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*戦国無双2 Empires
【せんごくむそうつー えんぱいあーず】
|ジャンル|タクティカルアクション|&amazon(B000HAJWKW)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|メディア|DVD-ROM1枚|~|
|発売元|コーエー|~|
|開発元|コーエー(オメガフォース)|~|
|発売日|2006年11月16日|~|
|定価|4,280円|~|
|プレイ人数|1~2人|~|
|セーブデータ|677KB以上|~|
|レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~|
|周辺機器|PlayStation BB Unit 対応(HDDのみ)|~|
|備考|PlayStation2 the Best:2010年7月29日発売|~|
|>|>|CENTER:''[[無双シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/635.html]]''|
**概要
評価の高い[[戦国無双2]]を軸に、アクションとシミュレーションを融合させた無双シリーズの定番とも言える派生作。&br()
プレイヤーは6本の地方シナリオ・5本の全国シナリオの中から1本を選び、決められたエリアの統一を目指して内政と戦闘を繰り返す。&br()
地方統一後はそのまま全国統一へと移行することができる。
&br()
**評価点
***内政
-政策の種類がきわめて豊富である
--大きく分けると内政策である「内政」「軍備」「微兵」「人事」「教育」「交渉」「調略」と、戦場策である「戦場工作」「部隊工作」「部隊補強」「戦場計略」「陣形」という12のカテゴリに分かれる。
---各カテゴリ内にも5~10種程度の政策がある。内政策は費用や効果の差異が充実しており、状況に応じて無駄なく選ぶことができる。戦場策に至っては効果が千差万別で、戦の目的やプレイヤーの趣向に応じて多様な戦い方を可能にする。
-政策の選び方までプレイヤーの意思で決定できる。
--政策を2つ実行できる代わりに内容は選べない「提案」、内容を選べるが1つしか実行できない「政策」、内容を選べないうえに1つしか実行できないが友好度は大きく上がる「委任」の3種類がある。
--一見すると内容が選べる「政策」以外は選ぶ価値がないものに見えるかもしれないが、行動力の制約や新政策の入手などの要素によって無駄なシステムというものを生み出していない。
--武将数も政策数も極めて多く、政策ごとに提案できる武将が限られている((入手済みの政策を除く))。そのため、能力の劣る一般武将についても政策入手のために登用するという意味を持たせている。
-決して内政を疎かにできないゲームバランス
--兵力0かつ無策でも戦を行うことは可能であるが、よほどの上級者でもない限り敵の体力や陣形の前に苦戦を強いられる。武器の強化なども含めて戦の事前準備は重要。
--しかし決して不要なことをやらされるわけではない。例えば戦線ごとに操作武将を剣系統に限定しておくことで他系統の武器強化を省略するなど、プレイヤーの工夫を活かすことができる。
-「教育」では、武将のステータスアップだけではなく技能を習得させることもできる。
--これも運が絡むとはいえ、1度スティールしたレア技能を所属する全武将に習得させることも理論上は可能。特に引き継ぎ機能を使った場合に重宝する。
***戦闘
-約400名の武将でプレイ可能。無双武将だけでなく、一般武将も操作できる。
--限界はあるが、武器系統・特殊技・能力値などによってかなり実力が細分化されている。
--能力については決してランダムではなく、史実での猛将は攻撃や防御が高く、知将は無双や移動力が高いといった傾向が見られる。ここはさすがコーエーといったところ。
--一般武将は(例外はあるが)政治関係は刀、猛将は槍、大名は薙刀と分けられている。特殊技も(既存のものだが)強力なものが完備されているため貧弱さをカバーでき、たとえ相手が無双武将だろうと苦戦しにくい。
-味方武将との共闘感はシリーズ作品中で最高。
--「全軍攻撃」などの大雑把な支持だけでなく、「拠点攻撃」「拠点防御」「敵将撃破」などの詳細な指示を軍団ごとに設定することができる。
---もちろん、指示を出していない武将もAIの判断で戦をしてくれる。
--戦線の維持が重要な本作では、味方もそう簡単には敗走しない。士気や陣形によっては敵将を撃破することも決して珍しくはない。
--「無双連携奥義」があり、最大4人で連携して繰り出すことが出来るが、これがかなり強力。連携する人数が多ければ多いほど攻撃力が強化され、親子・兄弟がいると攻撃力はさらに増す。
---一人で敵陣に切り込んでいくのが不安な場合は、誰かに自分を援護させ、いつでも連携奥義を出せるようにすると楽に戦闘が進められる。
-本陣から隣接する自軍拠点には補給線が伸び、その内側は自軍の領域となる。これは敵軍についても同様であり、この戦線を押し上げて敵本陣を落とすのが主な目的。
--それぞれの支配領域内では能力にかなりの補正がかかるので、突出しての戦は無謀である。また、自軍本陣から敵軍本陣まで補給線をつなげないと決して勝利できない((本陣が制圧できないうえに、敵総大将が戦場に出現しない))ので、オリジナルの戦国無双2で言われる「どんな状況でも敵総大将さえ倒せば勝利」といった不自然さは解消されている。
--この補給線によって複数の進軍経路が確保できる。たとえ寡兵であっても敵の主力をCPUに引きつけさせておき、自らは別ルートを通って迅速に敵本陣を急襲するといった歴史の主役のような荒業も可能。
-他にも策や陣形の選択が極めて大きな意味を持つなど、他のシリーズ作品よりも戦闘部分がかなり「実際の戦」に近付けられている。
-2にあったLv3無双のバグや忠勝の名乗りで上昇する無双ゲージの量などが修正されている。
-武器レベルは内政で上げるので、戦後の褒賞は武器の追加要素になっている。戦国無双2では運の要素が強かった武器の属性や付加能力を自由にカスタマイズできるようになっている。
-防衛戦では兵力と防御度で勝っていれば合戦を経ずとも防衛が成功するようになっている。武将を配置して全将徴兵などを行っておくだけで防衛戦の手間を省くことができるので非常にテンポがいい。
***その他
-地方モードは単にクリアまでが短いというだけでなく、地方ごとに異なる趣がある。
--中部地方は無双武将が多く激戦区である一方、中国四国は無双武将がいないのでシビアな戦いを味わうことができる。
--各地方モードでしか手に入らない政策カードもある。
-全国シナリオの群雄割拠は、時代を無視して全ての武将配置を自分で決定できるというロマン溢れるシナリオ。自分の望み通りの勢力を作って残りはランダムに決定することもできるし、最初からランダム機能を使って完全なランダムシナリオを楽しむこともできる。
-条件を満たすとみられる掛け合いイベントが非常に多い。本来ならば接点のない無双武将同士の会話や史実でのエピソードなど内容も多岐。
-内政が面倒だという場合のために、ある程度条件を自由に設定できるフリーモードも搭載。
-当然ながら戦国無双2で好評のシステムやBGMは健在。ムービーも、一部は特殊合戦などの条件を満たすことで登場する。
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**難点
-相対的な爽快感の低下
--内政の比重もそれなりにあるので、気軽に敵を斬るプレイはやりづらい。
--敵の数も比較的少ない。500人斬りでレア武器習得、1000人斬りを達成すれば能力限界の解除という非常に大きなオマケ要素があるが、裏を返せばこれだけの人数を斬るのはかなり大変だということである。
-魅力を生んでいる面もあるとはいえ、やはり地方ごとの無双部将の偏向はかなり目立つ。
-「戦国無双2猛将伝」の前に発売した作品であるため、2猛将伝でプレイアブルになった前田利家・長宗我部元親は無双武将としてではなく、モブ武将としてしか登場しない。
--2でNPCだった柴田勝家・佐々木小次郎も、他武将のモーションをつなぎ合わせたツギハギ武将である。だが下手な無双武将よりかは強く、勝家はトップクラスの強さを誇る。
-自分の分身である「新武将」を作成することができるが、選べるパーツ・色などが少なく、名前に使用できる漢字も数が限られている。
-自分で物語を作るゲームなので、歴史シミュレーションが好きではない人には向かない傾向にある。
-三国無双のようにエンディングムービーがない。クリア後はこれまでの軌跡が年表として表示された後、2と同じスタッフロールが流れるだけ。
&br()
**総評
戦国シリーズでは初のempiresとはいえ、真・三國無双3と4での積み重ねのおかげで完成度はかなり高い。&br()
特に、「初めは耐え、戦場策や陣形を駆使して劣勢を跳ね返し、徐々に戦場を制圧して勝利を掴む」という歴史の主人公のような立ち回りは、「自分が歴史上の人物の1人として戦場に立つ」という無双シリーズならではの要素。&br()
また、無双シリーズのナンバリングで「一騎当千の爽快感」が味わえるならば、本作では「チームで勝利をもぎ取る達成感」が味わえると言える。&br()
「個人プレーでは物足りなくなった」という人や「もう少し歴史の要素も味わいたい」という人の望みを見事に叶えてみせた、コーエーの強みを前面に出した名作である。
*戦国無双2 Empires
【せんごくむそうつー えんぱいあーず】
|ジャンル|タクティカルアクション|&amazon(B000HAJWKW)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|メディア|DVD-ROM1枚|~|
|発売元|コーエー|~|
|開発元|コーエー(オメガフォース)|~|
|発売日|2006年11月16日|~|
|定価|4,280円|~|
|プレイ人数|1~2人|~|
|セーブデータ|677KB以上|~|
|レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~|
|周辺機器|PlayStation BB Unit 対応(HDDのみ)|~|
|備考|PlayStation2 the Best:2010年7月29日発売|~|
|>|>|CENTER:''[[無双シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/635.html]]''|
**概要
評価の高い[[戦国無双2]]を軸に、アクションとシミュレーションを融合させた無双シリーズの定番とも言える派生作。&br()
プレイヤーは6本の地方シナリオ・5本の全国シナリオの中から1本を選び、決められたエリアの統一を目指して内政と戦闘を繰り返す。&br()
地方統一後はそのまま全国統一へと移行することができる。
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**評価点
***内政
-政策の種類がきわめて豊富である
--大きく分けると内政策である「内政」「軍備」「微兵」「人事」「教育」「交渉」「調略」と、戦場策である「戦場工作」「部隊工作」「部隊補強」「戦場計略」「陣形」という12のカテゴリに分かれる。
---各カテゴリ内にも5~10種程度の政策がある。内政策は費用や効果の差異が充実しており、状況に応じて無駄なく選ぶことができる。戦場策に至っては効果が千差万別で、戦の目的やプレイヤーの趣向に応じて多様な戦い方を可能にする。
-政策の選び方までプレイヤーの意思で決定できる。
--政策を2つ実行できる代わりに内容は選べない「提案」、内容を選べるが1つしか実行できない「政策」、内容を選べないうえに1つしか実行できないが友好度は大きく上がる「委任」の3種類がある。
--一見すると内容が選べる「政策」以外は選ぶ価値がないものに見えるかもしれないが、行動力の制約や新政策の入手などの要素によって無駄なシステムというものを生み出していない。
--武将数も政策数も極めて多く、政策ごとに提案できる武将が限られている((入手済みの政策を除く))。そのため、能力の劣る一般武将についても政策入手のために登用するという意味を持たせている。
-決して内政を疎かにできないゲームバランス
--兵力0かつ無策でも戦を行うことは可能であるが、よほどの上級者でもない限り敵の体力や陣形の前に苦戦を強いられる。武器の強化なども含めて戦の事前準備は重要。
--しかし決して不要なことをやらされるわけではない。例えば戦線ごとに操作武将を剣系統に限定しておくことで他系統の武器強化を省略するなど、プレイヤーの工夫を活かすことができる。
-「教育」では、武将のステータスアップだけではなく技能を習得させることもできる。
--これも運が絡むとはいえ、1度スティールしたレア技能を所属する全武将に習得させることも理論上は可能。特に引き継ぎ機能を使った場合に重宝する。
***戦闘
-約400名の武将でプレイ可能。無双武将だけでなく、一般武将も操作できる。
--限界はあるが、武器系統・特殊技・能力値などによってかなり実力が細分化されている。
--能力については決してランダムではなく、史実での猛将は攻撃や防御が高く、知将は無双や移動力が高いといった傾向が見られる。ここはさすがコーエーといったところ。
--一般武将は(例外はあるが)政治関係は刀、猛将は槍、大名は薙刀と分けられている。特殊技も(既存のものだが)強力なものが完備されているため貧弱さをカバーでき、たとえ相手が無双武将だろうと苦戦しにくい。
-味方武将との共闘感はシリーズ作品中で最高。
--「全軍攻撃」などの大雑把な支持だけでなく、「拠点攻撃」「拠点防御」「敵将撃破」などの詳細な指示を軍団ごとに設定することができる。
---もちろん、指示を出していない武将もAIの判断で戦をしてくれる。
--戦線の維持が重要な本作では、味方もそう簡単には敗走しない。士気や陣形によっては敵将を撃破することも決して珍しくはない。
--「無双連携奥義」があり、最大4人で連携して繰り出すことが出来るが、これがかなり強力。連携する人数が多ければ多いほど攻撃力が強化され、親子・兄弟がいると攻撃力はさらに増す。
---一人で敵陣に切り込んでいくのが不安な場合は、誰かに自分を援護させ、いつでも連携奥義を出せるようにすると楽に戦闘が進められる。
-本陣から隣接する自軍拠点には補給線が伸び、その内側は自軍の領域となる。これは敵軍についても同様であり、この戦線を押し上げて敵本陣を落とすのが主な目的。
--それぞれの支配領域内では能力にかなりの補正がかかるので、突出しての戦は無謀である。また、自軍本陣から敵軍本陣まで補給線をつなげないと決して勝利できない((本陣が制圧できないうえに、敵総大将が戦場に出現しない))ので、オリジナルの戦国無双2で言われる「どんな状況でも敵総大将さえ倒せば勝利」といった不自然さは解消されている。
--この補給線によって複数の進軍経路が確保できる。たとえ寡兵であっても敵の主力をCPUに引きつけさせておき、自らは別ルートを通って迅速に敵本陣を急襲するといった歴史の主役のような荒業も可能。
-他にも策や陣形の選択が極めて大きな意味を持つなど、他のシリーズ作品よりも戦闘部分がかなり「実際の戦」に近付けられている。
-2にあったLv3無双のバグや忠勝の名乗りで上昇する無双ゲージの量などが修正されている。
-武器レベルは内政で上げるので、戦後の褒賞は武器の追加要素になっている。戦国無双2では運の要素が強かった武器の属性や付加能力を自由にカスタマイズできるようになっている。
-防衛戦では兵力と防御度で勝っていれば合戦を経ずとも防衛が成功するようになっている。武将を配置して全将徴兵などを行っておくだけで防衛戦の手間を省くことができるので非常にテンポがいい。
***その他
-地方モードは単にクリアまでが短いというだけでなく、地方ごとに異なる趣がある。
--中部地方は無双武将が多く激戦区である一方、中国四国は無双武将がいないのでシビアな戦いを味わうことができる。
--各地方モードでしか手に入らない政策カードもある。
-全国シナリオの群雄割拠は、時代を無視して全ての武将配置を自分で決定できるというロマン溢れるシナリオ。自分の望み通りの勢力を作って残りはランダムに決定することもできるし、最初からランダム機能を使って完全なランダムシナリオを楽しむこともできる。
-条件を満たすとみられる掛け合いイベントが非常に多い。本来ならば接点のない無双武将同士の会話や史実でのエピソードなど内容も多岐。
-内政が面倒だという場合のために、ある程度条件を自由に設定できるフリーモードも搭載。
-当然ながら戦国無双2で好評のシステムやBGMは健在。ムービーも、一部は特殊合戦などの条件を満たすことで登場する。
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**難点
-相対的な爽快感の低下
--内政の比重もそれなりにあるので、気軽に敵を斬るプレイはやりづらい。
--敵の数も比較的少ない。500人斬りでレア武器習得、1000人斬りを達成すれば能力限界の解除という非常に大きなオマケ要素があるが、裏を返せばこれだけの人数を斬るのはかなり大変だということである。
-魅力を生んでいる面もあるとはいえ、やはり地方ごとの無双部将の偏向はかなり目立つ。
-『戦国無双2 猛将伝』の前に発売した作品であるため、2猛将伝でプレイアブルになった前田利家・長宗我部元親は無双武将としてではなく、モブ武将としてしか登場しない。
--2でNPCだった柴田勝家・佐々木小次郎も、他武将のモーションをつなぎ合わせたツギハギ武将である。だが下手な無双武将よりかは強く、勝家はトップクラスの強さを誇る。
-自分の分身である「新武将」を作成することができるが、選べるパーツ・色などが少なく、名前に使用できる漢字も数が限られている。
-自分で物語を作るゲームなので、歴史シミュレーションが好きではない人には向かない傾向にある。
-三国無双のようにエンディングムービーがない。クリア後はこれまでの軌跡が年表として表示された後、2と同じスタッフロールが流れるだけ。
&br()
**総評
戦国シリーズでは初のEmpiresとはいえ、真・三國無双3と4、それぞれのEmpiresでの積み重ねもあって、完成度はかなり高い。&br()
特に、「初めは耐え、戦場策や陣形を駆使して劣勢を跳ね返し、徐々に戦場を制圧して勝利を掴む」という歴史の主人公のような立ち回りは、「自分が歴史上の人物の1人として戦場に立つ」という無双シリーズならではの要素。&br()
また、無双シリーズのナンバリングで「一騎当千の爽快感」が味わえるならば、本作では「チームで勝利をもぎ取る達成感」が味わえると言える。&br()
「個人プレーでは物足りなくなった」という人や「もう少し歴史の要素も味わいたい」という人の望みを見事に叶えてみせた、コーエーの強みを前面に出した名作である。