回復するが、このゲージは法廷パートのゲージと共有しており、探偵パートを終えた時点での残量を引き継ぐ。 --サイコ・ロックの開錠を失敗してもゲームオーバーにはならないが、ミスをすれば容赦なくゲージを削られるため、探偵パートでも決して気が抜けなくなった。 --証拠が揃っていなくても挑めてしまうケースが多いので、サイコ・ロック中に何をつきつけるかだけでなく、そもそもサイコ・ロックに挑めるだけの証拠が揃っているかも考えなければならない。このシステムを通じて法廷パートだけでなく探偵パートでも色々と考えさせられることになり、ゲーム性はかなり向上した。 --ミニゲーム的な要素が強いものだが、話をシリアスな方向に掘り下げたり((サイコ・ロックが初めて登場するエピソードである人物の前に突然サイコ・ロックがあらわれたときは多くのプレイヤーが驚いたことだろう。))、「大人から見れば大したことはないが子どもにとっては大事なこと」や「物に釣られて錠を自ら壊してしまう」といったコミカルな演出に使ったりと、シナリオの中でも効果的に使われている。その一方で、わずかだが「隠しごとのはずなのに、振り返ってみれば嘘だった」というケースもある。 -また、本作の最終話にはシリーズでは珍しい''バッドエンド''が存在する。 ***『逆転裁判3』 シリーズ初の5話構成。成歩堂に敵愾心を抱く謎の検事「ゴドー」との戦いが繰り広げられる。「成歩堂の初恋」や「成歩堂のニセモノ」など前作から一転してコミカルなエピソードが多く、成歩堂の弁護士としての師匠である「綾里千尋(あやさと ちひろ)」の若き日の事件など過去のエピソードも明らかにされる。最終話ではこれまでの出来事が複雑に絡み合い、シリーズ完結を飾るにふさわしい展開を見せる。 ---- **総評 主人公サイドがいきなり絶体絶命の土壇場から始まり、何度も窮地に追い込まれながらも最終的に大逆転を収めるというシナリオと自然と笑いが生じるようなユーモア溢れるテキストでまとめられたシンプルな「法廷バトル」は、もともとのテーマが持っていた取っつきにくさを解消し、誰でも接しやすい作品にしている。また、個性豊かなキャラクターたちは見た目も言動も印象に残りやすく、それぞれが数多くのファンを生んだ。~ アドベンチャーゲームとしてはごく普通の作りだが、シナリオ・キャラクター・演出などが渾然一体となった完成度の高い作品である。続編が作られたことでより深く掘り下げられた「弁護士・成歩堂龍一」の物語は、一区切りついてシリーズが収まった後も長く愛され続けている。 **移植 初代・『2』・『3』がそれぞれDS・Wiiウェア・PC・iOS・携帯アプリに移植されている。DS版・Wii版は移植にあたって以下の要素が追加・変更されている。~ ~ -''DS版'' --証拠品・人物ファイルが8種類同時に簡易表示する形式になり、タッチペンでも操作できるようになった。 --既読箇所の早送り機能が搭載された。 --マイクによる音声入力に対応しており、「待った!」(ゆさぶる)、「異議あり!」「くらえ!」(つきつけ)と叫ぶと、それぞれのコマンドが実行される。 --コンバータ機能に対応しており、GBA版をDSに挿したままプレイするとクリアした話を引き継ぐことができる(DSi以降ではできないのが残念だが)。 --BGMはGBAのハードの特徴を残しつつ音質アップ。純粋に高音質にならなかったのは少し残念か。 -''Wii版'' --ゲームの仕様はDS版と同じだが、Wii版ではリモコンで指さす動作をするとコマンドが実行されるようになっている。 --BGMが''完全に高音質''に。 -''iOS・Android版'' --ゲームの仕様はDS版と同じ。当初は1ストーリーごとにダウンロードしなくてはならず不評だったが1シリーズごとにダウンロードするよう変化し、更に価格設定やたまに行われるセールなど、一括で3シリーズが入手出来るとなってか現在は好評になりつつある。 ***『蘇る逆転』 初代のDS移植版。初代と『2』の間に起きた事件を描いた同名の第5話が追加されている。追加シナリオとはいえボリュームは多く、''(探偵パート+法廷パート)×2が3セット''、手早く解いても数時間はかかるというシリーズ最長のものになっている(なお、このエピソードにも『2』の最終話と同じようにバッドエンドが存在する)。~ また、ハードをDSに移したことで指紋採取・ルミノール検査などの「''カガク捜査''」や立体的な証拠調べ、''映像の矛盾を指摘する''などやることのバリエーションが非常に豊富になった。~ ちなみに、このエピソードで成歩堂の助手をつとめた宝月茜(ほうづき あかね)は、このあと『逆転検事』シリーズや『4』にも登場するシリーズの準レギュラーになっている。 **その後の展開 -''ゲーム'' --『3』でシリーズは一端完結。続編の『[[逆転裁判4>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/293.html]]』では「新章開廷」として主人公を交代したが… //『[[逆転裁判5>http://www.capcom.co.jp/gyakutensaiban/5/]]』では成歩堂復活が発表された。 //発売前の作品の情報なのでCOします。大して問題のある表現ではありませんが、wiki方針で禁止された事と『4』記事保全のためご理解ください。 --スピンオフ作品として御剣怜侍を主人公に据えた『[[逆転検事]]』が発売された。こちらは記事更新時点で『[[2>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/923.html]]』まで発売されている。 --2011年に発売された『[[ULTIME MARVEL vs. CAPCOM3>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1215.html#id_29c9ae2c]]』では成歩堂が衝撃の参戦。並いる超人やヒーロー、ヴィラン、怪物たちを相手に一般人である「なるほどくん」がいつものノリと法廷パートで立ち向かう姿は見ものである。このほか、いくつかのゲームにおいてカプコンを代表するヒーローの1人として登場している。 --クロスオーバー作品として『[[レイトン教授VS逆転裁判>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/2039.html]]』が3DS専用ソフトとして発売。成歩堂と真宵の声を後述の実写映画版のキャストが演じる。 -''書籍'' --『別冊ヤングマガジン』に連載された漫画版と、同じ原作者による小説版がある。漫画版は時系列上は『3』の後にあたるが、それ以外は特に気にせず独自に進行している。『別冊ヤングマガジン』ではのちに『逆転検事』の漫画版も連載されている。 -''実写'' --2009年に''宝塚歌劇団による舞台化''、2012年に成宮寛貴主演で映画化がされた。本シリーズのようなゲームを原作にドラマや映画や宝塚の舞台が作られるのはかなり珍しい例だと言える(宝塚がゲームを舞台化するのはもちろんこれが初めて)。なお、宝塚版の登場人物の名前は海外版のものが使われている。 **余談 -開発当初のタイトルは「''サバイバン~弁護士探偵なるほどくん~''」というものであった。さすがにそれはないだろうということで、その後何回かの変更を経て現タイトルに落ち着いた。 -第1作『逆転裁判』を作るにあたって実際に裁判所に行って法廷を見学したところ、「審議は意外と静かに進む」「意外と木槌は叩かない」と本作のイメージとはだいぶ違っていたという(シナリオを手掛けた巧舟氏のコラムによる)。ちなみに、本シリーズの決め台詞であり、ドラマなどでもよく出る「異議あり!」という台詞は実際の裁判ではまず使われない((言うまでもないが、ゲーム中の弁護人や検察官の行動、法廷における立証責任の描かれ方は現実の裁判とは大きく異なっている。例えばゲーム中では成歩堂が真犯人まで告発しなければ無罪を勝ち取れないように描かれているが、実際は検察が提出した証拠に疑いが発生し、その疑いを検察が払拭できなければ十分であり、真犯人の告発までする必要はない。))。 -また当時は簡易(少額)訴訟が話題によく上がっていたことも付け加えておく。 ----
---- ※本稿では、「成歩堂龍一」が主人公を務めるGBA作品『逆転裁判』『逆転裁判2』『逆転裁判3』の3作をまとめて紹介します。また、後に発売された移植版についても本稿で説明しています。 ---- *逆転裁判/逆転裁判2/逆転裁判3 【ぎゃくてんさいばん】~ 【ぎゃくてんさいばんつー】~ 【ぎゃくてんさいばんすりー】 |ジャンル|アドベンチャー(法廷バトル)|&amazon(B00005QF5O)&amazon(B00006IQRC)&amazon(B00018WEJQ)| |対応機種|ゲームボーイアドバンス|~| |発売・開発元|カプコン|~| |発売日|1:2001年10月12日&br()2:2002年10月18日&br()3:2004年1月23日|~| |定価|各5,040円|~| |廉価版|Best Price!:各3,129円&br()1:2002年10月18日&br()2:2003年12月19日&br()3:2004年10月1日|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[逆転シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/948.html]]''| //加筆するとともに改行を元に戻しました。読みやすくするために改行を多くすることは必要だと思いますが、1行ずつ改行するのは文章のまとまりを理解しにくくすると思いますので。 ---- #contents(fromhere) ---- **概要 弁護士「成歩堂龍一(なるほどう りゅういち)」となって、殺人容疑をかけられた被告人の無実を証明し、事件の裏に隠された真実を暴いていくアドベンチャーゲーム。「''法廷バトル''」というジャンル名のとおり、それまでのアドベンチャーゲームにはあまりなかった「対決」の要素を取り入れて独特のゲームシステムを築き上げた。 **特徴 本シリーズは2つのゲームパートで構成されている。1つは現場を調査して情報を集めていく「''探偵パート''」、もう1つは法廷で被告人の無罪を証明していく「''法廷パート''」である。 ''探偵パート'' -ストーリーを読み進めるとともに犯行現場などに足を運んで怪しい箇所を調べたり関係者への聞き込みを行ったり証拠品を「つきつけ」(見せ)たりすることで情報を集めていく。普通のコマンド選択型のアドベンチャーと同じシステムでほぼ総あたりで調べなくてはならないが、ストーリーとは無関係の箇所にもコミカルな掛け合いや小ネタが仕込まれている。~ 法廷パートや後半のエピソードへの伏線が張られていることもあるので、メッセージをしっかり読んでおくことが重要である。 ''法廷パート'' -このパートではまず、検察側が被告人の有罪を裏づけるために複数の証人を証言台に上げていく。証言は基本的に被告人の有罪を証明するものであり、プレイヤーはこの証言への「尋問」を通じて矛盾を指摘していく。 --プレイヤーの主な武器は証言の詳細を求める「''ゆさぶる''」と、証言と証拠品の矛盾を指摘する「''つきつける''」の2つ。~ 特に「ゆさぶる」は新たな情報を引き出したり発言を訂正させたりするなど事件の突破口になるため、初めはすべての証言を「ゆさぶる」のが基本だが、「ゆさぶる」箇所を間違えると発言が元に戻ったりペナルティを食らったりすることもある。また、状況によっては証拠品を出すかどうかを選択させられるが、「あえて証拠品を出さない」ことが必要な場合もある。 --尋問が一巡するとパートナーが話しかけてくる。このときの会話に「ゆさぶる」「つきつける」ポイントのヒントが隠されているので、分からないときは尋問を一巡させるのも一つの手である。 --証言の矛盾を証明するとストーリーが進行する。このとき、裁判官や検察側から発せられた質問などにも選択肢での回答や証拠品の提示が必要となる場合がある。 -法廷パートでは選択肢を間違えたり間違った証拠品をつきつけたりするとポイント(『2』以降はゲージ)が減っていき、すべてなくなるとゲームオーバーになる。法廷パートにはポイント・ゲージを回復する機会がなく、証拠品も後半のシナリオではかなりの数になるので、法廷パートでの総あたりは現実的とはいえない。 -なお、各作品の第1話はいずれもシステム周りに慣れるためのチュートリアルとして法廷パートのみで構成されており、真犯人も簡単に判るようになっている。 ---- **見所・評価点 ''シナリオ'' -依頼人はいずれも殺人の罪を着せられ、証拠も十分に揃った絶体絶命の大ピンチ。開始当初はプレイヤーから見ても依頼人が犯人としか思えないような場合も多い。しかし、そんな崖っぷちの状況は捜査を進めるうちに二転三転していく。意外な証拠によって徐々に窮地を脱し、最後は暴かれた真実をもとに真犯人を告発し、一気に追い詰めてゆく。本シリーズの魅力はそんな痛快にして爽快なストーリー展開にあるが、中には一抹の寂しさや悲しさを残したまま終わる「単純なハッピーエンドではない話」も用意されている。 #region(シナリオの魅力についての補足(※軽いネタバレを含みます)) ''成歩堂が弁護する依頼人は実際には殺人を犯していない''。これはどのエピソードでも変わらない、本シリーズの大前提である。~ 現実の裁判ではなかなかこのような構図にはならず、無罪になる確率がとてつもなく低いこともあって、有罪判決は覚悟のうえで「いかに量刑を減らすか」という法廷戦略になることも多い((日本の刑事裁判における有罪率は9割を超える。驚くべき数値だが、これは「疑わしきは罰せず」の理念のもとで検察が確実に有罪にできる案件しか起訴しないという事情があるためである。そのため実際の法廷では、「有罪か無罪か」よりも「量刑が正当なものかどうか」を争うことが多くなる(その中に冤罪事件が含まれることがあるのは言うまでもないが)。))。~ しかし、成歩堂はあくまでも''「依頼人は無実である」と信じて戦う''。依頼人が無罪ということは検察の立証には必ず穴があり、証人は「真実」を語っていない。言いがかりでも何でもいいから食い下がり、どんな小さな矛盾も見逃してはならない。そこに逆転の突破口がある。~ 「''弁護士はピンチの時にこそふてぶてしく笑え''」。成歩堂は師匠から教えられたこのスタイルを最後まで貫き通し、被告人を信じ、真犯人を熱く真っ直ぐ、時には冷ややかに追い詰めていく。この成歩堂の一途な姿勢からくる「熱さ」が本作の隠れた魅力となっている。 #endregion -また、本シリーズのシナリオは各話の内容が独立したオムニバス形式になっているが、シナリオの中には細かな伏線が張られており、最終話まで進めることで1つのストーリーが浮かび上がる構成になっている。これは作品間にも及んでおり、最終的には初代から『3』までが1つの大きなストーリーになるという壮大なものになった。 ''くどいほど特徴的なキャラクター'' -シリーズ最初の事件の犯人が「''名前からして犯人そのもの''」であったり、人騒がせな証言を繰り返す証人の名前が「''大沢木(おおさわぎ)ナツミ''」であったりと名前からして遊んでおり、言葉遊びのネーミングはシリーズの特徴の1つとなっている(このような個性的な名前になったのは「名前を聞くだけでどんな人なのかが一発で覚えられるようにしたから」だそうだ)。 -矛盾を突っ込まれてショックを受けたときの表情やリアクションも派手で個性的なものばかり。このオーバーリアクションが相手をやっつける快感にも結びついている。 ''笑いの要素に溢れたテキスト'' -登場人物は見た目だけでなく中身も個性派ばかり。証拠品の突きつけに失敗したときは証人・裁判官・検事・果てはパートナーからも軽妙な突っ込みを浴びせられる。掛け合いは種類が豊富で、時にはそれぞれが息の合った連携を見せることも。ゲームクリア後はわざと間違えて失敗時のメッセージを確かめたくなるほどである。 -探偵パートも小ネタの宝庫で、事件の背景や人物・世界観についての小ネタなども気が利いていて面白い。特に「''脚立とハシゴ''」をめぐるやり取りは、後にシリーズ恒例のネタとなった。 ''BGM・SE'' -BGMはハード音源の関係もあってやや地味に感じられるが、1つ1つが状況によく合っており、無音状態も含め場面ごとのメリハリをつけるのに一役買っている。中でも真犯人を追い詰めるときに流れるBGM「追求」シリーズは人気が高い。 -SEも効果的に使われている。論理でダメージを与えたときの斬撃音は「法廷バトル」という本シリーズのコンセプトを象徴するものと言っても過言ではないだろう。 **残念な点 -証拠品は1画面に1種類までしか表示できないので、数多くの証拠品を扱うようになる後半のシナリオでは検索・閲覧が面倒になる(DS版では改善されている)。 -法廷パートで矛盾を指摘するときは基本的に、特定の証拠品を特定の順序でつきつけなければ正解と見なされない。 --裁判のルールとしては正しいのだが、ときどき別の証拠品でも説明できるのに正解にならなかったり、こちらが一足飛びで正解に気づいてしまったりすることがあり、「なぜこの証拠品ではダメなんだ!」と詰まったり、先に気づいたのになかなか正解を示せなくてイラついたりする場面がある。 -探偵パートでは離れた場所に一発で移動することができない。例えば廊下を渡った先にある部屋へ行きたければきちんと廊下を挟む必要がある。経由する必要がある場所は全てきっちり通らなければ移動できない。 --ストーリー進行のうえで有効利用(別の部屋に移動する途中の渡り廊下で特定の人物に出会うなど)してはいるのだが、少々不便である。 -一度クリアするまで既読スキップ・早送りができない。初めて読む場合はまだいいのだが、ゲームオーバーになってやり直すときは戻し作業に時間がかかり、わずらわしく感じてしまう(こちらもDS版では改善されている)。 -数は多くないが、トリックや場面設定に荒唐無稽なところや致命的な欠陥があるエピソードが存在する。スッキリ纏まらない点もいくつか。 #region(その一例(ネタバレを含みます)) -よく例として挙げられるのが、「''停止したエレベーターが酸欠状態になる''」という現実ではありえないシチュエーション((これについてはあんまりにも多くの人から突っ込まれたとのことで、映画版では違うシチュエーションに変更されている。))、''「霊媒」などのオカルト要素''((ただし本シリーズに登場する「霊媒」はあくまでも世界観の1つに過ぎず、ときに霊媒に頼ることはあっても霊媒で何でも解決してしまうようなことはない。また、シナリオを担当した巧舟氏は「霊媒が実在することを前提にした世界で成立するミステリーを描いた」という主旨のことを述べている。))など。 --この他にも「冷静に考えるとスッキリしない点」がいくつかある(詳しくは[[こちら>http://www13.atwiki.jp/gyakusai/pages/13.html]]を参照)。 -とはいえ、こうしたトンデモなトリックや設定が話の面白さを高めていることも多く、大筋のシナリオが好評なこともあって「''細かいツッコミは野暮''」と見る人が多い。 //「空飛ぶ人間」はそもそもトリックでないこと、審理での証明も犯人のトリックではなく「何故、目撃者はあんな勘違い(見間違い)をしたのか」の証明である為、とんでもトリック・推理として問題扱いするのは的を射ているとは言い難いので削除。 -また、2の2話で犯人が用いたトリックについて一部で物議を醸したこともあった。 #endregion ---- **作品ごとの特徴 ***『逆転裁判』 成歩堂にとって初めての法廷から始まり、ライバル検事「御剣怜侍(みつるぎ れいじ)」との戦いを経て、弁護士として成長していく過程を描く。また、本作の第2話で成歩堂のパートナーとしてシリーズのレギュラーとなる「綾里真宵(あやさと まよい)」と出会う。 -第2話まではオープニングの演出などから犯人が簡単に判るが、第3話からは手掛かりをもとに自力で突き止めることになる。 -本作のみ法廷パートのペナルティがポイント制(最大5ポイント)になっている。ポイントは、法廷パートをクリアすれば全回復する。 ***『逆転裁判2』 前作で有能な弁護士として名が知られるようになった成歩堂。そんな彼の前に、天才検事と呼ばれる「狩魔冥(かるま めい)」が、成歩堂の弁護する被告人を有罪にしようと挑んでくる。なお、『2』には次作に続く伏線がうっすらと残されている。 -法廷パートのペナルティがポイント制からゲージ制へと変更、場面によって受けるペナルティの量が幅広くなった(時には全ゲージペナルティ=一撃死ということも)。重要な場面ほどゲージの減少量は上がるため、法廷パートの緊迫感が増した。 -シリーズの中でもどこか影のあるエピソードが目立つ作品。登場人物はみな複雑な事情を抱えており、真犯人も一概に悪人とは言い切れないことが多い(2人ほど根っからの悪党もいるのだが)。この作風に合わせてか、BGMも「尋問~モデラート(アレグロ)」など全体的に重い曲調である。 -今まで情報としてのみ機能していた人物ファイルを「つきつける」ことができるようになった。証拠品の突きつけの際も選択肢に数えられるため、難易度が上昇している(と同時に、探偵パートにおいて、他人に突きつけた時に専用のコメントが聞ける証拠品の数が増えた)。 -新システム「''サイコ・ロック''」の登場。 --依頼人や関係者に隠しごとがある場合にあらわれる「錠」(が見える超能力のようなもの)で、相手の発言に適切な証拠品を突きつけていくことで解除され、すべてを解除するとその隠しごとを教えてもらうことができる。 --サイコ・ロックでも「つきつける」ものを間違えるとゲージが減る。ロックをすべて解除すると最大値の半分まで回復するが、このゲージは法廷パートのゲージと共有しており、探偵パートを終えた時点での残量を引き継ぐ。 --サイコ・ロックの開錠を失敗してもゲームオーバーにはならないが、ミスをすれば容赦なくゲージを削られるため、探偵パートでも決して気が抜けなくなった。 --証拠が揃っていなくても挑めてしまうケースが多いので、サイコ・ロック中に何をつきつけるかだけでなく、そもそもサイコ・ロックに挑めるだけの証拠が揃っているかも考えなければならない。このシステムを通じて法廷パートだけでなく探偵パートでも色々と考えさせられることになり、ゲーム性はかなり向上した。 --ミニゲーム的な要素が強いものだが、話をシリアスな方向に掘り下げたり((サイコ・ロックが初めて登場するエピソードである人物の前に突然サイコ・ロックがあらわれたときは多くのプレイヤーが驚いたことだろう。))、「大人から見れば大したことはないが子どもにとっては大事なこと」や「物に釣られて錠を自ら壊してしまう」といったコミカルな演出に使ったりと、シナリオの中でも効果的に使われている。その一方で、わずかだが「隠しごとのはずなのに、振り返ってみれば嘘だった」というケースもある。 -また、本作の最終話にはシリーズでは珍しい''バッドエンド''が存在する。 ***『逆転裁判3』 シリーズ初の5話構成。成歩堂に敵愾心を抱く謎の検事「ゴドー」との戦いが繰り広げられる。「成歩堂の初恋」や「成歩堂のニセモノ」など前作から一転してコミカルなエピソードが多く、成歩堂の弁護士としての師匠である「綾里千尋(あやさと ちひろ)」の若き日の事件など過去のエピソードも明らかにされる。最終話ではこれまでの出来事が複雑に絡み合い、シリーズ完結を飾るにふさわしい展開を見せる。 ---- **総評 主人公サイドがいきなり絶体絶命の土壇場から始まり、何度も窮地に追い込まれながらも最終的に大逆転を収めるというシナリオと自然と笑いが生じるようなユーモア溢れるテキストでまとめられたシンプルな「法廷バトル」は、もともとのテーマが持っていた取っつきにくさを解消し、誰でも接しやすい作品にしている。また、個性豊かなキャラクターたちは見た目も言動も印象に残りやすく、それぞれが数多くのファンを生んだ。~ アドベンチャーゲームとしてはごく普通の作りだが、シナリオ・キャラクター・演出などが渾然一体となった完成度の高い作品であり、それまで比較的ニッチなジャンルであった推理ゲームにライトユーザーを取り込んだ功績は計り知れない。続編が作られたことでより深く掘り下げられた「弁護士・成歩堂龍一」の物語は、一区切りついてシリーズが収まった後も長く愛され続けている。 **移植 初代・『2』・『3』がそれぞれDS・Wiiウェア・PC・iOS・携帯アプリに移植されている。DS版・Wii版は移植にあたって以下の要素が追加・変更されている。~ ~ -''DS版'' --証拠品・人物ファイルが8種類同時に簡易表示する形式になり、タッチペンでも操作できるようになった。 --既読箇所の早送り機能が搭載された。 --マイクによる音声入力に対応しており、「待った!」(ゆさぶる)、「異議あり!」「くらえ!」(つきつけ)と叫ぶと、それぞれのコマンドが実行される。 --コンバータ機能に対応しており、GBA版をDSに挿したままプレイするとクリアした話を引き継ぐことができる(DSi以降ではできないのが残念だが)。 --BGMはGBAのハードの特徴を残しつつ音質アップ。純粋に高音質にならなかったのは少し残念か。 -''Wii版'' --ゲームの仕様はDS版と同じだが、Wii版ではリモコンで指さす動作をするとコマンドが実行されるようになっている。 --BGMが''完全に高音質''に。 -''iOS・Android版'' --ゲームの仕様はDS版と同じ。当初は1ストーリーごとにダウンロードしなくてはならず不評だったが1シリーズごとにダウンロードするよう変化し、更に価格設定やたまに行われるセールなど、一括で3シリーズが入手出来るとなってか現在は好評になりつつある。 ***『蘇る逆転』 初代のDS移植版。初代と『2』の間に起きた事件を描いた同名の第5話が追加されている。追加シナリオとはいえボリュームは多く、''(探偵パート+法廷パート)×2が3セット''、手早く解いても数時間はかかるというシリーズ最長のものになっている(なお、このエピソードにも『2』の最終話と同じようにバッドエンドが存在する)。~ また、ハードをDSに移したことで指紋採取・ルミノール検査などの「''カガク捜査''」や立体的な証拠調べ、''映像の矛盾を指摘する''などやることのバリエーションが非常に豊富になった。~ ちなみに、このエピソードで成歩堂の助手をつとめた宝月茜(ほうづき あかね)は、このあと『逆転検事』シリーズや『4』にも登場するシリーズの準レギュラーになっている。 **その後の展開 -''ゲーム'' --『3』でシリーズは一端完結。続編の『[[逆転裁判4>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/293.html]]』では「新章開廷」として主人公を交代したが… //『[[逆転裁判5>http://www.capcom.co.jp/gyakutensaiban/5/]]』では成歩堂復活が発表された。 //発売前の作品の情報なのでCOします。大して問題のある表現ではありませんが、wiki方針で禁止された事と『4』記事保全のためご理解ください。 --スピンオフ作品として御剣怜侍を主人公に据えた『[[逆転検事]]』が発売された。こちらは記事更新時点で『[[2>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/923.html]]』まで発売されている。 --2011年に発売された『[[ULTIME MARVEL vs. CAPCOM3>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1215.html#id_29c9ae2c]]』では成歩堂が衝撃の参戦。並いる超人やヒーロー、ヴィラン、怪物たちを相手に一般人である「なるほどくん」がいつものノリと法廷パートで立ち向かう姿は見ものである。このほか、いくつかのゲームにおいてカプコンを代表するヒーローの1人として登場している。 --クロスオーバー作品として『[[レイトン教授VS逆転裁判>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/2039.html]]』が3DS専用ソフトとして発売。成歩堂と真宵の声を後述の実写映画版のキャストが演じる。 -''書籍'' --『別冊ヤングマガジン』に連載された漫画版と、同じ原作者による小説版がある。漫画版は時系列上は『3』の後にあたるが、それ以外は特に気にせず独自に進行している。『別冊ヤングマガジン』ではのちに『逆転検事』の漫画版も連載されている。 -''実写'' --2009年に''宝塚歌劇団による舞台化''、2012年に成宮寛貴主演で映画化がされた。本シリーズのようなゲームを原作にドラマや映画や宝塚の舞台が作られるのはかなり珍しい例だと言える(宝塚がゲームを舞台化するのはもちろんこれが初めて)。なお、宝塚版の登場人物の名前は海外版のものが使われている。 **余談 -開発当初のタイトルは「''サバイバン~弁護士探偵なるほどくん~''」というものであった。さすがにそれはないだろうということで、その後何回かの変更を経て現タイトルに落ち着いた。 -第1作『逆転裁判』を作るにあたって実際に裁判所に行って法廷を見学したところ、「審議は意外と静かに進む」「意外と木槌は叩かない」と本作のイメージとはだいぶ違っていたという(シナリオを手掛けた巧舟氏のコラムによる)。ちなみに、本シリーズの決め台詞であり、ドラマなどでもよく出る「異議あり!」という台詞は実際の裁判ではまず使われない((言うまでもないが、ゲーム中の弁護人や検察官の行動、法廷における立証責任の描かれ方は現実の裁判とは大きく異なっている。例えばゲーム中では成歩堂が真犯人まで告発しなければ無罪を勝ち取れないように描かれているが、実際は検察が提出した証拠に疑いが発生し、その疑いを検察が払拭できなければ十分であり、真犯人の告発までする必要はない。))。 -また当時は簡易(少額)訴訟が話題によく上がっていたことも付け加えておく。 ----

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