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*龍虎の拳 【りゅうこのけん】 |ジャンル|対戦格闘アクション|&amazon(B000EXKNUU)| |対応機種|アーケード(MVS)|~| |発売・開発元|SNK|~| |稼働開始日|1992年9月24日|~| |>|>|CENTER:&color(black){龍虎の拳シリーズ}&br()''&color(black){龍虎の拳}''/[[龍虎の拳2>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/605.html]]/[[龍虎の拳 外伝>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/585.html]]| *概要 -SNKが放った''スーパーリアルドツキ合いゲーム''。ネオジオの名キャッチコピー「100メガショック」の第1弾である。 -「パワーゲージ」「超必殺技」「ダッシュ」「掛け合い」「挑発」「画面の拡大縮小」など数々の斬新なシステムを生み出し、後のゲームに絶大な影響を与えた。 -決して完成度が高い作品ではないが、異様なまでに濃い作風と独特すぎるプレイ感覚による高い中毒性が持ち味。現在も根強い人気を誇る。 --''武器を持った奴が相手なら、&color(blue){「覇王翔吼拳」}を使わざるを得ない'' *特徴 -基本操作 --1レバー+4ボタン。Aボタンでパンチ、Bボタンでキック、Cボタンで特殊動作、Dボタンで挑発。A+Cでボディブロー、B+Cで立ちガード不能のローキック。 --Cボタンは間合が遠いと強攻撃(直前に押したボタンがAなら強パンチ、Bなら強キック)、近いと投げ。&br()ジャンプ中にCを押すと振り向きながら蹴りを出す。空中の画面端でCを押すと三角蹴り、レバー↑+Cで三角跳び。 -画面の拡大・縮小 --対戦相手との距離に応じて画面が二段階にズームする。ズームイン時はキャラが画面の2/3程度の背丈という凄まじい大きさとなる。 -''気力ゲージ'' --必殺技を出すときに消費するパワーゲージ。「気力溜め」や時間経過で増加し、「挑発」を行うと相手の気力を減らすことができる。 ---初心者同士が対戦すると、殴るのを忘れて挑発合戦なんて事もよくあった。[[他社のパロキャラ>ストリートファイターZERO3]]の得意技が挑発なのもここから来ているのだろう。 --気力が足りないと必殺技が弱体化し、超必殺技を出せなくなる。 -史上初の''超必殺技'' --巨大な飛び道具を放つ''「覇王翔吼拳」''、瞬時に何発もの打撃を叩き込む乱舞技の元祖''「龍虎乱舞」''が存在。 ---龍虎乱舞は稼動当時は非公開の隠し技扱い。コマンドを発見してSNKにハガキを送ると景品がもらえるというキャンペーンが行われた。 -飛び道具打ち消し --タイミング良く飛び道具に打撃技を当てるとノーダメージで打ち消すことができる。超必殺技の覇王翔吼拳も消す事ができる(『2』では、超必殺技を消すには超必殺技を当てる必要があるように変更された)。 -ストーリー仕立てのCPU戦 --アメリカの架空の街・サウスタウンを舞台に、主人公のリョウ・サカザキと彼の親友ロバート・ガルシアが何者かにさらわれた妹、ユリを助け出すというストーリー。 ---試合前に相手と掛け合いを交わし、次のステージに向かう際には必ず中間デモが入る。 ---ボーナスステージは単なる点数稼ぎではなく、体力や気力のアップ、超必殺技の習得といった目的を持っている。 ---男装をして用心棒をしているという設定のキングを必殺技で倒すと''脱衣KO''となり、胸が露わになって女性であることが発覚する演出が存在。評判が良かったのか『2』では男性を含め全員に実装(倒れ方が違うだけのキャラもいる)。さらにはキングオブファイターズ等にも(女性のみに)導入されている。 ---またロバートのキャラクターも、イタリアの財閥の御曹司でイケメンだが何故か関西弁でしゃべり(イタリア訛の英語≒関西弁)、恋愛に対してはラテン系な情熱家というギャップが人気を博した。 --本作は1人プレイがメインに据えられており、リョウ・サカザキとロバート・ガルシア以外のキャラは2P対戦でしか使用できない。 *長所 -''ド迫力''の演出 --当時のハードの性能上キャラは小さく表示されるのが基本であった中、ネオジオのスペックをフルに生かした本作の巨大なキャラは衝撃的であった。&br()この規格外の大きさのキャラがビシバシとドツキ合うのだから、多くのゲーセン野郎が一目で心を奪われたのは当然の話である。 --一撃が非常に重く、通常技であっても''一発で吹っ飛んで気絶''するようなこともある。 --必殺技はさらにとんでもない威力で、覇王翔吼拳に至っては''ガードしても吹っ飛んで気絶''することがあり、龍虎乱舞はなんと''ガード不能''。&br()バランス的なことはともかく、爽快この上ない。 ---必殺技のネーミングセンスも非常に素晴らしい物が多く、当時のプレイヤーの脳裏にしっかりと刻み込まれた。 ---強い攻撃がヒットすると''&color(orange){スコーン!}''とエコーの効いた独特のヒット音が飛び出し、さらに爽快感倍増。&br()この効果音は''「龍虎音」''と呼ばれ、本作を象徴する「音」となっている。 --頭部付近にダメージを受けると''どんどん顔が腫れていく''(画面上部のアイコンではなく、リアルタイムでキャラの顔が腫れる)。 ---男装のキングはもちろん、『2』ではユリでさえも容赦無く顔をボコボコにされる。 -斬新なアイデアの数々 --本作は多くの「史上初」の要素を持つ、革新的な作品であった。&br()格闘ゲームの枠組みを超えて他のジャンルに飛び火したシステムも数多い。パワーゲージや超必殺技はその最たるものである。 --上記のシステム以外にも、しゃがみガード不能の地上技である「中段技」、小技や削りで倒した相手が崩れ落ちる演出などの初出要素がある。 -凝ったストーリー --本格的なボイスや中間デモシーンで送られるストーリーが面白い。 ---''道着に下駄でバイクを走らせる''というシュールな姿のリョウが''「「覇王翔吼拳」を使わざるを得ない」''と言うシーンはネタ人気も高い。&br()「ふたば☆ちゃんねる」にて''お覇王''と呼ばれるコラ画像が多数製作され、これらを詰め合わせた動画がニコニコ動画でもブレイクしている。 ---上記以外で印象的なセリフ・ボイスも数多い。藤堂竜白の''「お前のその拳で聞くが良い」''、ロバート・ガルシアの''「こうなったら、そこら中で派手にやったる。」''、Mr・カラテの''「覇王翔吼拳を会得せぬ限り、お前がわしを倒すことなどできぬわ!」''などはその代表例であり、ネタとして弄られることも多い。 --本作のCPUはかなり強いが、パターンを構築してパーフェクト勝ちを狙うスコアアタックがアクションやシューティングに近いやり込み性を持っている。 -なぜか病み付きになるゲーム性 --システムだけを見れば非常に先進的なデザインではあるが、実際のところ本作はかなり作りが粗く、格闘ゲームとしての出来は決して良くはない。&br()にもかかわらず何度もプレイしたいと思わせる魅力を持っている不思議な作品である。 *短所 -「対戦格闘」としての完成度の低さ --前述の通り本作はどちらかというとアクションゲームに近く、一発気絶の多発、クセのあるボタン割り振り、必殺技が出にくいなど、大味な作りが目立つ。&br()また、キャンセルや連続技の概念も存在せず、基本的に全ての技は単発で出していくこととなる。&br()あくまで1人プレイを前提としたゲーム性で、同時期の『[[ストII>ストリートファイターII]]』シリーズや『[[餓狼>餓狼伝説スペシャル]][[伝説>餓狼 MARK OF THE WOLVES]]』シリーズなどと比べて対戦の面では見劣りする感が否めない。 ---しかし、この大味さが逆に''「龍虎ならではの味」''に変わってしまうのがこのゲームの恐ろしいところ。&br()細かいことは考えずに殴り合うのもまた、格闘ゲームの醍醐味である。 --大きなキャラクターが売りだったが、中割りの数は他の作品と変わらない為、動きのぎこちなさがかえって目立つことに。 -対戦で隠しキャラを使いにくい --中ボスのMr.BIGとラスボスのMr.カラテを使うには、CPU戦を彼らのステージまで進めてから乱入する必要がある。&br()ネオジオを持っている人はメモリーカードを活用すればゲームセンターでデータを引き継げるが、そうでない人が使おうと思うと非常に面倒臭い。 ---ただし、Mr.BIGはジャンプが出来ず、扱いにクセがある。また、Mr.カラテはリョウの上位キャラという感じであるが、''龍虎乱舞が使えない''。従って、両者を対戦で生かすには慣れが必要となり、簡単に有利になる訳ではない。 *移植・続編 -アーケード完全移植のネオジオ版の他、ネオジオCD、スーパーファミコン、メガドライブ、PCエンジンと多数の機種に移植されている。 --ネオジオCD版はBGMが高音質のアレンジバージョン。他機種のものは多少のアレンジが入っているが、この頃にしては比較的移植度が高い。 --SFC版はネオジオに大きく劣るスペックの中で画面のズームを不十分であるがある程度再現しており、オリジナル超必殺技の追加やストーリーの補完といった意欲的なアレンジが加わっている。移植を担当したのは餓狼シリーズのクソ移植で知られるタカラではなく、 ケイ・アミューズメントリース。 ---敵キャラクター全てにSFC版独自の超必殺技が追加されている。ほとんどは既存の技のグレードアップ版。特に、原作では技が1つしか無かった藤堂の「盟王武雷陣」(今で言う超重ね当て)は有名となり、後に恋愛ゲーム『Days of Memories』でも登場している。 ---SFC版のMr.カラテは''龍虎乱舞が使える''ようになっており、オリジナルより強化されている。また、「一定時間ボタンを押しておくと、以後は自動で気力ゲージがフル回復する」という特性(バグ?)を持っているため、対戦では猛威をふるった(例:覇王翔吼拳をガードさせる→モーション中にボタン押し→硬直解消後、龍虎乱舞)。 ---エンディングに「ユリの誘拐事件の裏で糸を引いていたのは『餓狼伝説』のギース・ハワードで、タクマは利用されていた」という、原作では未消化だった伏線を回収する独自のエピローグが追加。ただし、この時点で後日談に当たる続編『龍虎の拳2』は出ていなかったため、ギースが餓狼伝説同様の姿で登場している(2では若い姿)など、展開に整合性は取れなくなっている。 --MD版は拡大縮小をオミットしており見た目はかなりの劣化移植だが、その分遊びやすさを優先したアレンジ移植となっている。 --PCE版(アーケードカード専用)はSNKからの資料提供により、NG版ほぼそのままの拡大縮小を再現している(擬似的な拡大縮小なので滑らかではないが)。他にもCD-ROMの利点を活かして声入りナレーションを実現していたりなど、再現度の非常に高い高水準の移植である。 ---ただしローディングが遅く、その点での快適さではSFC版とMD版には大きく劣る。 --最近では2006年発売のプレイステーション2用ソフト『NEOGEOオンラインコレクション Vol.4 龍虎の拳 ~天・地・人~』に収録、2007年にはWiiのバーチャルコンソールで単独配信された。 --NGのタイトルがPS3やPSPで遊べる「NEOGEO Station」(2010年12月スタート)で配信されている。 -続編として1994年2月に『龍虎の拳2』、1996年3月に『ART OF FIGHTING 龍虎の拳 外伝』が稼動。 --[[2>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/605.html]]は本作をベースにしつつ細部が洗練され、対戦格闘としての完成度が上昇。順当な進化を遂げたと言える。&br()キャラ数も増え、まさかの参戦を果たしたユリ・サカザキ、『餓狼』から参戦の隠しボス、若かりし頃のギース・ハワードがファンを驚かせた。&br()なお、初代からただ一人リストラされた藤堂竜白がよくネタにされる。 ---しかし異常に効きすぎてしまう先行入力による操作性の悪さ、さらに鋭さを増したCPUの超反応、キャンセル技を可能にしたせいで「足払いキャンセル龍虎乱舞を回避不可(本シリーズの龍虎乱舞は防御不可能なうえ、他作品の超必殺技の数倍の威力)」など、全体的にはやや賛否が分かれる。 --[[外伝>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/585.html]]はこれまでの方向性を捨て去り、大幅に入れ替えられたキャラとともに''「3D格闘ゲームを2Dで再現する」''という実験的な作品となった。 ---モーションキャプチャーによる不自然なキャラの動き、龍虎らしさが完全に消えた空中コンボゲー化によって酷評を受け、瞬く間に巷から姿を消した。&br()あまりにも不評だったため、この作品のせいで龍虎シリーズは打ち切りを食らったとする説すらあるほど。&br()実際はさらなる続編製作の動きもあったようだが、結局実現には至らなかった。
*龍虎の拳 【りゅうこのけん】 |ジャンル|対戦格闘アクション|&amazon(B000EXKNUU)| |対応機種|アーケード(MVS)|~| |発売・開発元|SNK|~| |稼働開始日|1992年9月24日|~| |>|>|CENTER:&color(black){龍虎の拳シリーズ}&br()''&color(black){龍虎の拳}''/[[龍虎の拳2>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/605.html]]/[[龍虎の拳 外伝>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/585.html]]| *概要 -SNKが放った''スーパーリアルドツキ合いゲーム''。ネオジオの名キャッチコピー「100メガショック」の第1弾である。 -「パワーゲージ」「超必殺技」「ダッシュ」「掛け合い」「挑発」「画面の拡大縮小」など数々の斬新なシステムを生み出し、後のゲームに絶大な影響を与えた。 -決して完成度が高い作品ではないが、異様なまでに濃い作風と独特すぎるプレイ感覚による高い中毒性が持ち味。現在も根強い人気を誇る。 --''武器を持った奴が相手なら、&color(blue){「覇王翔吼拳」}を使わざるを得ない'' *特徴 -基本操作 --1レバー+4ボタン。Aボタンでパンチ、Bボタンでキック、Cボタンで特殊動作、Dボタンで挑発。A+Cでボディブロー、B+Cで立ちガード不能のローキック。 --Cボタンは間合が遠いと強攻撃(直前に押したボタンがAなら強パンチ、Bなら強キック)、近いと投げ。&br()ジャンプ中にCを押すと振り向きながら蹴りを出す。空中の画面端でCを押すと三角蹴り、レバー↑+Cで三角跳び。 -画面の拡大・縮小 --対戦相手との距離に応じて画面が二段階にズームする。ズームイン時はキャラが画面の2/3程度の背丈という凄まじい大きさとなる。 -''気力ゲージ'' --必殺技を出すときに消費するパワーゲージ。「気力溜め」や時間経過で増加し、「挑発」を行うと相手の気力を減らすことができる。 ---初心者同士が対戦すると、殴るのを忘れて挑発合戦なんて事もよくあった。[[他社のパロキャラ>ストリートファイターZERO3]]の得意技が挑発なのもここから来ているのだろう。 --気力が足りないと必殺技が弱体化し、超必殺技を出せなくなる。 -史上初の''超必殺技'' --巨大な飛び道具を放つ''「覇王翔吼拳」''、瞬時に何発もの打撃を叩き込む乱舞技の元祖''「龍虎乱舞」''が存在。 ---龍虎乱舞は稼動当時は非公開の隠し技扱い。コマンドを発見してSNKにハガキを送ると景品がもらえるというキャンペーンが行われた。 -飛び道具打ち消し --タイミング良く飛び道具に打撃技を当てるとノーダメージで打ち消すことができる。超必殺技の覇王翔吼拳も消す事ができる(『2』では、超必殺技を消すには超必殺技を当てる必要があるように変更された)。 -ストーリー仕立てのCPU戦 --アメリカの架空の街・サウスタウンを舞台に、主人公のリョウ・サカザキと彼の親友ロバート・ガルシアが何者かにさらわれた妹、ユリを助け出すというストーリー。 ---試合前に相手と掛け合いを交わし、次のステージに向かう際には必ず中間デモが入る。 ---ボーナスステージは単なる点数稼ぎではなく、体力や気力のアップ、超必殺技の習得といった目的を持っている。 ---男装をして用心棒をしているという設定のキングを必殺技で倒すと''脱衣KO''となり、胸が露わになって女性であることが発覚する演出が存在。評判が良かったのか『2』では男性を含め全員に実装(倒れ方が違うだけのキャラもいる)。さらにはキングオブファイターズ等にも(女性のみに)導入されている。 ---またロバートのキャラクターも、イタリアの財閥の御曹司でイケメンだが何故か関西弁でしゃべり(イタリア訛の英語≒関西弁)、恋愛に対してはラテン系な情熱家というギャップが人気を博した。 --本作は1人プレイがメインに据えられており、リョウ・サカザキとロバート・ガルシア以外のキャラは2P対戦でしか使用できない。 *長所 -''ド迫力''の演出 --当時のハードの性能上キャラは小さく表示されるのが基本であった中、ネオジオのスペックをフルに生かした本作の巨大なキャラは衝撃的であった。&br()この規格外の大きさのキャラがビシバシとドツキ合うのだから、多くのゲーセン野郎が一目で心を奪われたのは当然の話である。 --一撃が非常に重く、通常技であっても''一発で吹っ飛んで気絶''するようなこともある。 --必殺技はさらにとんでもない威力で、覇王翔吼拳に至っては''ガードしても吹っ飛んで気絶''することがあり、龍虎乱舞はなんと''ガード不能''。&br()バランス的なことはともかく、爽快この上ない。 ---必殺技のネーミングセンスも非常に素晴らしい物が多く、当時のプレイヤーの脳裏にしっかりと刻み込まれた。 ---強い攻撃がヒットすると''&color(orange){スコーン!}''とエコーの効いた独特のヒット音が飛び出し、さらに爽快感倍増。&br()この効果音は''「龍虎音」''と呼ばれ、本作を象徴する「音」となっている。 --頭部付近にダメージを受けると''どんどん顔が腫れていく''(画面上部のアイコンではなく、リアルタイムでキャラの顔が腫れる)。 ---男装のキングはもちろん、『2』ではユリでさえも容赦無く顔をボコボコにされる。 -斬新なアイデアの数々 --本作は多くの「史上初」の要素を持つ、革新的な作品であった。&br()格闘ゲームの枠組みを超えて他のジャンルに飛び火したシステムも数多い。パワーゲージや超必殺技はその最たるものである。 --上記のシステム以外にも、しゃがみガード不能の地上技である「中段技」、小技や削りで倒した相手が崩れ落ちる演出などの初出要素がある。 -凝ったストーリー --本格的なボイスや中間デモシーンで送られるストーリーが面白い。 ---''道着に下駄でバイクを走らせる''というシュールな姿のリョウが''「「覇王翔吼拳」を使わざるを得ない」''と言うシーンはネタ人気も高い。&br()「ふたば☆ちゃんねる」にて''お覇王''と呼ばれるコラ画像が多数製作され、これらを詰め合わせた動画がニコニコ動画でもブレイクしている。 ---上記以外で印象的なセリフ・ボイスも数多い。藤堂竜白の''「お前のその拳で聞くが良い」''、ロバート・ガルシアの''「こうなったら、そこら中で派手にやったる。」''、Mr・カラテの''「覇王翔吼拳を会得せぬ限り、お前がわしを倒すことなどできぬわ!」''などはその代表例であり、ネタとして弄られることも多い。 --本作のCPUはかなり強いが、パターンを構築してパーフェクト勝ちを狙うスコアアタックがアクションやシューティングに近いやり込み性を持っている。 -なぜか病み付きになるゲーム性 --システムだけを見れば非常に先進的なデザインではあるが、実際のところ本作はかなり作りが粗く、格闘ゲームとしての出来は決して良くはない。&br()にもかかわらず何度もプレイしたいと思わせる魅力を持っている不思議な作品である。 *短所 -「対戦格闘」としての完成度の低さ --前述の通り本作はどちらかというとアクションゲームに近く、一発気絶の多発、クセのあるボタン割り振り、必殺技が出にくいなど、大味な作りが目立つ。&br()また、キャンセルや連続技の概念も存在せず、基本的に全ての技は単発で出していくこととなる。&br()あくまで1人プレイを前提としたゲーム性で、同時期の『[[ストII>ストリートファイターII]]』シリーズや『[[餓狼>餓狼伝説スペシャル]][[伝説>餓狼 MARK OF THE WOLVES]]』シリーズなどと比べて対戦の面では見劣りする感が否めない。 ---しかし、この大味さが逆に''「龍虎ならではの味」''に変わってしまうのがこのゲームの恐ろしいところ。&br()細かいことは考えずに殴り合うのもまた、格闘ゲームの醍醐味である。 --大きなキャラクターが売りだったが、中割りの数は他の作品と変わらない為、動きのぎこちなさがかえって目立つことに。 -対戦で隠しキャラを使いにくい --中ボスのMr.BIGとラスボスのMr.カラテを使うには、CPU戦を彼らのステージまで進めてから乱入する必要がある。&br()ネオジオを持っている人はメモリーカードを活用すればゲームセンターでデータを引き継げるが、そうでない人が使おうと思うと非常に面倒臭い。 ---ただし、Mr.BIGはジャンプが出来ず、扱いにクセがある。また、Mr.カラテはリョウの上位キャラという感じであるが、''龍虎乱舞が使えない''。従って、両者を対戦で生かすには慣れが必要となり、簡単に有利になる訳ではない。 *移植・続編 -アーケード完全移植のネオジオ版の他、ネオジオCD、スーパーファミコン、メガドライブ、PCエンジンと多数の機種に移植されている。 --ネオジオCD版はBGMが高音質のアレンジバージョン。他機種のものは多少のアレンジが入っているが、この頃にしては比較的移植度が高い。 --SFC版はネオジオに大きく劣るスペックの中で画面のズームを不十分であるがある程度再現しており、オリジナル超必殺技の追加やストーリーの補完といった意欲的なアレンジが加わっている。移植を担当したのは餓狼シリーズのクソ移植で知られるタカラではなく((海外版の発売元は、やはりタカラに変更されている。))、 ケイ・アミューズメントリース。 ---敵キャラクター全てにSFC版独自の超必殺技が追加されている。ほとんどは既存の技のグレードアップ版。特に、原作では技が1つしか無かった藤堂の「盟王武雷陣」(今で言う超重ね当て)は有名となり、後に恋愛ゲーム『Days of Memories』でも登場している。 ---SFC版のMr.カラテは''龍虎乱舞が使える''ようになっており、オリジナルより強化されている。また、「一定時間ボタンを押しておくと、以後は自動で気力ゲージがフル回復する」という特性(バグ?)を持っているため、対戦では猛威をふるった(例:覇王翔吼拳をガードさせる→モーション中にボタン押し→硬直解消後、龍虎乱舞)。 ---エンディングに「ユリの誘拐事件の裏で糸を引いていたのは『餓狼伝説』のギース・ハワードで、タクマは利用されていた」という、原作では未消化だった伏線を回収する独自のエピローグが追加。ただし、この時点で後日談に当たる続編『龍虎の拳2』は出ていなかったため、ギースが餓狼伝説同様の姿で登場している(2では若い姿)など、展開に整合性は取れなくなっている。 --MD版は拡大縮小をオミットしており見た目はかなりの劣化移植だが、その分遊びやすさを優先したアレンジ移植となっている。 --PCE版(アーケードカード専用)はSNKからの資料提供により、NG版ほぼそのままの拡大縮小を再現している(擬似的な拡大縮小なので滑らかではないが)。他にもCD-ROMの利点を活かして声入りナレーションを実現していたりなど、再現度の非常に高い高水準の移植である。 ---ただしローディングが遅く、その点での快適さではSFC版とMD版には大きく劣る。 --最近では2006年発売のプレイステーション2用ソフト『NEOGEOオンラインコレクション Vol.4 龍虎の拳 ~天・地・人~』に収録、2007年にはWiiのバーチャルコンソールで単独配信された。 --NGのタイトルがPS3やPSPで遊べる「NEOGEO Station」(2010年12月スタート)で配信されている。 -続編として1994年2月に『龍虎の拳2』、1996年3月に『ART OF FIGHTING 龍虎の拳 外伝』が稼動。 --[[2>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/605.html]]は本作をベースにしつつ細部が洗練され、対戦格闘としての完成度が上昇。順当な進化を遂げたと言える。&br()キャラ数も増え、まさかの参戦を果たしたユリ・サカザキ、『餓狼』から参戦の隠しボス、若かりし頃のギース・ハワードがファンを驚かせた。&br()なお、初代からただ一人リストラされた藤堂竜白がよくネタにされる。 ---しかし異常に効きすぎてしまう先行入力による操作性の悪さ、さらに鋭さを増したCPUの超反応、キャンセル技を可能にしたせいで「足払いキャンセル龍虎乱舞を回避不可(本シリーズの龍虎乱舞は防御不可能なうえ、他作品の超必殺技の数倍の威力)」など、全体的にはやや賛否が分かれる。 --[[外伝>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/585.html]]はこれまでの方向性を捨て去り、大幅に入れ替えられたキャラとともに''「3D格闘ゲームを2Dで再現する」''という実験的な作品となった。 ---モーションキャプチャーによる不自然なキャラの動き、龍虎らしさが完全に消えた空中コンボゲー化によって酷評を受け、瞬く間に巷から姿を消した。&br()あまりにも不評だったため、この作品のせいで龍虎シリーズは打ち切りを食らったとする説すらあるほど。&br()実際はさらなる続編製作の動きもあったようだが、結局実現には至らなかった。

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