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*美少女戦士セーラームーンS 場外乱闘!? 主役争奪戦
【びしょうじょせんしせーらーむーんすーぱー じょうがいらんとう しゅやくそうだつせん】
|ジャンル|対戦格闘アクション|~|
|対応機種|スーパーファミコン|~|
|発売元|エンジェル|~|
|開発元|不明|~|
|発売日|1994年12月16日|~|
|定価|9,980円|~|
|>|>|CENTER:''[[セーラームーンゲームリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1107.html]]''|
*概要
-少女漫画・アニメ『美少女戦士セーラームーン』の単体としては初めての格闘ゲーム化作品。
-主役の座をかけてセーラー戦士同士で勝負するというストーリー。
-プレイヤーキャラクターは、ムーンとちびムーン、内部戦士、サターンを除いた外部戦士の9人。
-ストーリーモードと対戦モードの他に、キャラを自由に選んでCPUと対決できるモード、8人で勝ち抜きバトルするトーナメント、トレーニングモードがある。
*システム・特徴
**キャンセル
-本作は全ての通常技がキャンセル可能である。
-ガード中にもコマンドを入力することでキャンセルできる。
**バックスキップ
-いわゆるバックステップ。飛び退いているときは無敵だが着地時に隙がある。
-(ガード)キャンセルやリバーサルでも出せる。
**超必殺技
-HPが僅かになるか残りカウントが9以下になると使える。
--超必殺技が使えるほどHPが減少すると、立ちポーズがクタクタしたモーションに変わる。
-発動条件を満たしていれば何度でも使用できる。
-トレーニングモードでは自由に超必殺技が使える。
**オートモード
-必殺技入力コマンドにはマニュアルモードとオートモードがあり、マニュアルはテンキー表記で236Pといった一般的なコマンドで、オートはLかR+弱・強パンチ・キックを押すと必殺技が出てLとRを一緒に押すと超必殺技が出せる。
--Lは弱、Rは強の必殺技を使う。どちらの強さのパンチかキックでどの必殺技が出るかは決まっている。
同社のドラゴンボールZ超武闘伝シリーズでも似たシステムがあった
**ACS(アビリティ・カスタマイズ・システム)
-攻撃・必殺技・防御・体力・?・おちゃめの6種類ある能力にポイントを振り分けることでそれらの能力を上げることができる。
--?は超必殺技の威力、おちゃめを上げるとバクスキの着地時に転倒して照れ笑いし、飛び道具が不発に終わって照れ笑いする。
--初期状態ではどの能力値も0で、各能力は最高で5ポイントまで振り分けられる。ポイントは選択したゲームモードや難易度によって違い、10~20となっている。
--攻撃・必殺技・防御・体力は最大まで上げると通常の約1.4倍の能力になる。?はキャラによって効力がだいぶ違う。おちゃめは1上げるごとに約10%の確率で照れ笑いする。
-トーナメントとトレーニングでは使用不可能。
--CPUはトーナメントでもACSを普通に使える。
*評価点
-ゲームバランスがとても良い。
--最強キャラのジュピターでさえ弱キャラのちびムーンとプルートに対して5:5である。
--全てのキャラクターに有利な相手と不利な相手がいる。
--終わっている組み合わせがない。
--ウラヌスは長い間反則的性能最強キャラ説があったが、現在では最弱キャラとされている。
-シンプルながら奥が深いシステム。
--本作はキャンセルが重要な要素だが、無敵状態中に攻撃判定を持つ技がほとんどないので単純にキャンセルしまくれば良いというわけではない。
-全キャラ飛び道具持ちだが、弾の高低差や軌道がかなり違うため「撃ち合いになってバトルが全然進展しない」ということが少ない。
-操作性が良い。
-ゲームのテンポが良い。
-オートモードとACSのおかげでプレイヤーが格闘ゲームが苦手だったり女の子でもなんとかついていける。
*問題点
-即死コンボ・永久パターンがある。
--とは言え、狙ってするのは難しく、これに頼らないと厳しすぎるキャラ相性の組み合わせもある。
-ダウン状態から完全に起き上がる前に投げられ判定が復活する。
--完璧なタイミングでボタンを押されると敗北確定となる。
-説明書で全く記述されていないシステムがいくつかある。
--知っていると知らないとではバトル技術に大差が出る。なぜ隠すのか意味不明。
-CPUが強い。少女にはかなり難しい。
--COMは説明書で触れられていないシステムを駆使してくる。
--トーナメントで当たり前かのようにACSポイントを振り分けている。
--その一方で飛び道具の撃ち合い技術は大したことがなく、ムーンと内部戦士は相手により間合いやタイミングを変える必要があるものの、硬直が短いorダウン効果を持つ飛び道具を連射すればボコボコにできる。
-技のバリエーションに乏しい。
--本作には中攻撃の概念が存在しない。また、特殊技がムーンとちびムーンとマーキュリーとウラヌスにしかなく、どれも攻撃技ではない。
-セーラー戦士の足が長すぎて不気味。
--パンチよりキックの方がリーチがあるのは格ゲーでは普通だが、本作では顕著である。
-ストーリーモードで外部戦士が使用不可能。
--原作・アニメで「特殊な力を持つ」という設定の外部戦士を特別なキャラにしたかったのだろう。ラストボスは「戦闘力が極めて高く、外部戦士のリーダー格」という設定があるウラヌスである。
---ゲームでそんな特別扱いされても誰得としか言いようがない。
-トレーニングモードでまともにトレーニングできない。
--信じられないことに体力が表示されない。
---このコンボとあのコンボはどっちの方が高ダメージだろう?と調べようとしてもムリ。
--オートモードに設定できない。
---格闘ゲームに不慣れな少女にこそ簡単なことから少しずつトレーニングしていくことが必要では?
--ポーズ画面にすると表示される必殺技コマンドリストが不親切。
---オートモード時のコマンドが全く表示されない。超必殺技のコマンドが表示されない。ジュピターとウラヌスのキー一回転必殺技の矢印が少女には分かりにくいかも。矢印はともかくワザワザ大きいPかKと小さいPとKで表す意味とは?
-対戦でのACSポイントが15しかない。
--少女にはハンデが必要と思われるのに15だけではハンデとして物足りない。これでは手加減知らずの兄弟にフルボッコされるだろう。
-ムーンでクリアしたときにしかちゃんとしたエンディングが見れない。
--ムーン以外でクリアするとOPとタイトルがクリアしたキャラのものに変わるが、たったそれだけしかない。
-ステージがチープ。
--時間帯を変えただけのステージが4種類ある。明るくしたり暗くしたりするだけ。
--キャラに合わせたステージを作っているとは言い切れない。
--サブキャラがほとんどいない上に扱いが酷い。
---神社でレイの祖父、雄一郎、フォボス&ディモス。商店街でゲーセン兄妹、なるとぐりお。隠しステージの「なかよし編集部」で知らない人が7人いる。動くのは雄一郎とフォボスとディモスと編集部員4名。
---セラムンの登場キャラより編集部員の方が動く人数が多いなんて…。
-テレビアニメ版で音楽を担当した故・有澤孝紀が本作の曲を担当しているがBGMがイマイチ。
--ステージとキャラのイメージとチグハグ。そもそも特に印象に残るほどのものでもない。
-ボイスが少ない。
--ムーンの代名詞とも言える必殺技「ムーン・ティアラ・アクション」のボイスが「それっ」。
-ゲームに合わせたので仕方ないが、必殺技名ボイスがめちゃくちゃ早口。
-一部のボイスが『[[美少女戦士セーラームーンR(SFC)]]』の使い回し。
-流用ではないが、モーションが美少女戦士セーラームーンR(SFC)と同じ。
--技の内容がセーラームーンR(SFC)同じなものもある。
-ムーンとヴィーナスのカラーチェンジ色がセラムンR(SFC)のチェンジ色と同一。
-セラムンRからグラフィックが進歩していない。
-Rより音質が劣化している。
*総評
本作の魅力は対戦バランスの良さに尽きる。~
残念ながら対戦バランス以外は手抜き・クソ仕様のオンパレードで、キャラゲーなのにキャラクター要素が微妙すぎるというお粗末さ。~
だがそれ以上に格闘ゲームとしての面白さがある。~
一見しただけでは単なるキャラゲーに見えるかもしれないが、中身はしっかりとした良質格闘ゲームである。
*余談
-本作発売後もセラムンの格ゲーが4作品発売された。いずれもセーラー戦士同士で勝負して主役を決めるストーリーとなっている。
--『美少女戦士セーラームーンS(3DO)』はゲームシステムが本作と異なっている。
--PS『美少女戦士セーラームーンSuperS 真・主役争奪戦』は3DO版のフルモデルチェンジ移植作。プレイヤーキャラにサターンが追加された。
--SFC『美少女戦士セーラームーンSuperS 全員参加!!主役争奪戦』は本作のマイナーチェンジ版。サターンが参戦した。
--SS『美少女戦士セーラームーン SuperS - Various Emotion』はPS版のマイナーチェンジ移植となっている。
#region(本作やりこみプレイヤー製作のPV。現在はダイヤグラムが改訂されている。)
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