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*SIMPLE2000シリーズ Vol.31 THE 地球防衛軍
【しんぷるにせんしりーず ぼりゅーむ31 ざちきゅうぼうえいぐん】
|ジャンル|3Dアクションシューティング|&amazon(B000092P5I)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|メディア|CD-ROM 1枚|~|
|発売元|D3パブリッシャー|~|
|開発元|サンドロット|~|
|発売日|2003年6月26日|~|
|定価|2,000円(税別)|~|
|プレイ人数|1~2人|~|
|>|>|CENTER:''[[SIMPLEシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/220.html]]''|
|>|>|CENTER:''[[地球防衛軍シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1560.html]]''|
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**概要
D3パブリッシャーの低価格ソフト群『SIMPLE2000シリーズ』の31作目。~
発売当初はほとんど話題にならなかったが口コミで徐々に売り上げを伸ばし、最終的には15万本以上というSIMPLE2000シリーズとしてはベスト5に入る売上を叩き出した。~
その後、特徴の多くを受け継いだ『[[2>SIMPLE2000シリーズ Vol.81 THE 地球防衛軍2]]』が制作されている。
**ストーリー
2017年、突如世界中に謎の飛行物体が襲来。~
投下される巨大生物によって地球防衛軍EDF(Earth Defense Force)は一日とたたず壊滅してしまう。~
世界中がパニックに陥る中、たった一人で巨大生物や飛行物体を次々と撃破する人物が現れた。~
超人的とも言える活躍を見せるこの人物こそ、プレイヤーが操作するEDF極東支部の数少ない生き残りの陸戦兵であった…。
(Wikipediaより引用)
**特徴
-ジャンルはいわゆるTPS(サード・パーソン・シューティング=3人称視点STG)。操作方法に少し癖はあるが、慣れれば精密射撃もお手の物。
--操作は「ノーマル操作」と、一般的なTPSスタイルに近い「テクニカル操作」が存在する。
---説明書ではテクニカル操作について「上級者向けです」「ゲームに慣れたら」と紹介されているが、こちらに早く慣れるのがオススメとされる。
---ノーマル操作の方がテクニカルなどと言われることも。勝手に敵の方を向くので自由度が低く、視覚的にも酔いやすい。
---ミッション中でも、ポーズ画面から切り替えることができるのはありがたい。
--''ダウン起き上がり時に、無敵時間が存在する''。アクションゲームとしては割と一般的なこの仕様だが、本作ではハメ戦法として「起き上がり時に自分の足元に爆破系の武器を撃ちこむことで自分はダメージを受けずに周囲の敵だけ攻撃できる」というものが可能である。
--移動手段は普通に歩き・走り・ジャンプの他にも、緊急回避という前転移動が可能。ダッシュより高速で飛ぶので回避よりもメインの移動手段として用いられることが多い。
--さらにステージによってはヘリコプター・バイク・戦車を操縦可能。操作性には癖があるため扱いは難しいが、慣れると攻略は楽になる。
--なお、本作でプレイヤーが使える兵種は陸戦兵のみ。2で登場するペイルウイング部隊は、本作の戦いが終結した後エイリアンの技術を用いて結成された設定になっている。
-持ち込める武器は二種類。アサルトライフルやロケットランチャー、スナイパーライフルなどが使える。
--武器の種類を別にする必要はなく、同じ武器を二つ持つことも可能(通称・両手持ち)。
--それぞれの武器には指定された弾数があり、それだけ撃ちつくすとリロード状態になる。リロード時間は武器ごとに設定されており、2秒もかからず完了するものや10秒以上かかるものもある。リロード回数に制限はないので実質的に弾は無限。リロード時間中に武器を切り替えるとリロードが中断される。
--ロケットランチャーなどの爆発には自分も巻き込まれてしまうが、その分威力も高く、爆風で一度に複数の敵を攻撃したり地面に当てて巻き込む形での攻撃も可能。
--海のステージでは泳いでいる間は銃系統の武器が使えないが、グレネード(手榴弾)だけは泳ぎながら投げられる。
-ミッションでは画面右上に表示されるレーダーを確認しながら移動し、赤色の点で表示される全ての敵を撃破すればクリアとなる。全部で25ステージ。
--敵は一度に全部が押し寄せてくるわけでなく、大抵2度か3度に分けて押し寄せてくる。
--敵を倒すとたまにアイテムを落とす。レーダーには緑色の点で表示される。アイテムは体力を回復するもの(小回復と大回復の二種類ある)、ミッションクリア後にアーマーが増えるもの、ミッションクリア後に武器がもらえるもの(何がもらえるかはランダム)の三種類とこれまたシンプル。
---''ビルなどにひっかかったアイテムは、建物を破壊しても落ちてこない''ため、絶対に回収できないアイテムが発生することがある。
--本作における、アーマー取得時の体力増加量は「4」。後のシリーズではステージ増加に伴い下がっていった。
---ミッション数は少ないが、一周するだけでも相当上がる仕様になっている。
-敵キャラクターは後のシリーズにも通ずる蟻型巨大生物がメインで、さらに紫と緑がメインのカラーリングがされた「空飛ぶ円盤」の戦闘機や輸送機という胡散臭いデザインの敵、それから脚が生えた見た目の戦闘機械、蟻の女王などB級特撮のノリ前回である。
--極めつけは''まんま特撮の着ぐるみ怪獣。''しかし見た目に反して格好の的で、アイテムを確実に三個落とすため慣れればアイテム稼ぎの対象になることもネタにされる。
--最後のミッションでは敵の母船との決戦となる。見た目は巨大な輸送機だが、強力な砲台を複数有している。しかもある部分にしかダメージが通らない。
--''敵の死骸は残留せず、判定がすぐ消える。''ミサイルやアサルトライフルの障害にはならないが、これを壁にして攻撃を回避することは不可能である。
**評価点
-B級特撮のノリと雰囲気。
--まんま蟻が巨大化しただけの敵だが、しっかり脅威に感じられる。
--仲間の無線がミッション中に入ることが多いが、熱い無線よりネタになる無線が多い。主人公はしばしば化け物呼ばわりされる始末。
---とは言え『2』以降「本部の罠」だの言われるようになる本部の酷い言い草はそれほどでもなく、危険な状況でちゃんと撤退を促したりしてくれるため2以降から入った人には「優しい本部」「綺麗な本部」だの言われている。
---EDFプレイヤーの間ではお約束となった結城隊員の「サンダー!」((正しくは「酸だ!」だが、叫んでいることから語尾が伸びていて「サンダー」とも聞こえる。2以降、どうも公式でもネタにされている節がある。))の台詞も本作が発祥。
-''建物が爆発物でズンズン壊れていく爽快感。そして多数の敵を吹っ飛ばす爽快感。''これこそが本作の、シリーズの売りである。
--地球防衛軍のくせに、主人公が建物を壊そうともペナルティは一切なし。あくまで守るのは地球であって、街や人ではないのだ!
--街の作りこみは建物は多いものの自販機や自動車などの小物は一切ないのでやや甘く見えるが、マップ全体は広い。
--わらわらと押し寄せてくる無数の巨大生物。蟻の断末魔はとても甲高い独特の声で、これを一気に吹き飛ばすのはスカッとする。
-以上のように地球防衛軍シリーズの基礎は、この時点で既に完成されている。
--SIMPLEシリーズとは思えないほどのボリューム、爽快感、敵の造形など基本的な部分は全て後のシリーズに受け継がれている。
---5段階の難易度設定も本作から存在。ライト層からやりこみプレイヤーまで楽しめる。
---最高難易度の「INFERNO」について、説明書では「もしクリアできたなら、あなたは神です」とまで書いてある。仰々しいようにも思えるが、確かに本当に難しい。
-2よりプレイしやすい部分も多少ある。
--最たるものは「被ダメージ時緊急回避で移動可能」という点だろう。
---『地球防衛軍』シリーズではダメージを受けると一瞬足が止まってしまうが、無敵時間は存在しない。1では連続攻撃を緊急回避でかわせたが、2では不可能になっているため攻撃を受けた際の立ち直りはこちらの方がラク。
--また前述の通り死骸が残らないため、ミサイルやアサルトライフルの価値が高い。後述する特殊武器を除けば武器のバランスは2よりいいと言えるだろう。
--全体的に敵の攻撃はシンプル。特に「蜘蛛」が存在しないことが大きく、2に比べあっさり進む。
--死体撃ちを気にせず撃ちまくる爽快感という点では、後のシリーズを上回っている。
**問題点
-難易度が低い。
--これは、2と比べてではなく、単純に低い。SIMPLEシリーズとしてはいいかもしれないが、いちゲームとしては、かなりぬるい難易度になっている。2以降はとんでもなく難しくなったので、なおさら際立つ。
-ボリューム自体はミッション数が少ないことも影響し1周10時間かかるかどうか、というところ。しかし、逆に言えばそこまでやりこむ気も時間もないプレイヤーには、エンディングを見やすいという意味で評価点かもしれない。
---そもそもエンディングを見るのは本作においては単なる通過点である。全難易度制覇、武器コンプまで考えると総合で40時間以上はかかることになるだろう。並みのゲームなら十分、SIMPLEシリーズとしては破格のボリュームである。
-やはり『2』が本作のほとんど完全なアッパーバージョンであること。
--2は兵種が2倍、ミッション数もほぼ2倍なので実質''4倍''のボリュームがある。
--また、本作から改善された点はあっても劣化した点はほとんどないのでなおさら本作の価値が…。
-2における問題点の多くも本作から存在する。
--代表格は処理落ちだろう。ただし、本作においては2より多少マシである。
-特殊武器がほとんどネタ武器。
--バウンドガンは「壁で反射」という特徴が建物の数がさほど多くない本作ではほとんど活かせず、火炎放射器はスペック表に書かれている攻撃力と実際のダメージが明らかに一致していない。かんしゃく玉はソラスなどにそこそこ有効だが、リペアースプレーは2同様、ほぼ役立たず。
---バウンドガンと火炎放射器は2で大幅にパワーアップしており、ミッションによっては十分価値を発揮できるようになっている。
--ネタ武器としても、見た目の面白みがほとんどないのであまりに無価値にすぎる。
**総評
2000円とは思えないほどの圧倒的なボリュームと爽快感を誇る本作は、間違いなく良作である。~
安い値段でこれがプレイ出来た時のプレイヤーの衝撃は想像に難くないだろう。~
何より豊富な武器の種類、体力の仕様のシンプルさゆえにやりこみ要素・縛り要素も実に豊富。~
ネタになる要素もてんこもりな内容に爽快感も併せて何人もの中毒者を生み出していった。~
…しかし2がさらに本作の上を行ってしまったため、現在では1が話題に挙がることはほとんどなくなってしまった。~
兄より優れた弟がいると兄は苦労してしまう、ということだろう。
**余談
-同時発売は、SIMPLEシリーズでも微妙な評価でネタゲー扱いの『[[THE 戦車>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/413.html]]』。
--なお、本作にも戦車が登場するが「''自走砲''」と揶揄されている。
---理由は「武装が主砲しかない(威力自体は高い)」のと「地形が悪いとすぐひっくり返る」ため。
-簡単操作におけるボタンの配置が1→2でなぜか時計回りに1つズレている。
--本作では×ボタンで攻撃、○ボタンでジャンプという一般的に言えば違和感のある操作スタイルであったためであろうか。
-本作の主人公である隊員は、SIMPLEシリーズのお祭り格闘ゲーム『[[THE ALL★STAR格闘祭>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/1540.html]]』に出演している。~
D3恒例のグラビアアイドル「双葉理保」、『お姉チャンバラ』シリーズの「咲」など知名度の比較的高いキャラ達との掛け合いもある。
-EDFは2がPSPに、3がPSvitaに移植・リメイクされた(どちらもフルプライスである)が、第一作である本作は移植されていない。やはり2が本作の完全上位互換であることと、3が実質的に本作のリメイク作品であることを考えると本作のボリュームやシナリオで単体移植かつフルプライス販売するのは割に合わないということなのだろうか。
''Wiki統合に伴い、ページが[[カタログ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/4034.html]]に移転しました。''