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*ZANAC
【ざなっく】
|ジャンル|シューティング|
|対応機種|ファミリーコンピューター|
|発売元|ポニーキャニオン|
|開発元|コンパイル|
|発売日|1986年11月28日|
|定価|2,900円|
**概要
-サマーカーニバル'92 烈火と並ぶ、高速物量STG……に見せかけた、ストロボ効果と言う目の錯覚を利用して圧倒的スクロール速度を擬似的に表現している縦STG。
--ストロボ効果を解りやすく大雑把に説明すると、扇風機の羽が逆回転しているように見える現象の事。物体が高速で動くと、大雑把な模様になってゆっくりと目に映る。
--高速スクロールしているように見えるが、弾速や敵の動きはスクロールにあわせて高速移動してくるわけではない。
**システム
-基本システムは至って普通の縦STG。地上物と空中物があり、一部攻撃では地上物を攻撃できない。
-Bボタンは通常ショット。アイテムを取りつづける事で6段階に強化されていく。地上空中双方を攻撃可能。
-Aボタンで特殊攻撃。アイテムを取る事で9種類に変化する。アイテムは道中に出現する地上物や、アイテムコンテナを破壊することで入手可能。全種アイテムは現在装備中のアイテムを習得する事でレベルアップしていく。
--0番:オールレンジキャノン
---自機進行方向、特に動いていない場合は上に向かって高速で飛んでいくショット。無制限で用いる事ができ、至近距離で用いれば高速連射が可能なので破壊力に優れている。初期武装。
--1番:ストレートクラッシャー
---ゆっくりと前方に敵や障害物を貫通しながら飛んでいく弾。攻撃力はなくなる事が無く、素直に飛んでいくので使い勝手がよいが、雑魚戦に弱い。弾数制限有り。
--2番:フィールドシャッター
---自機を守るバリア。最大140発もの弾を防いでくれる強力なバリアだが、用いているとバリア無効の敵が大量出現する諸刃の剣。
--3番:サーキュラー
---一定時間自機の周辺を高速回転する敵弾をかき消す弾。防御にも使えるが攻撃にも使える。回転具合が相当な高速なので非常に信頼できる武器。
--4番:バイブレーター
---前方で静止して左右に揺れる巨大弾を発射する。攻撃にも防御にも使えるが、前進距離を掴まないと検討外れの場所で停滞するので、慣れが必要。
--5番:リワンダー
---ある程度前進して自機に戻ってくる、ブーメランのようなストレートクラッシャー。前進・後退中は自機の左右の動きに合わせて弾も左右に動くので射程こそ短いが使いやすく強力。
--5番:レーザー
---リワンダーを取り続けると変化する。正面に発射され、威力も高く貫通するが、レベルが低い内は射程が短く、レベルアップしても前方以外からの攻撃に対して無力。
--6番:プラズマフラッシュ
---使用してから約1秒後に敵弾・敵を消滅させる全画面攻撃を行なう。地上物は破壊できないので万能ではない。弾数制限有り。
--7番:ハイスピード
---オールレンジキャノンを凌ぐ超高速連射を行なう。敵弾もかき消すが、自機の左右移動に応じて微妙に左右にぶれるだけなので防御は心許ない。時間制限式で、発射していない間は時間を消費しないので燃料式と言った方がわかりやすいか。
-地上物には敵とアイテムキャリアの二種類がいるが、一部地上物は特別な効果を発揮する。
--青い遺跡を破壊すると光の弾が出現。収得するとプラズマフラッシュ同様画面内の敵・敵弾を消滅させる。(ボス無効)
--青いコンテナを破壊すると妖精が出現。妖精を収得すると次の敵ボスを一瞬で破壊してくれる。
--目玉のような地上物を破壊すると通常ショット・現在装備している特殊武装が最大までレベルアップする。
-青い妙な空中物、ボックスが出現。ボックスは3発打ち込むと半透明になり、中に何が入っているかわかるようになり、5発で破壊できる。ボックスは接触してもミスにならないが、ボックスの中に弾が入っている事もある。
--ボックスの中には基本通常ショットパワーアップアイテムが入っている。半透明にしない状態でパワーアップアイテムの入ったボックスに接触すると最大値までパワーアップする。
**ゲームバランス
-敵の偵察機がある程度のリズムで出現。偵察機を破壊すると難易度が若干低下する。
-道中ではボスとして要塞が出現。放置しても問題無いが、時間内に破壊できないと難易度が上昇する。
--要塞は破壊可能部位が複数あり、破壊すると攻撃が激化する部位も存在する。
-偵察機の破壊・不破壊。要塞の破壊。装備特殊武装によって敵出現テーブルが劇的に変化。絶えずアドリブが要求される。
-敵弾や敵の数が多く、慣れていてもあっさりと撃沈してしまうほど難易度が高い。
--と思わせておいて、いとも簡単にエクステンド(残機アップ)する上、その場復活なので序盤で残機を溜め込んで、残機を消耗しながらのごり押しと言う一風変った攻略法が基本となっている。
---ゲームクリア時、残機に応じて手に入る点数が極端に変化するので、上級者はいかに効率良くゴリ押しするかが鍵になっている。
--ゴリ押しクリア時の難易度はそれほど高く無い。
**総評
極端に癖の強い縦STG。しかし特別難しいわけでもなく、その圧倒的高速スクロールながらも初心者でも慣れれば攻略の糸口がつかむ事ができる。更にパターン性の殆どない非覚えゲーシューティングは希少であり、あらゆるシューティングをやり尽くしたシューターも楽しむ事が出来る。~
強力で癖の強い特殊武装一つで攻略が大きく変る本作は、複雑な敵出現テーブルも相まって、一度クリアしてもまだ先の見えない濃密さを内蔵している。絶えず変化する戦場、決まった形の無い展開。それらをいかに捌き切るか。プレイヤーの数だけ攻略法が存在する本作は、8bit最強と謳われた烈火と並ぶ高速物量シューティングとして、多くのプレイヤーに語られ続ける存在となっている。
*ZANAC
【ざなっく】
|ジャンル|シューティング|
|対応機種|ファミリーコンピューター|
|発売元|ポニーキャニオン|
|開発元|コンパイル|
|発売日|1986年11月28日|
|定価|2,900円|
**概要
「自動難易度調整機能搭載」、「通常ショット+8種の特殊兵装を駆使して戦う」、「高速スクロール」~
をFCで実現した、名作シューティング。~
-高速スクロールしているように見えるが、実際には弾速や敵の動きはスクロールにあわせて~
高速移動してくるわけではない。~
「ストロボ効果」と言う目の錯覚によって発生する現象を利用して、高速スクロールを擬似的に表現している。
--ストロボ効果を解りやすく大雑把に説明すると、「物体が高速で動くと、大雑把な模様になってゆっくりと~
目に映るようになる」現象のこと。体感したい場合は、高速回転している扇風機の羽を見てみよう。~
--後年発売された、「サマーカーニバル'92 烈火」も、高速物量STGである。
**ストーリー
はるか昔、とある有機知性体が作り出した「システム」は、生みの親である有機知性体がいなくなった~
今日も活動を続けていた。この「システム」には生命体の発展を助けるため、ある行動がプログラムされていた。~
~
イコン(聖像)を正しく開いたものには知識をもたらし、誤って開いたものには滅亡をもたらす。~
~
ある時、イコンの一つが誤った方法で開かれた。「システム」は正しく作動し攻撃を開始した。~
ところが今度は同じ種族が別のイコンを正しく開いた。イコンは「システム」の中枢に攻撃中止を要請したが、~
「システム」はこの中止要請を無視。「システム」を生み出した有機知性体もこのような事態は想定していなかった~
のであろうか?ともかく「システム」はこの時点で単なる殺戮装置と化した。~
~
イコンを開いた種族-人類―は危機的状況におちいった。正しく開かれたイコンは幸いにも正常に作動し、~
手持ちの知識を人類に与えたが、所詮「システム」の末端センサーにすぎないイコンでは、~
「システム」全体に対する知識を得ることはできない。~
「システム」側の圧倒的物量、攻撃力の前に、人類の繰り出す迎撃部隊は次々に撃破されていったのである。~
~
いよいよ人類が滅亡の危機に瀕した時、一つの可能性が提起された。~
~
「システムは基本的に戦略マシンであり、多対多の戦闘を想定している。単独でシステムに向って行けば~
相手の思考の隙を突くことになり、効果的に対応できないのではないか?」~
~
危険な賭けではあったが、勝利へのわずかな可能性に賭けてこの計画は実行された。~
人類はイコンによってもたらされたテクノロジーをもとに、新型戦闘攻撃機「AFX-5810=ZANAC」を制作。~
ZANAKは単独で「システム」の中枢に侵入しこれを破壊することに成功。危機は去った。――と思われた。~
~
しかし、敗北を喫した「システム」は、破壊される直前に他の「システム」にこの事態を連絡したのである。~
すでに幾つかのコロニアムは攻撃を受け、連絡を絶っている。~
AFX-5810を改良した最新鋭の戦闘機「AFX-6502=ZANAK」は、「システム」の脅威から人類を救うため、~
単独で飛び立っていった…。~
**システム
-基本システムは至って普通の縦STG。地上物と空中物があり、一部攻撃では地上物を攻撃できない。
-Bボタンは通常ショット。アイテムを取りつづける事で6段階に強化されていく。地上空中双方を攻撃可能。
-Aボタンで特殊攻撃。アイテムを取る事で9種類に変化する。アイテムは道中に出現する地上物や、アイテムコンテナを破壊することで入手可能。全種アイテムは現在装備中のアイテムを習得する事でレベルアップしていく。
#region
--0番:オールレンジキャノン
---自機進行方向、特に動いていない場合は上に向かって高速で飛んでいくショット。無制限で用いる事ができ、至近距離で用いれば高速連射が可能なので破壊力に優れている。初期武装。
--1番:ストレートクラッシャー
---ゆっくりと前方に敵や障害物を貫通しながら飛んでいく弾。攻撃力はなくなる事が無く、素直に飛んでいくので使い勝手がよいが、雑魚戦に弱い。弾数制限有り。
--2番:フィールドシャッター
---自機を守るバリア。最大140発もの弾を防いでくれる強力なバリアだが、用いているとバリア無効の敵が大量出現する諸刃の剣。
--3番:サーキュラー
---一定時間自機の周辺を高速回転する敵弾をかき消す弾。防御にも使えるが攻撃にも使える。回転具合が相当な高速なので非常に信頼できる武器。
--4番:バイブレーター
---前方で静止して左右に揺れる巨大弾を発射する。攻撃にも防御にも使えるが、前進距離を掴まないと検討外れの場所で停滞するので、慣れが必要。
--5番:リワンダー
---ある程度前進して自機に戻ってくる、ブーメランのようなストレートクラッシャー。前進・後退中は自機の左右の動きに合わせて弾も左右に動くので射程こそ短いが使いやすく強力。
--5番:レーザー
---リワンダーを取り続けると変化する。正面に発射され、威力も高く貫通するが、レベルが低い内は射程が短く、レベルアップしても前方以外からの攻撃に対して無力。
--6番:プラズマフラッシュ
---使用してから約1秒後に敵弾・敵を消滅させる全画面攻撃を行なう。地上物は破壊できないので万能ではない。弾数制限有り。
--7番:ハイスピード
---オールレンジキャノンを凌ぐ超高速連射を行なう。敵弾もかき消すが、自機の左右移動に応じて微妙に左右にぶれるだけなので防御は心許ない。時間制限式で、発射していない間は時間を消費しないので燃料式と言った方がわかりやすいか。
#endregion
-地上物には敵とアイテムキャリアの二種類がいるが、一部地上物は特別な効果を発揮する。
--青い遺跡を破壊すると光の弾が出現。収得するとプラズマフラッシュ同様画面内の敵・敵弾を消滅させる。(ボス無効)
--青いコンテナを破壊すると妖精が出現。妖精を収得すると次の敵ボスを一瞬で破壊してくれる。
--目玉のような地上物を破壊すると通常ショット・現在装備している特殊武装が最大までレベルアップする。
-青い妙な空中物、ボックスが出現。ボックスは3発打ち込むと半透明になり、中に何が入っているかわかるようになり、5発で破壊できる。ボックスは接触してもミスにならないが、ボックスの中に弾が入っている事もある。
--ボックスの中には基本通常ショットパワーアップアイテムが入っている。半透明にしない状態でパワーアップアイテムの入ったボックスに接触すると最大値までパワーアップする。
**ゲームバランス
-敵の偵察機がある程度のリズムで出現。偵察機を破壊すると難易度が若干低下する。
-道中ではボスとして要塞が出現。放置しても問題無いが、時間内に破壊できないと難易度が上昇する。
--要塞は破壊可能部位が複数あり、破壊すると攻撃が激化する部位も存在する。
-偵察機の破壊・不破壊。要塞の破壊。装備特殊武装によって敵出現テーブルが劇的に変化。絶えずアドリブが要求される。
-敵弾や敵の数が多く、慣れていてもあっさりと撃沈してしまうほど難易度が高い。
--と思わせておいて、いとも簡単にエクステンド(残機アップ)する上、その場復活なので序盤で残機を溜め込んで、残機を消耗しながらのごり押しと言う一風変った攻略法が基本となっている。
---ゲームクリア時、残機に応じて手に入る点数が極端に変化するので、上級者はいかに効率良くゴリ押しするかが鍵になっている。
--ゴリ押しクリア時の難易度はそれほど高く無い。
**総評
極端に癖の強い縦STG。しかし特別難しいわけでもなく、その圧倒的高速スクロールながらも初心者でも慣れれば攻略の糸口がつかむ事ができる。更にパターン性の殆どない非覚えゲーシューティングは希少であり、あらゆるシューティングをやり尽くしたシューターも楽しむ事が出来る。~
強力で癖の強い特殊武装一つで攻略が大きく変る本作は、複雑な敵出現テーブルも相まって、一度クリアしてもまだ先の見えない濃密さを内蔵している。絶えず変化する戦場、決まった形の無い展開。それらをいかに捌き切るか。プレイヤーの数だけ攻略法が存在する本作は、8bit最強と謳われた烈火と並ぶ高速物量シューティングとして、多くのプレイヤーに語られ続ける存在となっている。