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サイキックフォース - (2012/04/13 (金) 01:29:55) の最新版との変更点
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*サイキックフォース
【さいきっくふぉーす】
|ジャンル|対戦アクション|
|対応機種|アーケード|
|販売・開発元|タイトー|
|稼働開始日|1996年|
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#contents(fromhere)
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*概要
-キャラクターを「飛行能力を持つ超能力者」と設定し、格闘ゲームから「重力」の概念を取り払った斬新な対戦アクションゲームである。
--その独創的なシステムは、従来の対戦格闘とは全く仕組みの異なる駆け引きのルールと高い完成度を持ち、実質2作で終わったこと、亜流作品の発生にはほとんど繋がらなかったことが実に惜しまれる作品である。
--美形キャラクターと悲劇的なストーリー設定も魅力で、当時の格闘ゲームとしては珍しく女性プレイヤーを多く獲得した。
-本項目では、シリーズ作品や各種移植版についても記述する。
*ルール
他のゲームには見られない、非常に独特なシステムである。
**フィールド
-ゲームの舞台は四方を「結界壁」(以下「壁」)と呼ばれる正方形の壁に囲まれたエリアで、この中をプレイヤーは重力の制限なく360°自由に飛び回りながら相手を攻撃する。
--奥行きは無いため、実質2Dゲームである。
-相手の攻撃ではね飛ばされたキャラは壁に叩き付けられることがあり、叩き付けられたキャラは一瞬無防備に硬直する。この状態からさらに壁にぶつかるとダウン状態になり落下する(この時のみ全キャラ共通で重力が影響する)。落下中は無敵である。
**超能力技
-格闘ゲームにおける必殺技のようにコマンド入力で発生するが、入力方向に対する縛りがなく、例えば「←→→」というコマンドであれば「↓↑↑」でも「→←←」でも発生するし、「レバー一回転」という入力であれば、始点がどこであろうと一回転さえさせれば発生する。
--技ごとに「サイコゲージ」というゲージを一定量消費し、サイコゲージの回復には時間がかかるため無制限に連発することは出来ない。
--一部の技は発動後に特定のコマンドを入力することによって性質を変化させることが出来る。これを「追加入力」という。
**操作方法
-レバー+弱攻撃(以下「弱」)、強攻撃(以下「強」)、ガード(以下「ガ」)の三ボタン制。
--弱、強ボタンは接近戦中は打撃攻撃に、距離が離れるとショット攻撃になる。
--弱ショットは発生が早いが後述するクイックダッシュに弾かれ、強ショットは発生が遅いがレバー操作で任意の方向に発射できる。
**打撃
-打撃攻撃は一定のボタン組み合わせでコンボとなる。弱、弱、弱、弱、または弱、弱、弱、強、または弱、強、または弱、弱、強の四種類。
--後者3つは超能力技にコンボを繋げることができ、打撃コンボで壁に叩き付けてから超能力技を当てる、という行動を習得するのがこのゲームを理解するための第一歩である。
**ダッシュ
-クイックダッシュ
--弱+強で発動。相手に向かって一直線に突進する。弱ショットを弾ける他、打撃、超能力技、投げで任意のタイミングで停止でき、コンボにつなげることもできる。
-ノーマルダッシュ
--弱+強+任意のレバー方向で、入力方向に向かってダッシュする。クイックダッシュよりも遅いが通常移動よりは遙かに速い。主に相手の攻撃を回避するのに使用する。ただし、途中で止まることが出来ず、そこが相手にとって絶好の攻撃チャンスとなる。
**ガード
-ノーマルガード
--ガードボタン単独押しで発動。普通の格ゲーのガードとほぼ同じ性能で、背中が無防備であるほか超能力技を受けると半分のダメージを食らって吹き飛ぶ。また投げ技には無効。
-バリアガード
--ガードボタンを押しながらレバー一回転で発動。自機の周囲をボール状のバリアで包み、全ての方向からの攻撃を完全にガードする。バリアを崩す方法は存在せず、完全に無敵。ただしサイコゲージを急速に消費する。
--触れた相手をはじくことも出来、はじいた側が先に動ける。のでバリアで一度はじいてから攻めに行くという戦術も有効。
**その他
-弱+ガで投げ技。ノーマルガードを無視して投げられるほか、判定が自機を中心とした円形であるため、相手が自分の背中にいても投げることが出来る。
--弱+強+ガでサイコチャージ。サイコゲージを急速に回復する。ボタンを放せば直ちに操作可能になるためスキこそ無いが、空っぽからフルチャージには数秒かかるため回復させるタイミングは吟味する必要がある。
-また、このゲームはタイムアップや相討ちした場合、対戦時には強制的に「サドンデス」へ突入する。体力の多いほうが勝ちとなるのはCPU戦のみ。
--サドンデス時は結界が狭まり、体力・サイコゲージも0%に。そしてわずか10秒間のカウントの中、先に攻撃を決めたほうがラウンドを取ることになる。緊迫感あふれる勝負であり、「このまま逃げ切りで勝ちだな」という安直なことはできない。
--サドンデスでもタイムアップになった場合、または相討ちになった場合は両者ともにラウンドを取った扱いになる。このため、先にラウンドを取得していたプレイヤーが絶対有利。
*サイキックフォースEX
-初代に様々なバランス調整を施したバージョン。特に大きな変更点は、回避バリアを実装したこと、ラスボスであるキースを最初から使用可能なことである。
--回避バリアは吹き飛ばされ中に←→+ガで発動。普通のバリアガードよりも早く展開し、相手の追い打ちを防ぐ。ただし展開する時間に関わらず、サイコゲージを一定量消費する。
*サイキックフォース2012
続編。WolfSystemという新基盤で登場。当時としてはかなり美麗なハイポリゴンのグラフィックが特徴。前作の不満点を残らず解消した非常に完成度の高い作品である。発売から3年経過してもなお大会が開かれるなど、息の長い作品であった。
**変更点
-重量制の導入
--軽量キャラ、中量キャラ、重量キャラのカテゴリ分けが出来た。それぞれに違ったコンボルートが用意されたほか、吹き飛び距離や当たり判定が違う。
-バリアブレイクの実装
--前作の最大の不満点、「バリアが無敵すぎる」を解消した。
--キャラごとに性能は微妙に異なるが、基本的にはスキの大きな近接打撃技。バリアを破壊してダメージを与えるが、ノーマルガードには完全に止められてしまう。これにより、バリアガード→バリアブレイク→ノーマルガード→投げ技→バリアガード……というループする強弱関係が出来た。
-体力ゲージとサイコゲージを一本化
--つまり、体力ゲージが減るほどサイコゲージの上限が増える。追い込まれれば追い込まれるほど強力な超能力技を連発できるということである。
-スライドダッシュ
--弧を描くようにダッシュする。相手の後ろに回り込めるが、軌道の関係上投げには捕まってしまう。出がかりの数フレームが無敵で、これを利用して相手の攻撃をすり抜ける大道芸も可能。
-PSYインパルス
--気絶時の落下中に弱または強を連打すると、一定範囲にダメージを与える衝撃波を発生させる。起き上がり時の駆け引き要素が増えた。
-キャラの一部入れ替え
--玄真、ソニア、ブラドをリストラし、玄信、マイト、ガデスを追加。玄真と玄信はほぼコンパチキャラだが、ソニアとマイト、ブラドとガデスは性能がかなり違う。
---なお、リストラの理由は、「ストーリー的に同じことの繰り返しになりそうだから」とのこと。
--他にも新キャラを4人追加。時限解禁キャラのバーン、キース、ウォンを入れて13人となった。
---なお、前作の主人公であるバーンだが、新キャラとして同じ炎使いのレジーナがいたり、キャラセレ画面で一人だけ仲間外れな場所にいたり、調整不足気味に高性能なため、当初は登場させない予定だったのでは?という疑惑がある。それでも登場したのは前作の主人公ゆえの人気であろう。
-その他
--超能力技の方向撃ち分けの実装、体力ゲージと引き替えに攻撃力を底上げする「ハイパーチャージ」など。
**長所
***独特の駆け引き
-「''フィールドはぶつかると無防備になる壁に囲まれている''」「''キャラクターは攻撃を避けやすい360°移動''」「''超能力技は出す前も出した後もスキが非常に大きい''」「''攻撃を完全に防ぐバリアガードの存在''」
-これらを考慮に入れるなら、プレイヤーがとるべき行動は一つしかない。即ち、''「相手を壁に叩きつけて、追加ダメージを狙う」''である。
--そこで多用されるのが、クイックダッシュからの打撃コンボである。ボタン連打で容易に出すことが出来、一気に相手を壁まで運ぶ。組み合わせによっては超能力技に繋げることも可能。普通ならこのコンボは回避バリアに防がれてしまうが、壁にぶつかる距離であれば、回避バリアも間に合わない。
--従って、このゲームは壁を背負った側が圧倒的に不利である。当然、背負った側はダッシュで逃げようとするが、方向の自由が利くノーマルダッシュは中断することが出来ない。すなわちノーマルダッシュはそれ自体がスキであるが、通常移動では逃げることなど不可能である。しかし、逃げる側は無理に壁から離れなくても相手のクイックダッシュ一回分の距離さえとれればそれでいいわけで……。
-このように、壁や相手との距離を常に意識した、「間合いの奪い合い」が本作の駆け引きのキモである。「壁に連続でぶつかると気絶し、無敵状態になる」という仕様のおかげで常に攻守は入れ替わり、一方的に叩きのめされるという状況も少ない。プレイヤーは自キャラの有利な間合いを保てるよう、常に移動し続けなければならず、その移動が時として決定的なスキとなる。壁と自機との距離を正確につかめないとそもそもコンボがつながらないキャラもおり、的確な距離認識が要求される。
***多彩な技
-上下の区別無く360°自由に動ける平面空間というフィールド構成を最大限に生かした多様な超能力技が存在する。
--特に、設置型キャラの存在感の強さが特徴的。接触するとダメージを受ける機雷、うまく配置すればお手玉のように連続ヒットする光線を反射させるビット、波紋状に広がって画面全体を攻撃する音符など。特に、光線を操るキャラ「エミリオ」は性能的にも人気的にもこのゲームを象徴するキャラの一人である。
--他にも、ブラックホールや風を起こして相手の移動を制限する、任意の方向に一直線に炸裂する、壁に縫いつけた後自分の方向に相手をはね飛ばす、等の技を駆使し、プレイヤーは自分の戦術を自在に編み出すことが可能。
***非コンボゲーである
-このゲームはコンボゲーでは全くない。前述の通り、追い打ちを防ぐ回避バリア、気絶状態では無敵という仕様の存在により、コンボはどこかのタイミングで必ず途切れ、ハメ技はシステム上絶対に存在しない。
--また、このゲームはコンボによるダメージ補正が非常に大きく、例えば2012なら弱→弱→強→壁→超のコンボは同じ超能力技を単独で当てた時とダメージがほぼ同じである。打撃コンボは攻撃ボタン連打で容易に出せるが、あくまで使いづらい超能力技を確実に当てるための補助でしかない。
--従って、時間当たりのダメージ効率は超能力技を直接当てる(これをサイキックフォース用語で「生で当てる」と言う)行為が一番高いのだが、このゲームの超能力技のスキは尋常ではなく、的確な状況で出せないと反撃が確定する場面が多くかなりリスキー。故に超能力技を確実に当てるにはどのような行動が何フレームの硬直を生み出すか、の研究が必須であり、その高い壁を乗り越え、かつ相手がスキを見せるよう誘導し、威力の高い超能力技を生でたたき込んだときの快感は何物にも代え難い。
***魅力的なキャラ
-「迫害される超能力者」という暗い舞台設定を背景に、タイトーらしい悲劇的なストーリーが展開される。倒した相手は殺したものとするなど、ゲーム表現上も暗い作品であった。
--登場するキャラはアニメ的な美男美女であるが、特に主人公バーンとその親友にしてラスボスのキースの、「かつての親友同士が道を違えて対立する」という設定や、エミリオの「悲劇的な過去を背負ったショタ系美少年」という設定が特に婦女子の心を直撃した。
--結果、このゲームは当時の格闘ゲームとしては異例なほどの女性人気を獲得し、女性プレイヤーも多く見られた。
**短所
***独特すぎてハードルの高いシステム
-上記の説明を読めば即座に納得すると思うが、とにかくこのゲームはシステムを理解するまでの壁が高い。
--インストカードの限られた情報では「そもそも何をすればいいか」など分かるはずもなく、レバガチャでは相手に攻撃を当てること自体が困難。「''遠くから弾をぺしぺし撃つだけのゲーム''」と理解したプレイヤーの多くが即座に席を立った。
--とりあえずコンボと「とにかく壁に叩きつけろ」を理解したプレイヤーに対しても、「駆け引きの内容が地味で分かりづらい」というシステム自体の欠点が足を引っ張った。他のプレイヤーを手本にしようとしても、プレイヤーたちが必死に有利な位置を確保しようと移動を繰り返す様は、「フラフラと無駄に動き回っている」としか理解されなかったのである……。
--さらに、対戦技術を突き詰めようとすると、プレイしただけでは絶対に分からない知識を要求される。2012の公式攻略本は、400ページに各キャラのすべてのモーションと当たり判定、技の1フレーム単位での軌道が克明に記述されている。前述の「どのような行動が何フレームの硬直を生み出すか、の研究」にはこの攻略本が必須であり、中には「この攻略本を読んで初めてサイキックフォースの駆け引きを理解した」と語るプレイヤーもいた。
***魅力的なのはいいが女性向けすぎるキャラ
-前述の通りこのゲームは女性プレイヤーを多く獲得した、が、同時に「キャラだけが目当てで実際のゲームをプレイしないファン」も数多く発生してしまった。とある目撃証言によると、「サイキックフォースは好きで同人活動やってますがゲームの方はプレイしてません。だってクソゲーじゃないですか」と堂々と語るファンもいたそうである((ここまで来ると、ファン活動のモラルにも関わる問題である。))。
--その結果、2012はロケテストした店舗が導入を控えるなど商業的に失敗、また導入した店舗においても、乱入禁止のストーリーモードを搭載したことが仇となりインカムも低迷。シリーズは三作で打ち切られることとなった。
---この「キャラだけが目当てで実際のゲームをプレイしないファン」問題については、後の『式神の城』(こちらもタイトー販売である)シリーズでも再発してしまった。
--まだまだ萌えが市民権を得ていなかった当時、アニメ絵のキャラクターデザインは格ゲーマーにそっぽを向かれ、女性はなかなかプレイヤーになってくれず、システムも解りづらい。結局このゲームの魅力は「解る人にだけ解る」代物になってしまったのであった。
***キャラクターデザインのダサさ
-主にアニメ絵に馴れていない欧米からの批判であるが、タマネギ部隊と食い倒れ人形を足して二で割ったようにしか見えないカルロ((しかも、設定上「オシャレさん」だそうである。))、ボディスーツを描いたつもりが某ストパンのごとく履き忘れているようにしか見えないレジーナなどは日本においても批判されてもしょうがないだろう。
-無印、EXのキースは聖悠紀の「超人ロック」と見た目が思い切りかぶっている。とあるインタビューで、聖悠紀がサイキックフォースとの関係を聞かれ(質問者の意図は不明だが)「何も関係は無い」と否定する始末であった。
*対戦バランスについて(無印、EX)
(書きかけ項目です。執筆者を募集します)
*対戦バランスについて(2012)
-あくまで数年間の研究成果としての話ではあるが、レシオが9:1になってしまう組み合わせが存在することが分かっている。
--具体的には玄信とエミリオ。玄信は接触するとダメージを受ける機雷「連炎符」を大量にばらまくキャラだが、これを効率よく排除するためには広範囲技で掃除する必要がある。しかし、エミリオはサイコゲージ消費量最大、発射前のスキも非常に大きな「アークエンゼル」しか広範囲技を持たず、「効率よく排除」することが著しく困難なのである。
--エミリオも決して弱キャラではなくむしろ上位キャラなのだが、超能力技の相性でこうなってしまう。玄信の「連炎符」は非常に隙が少なく、技の出かかりを狙い打つのはかなり難しい。ならば接近戦を挑もうにも、玄信側は打撃・近距離戦用超能力技の性能も良いため、分の悪い賭けとなる。
--最上位キャラについては先に上げた玄信及び隠しキャラのバーンで2強だろう、という意見でほぼ一致している。人によってはどちらかのキャラ1強という意見も。
-相性とは関係なく単純にキャラ性能が低い例としては、刹那やゲイツ、ガデスなどが上げられる。
--刹那は遠距離から狙撃できる超能力技を豊富に持ち、初心者同士の対戦ではかなりの強さを発揮できるのだが…近距離打撃技の性能が全キャラ中ワースト一なため、冷静にバリアガードされながら近づかれる中級者以上になるととたんに弱さが浮き彫りになってしまう。
--ゲイツは当たり判定が大きすぎ、非常に攻撃を回避しにくい。キャラ毎の防御力差が存在しないこのゲームにおいては、体のでかさはモロにマイナス面として響いてしまう。超能力技には優秀なものもあるのだが、いかんせんノーマルガードで凌がれてしまいやすく、近距離戦も技の発生が遅いためつらい。
--ガデスは近距離で使えるコマンド投げと、岩をオプションとして纏う超能力技が優秀で、ペースを握れば一気に決着をつけることができる怖さはある。しかし機動力がなく技の発生も遅めなため、有利な状況を極めて作りにくい。近距離戦の強いキャラに追い回され続けると、反撃の機会すらなく沈むことも珍しくない。
-キャラ毎の技数は決して豊富とは言えないにも関わらず、当たる状況がほぼ無く使い道のないロマン技が割と多い。
--具体的には、エミリオのアークエンゼル、カルロのサーペントプレス、刹那のネガティブドレインなど。
---特に、サーペントプレスに至っては、「破壊力(だけ)が魅力の大(味な)技だ!」と攻略本に書かれる始末であった。
-純粋に制作者側の見落としによるバランスブレイカーとしては、ウォンの戒めの洗礼→壁→戒めの洗礼剣十二本追加というコンボがある。
*総評
-システムの解りづらさ、当時のゲーマーの価値観とのずれといったハンデを背負いながらも、このゲームの独自性は今なお色あせることがない。
--特に、2012は対戦の盛んな店舗では少なくとも2001年頃まで大会が度々開かれ、長期に渡って支持されるゲームとなった。勿論、続編が出なかったことも理由の一つではあるのだろうが、元のゲームの完成度が高くなければこれほど長い期間の研究に堪えることなどできなかっただろう。
-2012以降、シリーズ展開は完全に打ち切られており、システムを流用した版権ゲームがいくつか出ているだけである。PS3で三作目の企画もあったそうだが、タイトーのスクエニ吸収に伴って消滅してしまったようである((Twitterより。情報そのものの真偽は不明。))。
--システム上アニメとの相性が良く、CLAMPの『X』、PEACH-PITの『ローゼンメイデン』のキャラゲーがテレビアニメと並行して発売されている。が、出来はお察しといったところである。
-亜流作品にも後継作にも同人のクローンゲームにも、対戦動画にすら恵まれない不幸なゲームである。もはや完全に忘れられつつあるが、このまま消滅させるには実に惜しい作品である。今ならばゲームアーカイブス等で移植版が遊べるので、一度経験してみてはいかがだろうか。ツボにさえはまればグイグイ引き込まれていくはずである。問題は、対戦相手が見つかる可能性が著しく低いことであるが……。
-前述の女性向けを意識してか、OVAもリリースされた。ストーリーは本作の数年前を舞台にしたもの。
*移植
**サイキックフォース
|対応機種|プレイステーション|&amazon(B00005OURW)|
|発売日|1996年10月4日|~|
|定価|6,090円|~|
--EXをベースにし、OPとED、ストーリーモードを追加した作品。元はPS互換基板なのでACと遜色のない移植になっている。
--OPは主題歌付きのアニメとなっているが、歌詞に盗作が発覚しCD収録時に差し替えられてしまった。
**サイキックフォース2012
|対応機種|ドリームキャスト|&amazon(B000069U77)|
|~|プレイステーション|~|
|発売日|【DC】1999年3月4日|~|
|~|【PS】1999年10月7日|~|
|定価|6,090円|~|
-DC版はACのほぼ完全移植である。追加要素はトレーニングモードなどのあって当たり前のものの他は、ストーリーモードのフルボイス化くらいしかなく、前作のPS版と比べるといささか寂しい。
-PS版は『2』として移植。OP、EDの追加、2012で削られたキャラの復活、及び他のキャラの技を2個まで付け足せる「PSY-EXPANDモード」の新設、というアレンジが施されている。
//-Windows版
--2012のポリゴンモデルをPSで再現することは不可能だったため、かなり簡略化がほどこされたグラフィックであった。ただし、テクスチャが非常に汚いという難点はあるものの、PSとしてはかなり高水準のポリゴンモデルである。
--難点としては、どういうわけかコマンドの受け付けが非常に悪い。接近戦で殴り合っている時に顕著なのだが、レバー一回転の技は三周しないと受け付けなかったりする。このため、ガデスなど一部非常に不利になってしまうキャラがいたり、とっさのバリアガードすら間に合わなかったりする。
---これは、ACからの続投キャラに顕著で、新しくグラフィックを書き起こされた追加キャラではさほど起こらなかったりする。このため、当時のサイキックフォースのコミュニティでは、60フレームで描画している感覚で30フレームにグラフィックを落としたためにコマンドを受け付けるタイミングが無くなってしまったのではないか、と推測されていたが、本当の原因はよく解らない。アーカイブス版では改善されている?
--PSY-EXPANDモードは、面白い試みではあるものの、他のキャラの技を手に入れる方法がひたすらトレーニングを繰り返すしかなく作業感が強い、拘束技で揃えると相手を永久に拘束できてしまう仕様上の穴がある、等の問題がある。
---また、説明書に技表がなく、ゲーム中のトレーニングモードのみスタートボタンで使用中のキャラの技表が呼び出せる。初心者に教えながら対戦するときなど非常に不便であるし、また技自体の説明も足りていない。キャラによってはポーズなどで専用のボイスが付いていたりと変なところは細かい。
--以上を踏まえて評価すると、単体のゲームとしては悪い作品ではないが、対戦ツールとしては問題だらけのソフトであると言わざるを得ない。対戦したいのであれば、DC版かWindows版をおすすめする。
**サイキックフォースcomplete
|対応機種|プレイステーション2|&amazon(B000BVUY4U)|
|発売日|2005年12月29日|~|
|定価|7,140円|~|
-PS版サイキックフォースと、サイキックフォース2012、および調整版2012EXを収録した完全版……という触れ込みだったが、実際には不具合だらけの劣化移植である。特に致命的なのが、サイキックフォース(無印)において、弱→強→超および弱→弱→強→超コンボが全キャラで繋がらない、という点である。
-タイトーに苦情を申し入れる者、署名運動を起こす者も現れたが、タイトー側の返事は、「マニュアルの間違いであり仕様である」とのことであった。他の格ゲーで言えば、「''ジャンプ飛び込みから打撃を出せません''」と言っているようなものなのだが、どうしろと?
-スクエニによる子会社化直前で色々な意味で末期だった当時のタイトーを象徴する移植であった。
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''Wiki統合に伴い、ページが[[カタログ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/3277.html]]に移転しました。''