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SILENT HILL 3 - (2012/07/05 (木) 19:20:10) の1つ前との変更点

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*SILENT HILL 3 【さいれんとひるすりー】 |ジャンル|ホラーアドベンチャー|&amazon(B00006D2DP)|&amazon(B005JA47FU)| |対応機種|プレイステーション2、プレイステーション3|~|~| |発売元|コナミ|~|~| |開発元|コナミコンピュータエンタテインメント東京|~|~| |発売日|【PS2】2003年7月3日 / 【PS3】2012年3月29日|~|~| |定価|【PS2】7,329円 / 【PS3】4,980円|~|~| |廉価版|コナミ ザ・ベスト:2004年7月1日/2,800円&br()コナミ殿堂セレクション:2005年6月9日/1,890円|~|~| |>|>|>|CENTER:[[''サイレントヒルシリーズリンク''>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/525.html]]| ---- #contents(fromhere) ---- *ストーリー ショッピングモールのなかでうたた寝してしまった少女・ヘザーは、真夜中の遊園地をさ迷うという奇妙な夢を見る。~ 家に帰ろうとした彼女の前に、恐ろしい世界へと変貌を遂げた現実が待ち構えていた。~ クローディアと名乗る女がヘザーの前に姿を現し、告げる。「本当のあなたを思い出して」~ 「''私に何を思い出せと言うの?''」 ---- *概要 -シリーズ第三作。前作『[[SILENT HILL 2]]』は独立した物語となっていたが、本作は1999年に発売された初代『[[SILENT HILL]]』の続編。 --時系列的には『1』の17年後にあたり、『1』の主人公・ハリーの娘が新たな主人公となる。20~30代の男性が主人公の本シリーズでは非常に珍しい、10代の女性の主人公である。『1』の続編と言うことで、教団、遊園地など1をプレイした人には御馴染みの要素がたくさん。 -また『2』から引き継がれたシステムも多く、「アイテムがあると主人公がそちらを向く」「アクション・謎解きのそれぞれの難易度を設定可能」などなど。シリーズを通しての武器鉄パイプも健在。 -前作までは主人公たちがサイレントヒルという街に向かうところから話が始まっていたが、今作では主人公がそこへ向かうのは物語中盤であり、不思議な力を持った街・''サイレントヒルではない場所も異世界化''している。 -今作もシリーズ同様マルチエンディングではあるが、1周目は必ず正規エンディングとなる。 ---- *評価点 -シリーズ史上最悪のおぞましさ --シリーズの特徴である『恐怖』『生理的嫌悪感』を純粋に追求した結果、''シリーズ中最高のグロさ、おぞましさを表現''することに成功した。特に裏世界における「赤い肉が蠢く壁(火傷のイメージを髣髴とさせる)」などの恐怖はすさまじいものがあり、耐え切れずにプレイを断念するプレイヤーが続出した。一部では「ヤリすぎ」という声も。 -山岡晃氏のBGM --前作同様、音響に関しても気合が入っており、よくここまで人を不安(不快)にさせるBGMを作れたものだと感心するレベルのものや、シナリオ面を大きく盛り上げる楽曲など、バリエーションも様々。鉄のぶつかり合う音とラジオのノイズが混ざったときの不快感と恐怖感は素晴らしい。 --メインテーマソングであ『You're Not Here』も印象的なイントロが主人公の心情にマッチし、この作品を体現している魅力ある曲である。 ---ちなみにこの名曲、''劇場版のエンドクレジット''でも使用されており、ファンを大歓喜させた。 --エンディングテーマは『1』のオープニングのボーカルバージョンである事にも注目。 -おぞましさの中に隠れる、切ないストーリー --あまりの恐怖に隠れがちだが、主人公ヘザーがサイレントヒルに向かい戦うのは、父を思うがゆえ。同時に敵であるクローディアにも彼女なりの考えがあり、また『1』の主人公、ハリーの娘への思いも随所で知ることができ、物語に奥行きを与えている。 --極限の嫌悪感と恐怖の中で、抑えた形で散りばめられている本作のテーマである親子愛は、この作品の大きな魅力である。 -アクションレベル --アクション・謎解きそれぞれ難易度が設定できるのは前述の通りだが、今作には「ビギナーモード」も搭載されている。アクションレベルEASYで3回ゲームオーバーになるとプレイ可能に。 --さらに、上級者向けに「アクションレベル Extreme」も搭載している。 -隠し要素 --隠し要素も多く、条件を満たすと使用できる武器や、SH2のデータがあると見られる特殊なイベントも存在する。 ---隠し武器はかの有名なライトセーバーや''主人公の目から放たれるビーム''などぶっとんだものも多い。 --コスチュームは20~30種類と豊富だが、シャツの柄が違うだけで服装自体はどれも同じ。 ---…なのだが、一つだけ特殊なコスチュームがある。なんとそれを着ると''ムービー付きで魔法少女に変身する''のである((但し、魔法少女と呼んでいいのかどうかは微妙なデザインである。寧ろ恒例のエンディングを意識しているような…))。 ---しかも隠しコマンドを入力すると、登場人物の一人である探偵・ダグラスが''パンツ一丁でコートを羽織る変態''と化す。前述の魔法少女と組み合わせて観るシリアスなイベントシーンは爆笑必至だろう。ここまで来ると「公式が病気」を通り越して「病院が来い」とすら言いたくなる。 -シリーズ定番のUFOエンディングも健在であり、そのカオス度はシリーズ最大規模。正式なタイトルは「Revengeエンディング」。 #region(何が「復讐」かと言うと……) -ヘザーが帰宅した所から分岐。家に帰った途端画面がアメコミチックな絵に変わり、親父こと前々作の主人公・ハリーは宇宙人とお茶をしており、前作の主人公・ジェイムスが外から様子を窺っていると言う、早くもツッコミ所満載のシーンが始まる。そしてそれが日常であるかのように平然と話し始めるヘザー。こんな環境で育ったから目からビーム出すのか…。 -ヘザーの話を聞いたハリーは、愛娘を危険な目に遭わせた連中に復讐する為にUFO軍団を率いてサイレントヒルを襲撃。UFO軍団の一斉掃射によって一瞬にしてサイレントヒルは瓦礫と化すのであった。 -そして山岡晃の「さあ良い子のみんな!集まれ~!」の掛け声と共にスタッフ一同が「サイレントヒルのうた」を合唱しながらスタッフロールへ…。 --この「サイレントヒルのうた」は正にカオスそのものであり、クローディアやダグラスなどの登場人物達が実は「お年玉くれるやさしいおばさん」「横断歩道でおばあさんの手とか引いてる」「探偵じゃなくて実は魚屋」などとのたまい、挙句の果てに主人公ヘザーが「''バツイチで二児の母であり、パートと育児で忙しいヤンママである''」と言うとんでもない設定を勝手に付加する。 --しかも歌が後半になるにつれてスタッフ達がまるで泥酔しているかのように呂律が回らなくなっている。そして最後はTHE ENDの文字と共に銃声と悲鳴が飛び交い、完結。「公式が病気」以外何と言えと言うのだ…。 --更にこのUFOエンディングでは山岡晃氏が「''みんな、UFOエンディングとか飽きちゃってんじゃないのかーい?''」とぶっちゃける。 ---ただ、上記の歌詞が出ている影響からか、次回作の『[[SILENT HILL 4: THE ROOM]]』ではUFOエンディングが存在しない((ただし、『4』のUFOエンディングの削除は相当の不評であったため以降のシリーズでは例外なくUFOエンディングが収録されている。))。 #endregion ---- *批判・賛否両論点 #region(重大なネタバレにつき注意) -''一作目の主人公・ハリーが物語中盤で死亡''してしまう。 --シリーズを通してのファンにとっては思い入れの強い初代主人公があっさりと死亡する、と言う展開は賛否両論。ハリーが死ぬことで主人公がサイレントヒルに向かうというシナリオになっているため、仕方の無いことではあるが…。 --ちなみに上記のようにUFOエンディングではハリーは健在である。 #endregion -エンディングがあっさりし過ぎている。 --『2』のように余韻を残すこともなく、まるでB級映画のような実に簡素な終わり方。そのためストーリー全体に深みが感じられず、クリア後の満足感も低い。 //特に物語の核心に触れているわけでもなく、別段レギオンで隔離する必要性も感じなかったので外に出しました -ストーリー的には『1』の続編に当たるため、『1』をプレイしていないと物語の筋道が解りにくい。 -本作ではショッピングモールや地下鉄といった様々な場所が舞台となるが、ストーリーにほとんど関わらず、別に無くてもいいような場所(ただの通過点)を進まされる場面が多い。 --ゲームとしてのボリュームを増やしたり舞台に多様性を持たせるためだけに作ったかのようであり、ただのプレイ時間稼ぎにも感じられる。 --シリーズ恒例の病院もシナリオの本筋とはそれほど関係が無く、結果的には無駄骨に終わるので、シリーズ恒例の場所だから申し訳程度にストーリーを付けて行かせただけ、という感じが強い。 -画面が暗く細部が見えにくい。人によってはそれで酔いやすいかも。 -恐怖、嫌悪感を煽る演出としては最高レベルなのだが、霧と錆の寂々とした雰囲気が肝の過去作とは異なり、どちらかというとスプラッター的なグロテスクさを強調した演出になっている。そのため過去作は平気でも今作は生理的に受け付けないという人もいる。 -戦闘外のシーンで即死する機会がそこそこある。初見殺しもあるのでセーブポイントが有ればセーブする、ぐらいは心掛けておくこと。 -中盤から強力な武器「日本刀」を入手できるが、少女が刀を持って化物を斬るという構図がいかにもゲーム的であり、恐怖感を萎えさせる。 --比較的等身大の武器であるナイフや鉄パイプに比べて、生々しさや必死に戦っているという感じが薄い。もっとも、これはショットガンやサブマシンガンにも言えることではある。 ---- *総評 -シナリオ面では『2』にはかなわないが、純粋な恐怖、グロさ、嫌悪感に関してはシリーズ中最高峰。圧倒的な恐怖を追い求めたい方は是非プレイすべし。 ---- *余談 『ときめきメモリアル4』の隠しキャラ・大倉都子がかばんに付けている「うさぎさん」はこの作品に出てくる「ロビー君」をアレンジしたもの。スタッフに『サイレントヒル』シリーズのファンがいたため作品を越えて登場することになった。~ その「うさぎさん」は、都子が友好(ヤミ)状態になってからは他の女の子とのデートや下校時の声掛けの際に襲い掛かってきたりとヤリたい放題である。 ---- *PC版について 日本国外ではPC(Windows)版もリリースされている。 高解像度化に伴い、グラフィックがディテールアップしており、一部の壁の質感もPS2版とは異なっている。 ----
*SILENT HILL 3 【さいれんとひるすりー】 |ジャンル|ホラーアドベンチャー|&amazon(B00006D2DP)|&amazon(B005JA47FU)| |対応機種|プレイステーション2、プレイステーション3|~|~| |発売元|コナミ|~|~| |開発元|コナミコンピュータエンタテインメント東京|~|~| |発売日|【PS2】2003年7月3日 / 【PS3】2012年3月29日|~|~| |定価|【PS2】7,329円 / 【PS3】4,980円|~|~| |廉価版|コナミ ザ・ベスト:2004年7月1日/2,800円&br()コナミ殿堂セレクション:2005年6月9日/1,890円|~|~| |>|>|>|CENTER:[[''サイレントヒルシリーズリンク''>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/525.html]]| ---- #contents(fromhere) ---- *ストーリー ショッピングモールのなかでうたた寝してしまった少女・ヘザーは、真夜中の遊園地をさ迷うという奇妙な夢を見る。~ 家に帰ろうとした彼女の前に、恐ろしい世界へと変貌を遂げた現実が待ち構えていた。~ クローディアと名乗る女がヘザーの前に姿を現し、告げる。「本当のあなたを思い出して」~ 「''私に何を思い出せと言うの?''」 ---- *概要 -シリーズ第三作。前作『[[SILENT HILL 2]]』は独立した物語となっていたが、本作は1999年に発売された初代『[[SILENT HILL]]』の続編。 --時系列的には『1』の17年後にあたり、『1』の主人公・ハリーの娘が新たな主人公となる。20~30代の男性が主人公の本シリーズでは非常に珍しい、10代の女性の主人公である。『1』の続編と言うことで、教団、遊園地など1をプレイした人には御馴染みの要素がたくさん。 -また『2』から引き継がれたシステムも多く、「アイテムがあると主人公がそちらを向く」「アクション・謎解きのそれぞれの難易度を設定可能」などなど。シリーズを通しての武器鉄パイプも健在。 -前作までは主人公たちがサイレントヒルという街に向かうところから話が始まっていたが、今作では主人公がそこへ向かうのは物語中盤であり、不思議な力を持った街・''サイレントヒルではない場所も異世界化''している。 -今作もシリーズ同様マルチエンディングではあるが、1周目は必ず正規エンディングとなる。 ---- *評価点 -シリーズ史上最悪のおぞましさ --シリーズの特徴である『恐怖』『生理的嫌悪感』を純粋に追求した結果、''シリーズ中最高のグロさ、おぞましさを表現''することに成功した。特に裏世界における「赤い肉が蠢く壁(火傷のイメージを髣髴とさせる)」などの恐怖はすさまじいものがあり、耐え切れずにプレイを断念するプレイヤーが続出した。一部では「ヤリすぎ」という声も。 -山岡晃氏のBGM --前作同様、音響に関しても気合が入っており、よくここまで人を不安(不快)にさせるBGMを作れたものだと感心するレベルのものや、シナリオ面を大きく盛り上げる楽曲など、バリエーションも様々。鉄のぶつかり合う音とラジオのノイズが混ざったときの不快感と恐怖感は素晴らしい。 --メインテーマソングであ『You're Not Here』も印象的なイントロが主人公の心情にマッチし、この作品を体現している魅力ある曲である。 ---ちなみにこの名曲、''劇場版のエンドクレジット''でも使用されており、ファンを大歓喜させた。 --エンディングテーマは『1』のオープニングのボーカルバージョンである事にも注目。 -おぞましさの中に隠れる、切ないストーリー --あまりの恐怖に隠れがちだが、主人公ヘザーがサイレントヒルに向かい戦うのは、父を思うがゆえ。同時に敵であるクローディアにも彼女なりの考えがあり、また『1』の主人公、ハリーの娘への思いも随所で知ることができ、物語に奥行きを与えている。 --極限の嫌悪感と恐怖の中で、抑えた形で散りばめられている本作のテーマである親子愛は、この作品の大きな魅力である。 -アクションレベル --アクション・謎解きそれぞれ難易度が設定できるのは前述の通りだが、今作には「ビギナーモード」も搭載されている。アクションレベルEASYで3回ゲームオーバーになるとプレイ可能に。 --さらに、上級者向けに「アクションレベル Extreme」も搭載している。 -隠し要素 --隠し要素も多く、条件を満たすと使用できる武器や、SH2のデータがあると見られる特殊なイベントも存在する。 ---隠し武器はかの有名なライトセーバーや''主人公の目から放たれるビーム''などぶっとんだものも多い。 --コスチュームは20~30種類と豊富だが、シャツの柄が違うだけで服装自体はどれも同じ。 ---…なのだが、一つだけ特殊なコスチュームがある。なんとそれを着ると''ムービー付きで魔法少女に変身する''のである((但し、魔法少女と呼んでいいのかどうかは微妙なデザインである。寧ろ恒例のエンディングを意識しているような…))。 ---しかも隠しコマンドを入力すると、登場人物の一人である探偵・ダグラスが''パンツ一丁でコートを羽織る変態''と化す。前述の魔法少女と組み合わせて観るシリアスなイベントシーンは爆笑必至だろう。ここまで来ると「公式が病気」を通り越して「病院が来い」とすら言いたくなる。 -定番のUFOエンディングも健在であり、''その衝撃はシリーズでも筆頭''に挙げられることが多い。 #region(ややネタばれ注意) --ちなみに正式なタイトルは「Revenge(仕返し)エンド」。一体何が''仕返し''なのかは是非自身の目で確かめてほしい。 --''仕返し''だけで驚くことなかれ、その後に始まる「''サイレントヒルのうた''」からが本番である。 #endregion //↓そこまで詳細なネタばれは不必要だし不適 //#region(何が「復讐」かと言うと……) //-ヘザーが帰宅した所から分岐。家に帰った途端画面がアメコミチックな絵に変わり、親父こと前々作の主人公・ハリーは宇宙人とお茶をしており、前作の主人公・ジェイムスが外から様子を窺っていると言う、早くもツッコミ所満載のシーンが始まる。そしてそれが日常であるかのように平然と話し始めるヘザー。こんな環境で育ったから目からビーム出すのか…。 //-ヘザーの話を聞いたハリーは、愛娘を危険な目に遭わせた連中に復讐する為にUFO軍団を率いてサイレントヒルを襲撃。UFO軍団の一斉掃射によって一瞬にしてサイレントヒルは瓦礫と化すのであった。 //-そして山岡晃の「さあ良い子のみんな!集まれ~!」の掛け声と共にスタッフ一同が「サイレントヒルのうた」を合唱しながらスタッフロールへ…。 //--この「サイレントヒルのうた」は正にカオスそのものであり、クローディアやダグラスなどの登場人物達が実は「お年玉くれるやさしいおばさん」「横断歩道でおばあさんの手とか引いてる」「探偵じゃなくて実は魚屋」などとのたまい、挙句の果てに主人公ヘザーが「''バツイチで二児の母であり、パートと育児で忙しいヤンママである''」と言うとんでもない設定を勝手に付加する。 //--しかも歌が後半になるにつれてスタッフ達がまるで泥酔しているかのように呂律が回らなくなっている。そして最後はTHE ENDの文字と共に銃声と悲鳴が飛び交い、完結。「公式が病気」以外何と言えと言うのだ…。 //--更にこのUFOエンディングでは山岡晃氏が「''みんな、UFOエンディングとか飽きちゃってんじゃないのかーい?''」とぶっちゃける。 //#endregion ---- *批判・賛否両論点 #region(重大なネタバレにつき注意) -''一作目の主人公・ハリーが物語中盤で死亡''してしまう。 --シリーズを通してのファンにとっては思い入れの強い初代主人公があっさりと死亡する、と言う展開は賛否両論。ハリーが死ぬことで主人公がサイレントヒルに向かうというシナリオになっているため、仕方の無いことではあるが…。 --ちなみにUFOエンディングではハリーは健在である。 #endregion -エンディングがあっさりし過ぎている。 --『2』のように余韻を残すこともなく、まるでB級映画のような実に簡素な終わり方。そのためストーリー全体に深みが感じられず、クリア後の満足感も低い。 //特に物語の核心に触れているわけでもなく、別段レギオンで隔離する必要性も感じなかったので外に出しました -ストーリー的には『1』の続編に当たるため、『1』をプレイしていないと物語の筋道が解りにくい。 -本作ではショッピングモールや地下鉄といった様々な場所が舞台となるが、ストーリーにほとんど関わらず、別に無くてもいいような場所(ただの通過点)を進まされる場面が多い。 --ゲームとしてのボリュームを増やしたり舞台に多様性を持たせるためだけに作ったかのようであり、ただのプレイ時間稼ぎにも感じられる。 --シリーズ恒例の病院もシナリオの本筋とはそれほど関係が無く、結果的には無駄骨に終わるので、シリーズ恒例の場所だから申し訳程度にストーリーを付けて行かせただけ、という感じが強い。 -画面が暗く細部が見えにくい。人によってはそれで酔いやすいかも。 -恐怖、嫌悪感を煽る演出としては最高レベルなのだが、霧と錆の寂々とした雰囲気が肝の過去作とは異なり、どちらかというとスプラッター的なグロテスクさを強調した演出になっている。そのため過去作は平気でも今作は生理的に受け付けないという人もいる。 -戦闘外のシーンで即死する機会がそこそこある。初見殺しもあるのでセーブポイントが有ればセーブする、ぐらいは心掛けておくこと。 -中盤から強力な武器「日本刀」を入手できるが、少女が刀を持って化物を斬るという構図がいかにもゲーム的であり、恐怖感を萎えさせる。 --比較的等身大の武器であるナイフや鉄パイプに比べて、生々しさや必死に戦っているという感じが薄い。もっとも、これはショットガンやサブマシンガンにも言えることではある。 ---- *総評 -シナリオ面では『2』にはかなわないが、純粋な恐怖、グロさ、嫌悪感に関してはシリーズ中最高峰。圧倒的な恐怖を追い求めたい方は是非プレイすべし。 ---- *余談 『ときめきメモリアル4』の隠しキャラ・大倉都子がかばんに付けている「うさぎさん」はこの作品に出てくる「ロビー君」をアレンジしたもの。スタッフに『サイレントヒル』シリーズのファンがいたため作品を越えて登場することになった。~ その「うさぎさん」は、都子が友好(ヤミ)状態になってからは他の女の子とのデートや下校時の声掛けの際に襲い掛かってきたりとヤリたい放題である。 ---- *PC版について 日本国外ではPC(Windows)版もリリースされている。 高解像度化に伴い、グラフィックがディテールアップしており、一部の壁の質感もPS2版とは異なっている。 ----

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