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*ペルソナ2 罪 【ぺるそなつー つみ】 |ジャンル|RPG|#amazon(B000069TKT)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売・開発元|アトラス|~| |発売日|1999年6月24日|~| |定価|6,800円(税別)|~| |>|>|CENTER:''[[女神転生シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/286.html]]''| #contents() **概要 -アトラス(現:インデックス アトラス事業本部)の人気RPGシリーズの第二弾。 -[[前作>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/507.html]]がシリーズ中でもかなりの高難易度だったのに比べ、今回はゲーム全体が見直され交渉やダンジョンなどが簡単なものになっている。 -それにより発売当初はコアなユーザーから比較してヌルいと批判されることもあったが、今では概ね良ゲーであるとして受け入れられている。 -前作同様、今作のストーリーのタッチはジュブナイル色が強い。 //**ストーリー **評価点 -前作からの改善点 -バトル面 --前作で問題となっていた戦闘テンポが改善された。 --特にペルソナ召喚演出の時間短縮は大きく、2~3秒ほどで終了する。そのため雑魚戦闘も格段にテンポが良くなった。 --新たに「合体魔法((PSP版では3、4に合わせて合体技、合体スキル))」が導入。2~3人のキャラクターで特定の順番に魔法を使うことで、その魔法を合体させて攻撃する。演出は長すぎず、それでいて爽快感と派手さを損ねていない。 -システム面 --「貢献度」による経験値分配を撤廃、「3Dダンジョン」を廃止し「クォータービューの見下ろし型」に変更、エンカウント率低下魔法の導入、といった快適にプレイできる形に変わった。 -これにより、ペルソナシリーズ初心者でもとっつきやすくなった。 -音楽 --土屋憲一、黒川真毅、田崎寿子の3人の作曲者が作曲。 --「女神異聞録」から受け継がれた通常戦闘の終了時の独特の演出もスタイリッシュと好評。 --後述のストーリー展開のインパクトの強さも、こういった音楽による部分も大きいといえる。 --ちなみに、とくダネ!などニュース番組のバック音楽としてもよく使われていた。 --前作で好評だった「サトミタダシ薬局店」の洗脳歌が5曲に増えた。 -シナリオ --シナリオはシリーズ内でもかなり重たく暗い内容である。 --だが、噂が現実になるというシステムが生かし、それにかかわる主人公達の過去などを主軸にしていく展開は一つ一つ見所になるものが多い。 --規制が多くなってきた現在ではかなり困難な設定や衝撃的な展開も多く、これもプレイヤーの記憶に残るものとなっている。 #region(''衝撃性のある展開(ネタバレ)'') --主要メンバーと縁が深い人物などの多くの人間が影人間((無気力になった上に、身体が真っ黒になり最終的には存在も消える))に変えられてしまう。しかも、彼らはどう足掻いても助けることはできない。 --中盤に主人公たちは防空壕に閉じ込められるのだが、そこにはゾンビになった旧日本軍の兵士や太平洋戦争当時の女学生が出てくる。 --終盤に人々の噂が暴走し「アドルフ・ヒトラー((本質は別のものだが見た目と名前が本人))」と、彼の率いる「ラスト・バタリオン」が舞台の街に現れ、街を制圧していく。もちろんナチスの象徴である「ハーケンクロイツ」も出てくる。 ---今作のシナリオの衝撃的要素の一つで、ナチス絡みのネタを出したことは「ナチハンター」から警告を受けたため、海外では正式には発売されていない((有志による翻訳版はいくつか流通している。))。 ---後述のリメイク版では、ヒトラーの名称など(後述)一部以外はシナリオ関係の変更はない。 #endregion ---特に衝撃的なのはエンディングで、その内容は[[続編『罰』>ペルソナ2 罰]]が発表されるまで大きな議論を巻き起こした。 #region(&color(red){''エンディング(ネタバレ)''}) -簡単にまとめると「ラスボスの策略で主要メンバーの一人が死に、そのキャラの今際の主張をあざ笑われながら世界が滅ぶ」というものである。 -そして主人公たちはフィレモンの提案により、「自分たちの絆を忘れ、なかったことにすることにより崩壊の起こらない世界を構築する」選択を行い、ラスボスの干渉がない世界を作る。その際に「とある一人」が忘れられなかったことが次作の『罰』の始まりとなる。 --本作での世界滅亡の因果が10年前の主人公たちの出会いに始まっていることから、「10年前の出会いがなかった」平行世界(『罰』の舞台となる世界)を作り出した。本作の舞台となった世界は『罰』のED後でも街一つを除いて滅んだままとなっており、それらの決着を『罰』でつけることになる。 ※この部分は『月刊少年ジャンプ』で連載された漫画『ペルソナ~罪と罰』、電撃文庫から発売された小説『ペルソナ2 罪』『ペルソナ2 罰』で更に詳しい設定を知ることができる。特に後者は、ラスボスの悪意がこれでもかというまで描かれている。 #endregion **不評点 -戦闘時の処理落ち --頻度も多めで、ややテンポを損ねている。 -ロード時間 --頻繁に開くメニュー画面の読み込みが遅め。 -一部合体魔法が強すぎる --「原始破壊」などの即死系合体魔法の使い勝手がよすぎる。基本的にボスにはきかないが、ほかの雑魚敵や噂悪魔には失敗する事の方が少ない。 -合体魔法重視のシステムのため単発魔法の利用価値が薄い。 --基本的に単発の全体攻撃魔法よりも、合体魔法の方が強力であり、さらに合体魔法で敵を倒すとペルソナが突然変異して特殊な魔法を習得したり、他のペルソナに変異したりするので、そちらを優先していったほうがキャラクター強化にもつながるのでやはり影が薄くなっている。 -掛け合いコンタクトが若干空気 --1人4つのコンタクトコマンドが存在するので、それだけで事足りる事が多い。ただキャラクターの個性が際立つ面白い掛け合いなので、やってみると面白い。 -固有ペルソナの使い勝手の悪さ --後半に、キャラクター専用の固有ペルソナを入手できるが、消費するSP(MPにあたるもの)が多く、他の高レベルペルソナと比べ使い勝手が悪い。 **総評 -キャラの会話、戦闘システムなどがよくできており、特にシナリオは完成度の高さと衝撃性ゆえファンも多い。 -ちなみに今作のみ、PS2で起動するとメニュー画面やラストダンジョンでの戦闘の処理が異常なほど重くなるため、起動にはPSやPS3を使わねばならない。ベスト版では幾分か改善されているが、それでも快適なプレイにはならないため基本的にはPSかPS3でのプレイが推奨されている。 --ちなみに次回作『罰』も、PS2起動の際は今作ほどではないがメニュー画面が処理落ちする。 -前述したストーリーの鬱さは次作の『罰』で昇華される。 --すべてきれいに昇華されるわけではないが、そのシナリオ自体の完成度や前々作のキャラクターの登場など、1~2のシリーズの集大成的ものでプレイヤーからは好評である。 ---- *リメイク版『PERSONA2 罪』 【ぺるそなつー つみ】 |ジャンル|RPG|#amazon(B004ELBEDI)| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売・開発元|アトラス(インデックス)|~| |発売日|2011年4月14日|~| |定価|パッケージ版:6,279円&br()ダウンロード版:4,980円|~| **概要(リメイク) リサの声と劇中歌「JOKER」を担当した声優・小西寛子が現在消息不明であること、上記のナチスドイツの影響もありリメイクは絶望的と言われていたが、音声はそのまま手を加えないという形でPSPでのリメイクが決定。一度延期を経て4月14日に発売された。 **追加・変更点 -イメージカラーがPS版の青からPS版『罰』の赤に変更され、メニュー画面などの多くが赤と黒を基調としたもの変更されている。 -七姉妹学園で舞耶・ゆきのが仲間になった後、全体マップから行くことができるようになる「シアター」にてクエストを受けられるようになる。シリーズの世界観に関係した舞台に行けたり、ファミ通や4Gamer.netとのコラボクエストもある。クエストの自作も可能。 --公式がPSstoreで配信している追加クエストには、オリジナル版でのシナリオライター里見直氏の書き下ろしシナリオがある。 ---異聞録と今作を繋ぐプロローグのようなシナリオで、10年以上前のゲームながらキャラ達の言動はまったく違和感を感じさせない。また小ネタも多くとても好評である。 --ただそれ以外のシナリオはペルソナ2のキャラたちでやる必要があるのかわからないシナリオも多く、ライターも違うためかキャラクター崩壊も指摘される部分もあったりとあまり良いとは言えない。 -BGMアレンジ --前作のリメイク版の反省から、楽曲はオリジナルとアレンジ版を同時収録。自由にゲーム中切り替えが可能。 --アレンジはアトラスの喜多條敦志、小西利樹、小塚良太の3人が担当、PS版の作曲陣は残念ながらかかわっていない。ただアレンジの評価は概ね良好。 --OPはPS版のものと、目黒将司氏が作曲した新曲に合わせたアニメーションが追加。ただ曲に関しては後のP3、P4のような曲調なので賛否両論。 -EASY・NORMAL・HARDの三種類の難易度が選択可能になった。 --ただどの難易度でも敵の攻撃力は変わらずにEASY準拠で、プレイヤーの与えるダメージが減るというだけのため、HARDでも普通にプレイして防具などを買い揃えていけば、敵からまともにダメージを食らう事がない。結果オリジナル版から難易度は激減している。 ---この為、歯ごたえを求めるプレイヤーに対しては初期防具縛りが推奨されている。 -通常戦闘終了時の演出が小節区切りで締めくくられる形から、新たに作曲された「戦闘リザルト」という曲に切り替わる形に変更。 --スタイリッシュと好評だっただけに、再現されていないのが惜しまれる。 -リサの声はそのままだが、劇中歌「JOKER」のアレンジ版はアトラスのスタッフが歌唱している。 -バトルでは「敵と味方の行動順番表示」「合体魔法を次作2罰のようにコマンドひとつで発動可能」「悪魔とのコンタクトで、異聞録でのグラフ表示が追加」といった変更点がある。 --合体魔法に関しては罰から更に改良され、どのタイミングで発動するかも選択できるようになった((罰では自動的に一番最初に行動するように設定されていた。))ため、非常に出しやすくなった。 --ただ、「PS版では一つの画面で一括入力できた『(攻撃などの)コマンド入力』『行動順変更』『ペルソナチェンジ』が個別コマンド化され、キャラクターの行動順から一人ずつ入力する方式に変更」「行動順番を入れ替えると再び最初からコマンド入力をしなおさねばならない」、コンタクトのグラフ表示についても「『敵の足元が上昇した感情の色に光る』『悪魔と契約((契約した悪魔と交渉すると、アイテムをくれたり特別な情報をもらえたりと特殊なことをしてくれる))した際に悪魔の足元に紋章が表示される』という演出がカットされ逆に分かりづらくなっている」と改悪された部分もある。またキーレスポンスもあまり良くなく、カーソル移動が遅くなり、全体的にPS版の戦闘と比べテンポが低下している。 --またコマンドの決定、キャンセルのSEがPS版から変更され、こちらのSEの評判がよろしくない。そのためか「罰」のリメイク版ではPS版のSEに戻されている。 -ナチスネタには手を加えられており、ヒトラーがフューラーという呼称に差し替えられている。 --また、「ラスト・バタリオン来襲」のムービーやシバルバーでの転送機、フューラー戦の背景など、ナチスの象徴である「ハーケンクロイツ(鉤十字)」は全て十字の紋章に差し替えられている。 --が、実際ヒトラーのグラフィックに黒いサングラスと黒コートを足しただけのグラフィックであり、ほとんど一発でヒトラーを元にしたキャラクターと分かる。 ---町人が彼の噂をする際、「ラストバタリオンを率いているのはあのフューラーなんだって、驚きだね」的なセリフを言う。「あのフューラーとはどんなフューラーなのか」とPS版をプレイした人は少し違和感を感じるかもしれない。 ---余談だが、フューラーとはドイツ語で「総統」を意味する称号で、ドイツではヒトラーのことを指し示す言葉でもある。本来は庁における自動車や電車の運転手の呼称だが、日本では指導者と訳されることも多い。 **総評(リメイク) 改悪されてしまった部分も目立つものの、前作のリメイク版のような大幅な変更はされていない。リメイク、移植としてはあまり良い出来ではないが、劣化点に目をつぶればほとんどPS版と大差ない仕上がりなので、どちらをプレイするかは好みの問題となるだろう。続編『罰』のリメイク版ではこれらの欠点も大幅に改良されている。
*ペルソナ2 罪 【ぺるそなつー つみ】 |ジャンル|RPG|#amazon(B000069TKT)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売・開発元|アトラス|~| |発売日|1999年6月24日|~| |定価|6,800円(税別)|~| |>|>|CENTER:''[[女神転生シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/286.html]]''| #contents() **概要 -アトラス(現:インデックス アトラス事業本部)の人気RPGシリーズの第二弾。 -[[前作>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/507.html]]がシリーズ中でもかなりの高難易度だったのに比べ、今回はゲーム全体が見直され交渉やダンジョンなどが簡単なものになっている。 -それにより発売当初はコアなユーザーから比較してヌルいと批判されることもあったが、今では概ね良ゲーであるとして受け入れられている。 -前作同様、今作のストーリーのタッチはジュブナイル色が強い。 //**ストーリー **評価点 -前作からの改善点 -バトル面 --前作で問題となっていた戦闘テンポが改善された。 --特にペルソナ召喚演出の時間短縮は大きく、2~3秒ほどで終了する。そのため雑魚戦闘も格段にテンポが良くなった。 --新たに「合体魔法((PSP版では3、4に合わせて合体技、合体スキル))」が導入。2~3人のキャラクターで特定の順番に魔法を使うことで、その魔法を合体させて攻撃する。演出は長すぎず、それでいて爽快感と派手さを損ねていない。 -システム面 --「貢献度」による経験値分配を撤廃、「3Dダンジョン」を廃止し「クォータービューの見下ろし型」に変更、エンカウント率低下魔法の導入、といった快適にプレイできる形に変わった。 -これにより、ペルソナシリーズ初心者でもとっつきやすくなった。 -音楽 --土屋憲一、黒川真毅、田崎寿子の3人の作曲者が作曲。 --「女神異聞録」から受け継がれた通常戦闘の終了時の独特の演出もスタイリッシュと好評。 --後述のストーリー展開のインパクトの強さも、こういった音楽による部分も大きいといえる。 --ちなみに、とくダネ!などニュース番組のバック音楽としてもよく使われていた。 --前作で好評だった「サトミタダシ薬局店」の洗脳歌が5曲に増えた。 -シナリオ --シナリオはシリーズ内でもかなり重たく暗い内容である。 --だが、噂が現実になるというシステムが生かし、それにかかわる主人公達の過去などを主軸にしていく展開は一つ一つ見所になるものが多い。 --規制が多くなってきた現在ではかなり困難な設定や衝撃的な展開も多く、これもプレイヤーの記憶に残るものとなっている。 #region(''衝撃性のある展開(ネタバレ)'') --主要メンバーと縁が深い人物などの多くの人間が影人間((無気力になった上に、身体が真っ黒になり最終的には存在も消える))に変えられてしまう。しかも、彼らはどう足掻いても助けることはできない。 --中盤、主人公たちは防空壕に閉じ込められるのだが、そこにはゾンビになった旧日本軍の兵士や太平洋戦争当時の女学生が出てくる。 --終盤に人々の噂が暴走し「アドルフ・ヒトラー((本質は別のものだが見た目と名前が本人))」と、彼の率いる「ラスト・バタリオン」が舞台の街に現れ、街を制圧していく。もちろんナチスの象徴である「ハーケンクロイツ」も出てくる。 ---今作のシナリオの衝撃的要素の一つで、ナチス絡みのネタを出したことは「ナチハンター」から警告を受けたため、海外では正式には発売されていない((有志による翻訳版はいくつか流通している。))。 ---後述のリメイク版では、ヒトラーの名称など(後述)一部以外はシナリオ関係の変更はない。 #endregion ---特に衝撃的なのはエンディングで、その内容は[[続編『罰』>ペルソナ2 罰]]が発表されるまで大きな議論を巻き起こした。 #region(&color(red){''エンディング(ネタバレ)''}) -簡単にまとめると「ラスボスの策略で主要メンバーの一人が死に、そのキャラの最期の言葉をあざ笑われながら世界が滅ぶ」というものである。 -そして主人公たちはフィレモンの提案により、「自分たちの絆を忘れ、なかったことにすることにより崩壊の起こらない世界を構築する」選択を行い、ラスボスの干渉がない世界を作る。その際に「とある一人」が忘れられなかったことが次作の『罰』の始まりとなる。 --本作での世界滅亡の因果が10年前の主人公たちの出会いに始まっていることから、「10年前の出会いがなかった」平行世界(『罰』の舞台となる世界)を作り出した。本作の舞台となった世界は『罰』のED後でも街一つを除いて滅んだままとなっており、それらの決着を『罰』でつけることになる。 ※この部分は『月刊少年ジャンプ』で連載された漫画『ペルソナ~罪と罰』、電撃文庫から発売された小説『ペルソナ2 罪』『ペルソナ2 罰』で更に詳しい設定を知ることができる。特に後者は、ラスボスの悪意がこれでもかというまで描かれている。 #endregion **不評点 -戦闘時の処理落ち --頻度も多めで、ややテンポを損ねている。 -ロード時間 --頻繁に開くメニュー画面の読み込みが遅め。 -一部合体魔法が強すぎる --「原始破壊」などの即死系合体魔法の使い勝手がよすぎる。基本的にボスにはきかないが、ほかの雑魚敵や噂悪魔には失敗する事の方が少ない。 -合体魔法重視のシステムのため単発魔法の利用価値が薄い。 --基本的に単発の全体攻撃魔法よりも、合体魔法の方が強力であり、さらに合体魔法で敵を倒すとペルソナが突然変異して特殊な魔法を習得したり、他のペルソナに変異したりするので、そちらを優先していったほうがキャラクター強化にもつながるのでやはり影が薄くなっている。 -掛け合いコンタクトが若干空気 --1人4つのコンタクトコマンドが存在するので、それだけで事足りる事が多い。ただキャラクターの個性が際立つ面白い掛け合いなので、やってみると面白い。 -固有ペルソナの使い勝手の悪さ --後半に、キャラクター専用の固有ペルソナを入手できるが、消費するSP(MPにあたるもの)が多く、他の高レベルペルソナと比べ使い勝手が悪い。 **総評 -キャラの会話、戦闘システムなどがよくできており、特にシナリオは完成度の高さと衝撃性ゆえファンも多い。 -ちなみに今作のみ、PS2で起動するとメニュー画面やラストダンジョンでの戦闘の処理が異常なほど重くなるため、起動にはPSやPS3を使わねばならない。ベスト版では幾分か改善されているが、それでも快適なプレイにはならないため基本的にはPSかPS3でのプレイが推奨されている。 --ちなみに次回作『罰』も、PS2起動の際は今作ほどではないがメニュー画面が処理落ちする。 -前述したストーリーの鬱さは次作の『罰』で昇華される。 --すべてきれいに昇華されるわけではないが、そのシナリオ自体の完成度や前々作のキャラクターの登場など、1~2のシリーズの集大成的ものでプレイヤーからは好評である。 ---- *リメイク版『PERSONA2 罪』 【ぺるそなつー つみ】 |ジャンル|RPG|#amazon(B004ELBEDI)| |対応機種|プレイステーション・ポータブル|~| |発売・開発元|アトラス(インデックス)|~| |発売日|2011年4月14日|~| |定価|パッケージ版:6,279円&br()ダウンロード版:4,980円|~| **概要(リメイク) リサの声と劇中歌「JOKER」を担当した声優・小西寛子が現在消息不明であること、上記のナチスドイツの影響もありリメイクは絶望的と言われていたが、音声はそのまま手を加えないという形でPSPでのリメイクが決定。一度延期を経て4月14日に発売された。 **追加・変更点 -イメージカラーがPS版の青からPS版『罰』の赤に変更され、メニュー画面などの多くが赤と黒を基調としたもの変更されている。 -七姉妹学園で舞耶・ゆきのが仲間になった後、全体マップから行くことができるようになる「シアター」にてクエストを受けられるようになる。シリーズの世界観に関係した舞台に行けたり、ファミ通や4Gamer.netとのコラボクエストもある。クエストの自作も可能。 --公式がPSstoreで配信している追加クエストには、オリジナル版でのシナリオライター里見直氏の書き下ろしシナリオがある。 ---異聞録と今作を繋ぐプロローグのようなシナリオで、10年以上前のゲームながらキャラ達の言動はまったく違和感を感じさせない。また小ネタも多くとても好評である。 --ただそれ以外のシナリオはペルソナ2のキャラたちでやる必要があるのかわからないシナリオも多く、ライターも違うためかキャラクター崩壊も指摘される部分もあったりとあまり良いとは言えない。 -BGMアレンジ --前作のリメイク版の反省から、楽曲はオリジナルとアレンジ版を同時収録。自由にゲーム中切り替えが可能。 --アレンジはアトラスの喜多條敦志、小西利樹、小塚良太の3人が担当、PS版の作曲陣は残念ながらかかわっていない。ただアレンジの評価は概ね良好。 --OPはPS版のものと、目黒将司氏が作曲した新曲に合わせたアニメーションが追加。ただ曲に関しては後のP3、P4のような曲調なので賛否両論。 -EASY・NORMAL・HARDの三種類の難易度が選択可能になった。 --ただどの難易度でも敵の攻撃力は変わらずにEASY準拠で、プレイヤーの与えるダメージが減るというだけのため、HARDでも普通にプレイして防具などを買い揃えていけば、敵からまともにダメージを食らう事がない。結果オリジナル版から難易度は激減している。 ---この為、歯ごたえを求めるプレイヤーに対しては初期防具縛りが推奨されている。 -通常戦闘終了時の演出が小節区切りで締めくくられる形から、新たに作曲された「戦闘リザルト」という曲に切り替わる形に変更。 --スタイリッシュと好評だっただけに、再現されていないのが惜しまれる。 -リサの声はそのままだが、劇中歌「JOKER」のアレンジ版はアトラスのスタッフが歌唱している。 -バトルでは「敵と味方の行動順番表示」「合体魔法を次作2罰のようにコマンドひとつで発動可能」「悪魔とのコンタクトで、異聞録でのグラフ表示が追加」といった変更点がある。 --合体魔法に関しては罰から更に改良され、どのタイミングで発動するかも選択できるようになった((罰では自動的に一番最初に行動するように設定されていた。))ため、非常に出しやすくなった。 --ただ、「PS版では一つの画面で一括入力できた『(攻撃などの)コマンド入力』『行動順変更』『ペルソナチェンジ』が個別コマンド化され、キャラクターの行動順から一人ずつ入力する方式に変更」「行動順番を入れ替えると再び最初からコマンド入力をしなおさねばならない」、コンタクトのグラフ表示についても「『敵の足元が上昇した感情の色に光る』『悪魔と契約((契約した悪魔と交渉すると、アイテムをくれたり特別な情報をもらえたりと特殊なことをしてくれる))した際に悪魔の足元に紋章が表示される』という演出がカットされ逆に分かりづらくなっている」と改悪された部分もある。またキーレスポンスもあまり良くなく、カーソル移動が遅くなり、全体的にPS版の戦闘と比べテンポが低下している。 --またコマンドの決定、キャンセルのSEがPS版から変更され、こちらのSEの評判がよろしくない。そのためか「罰」のリメイク版ではPS版のSEに戻されている。 -ナチスネタには手を加えられており、ヒトラーがフューラーという呼称に差し替えられている。 --また、「ラスト・バタリオン来襲」のムービーやシバルバーでの転送機、フューラー戦の背景など、ナチスの象徴である「ハーケンクロイツ(鉤十字)」は全て十字の紋章に差し替えられている。 --が、実際ヒトラーのグラフィックに黒いサングラスと黒コートを足しただけのグラフィックであり、ほとんど一発でヒトラーを元にしたキャラクターと分かる。 ---町人が彼の噂をする際、「ラストバタリオンを率いているのはあのフューラーなんだって、驚きだね」的なセリフを言う。「あのフューラーとはどんなフューラーなのか」とPS版をプレイした人は少し違和感を感じるかもしれない。 ---余談だが、フューラーとはドイツ語で「総統」を意味する称号で、ドイツではヒトラーのことを指し示す言葉でもある。本来は庁における自動車や電車の運転手の呼称だが、日本では指導者と訳されることも多い。 **総評(リメイク) 改悪されてしまった部分も目立つものの、前作のリメイク版のような大幅な変更はされていない。リメイク、移植としてはあまり良い出来ではないが、劣化点に目をつぶればほとんどPS版と大差ない仕上がりなので、どちらをプレイするかは好みの問題となるだろう。続編『罰』のリメイク版ではこれらの欠点も大幅に改良されている。

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