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*END OF ETERNITY 【えんど おぶ えたにてぃ】 |ジャンル|RPG|CENTER:&amazon(B00266QNZC)&br()&amazon(B00266QNZM)| |対応機種|プレイステーション3&br()Xbox360|~| |メディア|【PS3】BD-ROM 1枚&br()【360】DVD-ROM 1枚|~| |発売元|セガ|~| |開発元|トライエース|~| |発売日|2010年1月28日|~| |定価|7,980円|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~| |廉価版|【PS3】SEGA THE BEST&br()【360】プラチナコレクション&br()2010年12月9日/3,990円|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| #contents(fromhere) ---- **概要 -トライエースとセガが初めてタッグを組んだ完全新作RPG。 -未来の地球、荒廃した世界にそびえ立つ大きな塔が舞台。戦闘では、主に銃火器を使用して戦う。 -初公開時の登場キャラの厨二全開のセリフの数々から、発売前は「見えている地雷」と揶揄される程のタイトルであった。 --戦闘システムが昨今の「○押してればいいだけのRPG」とは違い、まず戦闘システムを理解するところから始めなければならない為、体験版の段階で面白さを理解する前に投げた者からの多くの批判を受け、まさに発売前の評判としては地の底まで落ちていた。 -しかしながら、その独創的なシステム群や魅力的なキャラクター、熱中出来る武器カスタマイズや着せ替えなどの要素により、前評判とは裏腹に、蓋を開けてみれば実は良作、という評価を下す者が多いという結末に至った。 ---- **特徴的なシステム群 -戦闘システム --ゲーム進行はセミリアルタイムバトル。自キャラが動かなければ時間は止まったまま。 --ターン制であるが敵のターンが存在しない。敵はこちらの行動中に動き、攻撃等の行動を取る。 --スクラッチダメージ(仮ダメージ)とダイレクトダメージ(確定ダメージ)という2種類のダメージの存在。 ---スクラッチとして与えたダメージは時間と共に回復してしまうが、ダイレクトダメージを与える事で、そのダメージを確定する事が出来る。ダイレクトは大ダメージを与えることができないので、スクラッチで削ってダイレクトで締め、という流れ。 --武器はハンドガン・マシンガン・グレネードの3種。 ---ハンドガンとグレネードはダイレクトダメージを、マシンガンはスクラッチダメージを与える事が出来る。 --インビンシブル・アクション(以後IA) ---移動中無敵、攻撃し放題。基本的にこれを使用して進めていく事となる。体験版ではこれに関する説明が足りなかった。そのため、棒立ちで撃って雑魚になぶられるという流れとなってしまう。 --レゾナンス・アタック(以後RA) ---自キャラ3人での一斉攻撃。まさにずっと俺のターン。使用時にはISゲージを一つ消費する。~ 3人が立っている位置を基点とした三角形の形に移動するため、3人の距離が十分離れてないとあっという間に終わる。~ 一辺を移動するとIAで溜めたレゾナウンスカウントを1つ消費し、カウントが0になると終了。(つまりカウント3の状態で使えば3辺を移動し元の位置で止まる。)~ 障害物や大型の敵にぶつかるとそこで終了してしまうので、位置取りは非常に大事。 --ISゲージ ---IAやRAを使用すると一つ消費し、敵を撃破するか敵の部位を破壊する事で一つ回復する。最大数は「I.S.べセル」と言う呼称となっており、かけらを集めることで増加していく(最大20)。 ---自キャラの受けるダメージは基本的にスクラッチダメージだが、HP総量を超えるダメージを受けた場合、これを一定量消費してスクラッチダメージを全回復する。 ---ISゲージが全て無くなると「デンジャー状態」となり、敵から受けるダメージが全てダイレクトダメージとなってしまう。 --宝箱 ---本作は戦闘フィールドに宝箱が転がっている。当然と言えば当然のごとく戦闘に巻き込まれて破壊されてしまう可能性があるのだが、''破壊されると復活しない''。無視できない強力・貴重なアイテムもあるので、見つけたら気を使って戦わなければならない。幸い戦闘後もフィールドを歩き回れるので、速攻で撃破してゆっくり回収するのも手。流れ弾には注意する必要があるが。 --特殊弾 ---特殊な弾丸を装填することで、特定のカテゴリの敵に対して大ダメージを与えたり、バッドステータスを付加することができる。当然消耗品なので、使いどころが肝心。 --こんな説明じゃ全然分からん、という人は[[バトルチュートリアル動画>http://www.youtube.com/watch?v=ggPPhBRVyKg]]をどうぞ。 -マップシステム --フィールドマップ ---フィールドマップはヘキサ(六角形のマス)で構成されており、通行不可のエリアはエナジーヘキサを使用して開拓して行く。 ---また、舞台が大きな塔である為、いくつもの階層からなる世界を、エレベーターなどで移動して歩くこととなる。 --ダンジョンマップ ---探索要素はほぼ無く、戦闘フィールドとなるマップが連続で繋がっている形となっている。(戦闘の無いマップも有り) --タウンマップ ---カメラ操作不可で、基本的に横スクロールのような視点で街を歩く。イメージ的には[[ヴァルキリープロファイル2>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/739.html]]に少し奥行きを足したような形。 -カスタマイズシステム --本作にはキャラクター自身の「攻撃力」や「防御力」といったパラメータが無いため、武器をカスタマイズして武器の性能を高めることが戦闘の鍵となる。 --決められたマスの中でパーツを組み合わせ、パズルゲームのような感覚で武器の性能を上げていく。 --パーツはバレルやマガジン、サイト(照準器)などで、現実の銃の改造に通じるものがある。 --強化出来るのはチャージ速度や集弾性能、装弾数などで、直接的に攻撃力を上げる様なカスタマイズは出来ない。 ---しかしながら、例えばマシンガンはチャージを重ねれば重ねるほどダメージが上がるという特性を持っているため、チャージ速度やチャージ加速度を上げることにより結果的に攻撃力アップに繋がる、という仕組みである。 --ちなみに、カスタマイズの見た目を実際のグラフィックに反映することは出来ない。 ---そのお陰で、およそ銃には見えない''魔改造''を施すという楽しみが出来る。~ 亀の親子よろしくサイトの上にサイトが乗っているくらいまだ普通で、酷い時はグリップガードから''銃身が5本生えている''((最終的な銃身の本数は11本))、サイトの前に別のサイトが''下向きについている''、''グリップ下部から延びた銃身がメインの銃口の前を横切っている''など、銃としての機能すら彼方へと消えうせた物体が出来上がる。''そして強い''。 ---自由にパーツをつけられるわけではなく、各部位に設けられたコネクタと噛み合うように配置する必要がある。なお、グラフィックやコネクタの配置などは銃によって異なる。 -着せ替えシステム --本作は一般的な「装備が見た目に反映される」というシステムではなく、''装備とは一切関係なく着せ替えを楽しむことが出来る''というシステムを採用している。 ---つまり、パラメータを気にせずにいつでも好きな格好にしてプレイ出来るということである。特定の恰好をしていると勝利ポーズが専用のものになったり、着ぐるみがあったりなど、無駄に多彩。隠しコマンドで入手できる、というパターンもある。 --変えられる箇所は、服、ベルト、靴、髪の色、メガネ、カチューシャなど多数。 ---適宜アップにして確認しながら変えることが出来る。 --変えた服装は、戦闘中はもちろん、イベントムービーでもそのまま反映される。 ---これは本編中のムービーを全てリアルタイムレンダリングで行っている恩恵である。 --服の値段が''割とリアル''なため、カスタマイズの為のパーツ代と着せ替えの為の資金代のやりくりに頭を悩ませたプレイヤーも多いとか多くないとか。 -クレアボヤンス --作中で使用できる、敵ステータス看破のアイテム。ただし、ライブラリがあるので専ら戦闘中で確認する場合に使う。しかし、''そんなことはどうでもいい''。 --その実体は、味方に使うことでその時のキャラの心情を表示してくれるのである。真面目な内容だったりボケだったりと、非常に多彩。ちょっとしたイベント進行や特定のボス戦で変化する可能性があるので、気になる人はカンストで持ち歩くことになるだろう。 ---- **評価点 -オリジナリティの溢れる上記システム群 --かつて体験したことのないプレイ感覚で遊ぶことが出来る。 -戦闘システム --本作の戦闘システムの魅力は、その独創性だけではない。 ---これだけ独創的な要素を搭載しながら、破綻せずに、上手いバランスと高い完成度で成り立っている。 ---難しい操作を必要とせずに、カッコいいアクションを堪能出来る。 ---RAで「ずっと俺のターン」ができ、更に敵を次々撃破し、綺麗に一掃出来た時の爽快感。 ---スクラッチとダイレクトという二種類のダメージを用意したことにより複数の敵をスクラッチで瀕死状態まで持っていきダイレクトで一気に敵を片付ける、という新しいプレイ感を楽しめる。 ---手強い敵と遭遇して何度も全滅しても手順や攻め方などを変えるだけで勝つことが出来るというバランス設計。いかにしてISゲージを維持するかが肝である。 ---追撃や撃ち落としなどのシステムが爽快感抜群。 -個性的かつ魅力的なキャラクター 本作には仲間はもちろん、敵キャラ・脇キャラにおいても非常に個性的なキャラクターが揃っている。~ #region(本作の個性的なキャラクター達の一例) -ゼファー~ 本作の主人公の一人。~ 若さゆえ暴走し突っ走ることもあるが、純情で、可愛らしい一面を見せることもある。 -ヴァシュロン~ 本作の主人公の一人。~ 他の二人に対しての保護者的立場であり、かなりオトナであり、一見二枚目に見えるが実は三枚目。~ 基本そのオトナな立ち居振る舞いでありながら、たまに[[ぶっ飛んだこと>http://www.youtube.com/watch?v=cJPFROygBSA]]をやるそのキャラクター性に惹かれた者も少なくないだろう。 -リーンベル~ 本作の主人公の一人。''枯れた土地の持ち主''。~ 優しさと凶暴さを兼ね備えた女性。ヴァシュロンが下ネタを繰り出すときは彼女が制裁を加えてオチをつけるのがお約束。~ 戦闘中、スカートであるにもかかわらず激しく動き回り飛び回る為、一部熱狂的な紳士達を騒然とさせ、プレイヤーに常に癒しを与えてくれる存在でもある。 -ガリジャーノン~ 世界を統べるカーディナルの一人。~ 常に手に額縁を持つ美の探究者である。~ その特徴的過ぎる声(CV:若本規夫)と「なんじゃこりゃあ・・・なんじゃこりゃあ・・・」等の印象的なセリフ、そして抜群の演出センスにより、上記参考動画のヴァシュロンダンスと一位二位を争うほどインパクトのある[[1シーン>http://www.youtube.com/watch?v=KtH0gOYDyMI]]を見せてくれたキャラクターである。 -ペーター~ 世界を統べるカーディナルの一人。見た目はまさしく良家のボンボンだが、実際は気取ったところのないフランクな性格。というか、結構いい人。~ その異様な出で立ち(主に顔)と、それに似合わないイケメンボイス(CV:檜山修之)が特徴的なキャラクター。~ 容姿が中の人の容姿と非常にマッチしていることから「''容姿でキャスティングしたろw''」との声も少なくないが、真偽の程は不明。 -バーバレラ~ 世界を統べるカーディナルの一人。リーンベルとは対照的な''豊かな土地の持ち主''。~ そのスタイルと美貌、セクシーボイス(CV:折笠愛)によってヴァシュロンにあのダンスを踊らせた本作随一のお色気担当。 -ジャンポーレ~ 世界を統べるカーディナルの一人。~ 常にマイペースで、爽やかな口調と表情で酷いことを言う為、プレイヤー達からは「''爽やかなクズ''」と呼ばれる。~ が、実はすごく良い人である。というか、カーディナルの面々は一癖どころか五癖くらいある連中であるが、基本的に住民思いであるという点は共通している(それでも下層住民へのケアはできてなかったりするが)。 #endregion -フィールド、カスタマイズなどにおけるパズル的ゲーム性 --本作は、非常にパズル的なゲーム性を持つシステムが多い。 --フィールド ---本作のフィールドは六角形の「ヘキサ」で構築されているのだが、最初は多くが通れなくなっている。そこを、敵を倒すなどして入手した「エナジーヘキサ」で埋めて開通していく。 ---マップの開放に使用するエナジーヘキサは1つの六角形のピースではなく5個連なった様々な形のピースとなっており、上手いことマップに合わせたピースを選択し開放していく為、非常にパズル的要素が強い。 ---エナジーヘキサには色付きのものが存在し、これによって「ターミナル」という施設を活用できるようになる。ターミナルは隣接する同色のエナジーヘキサの総数が一定以上の場合、そのエリアに特殊な効果を及ぼすというものである。色つきは形状が制限されてしまうため、エリアごとに同色で埋め尽くせるのは一部だけの場合が多い。 ---ターミナルの効果は3階層程度をつなぐ「リフト」で連絡することができ、また別のターミナルに同色ヘキサで連絡すれば全ての効果が同時に発揮する。ただし、ドロップ率アップなどの味方にしか効果ないものだけでなく、属性ダメージ上昇など敵にも効果を及ぼすものもあるので無策で繋げるのは危険。 ---更にマップには宝箱も隠されている為、開放しようという意欲が非常に沸く。 --カスタマイズ ---前述の通り決められたマスの中でパーツを配置し組み合わせて進める為、上手に隙間を使ったり、上手いこと繋げたりとこちらもパズル的要素が強く、ついつい時間を忘れて熱中する。 -短く纏められたカットシーン、及び整理されたセリフ --同じ開発会社の某大作の場合、あまりにイベントシーンが長すぎる為にコントローラーの電源が落ちることもあったという程のものであったが、本作はイベントにおけるカットシーンのほとんどが短く纏められたものであり、非常に好感を持てる作りとなっている。 ---逆に纏めすぎて説明不足になっている部分もあるが(詳しくは後述)。 --また、そのイベントシーンにおけるセリフが非常に整理・洗練されたものであり、非常にプレイヤー側が深く考えさせられるセリフが多い。 -田中公平、桜庭統という豪華なタッグによる楽曲 --田中公平氏はイベントや街の曲中心で、全て生のオーケストラによる楽曲。 --桜庭統氏はダンジョン、戦闘曲中心で、バンド構成の楽曲が主。 -背景グラフィック --街の視点はカメラ固定で動く。が、そういう仕様である代わりに背景の描き込みが非常に細かい。~ 舞台である塔を構成する様々な細かな機械、常に動いている多くの歯車、そしてそれに伴う影や光。~ カメラを敢えて固定にしたことにより実現した美しさである。 ---- **問題点・賛否両論点 ''ストーリー'' -前述した通りイベントシーンは短く纏められているのだが、あまりに短く纏め過ぎているため逆に説明不足になってしまっている。 --スターオーシャン3にあった「辞書」的な要素も存在せず、普通にプレイしているだけではあまり理解できずにクリアしてしまう事が多い。 --モブキャラとの会話や前述のクレアボヤンスの使用である程度の補完は可能だが、それでもまだ理解できない部分が多く、後は妄想で補完するしかないという作りになっている。 --また、ストーリーの描写がとても少ないのに対し、キャラ同士の交流や触れ合いの描写はかなり多い。 ---それ自体は良いことだが、それよりもメインシナリオの描写不足を解消してからにして欲しい。 ''戦闘システム関係'' -理解するまでが大変な戦闘システム --理解さえできれば楽しめる戦闘システムだが、既存RPGのテンプレートから並外れたシステムである為、理解までのハードルが非常に高い。 --一応理解を促す為のチュートリアルや説明もあるにはあるが、親切な作りとは言えない。それらには載っていないシステムも多数存在する。 --しかもシステムをきちんと理解しないと、最初の雑魚にすらまともに勝てない。 -やる事にそれほど変化がない為、戦闘を楽しめない人はゲーム自体に飽き易い。 --使用できる武器がハンドガン・マシンガン・グレネードの3種類のみで、ハンドガンとマシンガンは全て合わせて14しかない。(グレネードは多彩だが消耗品) ---「銃撃多重奏」というキャッチコピーに従うとしても、敵の使用するライフルやショットガンも選択肢に欲しかった。 ---一応、武器を使わない素手で殴る事も出来るが、あくまで最後の手段orネタ。 --使用できるキャラもゼファー・ヴァシュロン・リーンベルの3人のみで最初から最後まで変わらない。 ---武器も固有武器がなく持ち替え可能(というかレベルアップの都合上、持ち替え推奨)で、戦闘における各キャラの個性が所持重量と最大HP程度しかない。 --RA以外にこれと言って派手な攻撃もなく、RAも通常攻撃の延長線上のような物なので、そもそも戦闘自体が地味。 --敵のレパートリーも非常に少ない。各モンスターのバリエーションは多いが、基本的な敵の種類は多くない。 -ジャンプ攻撃は上昇中・頂点付近・下降中という状況に合わせた演出が存在しない。そのため、「上昇し落下しながら射撃を行う」と言う演出がジャンプ攻撃を行うたびに流れることになり、違和感がある。 //-「部位」の問題 //#region(長いので要クリック) //-先述の通り、マシンガンで仮ダメージを与えハンドガンで確定ダメージを与える、というのが攻撃の流れである。序盤は敵のHPが低いためハンドガンだけでも比較的楽に敵を倒せるが、敵のHPが高くなってくる中盤以降になると、いくらチャージしても攻撃力が上がらないハンドガンでは微々たる損害しか与えられないようになる。 //そもそもハンドガンは確定用武器で自力でダメージを与える武器じゃない //--レベルを上げれば「ダメージUPx2~10倍」というスキルを覚えるが、もともとハンドガンは攻撃力が低いので、2倍3倍になったところで中盤以降の敵には無用の長物である。 //--そもそもスキル発動の条件は「規定のチャージ回数以上を貯める事が最低条件で、その後ランダムで決まる」とかなり厳しめ、確実性がないため戦術に組み込みにくい。 //弾数を増やせばかなり確実に発動します。1発ごとに判定が行わるので。 //-結果として、多重チャージで大ダメージを与えられるマシンガンが戦闘の比重を大きく占めるようになるが、先述した通りマシンガンでは仮ダメージしか与えられず、いくら攻撃しても敵を倒す事はできない。また、敵には「部位」と呼ばれるものがあり、部位がある方向から攻撃しても部位にダメージが蓄積するのみで本体にダメージが通らない。したがって「マシンガンで敵部位に仮ダメージ→ハンドガンで敵部位に確定ダメージで破壊→マシンガンで敵本体に仮ダメージ→ハンドガンで敵本体に確定ダメージで撃破」という長い工程を敵1匹1匹にやらねばならず、ゲームが進むに連れて1回1回の戦闘に時間が掛かるようになる。 //マシンガンの性能を上げる事を忘れなければ、隠しダンジョンまで行ったり闘技場終盤以外は手間はさほど変わりません。 //-勿論対処法はある。地上攻撃では敵本体が部位に守られるため攻撃が遮られるが、ジャンプ攻撃だと全部位と本体に攻撃が分散するため本体にもある程度のダメージを与えられる。倒すだけなら「マシンガンのジャンプ攻撃で敵に仮ダメージ→ハンドガンのジャンプ攻撃で確定ダメージ・撃破」とやればよい。 //-しかしそこに重く圧し掛かってくるのが、本作の醍醐味の一つである「カスタマイズ」である。購入できるカスタマイズパーツは序盤の極僅かであるため、殆どのパーツは敵を倒して素材を集め、店で合成して入手するのが基本となる。序盤こそ普通に戦っているだけで素材が集まるが、中盤以降になると雑魚(しかも強敵)の特定部位を破壊しないと入手できないため、「部位を無視してジャンプ攻撃でサクッと撃破」なんて事はできなくなる。本作は与ダメージに関係する要素が「武器の攻撃力」「チャージ回数」「カスタマイズ」の3つと少ないため、部位破壊による素材の確保はできるだけ優先したい事なのである。カスタマイズ自体は熱中できる要素だが、その素材を得るための手段は作業感が非常に強く、快適なゲームプレイが損なわれている。 //-また、この部位破壊もなかなか難しい。システム上「特定の部位を狙って攻撃」ができず、何処に攻撃が当たるかはあくまで自分と敵の向きによって決まる。セミリアルタイムバトルであるが故に、移動中もしくは攻撃チャージ中に敵の向きが勝手に変わるため、なかなか思うように狙いたい部位を攻撃できないのである。特に装甲板や盾を持つ敵は「こちらの攻撃チャージ中に防御力の高い部位を旋回してこちらに向けてくる」という挙動をするため、余計に攻撃がし辛い。この部位自体も(敵にもよるが)高いHPを持っているため、マシンガン→ハンドガンの手順を踏まねばならず時間が掛かる。 //囮を用意するなどきちんと準備すれば狙った箇所はかなり狙いやすくなります。 //--敵の部位の数、及び部位のHPは物語を進める程に増えていく。小型の敵でさえ3~4ヶ所、大型の敵には5~7ヶ所の部位があり、それぞれに本体HPに匹敵するHPがある。そんな敵が1回の戦闘で3~4体現れるのだから、その戦闘にどれほどの時間が掛かるかは推して知るべし。 //素材集め前提の時間になってる。ただ「終盤の雑魚戦」ってだけなら上にあるジャンプ攻撃→確定攻撃でそこまで時間は増えない。 //--ジャンプ攻撃で部位を無視して本体を直接狙おうにも、先述の通りジャンプ攻撃は「部位の数+本体」に攻撃が分散する。例えば部位が4つあれば、それ+本体で与ダメージが5分の1になり、部位があればあるほど敵はタフになっていく。 //これも弾数のカスタマイズである程度解決します。それに終盤はフルスクラッチも発生しやすくなります。 //--「状態異常効果を与える」「部位を貫通する」等の特殊弾もあるにはあるが、それらの入手にも素材や特殊通貨が必要だったりと、時間にはまるで優しくない。 //部位破壊と関係ない。 //システムが特殊故に、未プレイの人にも分かるように説明するとどうしても長くなるためこのような形にした。 //#endregion -序盤からカスタマイズをがっつり楽しみたい場合、雑魚の部位破壊作業(パーツ合成の素材集め)がかなり面倒。 --とりあえずクリアする程度なら雑魚から逃げ回らずにいればある程度は素材も集まるが、がっつりカスタマイズを楽しもうとすると素材集めが非常に大変。 ---終盤になれば闘技場で入手できるアクセサリを使う事で部位破壊を狙いやすく出来るので、カスタマイズは終盤までは出来る範囲でやるのが無難。~ -クリア後の要素が合成素材集めの作業になり安い --隠しダンジョンの敵と戦うにはしっかりとした合成・カスタマイズが必要なので、結果として素材集めの作業になりやすい。 ---前述の通り、部位破壊を多少楽に出来る方法があるにはあるが、それでもある程度の作業プレイは必要。 -「1秒毎に確定ダメージを与える」という仕様の状態異常「毒」が割と鬼畜。 --例えば1000の仮ダメージ+毒を食らった場合、仮ダメージの1秒後に毒の確定ダメージが上乗せされ、約1000の確定ダメージをそのまま食らう形となる。 --本作には仮ダメージを回復するアイテムは多数存在するが、確定ダメージを回復するアイテムは僅か1つしか存在しない(しかも非売品)。フィールドマップの戦闘はともかく、ダンジョン内の戦闘やボス戦では猛威を振るう。 --一応IA中は無敵であることを利用して、毒状態のキャラを毒が自然に回復するまでIAを使い続けてダメージを回避することもできるが、二人以上かかると当然この方法は使えない。 -IAの仕様 --IA中の敵ターゲット切り替えの際のカーソル移動が使いづらく、狙った敵に切り替えづらい。手間取っているとその間にIAが終わってしまう。 ---体験版から改善されてはいるのだが、それでも素早い操作が求められるセミリアルタイムバトルでは死活問題。360版だと十字キーの問題もあるため尚更である。 --IA中はカメラがターゲット中心に動くため周囲の状況を把握し辛い。ミニマップもあるにはあるが、簡易的なもので地形や障害物等は表示されないためあまり役には立たない。 --敵を倒した際のターゲット移動も、近くの敵だったり遠くの敵だったりとかなり不安定。 --近い敵にはすぐチャージが溜まり、遠い敵にはチャージが遅い、と敵ごとにチャージ速度が変わる仕様の為、IA中にターゲットを切り替えるとそれまで溜めたチャージがリセットされる。 ---その為、IA中にターゲット切り替えに苦労していると全然チャージが溜まらない。 -終盤のゲームバランスが非常に大味 --中盤までは比較的良好なゲームバランスだが、終盤は敵の攻撃力・HP・部位の数・部位のHPがハネ上がり、難易度が一気に高くなる。 //---例えば終盤に出現する「ゴリアテ・4thランサー」という敵は、''物理攻撃30%カットのアクセサリーを装備してなお6000前後のダメージを与えてくる''。こちらのLv100時のHPが約6000~7000であるため、明らかに高過ぎると言わざるを得ない。そんな敵が複数の雑魚を引き連れて現れるのである。 //場所を守る中ボス的雑魚だし、弱い方が拍子抜けで困る。 ---また仮ダメージで敵HPを削り切った際、その仮ダメージが極僅かに回復しそれ以上は回復しないという仕様がある所為で、終盤は敵HPの回復分を削るのが少々面倒。 //---隠しダンジョンに至っては、''Lv110前後の敵とLv269の敵が同じエリアに出現する''という常軌を逸したバランス。いくら隠しダンジョンとはいえ些かやり過ぎ感は否めない。 //それは雑魚のパターンが少ないだけで、LV269がメインなだけ。弱めの雑魚でも数がいれば厄介なので場違いではない。 //--雑魚の構成のバランスもおかしい。ストーリーミッションにレベル30前後の雑魚が出現するとすれば、その雑魚の中にレベル50~60の雑魚が混じる事がある。更にそのチャプターのサブミッションで''レベル90''の敵が出現する等、明らかに組み合わせがおかしい。 //表記レベル差が大きいように感じるが、その時点で問題なく戦える範疇に収まっている。 --が、武器のカスタマイズを本格的に行うとそれでも圧倒できるほどに強く出来てしまう。 ''その他システム関係'' -フィールドマップで遠距離への移動が不便。ある程度コンパクトな世界観ではあるが、行ける場所が増えてくると行き来が不便になる。 --ある程度自由に設置できるステーション(仮拠点)からアジトへのワープ機能を条件を満たす事でつけられるが、あくまで帰るための一方通行。帰りを楽にする事は出来ても行きを楽には出来ない。 ---しかもそのワープ機能を使う為にはエリア全域を通行できるようにする必要がある。その為、気軽に条件を満たす事は難しく、そもそも中盤までは持っていない色の色付きエリアが残ってしまう。 -バトルフィールドの障害物がIAやRAのシステム上、ただ邪魔になってしまう事が多い。 --無敵を利用してIAで走り回り、3人の位置を基点にRAで走り回る事が多いため、敵の攻撃を防ぐ為に使うのはIAの終了時くらい。それ以外ではRAを狙う際にキャラとキャラの間にあって邪魔になってしまう事の方が多い。 --数少ない有用な物は撃つと爆発するドラム缶。まとめて敵を吹き飛ばせる。 -ダンジョンが確実に敵の出現するバトルフィールドを1つずつ進んでいく形式なので、少々面倒。 --敵を倒さなくても次のフィールドへ進む事は出来るが、その地点へ移動する為にIAを使うとISポイントを消耗する為、回復する為には結局戦闘をする必要がある。 ---かといってIAを使用せずに次のフィールドまで移動しようとすると、ただ敵の的になってしまう。 --また、ダンジョン内ではメニュー画面を開けないので、装備の切り替え等をする際はわざわざ外に出なくてはならない。 ---戦闘中はともかく、敵のいない(全て倒した)フィールドではメニュー画面を開かせて欲しかった。 --敵集団のリーダーを倒す事で即勝利というシステムもあるが、ダンジョン内にはリーダーが出現しない。 -エネミーライブラリの仕様 --「エネミーライブラリ」という敵図鑑の要素がある。一度戦うだけで最大HP・ドロップアイテム・弱点等を確認できるため、機能自体はとても便利。 ---…なのだが、この機能が使えるのは''アジトか町限定''。例えばダンジョンで強敵に出会い、弱点を確認して作戦を考えようとした場合、いちいち町まで戻らなければならない。 ---メニュー画面で確認出来ればまだ良かった……かと言えば、結局ダンジョン内でメニューが開けないので、そちらの仕様がネックになる。それでもダンジョンを出さえすれば見れるので、欲しいと言えば欲しい。 -闘技場の仕様 --シナリオには関わらないおまけ的な要素で、クリアする事でお金やアイテムと交換できるコインを入手できる。問題点は、上級への挑戦方法が少々面倒な点。 ---挑戦ランクは最大50まであるが、一つ上のランクに挑戦する為にはそのランクを3回クリアする必要がある。その為、最高ランクに挑戦するには150回近くのクリアが必要。 ---しかもランクが同じであれば当然登場する敵は同じで、フィールドも段差や障害物が無い為、非常に作業感が強い。ゼファーの戦闘中のセリフ「ルーチンワークはマジ勘弁」というセリフをリアルに言いたくなる。 ---1戦終了するごとに闘技場から出され、一々参加登録する必要があるのも不便。連戦が可能であれば、まだ良かったかもしれない。 --トロフィー/実績の一つを獲得する為には各ランク10回クリアが必要で、トロフィーコンプリートを目指そうとすると作業感は更に増す。 ---まぁ、トロフィー/実績自体、どのゲームにおいても作業感の強い要素が出やすくはあるのだが…。 ---- **総評 -発売前の酷評ぶりから、ここまでガラリと変わり評価されたゲームも珍しいのではなかろうか。 --海外は『FFXIII』と発売時期が被ったせいでパッとしなかったが、国内ではPS3版19万本、360版4万本、計23万本と、体験版により一気に客を逃した本作としてはまずまずの結果を残せているのではないかと思う。 ---ちなみにPS3版の本数は、国内完全新作RPGとしては第2位の成績である。RPGというジャンルを外しても『[[BAYONETTA]]』に次ぐ3位である。 -その独創的過ぎるシステム群により人によっては楽しさが伝わらない作品であるが、その根幹はゲームらしいゲームであるため、是非多くのゲームファンに手にとってもらいたい。 **余談 後に「[[PROJECT X ZONE>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1917.html]]」にゲスト参戦している。~ 本作の魅力的なキャラクターやアクションが再現されていた事や、PS3が現役である事もあり、そちらが本作に触れるきっかけとなった人も多かったようだ。~ ----
*END OF ETERNITY 【えんど おぶ えたにてぃ】 |ジャンル|RPG|CENTER:&amazon(B00266QNZC)&br()&amazon(B00266QNZM)| |対応機種|プレイステーション3&br()Xbox360|~| |メディア|【PS3】BD-ROM 1枚&br()【360】DVD-ROM 1枚|~| |発売元|セガ|~| |開発元|トライエース|~| |発売日|2010年1月28日|~| |定価|7,980円|~| |プレイ人数|1人|~| |レーティング|CERO:B(12歳以上対象)|~| |廉価版|【PS3】SEGA THE BEST&br()【360】プラチナコレクション&br()2010年12月9日/3,990円|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| #contents(fromhere) ---- **概要 -トライエースとセガが初めてタッグを組んだ完全新作RPG。 -未来の地球、荒廃した世界にそびえ立つ大きな塔が舞台。戦闘では、主に銃火器を使用して戦う。 -初公開時の登場キャラの厨二全開のセリフの数々から、発売前は「見えている地雷」と揶揄される程のタイトルであった。 --戦闘システムが昨今の「○押してればいいだけのRPG」とは違い、まず戦闘システムを理解するところから始めなければならない為、体験版の段階で面白さを理解する前に投げた者からの多くの批判を受け、まさに発売前の評判としては地の底まで落ちていた。 -しかしながら、その独創的なシステム群や魅力的なキャラクター、熱中出来る武器カスタマイズや着せ替えなどの要素により、前評判とは裏腹に、蓋を開けてみれば実は良作、という評価を下す者が多いという結末に至った。 ---- **特徴的なシステム群 -戦闘システム --ゲーム進行はセミリアルタイムバトル。自キャラが動かなければ時間は止まったまま。 --ターン制であるが敵のターンが存在しない。敵はこちらの行動中に動き、攻撃等の行動を取る。 --スクラッチダメージ(仮ダメージ)とダイレクトダメージ(確定ダメージ)という2種類のダメージの存在。 ---スクラッチとして与えたダメージは時間と共に回復してしまうが、ダイレクトダメージを与える事で、そのダメージを確定する事が出来る。ダイレクトは大ダメージを与えることができないので、スクラッチで削ってダイレクトで締め、という流れ。 --武器はハンドガン・マシンガン・グレネードの3種。 ---ハンドガンとグレネードはダイレクトダメージを、マシンガンはスクラッチダメージを与える事が出来る。 --インビンシブル・アクション(以後IA) ---移動中無敵、攻撃し放題。基本的にこれを使用して進めていく事となる。体験版ではこれに関する説明が足りなかった。そのため、棒立ちで撃って雑魚になぶられるという流れとなってしまう。 --レゾナンス・アタック(以後RA) ---自キャラ3人での一斉攻撃。まさにずっと俺のターン。使用時にはISゲージを一つ消費する。~ 3人が立っている位置を基点とした三角形の形に移動するため、3人の距離が十分離れてないとあっという間に終わる。~ 一辺を移動するとIAで溜めたレゾナウンスカウントを1つ消費し、カウントが0になると終了。(つまりカウント3の状態で使えば3辺を移動し元の位置で止まる。)~ 障害物や大型の敵にぶつかるとそこで終了してしまうので、位置取りは非常に大事。 --ISゲージ ---IAやRAを使用すると一つ消費し、敵を撃破するか敵の部位を破壊する事で一つ回復する。最大数は「I.S.べセル」と言う呼称となっており、かけらを集めることで増加していく(最大20)。 ---自キャラの受けるダメージは基本的にスクラッチダメージだが、HP総量を超えるダメージを受けた場合、これを一定量消費してスクラッチダメージを全回復する。 ---ISゲージが全て無くなると「デンジャー状態」となり、敵から受けるダメージが全てダイレクトダメージとなってしまう。 --宝箱 ---本作は戦闘フィールドに宝箱が転がっている。当然と言えば当然のごとく戦闘に巻き込まれて破壊されてしまう可能性があるのだが、''破壊されると復活しない''。無視できない強力・貴重なアイテムもあるので、見つけたら気を使って戦わなければならない。幸い戦闘後もフィールドを歩き回れるので、速攻で撃破してゆっくり回収するのも手。流れ弾には注意する必要があるが。 --特殊弾 ---特殊な弾丸を装填することで、特定のカテゴリの敵に対して大ダメージを与えたり、バッドステータスを付加することができる。当然消耗品なので、使いどころが肝心。 --こんな説明じゃ全然分からん、という人は[[バトルチュートリアル動画>http://www.youtube.com/watch?v=ggPPhBRVyKg]]をどうぞ。 -マップシステム --フィールドマップ ---フィールドマップはヘキサ(六角形のマス)で構成されており、通行不可のエリアはエナジーヘキサを使用して開拓して行く。 ---また、舞台が大きな塔である為、いくつもの階層からなる世界を、エレベーターなどで移動して歩くこととなる。 --ダンジョンマップ ---探索要素はほぼ無く、戦闘フィールドとなるマップが連続で繋がっている形となっている。(戦闘の無いマップも有り) --タウンマップ ---カメラ操作不可で、基本的に横スクロールのような視点で街を歩く。イメージ的には[[ヴァルキリープロファイル2>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/739.html]]に少し奥行きを足したような形。 -カスタマイズシステム --本作にはキャラクター自身の「攻撃力」や「防御力」といったパラメータが無いため、武器をカスタマイズして武器の性能を高めることが戦闘の鍵となる。 --決められたマスの中でパーツを組み合わせ、パズルゲームのような感覚で武器の性能を上げていく。 --パーツはバレルやマガジン、サイト(照準器)などで、現実の銃の改造に通じるものがある。 --強化出来るのはチャージ速度や集弾性能、装弾数などで、直接的に攻撃力を上げる様なカスタマイズは出来ない。 ---しかしながら、例えばマシンガンはチャージを重ねれば重ねるほどダメージが上がるという特性を持っているため、チャージ速度やチャージ加速度を上げることにより結果的に攻撃力アップに繋がる、という仕組みである。 --ちなみに、カスタマイズの見た目を実際のグラフィックに反映することは出来ない。 ---そのお陰で、およそ銃には見えない''魔改造''を施すという楽しみが出来る。~ 亀の親子よろしくサイトの上にサイトが乗っているくらいまだ普通で、酷い時はグリップガードから''銃身が5本生えている''((最終的な銃身の本数は11本))、サイトの前に別のサイトが''下向きについている''、''グリップ下部から延びた銃身がメインの銃口の前を横切っている''など、銃としての機能すら彼方へと消えうせた物体が出来上がる。''そして強い''。 ---自由にパーツをつけられるわけではなく、各部位に設けられたコネクタと噛み合うように配置する必要がある。なお、グラフィックやコネクタの配置などは銃によって異なる。 -着せ替えシステム --本作は一般的な「装備が見た目に反映される」というシステムではなく、''装備とは一切関係なく着せ替えを楽しむことが出来る''というシステムを採用している。 ---つまり、パラメータを気にせずにいつでも好きな格好にしてプレイ出来るということである。特定の恰好をしていると勝利ポーズが専用のものになったり、着ぐるみがあったりなど、無駄に多彩。隠しコマンドで入手できる、というパターンもある。 --変えられる箇所は、服、ベルト、靴、髪の色、メガネ、カチューシャなど多数。 ---適宜アップにして確認しながら変えることが出来る。 --変えた服装は、戦闘中はもちろん、イベントムービーでもそのまま反映される。 ---これは本編中のムービーを全てリアルタイムレンダリングで行っている恩恵である。 --服の値段が''割とリアル''なため、カスタマイズの為のパーツ代と着せ替えの為の資金代のやりくりに頭を悩ませたプレイヤーも多いとか多くないとか。 -クレアボヤンス --作中で使用できる、敵ステータス看破のアイテム。ただし、ライブラリがあるので専ら戦闘中で確認する場合に使う。しかし、''そんなことはどうでもいい''。 --その実体は、味方に使うことでその時のキャラの心情を表示してくれるのである。真面目な内容だったりボケだったりと、非常に多彩。ちょっとしたイベント進行や特定のボス戦で変化する可能性があるので、気になる人はカンストで持ち歩くことになるだろう。 ---- **評価点 -オリジナリティの溢れる上記システム群 --かつて体験したことのないプレイ感覚で遊ぶことが出来る。 -戦闘システム --本作の戦闘システムの魅力は、その独創性だけではない。 ---これだけ独創的な要素を搭載しながら、破綻せずに、上手いバランスと高い完成度で成り立っている。 ---難しい操作を必要とせずに、カッコいいアクションを堪能出来る。 ---RAで「ずっと俺のターン」ができ、更に敵を次々撃破し、綺麗に一掃出来た時の爽快感。 ---スクラッチとダイレクトという二種類のダメージを用意したことにより複数の敵をスクラッチで瀕死状態まで持っていきダイレクトで一気に敵を片付ける、という新しいプレイ感を楽しめる。 ---手強い敵と遭遇して何度も全滅しても手順や攻め方などを変えるだけで勝つことが出来るというバランス設計。いかにしてISゲージを維持するかが肝である。 ---追撃や撃ち落としなどのシステムが爽快感抜群。 -個性的かつ魅力的なキャラクター 本作には仲間はもちろん、敵キャラ・脇キャラにおいても非常に個性的なキャラクターが揃っている。~ #region(本作の個性的なキャラクター達の一例) -ゼファー~ 本作の主人公の一人。~ 若さゆえ暴走し突っ走ることもあるが、純情で、可愛らしい一面を見せることもある。 -ヴァシュロン~ 本作の主人公の一人。~ 他の二人に対しての保護者的立場であり、かなりオトナであり、一見二枚目に見えるが実は三枚目。~ 基本そのオトナな立ち居振る舞いでありながら、たまに[[ぶっ飛んだこと>http://www.youtube.com/watch?v=cJPFROygBSA]]をやるそのキャラクター性に惹かれた者も少なくないだろう。 -リーンベル~ 本作の主人公の一人。''枯れた土地の持ち主''。~ 優しさと凶暴さを兼ね備えた女性。ヴァシュロンが下ネタを繰り出すときは彼女が制裁を加えてオチをつけるのがお約束。~ 戦闘中、スカートであるにもかかわらず激しく動き回り飛び回る為、一部熱狂的な紳士達を騒然とさせ、プレイヤーに常に癒しを与えてくれる存在でもある。 -ガリジャーノン~ 世界を統べるカーディナルの一人。~ 常に手に額縁を持つ美の探究者である。~ その特徴的過ぎる声(CV:若本規夫)と「なんじゃこりゃあ・・・なんじゃこりゃあ・・・」等の印象的なセリフ、そして抜群の演出センスにより、上記参考動画のヴァシュロンダンスと一位二位を争うほどインパクトのある[[1シーン>http://www.youtube.com/watch?v=KtH0gOYDyMI]]を見せてくれたキャラクターである。 -ペーター~ 世界を統べるカーディナルの一人。見た目はまさしく良家のボンボンだが、実際は気取ったところのないフランクな性格。というか、結構いい人。~ その異様な出で立ち(主に顔)と、それに似合わないイケメンボイス(CV:檜山修之)が特徴的なキャラクター。~ 容姿が中の人の容姿と非常にマッチしていることから「''容姿でキャスティングしたろw''」との声も少なくないが、真偽の程は不明。 -バーバレラ~ 世界を統べるカーディナルの一人。リーンベルとは対照的な''豊かな土地の持ち主''。~ そのスタイルと美貌、セクシーボイス(CV:折笠愛)によってヴァシュロンにあのダンスを踊らせた本作随一のお色気担当。 -ジャンポーレ~ 世界を統べるカーディナルの一人。~ 常にマイペースで、爽やかな口調と表情で酷いことを言う為、プレイヤー達からは「''爽やかなクズ''」と呼ばれる。~ が、実はすごく良い人である。というか、カーディナルの面々は一癖どころか五癖くらいある連中であるが、基本的に住民思いであるという点は共通している(それでも下層住民へのケアはできてなかったりするが)。 #endregion -フィールド、カスタマイズなどにおけるパズル的ゲーム性 --本作は、非常にパズル的なゲーム性を持つシステムが多い。 --フィールド ---本作のフィールドは六角形の「ヘキサ」で構築されているのだが、最初は多くが通れなくなっている。そこを、敵を倒すなどして入手した「エナジーヘキサ」で埋めて開通していく。 ---マップの開放に使用するエナジーヘキサは1つの六角形のピースではなく5個連なった様々な形のピースとなっており、上手いことマップに合わせたピースを選択し開放していく為、非常にパズル的要素が強い。 ---エナジーヘキサには色付きのものが存在し、これによって「ターミナル」という施設を活用できるようになる。ターミナルは隣接する同色のエナジーヘキサの総数が一定以上の場合、そのエリアに特殊な効果を及ぼすというものである。色つきは形状が制限されてしまうため、エリアごとに同色で埋め尽くせるのは一部だけの場合が多い。 ---ターミナルの効果は3階層程度をつなぐ「リフト」で連絡することができ、また別のターミナルに同色ヘキサで連絡すれば全ての効果が同時に発揮する。ただし、ドロップ率アップなどの味方にしか効果ないものだけでなく、属性ダメージ上昇など敵にも効果を及ぼすものもあるので無策で繋げるのは危険。 ---更にマップには宝箱も隠されている為、開放しようという意欲が非常に沸く。 --カスタマイズ ---前述の通り決められたマスの中でパーツを配置し組み合わせて進める為、上手に隙間を使ったり、上手いこと繋げたりとこちらもパズル的要素が強く、ついつい時間を忘れて熱中する。 -短く纏められたカットシーン、及び整理されたセリフ --同じ開発会社の某大作の場合、あまりにイベントシーンが長すぎる為にコントローラーの電源が落ちることもあったという程のものであったが、本作はイベントにおけるカットシーンのほとんどが短く纏められたものであり、非常に好感を持てる作りとなっている。 ---逆に纏めすぎて説明不足になっている部分もあるが(詳しくは後述)。 --また、そのイベントシーンにおけるセリフが非常に整理・洗練されたものであり、非常にプレイヤー側が深く考えさせられるセリフが多い。 -田中公平、桜庭統という豪華なタッグによる楽曲 --田中公平氏はイベントや街の曲中心で、全て生のオーケストラによる楽曲。 --桜庭統氏はダンジョン、戦闘曲中心で、バンド構成の楽曲が主。 -背景グラフィック --街の視点はカメラ固定で動く。が、そういう仕様である代わりに背景の描き込みが非常に細かい。~ 舞台である塔を構成する様々な細かな機械、常に動いている多くの歯車、そしてそれに伴う影や光。~ カメラを敢えて固定にしたことにより実現した美しさである。 ---- **問題点・賛否両論点 ''ストーリー'' -前述した通りイベントシーンは短く纏められているのだが、あまりに短く纏め過ぎているため逆に説明不足になってしまっている。 --スターオーシャン3にあった「辞書」的な要素も存在せず、普通にプレイしているだけではあまり理解できずにクリアしてしまう事が多い。 --モブキャラとの会話や前述のクレアボヤンスの使用である程度の補完は可能だが、それでもまだ理解できない部分が多く、後は妄想で補完するしかないという作りになっている。 --また、ストーリーの描写がとても少ないのに対し、キャラ同士の交流や触れ合いの描写はかなり多い。 ---それ自体は良いことだが、それよりもメインシナリオの描写不足を解消してからにして欲しい。 ''戦闘システム関係'' -理解するまでが大変な戦闘システム --理解さえできれば楽しめる戦闘システムだが、既存RPGのテンプレートから並外れたシステムである為、理解までのハードルが非常に高い。 --一応理解を促す為のチュートリアルや説明もあるにはあるが、親切な作りとは言えない。それらには載っていないシステムも多数存在する。 --しかもシステムをきちんと理解しないと、最初の雑魚にすらまともに勝てない。 -やる事にそれほど変化がない為、戦闘を楽しめない人はゲーム自体に飽き易い。 --使用できる武器がハンドガン・マシンガン・グレネードの3種類のみで、ハンドガンとマシンガンは全て合わせて14しかない。(グレネードは多彩だが消耗品) ---「銃撃多重奏」というキャッチコピーに従うとしても、敵の使用するライフルやショットガンも選択肢に欲しかった。 ---一応、武器を使わない素手で殴る事も出来るが、あくまで最後の手段orネタ。 --使用できるキャラもゼファー・ヴァシュロン・リーンベルの3人のみで最初から最後まで変わらない。 ---武器も固有武器がなく持ち替え可能(というかレベルアップの都合上、持ち替え推奨)で、戦闘における各キャラの個性が所持重量と最大HP程度しかない。 --RA以外にこれと言って派手な攻撃もなく、RAも通常攻撃の延長線上のような物なので、そもそも戦闘自体が地味。 --敵のレパートリーも非常に少ない。各モンスターのバリエーションは多いが、基本的な敵の種類は多くない。 -ジャンプ攻撃は上昇中・頂点付近・下降中という状況に合わせた演出が存在しない。そのため、「上昇し落下しながら射撃を行う」と言う演出がジャンプ攻撃を行うたびに流れることになり、違和感がある。 -「部位」の問題 #region(長いので要クリック) -先述の通り、マシンガンで仮ダメージを与えハンドガンで確定ダメージを与える、というのが攻撃の流れである。序盤は敵のHPが低いためハンドガンだけでも比較的楽に敵を倒せるが、敵のHPが高くなってくる中盤以降になると、いくらチャージしても攻撃力が上がらないハンドガンでは微々たる損害しか与えられないようになる。 --レベルを上げれば「ダメージUPx2~10倍」というスキルを覚えるが、もともとハンドガンは攻撃力が低いので、2倍3倍になったところで中盤以降の敵には無用の長物である。 --そもそもスキル発動の条件は「規定のチャージ回数以上を貯める事が最低条件で、その後ランダムで決まる」とかなり厳しめ、確実性がないため戦術に組み込みにくい。 -結果として、多重チャージで大ダメージを与えられるマシンガンが戦闘の比重を大きく占めるようになるが、先述した通りマシンガンでは仮ダメージしか与えられず、いくら攻撃しても敵を倒す事はできない。また、敵には「部位」と呼ばれるものがあり、部位がある方向から攻撃しても部位にダメージが蓄積するのみで本体にダメージが通らない。したがって「マシンガンで敵部位に仮ダメージ→ハンドガンで敵部位に確定ダメージで破壊→マシンガンで敵本体に仮ダメージ→ハンドガンで敵本体に確定ダメージで撃破」という長い工程を敵1匹1匹にやらねばならず、ゲームが進むに連れて1回1回の戦闘に時間が掛かるようになる。 -勿論対処法はある。地上攻撃では敵本体が部位に守られるため攻撃が遮られるが、ジャンプ攻撃だと全部位と本体に攻撃が分散するため本体にもある程度のダメージを与えられる。倒すだけなら「マシンガンのジャンプ攻撃で敵に仮ダメージ→ハンドガンのジャンプ攻撃で確定ダメージ・撃破」とやればよい。 -しかしそこに重く圧し掛かってくるのが、本作の醍醐味の一つである「カスタマイズ」である。購入できるカスタマイズパーツは序盤の極僅かであるため、殆どのパーツは敵を倒して素材を集め、店で合成して入手するのが基本となる。序盤こそ普通に戦っているだけで素材が集まるが、中盤以降になると雑魚(しかも強敵)の特定部位を破壊しないと入手できないため、「部位を無視してジャンプ攻撃でサクッと撃破」なんて事はできなくなる。本作は与ダメージに関係する要素が「武器の攻撃力」「チャージ回数」「カスタマイズ」の3つと少ないため、部位破壊による素材の確保はできるだけ優先したい事なのである。カスタマイズ自体は熱中できる要素だが、その素材を得るための手段は作業感が非常に強く、快適なゲームプレイが損なわれている。 -また、この部位破壊もなかなか難しい。システム上「特定の部位を狙って攻撃」ができず、何処に攻撃が当たるかはあくまで自分と敵の向きによって決まる。セミリアルタイムバトルであるが故に、移動中もしくは攻撃チャージ中に敵の向きが勝手に変わるため、なかなか思うように狙いたい部位を攻撃できないのである。特に装甲板や盾を持つ敵は「こちらの攻撃チャージ中に防御力の高い部位を旋回してこちらに向けてくる」という挙動をするため、余計に攻撃がし辛い。この部位自体も(敵にもよるが)高いHPを持っているため、マシンガン→ハンドガンの手順を踏まねばならず時間が掛かる。 --敵の部位の数、及び部位のHPは物語を進める程に増えていく。小型の敵でさえ3~4ヶ所、大型の敵には5~7ヶ所の部位があり、それぞれに本体HPに匹敵するHPがある。そんな敵が1回の戦闘で3~4体現れるのだから、その戦闘にどれほどの時間が掛かるかは推して知るべし。 --ジャンプ攻撃で部位を無視して本体を直接狙おうにも、先述の通りジャンプ攻撃は「部位の数+本体」に攻撃が分散する。例えば部位が4つあれば、それ+本体で与ダメージが5分の1になり、部位があればあるほど敵はタフになっていく。 --「状態異常効果を与える」「部位を貫通する」等の特殊弾もあるにはあるが、それらの入手にも素材や特殊通貨が必要だったりと、時間にはまるで優しくない。 //システムが特殊故に、未プレイの人にも分かるように説明するとどうしても長くなるためこのような形にした。 #endregion -「1秒毎に確定ダメージを与える」という仕様の状態異常「毒」が割と鬼畜。 --例えば1000の仮ダメージ+毒を食らった場合、仮ダメージの1秒後に毒の確定ダメージが上乗せされ、約1000の確定ダメージをそのまま食らう形となる。 --本作には仮ダメージを回復するアイテムは多数存在するが、確定ダメージを回復するアイテムは僅か1つしか存在しない(しかも非売品)。フィールドマップの戦闘はともかく、ダンジョン内の戦闘やボス戦では猛威を振るう。 --一応IA中は無敵であることを利用して、毒状態のキャラを毒が自然に回復するまでIAを使い続けてダメージを回避することもできるが、二人以上かかると当然この方法は使えない。 -IAの仕様 --IA中の敵ターゲット切り替えの際のカーソル移動が使いづらく、狙った敵に切り替えづらい。手間取っているとその間にIAが終わってしまう。 ---体験版から改善されてはいるのだが、それでも素早い操作が求められるセミリアルタイムバトルでは死活問題。360版だと十字キーの問題もあるため尚更である。 --IA中はカメラがターゲット中心に動くため周囲の状況を把握し辛い。ミニマップもあるにはあるが、簡易的なもので地形や障害物等は表示されないためあまり役には立たない。 --敵を倒した際のターゲット移動も、近くの敵だったり遠くの敵だったりとかなり不安定。 --近い敵にはすぐチャージが溜まり、遠い敵にはチャージが遅い、と敵ごとにチャージ速度が変わる仕様の為、IA中にターゲットを切り替えるとそれまで溜めたチャージがリセットされる。 ---その為、IA中にターゲット切り替えに苦労していると全然チャージが溜まらない。 -終盤のゲームバランス --中盤までは比較的良好なゲームバランスだが、終盤は敵の攻撃力・HP・部位の数・部位のHPがハネ上がり、難易度が一気に高くなる。 ---例えば終盤に出現する「ゴリアテ・4thランサー(Lv87」という敵は、''物理攻撃30%カットのアクセサリーを装備してなお6000前後のダメージを与えてくる''。こちらのLv100時のHPが約6000~7000であるため、明らかに高過ぎると言わざるを得ない。そんな敵が複数の雑魚を引き連れて現れるのである。 ---また、仮ダメージで敵HPを削り切った際、その仮ダメージが極僅かに回復し、それ以上は回復しないという仕様があるのだが、終盤は敵HPのインフレのとハンドガンの威力の低さの関係で''極僅かに残ったHPを削り切れない''という事態がたびたび起こるようになる。 ---隠しダンジョンに至っては、''Lv110前後の敵とLv269の敵が同じエリアに出現する''という常軌を逸したバランス。いくら隠しダンジョンとはいえ些かやり過ぎ感は否めない。 --雑魚の構成のバランスもおかしい。ストーリーミッションにレベル30前後の雑魚が出現するとすれば、その雑魚の中にレベル50~60の雑魚が混じる事がある。更にそのチャプターのサブミッションで''レベル90''の敵が出現する等、明らかに組み合わせがおかしい。 -武器のバランス --ハンドガンは確定ダメージを与える他、敵のHPゲージを一定確率でクラック((例えば敵HPを半分にクラックした場合、その半分までダメージを与えるとこちらのISゲージが回復する、というシステム。))し、同時に気絶させる効果を持つ。 ---ところが終盤はよほど杜撰なカスタマイズをしない限りチャージ速度がかなり早くなるため、少しチャージするだけでクラック+気絶がほぼ確実に発生するようになり、敵が1匹だと「少しチャージして気絶→マシンガンで攻撃→少しチャージして気絶」でハメ殺しできるようになる。この気絶はボスにすら発生するため、''開幕早々IAで気絶させつつ陣形を組む→RA発動で撃破''という事ができ、ぶっちゃけ雑魚よりボスの方が弱い。 --マシンガンには、最大HP分の仮ダメージを与える「フルスクラッチ」、一定確率で気絶させる「スタン」というスキルがある。 ---これらは先述の通り確率で発生するのだが、マシンガンLvを92~100((キャラによって個人差がある。))になると''100%確実に発生させる事が可能になる''。終盤の崩れたゲームバランスを更にぶち壊す凶悪なスキルであり、これと敵にやられないだけの強さ・工夫があれば戦闘はただの作業になる。 ---これを覚え、発動させるだけのカスタマイズとLv上げは大変だと思うだろうが、チャージ速度の確保はチャプター14の時点で可能、Lvを楽に上げる方法もチャプター16到達時点で可能である。バランスの悪さを上塗りできてしまうのは何とも擁護のしようがない。 ''その他システム関係'' -フィールドマップで遠距離への移動が不便。ある程度コンパクトな世界観ではあるが、行ける場所が増えてくると行き来が不便になる。 --ある程度自由に設置できるステーション(仮拠点)からアジトへのワープ機能を条件を満たす事でつけられるが、あくまで帰るための一方通行。帰りを楽にする事は出来ても行きを楽には出来ない。 ---しかもそのワープ機能を使う為にはエリア全域を通行できるようにする必要がある。その為、気軽に条件を満たす事は難しく、そもそも中盤までは持っていない色の色付きエリアが残ってしまう。 -バトルフィールドの障害物がIAやRAのシステム上、ただ邪魔になってしまう事が多い。 --無敵を利用してIAで走り回り、3人の位置を基点にRAで走り回る事が多いため、敵の攻撃を防ぐ為に使うのはIAの終了時くらい。それ以外ではRAを狙う際にキャラとキャラの間にあって邪魔になってしまう事の方が多い。 --数少ない有用な物は撃つと爆発するドラム缶。まとめて敵を吹き飛ばせる。 -ダンジョンが確実に敵の出現するバトルフィールドを1つずつ進んでいく形式なので、少々面倒。 --敵を倒さなくても次のフィールドへ進む事は出来るが、その地点へ移動する為にIAを使うとISポイントを消耗する為、回復する為には結局戦闘をする必要がある。 ---かといってIAを使用せずに次のフィールドまで移動しようとすると、ただ敵の的になってしまう。 --また、ダンジョン内ではメニュー画面を開けないので、装備の切り替え等をする際はわざわざ外に出なくてはならない。 ---戦闘中はともかく、敵のいない(全て倒した)フィールドではメニュー画面を開かせて欲しかった。 --敵集団のリーダーを倒す事で即勝利というシステムもあるが、ダンジョン内にはリーダーが出現しない。 -エネミーライブラリの仕様 --「エネミーライブラリ」という敵図鑑の要素がある。一度戦うだけで最大HP・ドロップアイテム・弱点等を確認できるため、機能自体はとても便利。 ---…なのだが、この機能が使えるのは''アジトか町限定''。例えばダンジョンで強敵に出会い、弱点を確認して作戦を考えようとした場合、いちいち町まで戻らなければならない。 ---メニュー画面で確認出来ればまだ良かった……かと言えば、結局ダンジョン内でメニューが開けないので、そちらの仕様がネックになる。それでもダンジョンを出さえすれば見れるので、欲しいと言えば欲しい。 -闘技場の仕様 --シナリオには関わらないおまけ的な要素で、クリアする事でお金やアイテムと交換できるコインを入手できる。問題点は、上級への挑戦方法が少々面倒な点。 ---挑戦ランクは最大50まであるが、一つ上のランクに挑戦する為にはそのランクを3回クリアする必要がある。その為、最高ランクに挑戦するには150回近くのクリアが必要。 ---しかもランクが同じであれば当然登場する敵は同じで、フィールドも段差や障害物が無い為、非常に作業感が強い。ゼファーの戦闘中のセリフ「ルーチンワークはマジ勘弁」というセリフをリアルに言いたくなる。 ---1戦終了するごとに闘技場から出され、一々参加登録する必要があるのも不便。連戦が可能であれば、まだ良かったかもしれない。 --トロフィー/実績の一つを獲得する為には各ランク10回クリアが必要で、トロフィーコンプリートを目指そうとすると作業感は更に増す。 ---まぁ、トロフィー/実績自体、どのゲームにおいても作業感の強い要素が出やすくはあるのだが…。 ---- **総評 -発売前の酷評ぶりから、ここまでガラリと変わり評価されたゲームも珍しいのではなかろうか。 --海外は『FFXIII』と発売時期が被ったせいでパッとしなかったが、国内ではPS3版19万本、360版4万本、計23万本と、体験版により一気に客を逃した本作としてはまずまずの結果を残せているのではないかと思う。 ---ちなみにPS3版の本数は、国内完全新作RPGとしては第2位の成績である。RPGというジャンルを外しても『[[BAYONETTA]]』に次ぐ3位である。 -その独創的過ぎるシステム群により人によっては楽しさが伝わらない作品であるが、その根幹はゲームらしいゲームであるため、是非多くのゲームファンに手にとってもらいたい。 **余談 後に「[[PROJECT X ZONE>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1917.html]]」にゲスト参戦している。~ 本作の魅力的なキャラクターやアクションが再現されていた事や、PS3が現役である事もあり、そちらが本作に触れるきっかけとなった人も多かったようだ。~ ----

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