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*ポケモンカードGB 【ぽけもんかーど じーびー】 |ジャンル|対戦型カードゲーム|&amazon(B0000645NM)| |対応機種|ゲームボーイカラー(全GB共通)|~| |発売元|任天堂|~| |開発元|ハドソン|~| |発売日|1998年12月18日|~| |定価|3,675円|~| |>|>|CENTER:[[ポケットモンスターシリーズ関連リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/417.html]]| ---- #contents(fromhere) ---- **ストーリー ポケモンが大好きで、最近はポケモンカードを集めるのに夢中の少年・パークは、ある日「伝説のポケモンカード」の噂を耳にする。~ 興味を持った彼はさっそくポケモンカード研究家であるDr.オーヤマの研究所に駆け込み、ポケモンカードを教えてくれとせがむ。~ Dr.オーヤマはパークの頼みを快諾し、研究員・ミカサと共に稽古をつけてくれたばかりか、パークにカードまで援助してくれた。~ パークは各地のカードクラブで対戦を繰り返してカードを集め、デッキを強化し、各クラブの制覇、そしてポケモンカード界の頂点に立つ四天王・グランドマスターとの対決を目指していく。 **概要 1996年に日本で初めて作られたトレーディングカードゲームである『ポケモンカードゲーム』は、バージョンアップを繰り返しながら現在に至るまで親しまれている。~ 本作は最初期の『ポケットモンスターカードゲーム』のゲーム版として開発されたソフトである。~ 収録カードは拡張パック『第一弾』『ポケモンジャングル』『化石の秘密』のカードを中心に、限定配布されたプロモーションカードや、処理の複雑なカードの代わりとして登場するゲームオリジナルカードを加えた228種類。 ゲームの目的は本家ポケモンを意識しており、8つのカードクラブのクラブマスターに勝利して「メダル」を獲得し、四天王たる「グランドマスター」と対決すること。~ CPUとの対戦に勝利した場合、カード10枚入り(レアリティは3段階)の拡張パックが2つ手に入る(特定CPUは4つ)。拡張パックは全部で4種類あり、どのCPUがどのパックをくれるかは決まっている。~ 対戦を繰り返すことでカードを集め、自分のデッキを強化していくことになる。 なお、以降の作品紹介ではゲーム中の用語を多用することになるため、その点はご容赦願いたい。~ 更に本作は型落ちVer.である第一期のルールを元にしているため、現行ルールとは異なる部分・表現が存在する点も注意されたし。 ---- ***評価点 ''多彩な対戦デッキと出来の良いAI'' -8つのカードクラブ(ファイア(炎タイプ)・エスパー(超)・サイエンス(草タイプの毒・エスパーポケモンの混合)・グリーン(草)・アクア(水)・バトル(闘タイプの格闘ポケモン)・エレキ(雷)・ストーン(闘タイプの岩ポケモン))はカードの色(属性)にそったテーマデッキをそれぞれ扱う。各クラブには1人のクラブマスターと3人のクラブメンバーが存在しており、さらにこれに9つのデッキが加わり、合計41のデッキと戦うことが出来る。 --同じクラブでもメンバー毎にデッキの軸はうまくばらけている。エスパークラブの場合、《フーディンLv.42》と《ラッキーLv.55》のコンボデッキ、2種類の《ゴースト》を軸にしたねむりデッキ、《バリヤードLv.28》・《ミュウLv.8》の遅滞戦術デッキといった具合。様々な戦いが楽しめる。 -CPUのAIは皆賢く、(可能な限り)的確な手を打ってくる。被ダメージを計算してポケモンを交代させたり、特殊能力を使ったコンボやトレーナーカードでのサポートもしっかり行う。サイドカードをとるためならば自爆特攻も辞さない。 --おそらく、CPU毎に固定のロジックが組まれているのだろう。デッキ構成が良いCPUはかなりの難敵となる。 ''オリジナルカード'' -代替品として用意されたオリジナルカードは、いずれも「ゲームだからこそ出来る」ランダム処理を多用したカード。ランダムダメージやコイントスなど癖のある、しかし面白い効果が揃っている。 --中でも《キュウコンLv.35》の「かきみだす」は特に面白い。相手の手札の「たねポケモン」または「進化カード」が全て山札に戻り、その後同数の「たねポケモン」または「進化カード」が自動的に選び出され、手札に加えさせるわざだ。 ''美麗なビジュアル・音楽'' -ゲームボーイ&ゲームボーイカラー共通ソフトではあるが、色使いが非常に生き生きしており、美しい。個性的な各クラブの内装は必見。 --カード・キャラグラフィックも非常に出来が良い。女性キャラにはファン多し。 --わざのアニメーション演出も出来が良いものが揃っている。 -ポケモンシリーズ恒例と言うべきか、BGMも名曲・良曲揃い。 --軽やかかつ勇ましいオープニングテーマ、緊張感あふれるクラブマスター戦BGM、重圧感とスピード感が同居するグランドマスター戦BGM、ポケモン史上でも他に類を見ない曲調のランド戦BGMの評価が高い。 ''単純明快なストーリー'' -ゲームの目的が同じなら、ストーリーの進行も初代ポケモンとほとんど同じと考えてもらっていい。主人公パーク(名前変更可)は「喋らない=プレイヤーの投影たる主人公」で、もっぱら主人公以外のキャラクターがストーリーを演出する。簡潔で本筋のカードゲームを阻害しない点がポイント高し。 --デッキが多彩なら登場キャラも多彩で、キャラグラフィックやテキストでうまく印象付けることに成功している。 --CPUの間で発生するイベントも。これを行わないと戦えないCPUもいる。 ---カード交換でプロモーションカードがゲットできるイベントもある。「トレーディング」カードゲームであることを教えてくれる、現実とリンクしたイベントである。それなりにレアリティの高いカードを要求されるのが妙にリアルで辛いところ。 ---ゲーム中では時々、「チャレンジカップ」なる3戦勝ち抜きイベントが行われる。腕試しとなり、勝てばプロモカードが手に入る。 --節目節目で現れる主人公のライバル・ランド。高慢ちきの嫌なヤツだがこちらが勝つとプロモカードをくれる面も。専用BGMがかっこよく、戦うたびに新しいデッキで登場するのでわくわくさせてくれる。 ''充実したユーティリティ'' -説明書がかなり充実している。コミカルな漫画での紙面解説はとてもわかりやすい。 -説明書の漫画とリンクしたチュートリアルゲーム。基本のきの字を学べる構成になっているため、初心者でも簡単にゲームに馴染める。まさに「習うより慣れろ」。 --チュートリアルは何回でも出来る。また、初回ではDr.オーヤマの指示に従わないと先に進めないが、以降は指示なしに遊ぶこともできるので様々な応用を試せる。 --相手であるミカサに勝利するとエネルギーカードだけが入った特別拡張パックをくれるため、序盤の戦力強化にも使える。 -チュートリアル後にもらえる初期デッキには3つのパターンがあり、選択次第でクラブ戦を有利に運べる。 --初期デッキだけあって改善点が多々見受けられるが、決して弱すぎないバランス。欠点がはっきりしている分、デッキ構築の指針が立てやすい。 -本棚を調べることで様々な知識を得ることが出来る。Mr.イシハラの著書の中には現実の大会でも一世を風靡したコンボの紹介が。 -デッキは一度に4つまで携行可能。さらにオーヤマ研の「デッキ記録マシン」を使うことで60まで保存できる。 -各クラブのメダルを使うことでオーヤマ研に設置された「オートデッキマシン」を起動させられる。必要なカードを持っていればレシピ通りにデッキを自動作成してくれるシロモノ。変わった戦術のデッキや、各クラブマスターのデッキのレシピが用意されている。 --ゲームクリア直前、最後の最後に登場する「伝説のオートデッキマシン」も登場する。伝説のカードをふんだんに使ったレシピを見た時は至福のひと時。 -メッセージ速度は自在に設定可能。ゲーム中のカード配布アニメーションなどもボタンスキップが可能でテンポがよい。さらにゲーム中に電源が落ちても、自動的に中断データを作成してくれる嬉しい機能も。 --中断セーブを悪用した小技もできる。コイントスやデッキサーチの処理の途中で電源を切れば、希望の目が出るまでやり直したり((ちなみにコイントスの判定はターンごとに行われているため、同一ターンでは同じ目しか出ない。よって次のターン以降でもう一回試すことになる。))、デッキの並び順を知った上で戦術を立てられる。 -各クラブマスターと一度話すと、各クラブに設置されているパソコンにDr.オーヤマからメールが届く。戦術のヒントと、おまけとして拡張パック1つをくれるうれしい支援イベントである。 ''通信要素'' -''カードポン'' --カートリッジに内蔵されている赤外線通信((ハドソンが開発した「GB KISS」のシステムを採用しているが、本作ではGB KISSシステム搭載ソフトにあるGB KISS専用メニューは実装されていない。))で、双方が互いにカードを入手出来る機能。様々な人とカードポンをすることで様々なカードが手に入る他、この方法でしか入手できない幻のカードが2枚存在する。 --続編でも引き続いて搭載されているが、赤外線通信もゲームボーイカラー本体を使うため、前作との互換性はない。 ---本編の『金・銀・クリスタル』には「不思議な贈り物」として登場した、後の作品での通信システムの先駆けとなっている。 -''ポケットプリンタ'' --接続することでカードイラストのシールが印刷できた。 ---- ***問題点 -カードゲームの常であるが、カード資産が集まるまではややきつい展開となる。弱点や抵抗力がはっきりしたゲームであるため、これをうまく利用することが攻略のコツ。 -本作ではゲームオリジナルのルールが設定されている。オリジナルと言ってもほとんど現実と変わらないものなのだが、1つ問題があった。''マリガンが無制限かつノーペナルティ''((「マリガン」とは初手が悪い時の引き直しを指す。ポケモンカードゲームでは「たねポケモン」を出さないとゲームが始まらないため、初手に「たね」がいない場合、当時のルールでは2回までマリガンが許された。))であるため、極端にたねポケモンが少ないデッキでも回すことが出来てしまう。 -初期のポケモンカードが抱えていた問題だが、コストパフォーマンスが良すぎるカードが多く、さらに投入制限もない。カードが揃うほどCPUを圧殺しやすくなる。 --本作オリジナルの「伝説のカード」の1枚、''《サンダーLv.63》の壊れっぷりはまさに伝説級''((効果は、特殊能力のカミングサンダーが「場に出た時にランダムに選んだ自分以外の一体に30ダメージ(たねポケモンなら即死or瀕死レベル)」、さらにワザのビッグサンダーが「自分以外の一体に70ダメージ」。運が悪いと味方に当たるのだが、自分の場のポケモンをわざと一体だけにしていると……。))。公式大会ではマリガン無制限をいいことに、このカードをフル投入し、残りはドローターボ、エネルギー、ポケモン回収(味方ダメージ事故回避&カミングサンダー連発用)、そして相手のサンダーに耐えるための《バリヤードLv.28》(30以上のダメージを無効化)だけを投入したデッキが氾濫した。 ---続編ではゲーム専用の特別制限が設定され、改善された。 -あるイベントで、プロモカードと引き換えに(デッキに入れていない)手持ちのエネルギーカード全てを要求される場面がある。冗談抜きで全部持って行かれてしまうため、あらかじめエネルギーカードとたねポケモンだけのデッキを幾つか組んでおく必要がある。勿論、セーブを怠っていた初見プレイヤーを発狂させるには十分なイベントだった。 -グランドマスター四天王のリーダー、リュウドーの弱さはよくネタにされる。 -カードポンで手に入る幻のカード2種は''カードポンでしか''入手できない。勿論、永遠に手に入らない可能性がある。 ---- **総評 歯ごたえのあるゲーム、テンポの良いシステム、出来の良いグラフィック、良曲そろいの音楽と、カードゲームソフトに求められるものはすべてクリアした名作。~ 惜しむらくは、かの『[[遊☆戯☆王デュエルモンスターズ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/767.html]]』が1日前に発売され、ほとんどの客をそちらに吸い取られてしまったことか。~ 生産数も多かったために値崩れが激しく、結果として続編の生産数が抑えられ、入手が難しくなるという結果を招いてしまった。~ ***余談 -実は本作、ハドソンが任天堂に許可を得ず勝手に作っていた製品で、数少ないゲームフリークが製作に関与していないソフトとなっている。最後のロゴに驚いた人もいたそうだ。 -ゲームオリジナルカードは実際のポケモンカードとして一部がカード化されており、このゲームソフトの特典や攻略本、コロコロコミック等の付録として入手することが出来た。 -登場人物の大半は現実の大会入賞者や開発スタッフがモデル。当時発売された攻略本には、実際にモデルになった人のコメントが掲載されていた。 -続編『ポケモンカードGB2 GR団参上!』が株式会社ポケモンからゲームボーイカラー専用として発売されている。 ----
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