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*クラッシュ・バンディクー カーニバル
【くらっしゅ ばんでぃくー かーにばる】
|ジャンル|アクション|&amazon(B00005OVNJ)|
|対応機種|プレイステーション|~|
|発売元|ソニー・コンピュータエンタテインメント|~|
|開発元|ユーロコム・エンタテインメント|~|
|発売日|2000年12月14日|~|
|定価|6,090円|~|
|配信|ゲームアーカイブス:2008年3月21日/600円|~|
|>|>|CENTER:''[[クラッシュ・バンディクーシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/892.html]]''|
*概要
-[[クラッシュ・バンディクー レーシング]]に続くクラッシュ・バンディクーシリーズ5作目。
-本作から、開発がノーティドッグではなくなった。
-公式表記のジャンルはアクションだが、実質はパーティーゲームである。騙されたという人はいないと思うが。
*特徴
-ミニゲームは大きく7つのカテゴリに分けられる。各カテゴリごとに4つのミニゲームがある。そのほかに、「おはなしモード」でのボス戦専用のミニゲームも。
--はこスローステージ
---ステージ上に現れる箱を投げたり蹴ったりして相手の体力をゼロにする、比較的シンプルなバトルロイヤルゲーム。
---ワープルーム1のボス戦がこのカテゴリに属する。
--ガッチンステージ
---ダッシュを駆使しつつ、氷上から相手を落とすゲーム。
---軽量級は単純な押し合いでは不利なので、アイテムボールを有効に活用することになる。
---ワープルーム2のボス戦がこのカテゴリに属する。
--ホッピンステージ
---自分の色のマスを増やしつつポイントボックスを壊すことで、制限時間いっぱいまで得点を積み重ねるゲーム。
---ランダムに出現するアイテムを使わないと得点が増えないので、比較的運の要素が強い。
--タマたまステージ
---タマたまマシーンに乗って、球が自分のゴールに入らないように弾くゲーム。
---簡単に言ってしまえばホッケーだが、ゲーム終盤にはおよそ5個の球がステージ上を高速で動き回る上、互いにぶつかり合うこともあるのでかなりの反射神経を要求される。
---ワープルーム4のボス戦がこのカテゴリに属する。
---ちなみに、小学生男子が無駄に喜ぶステージでもある。特に「くっつきタマたま」で。
--タンクステージ
---マシンに乗り込み、主砲や地雷を駆使して相手の体力をゼロにするゲーム。
---後述するが、キャラによって大きくマシンの性能が異なるのが特徴。
---ワープルーム3のボス戦がこのカテゴリに属する。
--レースステージ
---規定ラップ数の分だけドーナツ型のコースを周回するゲーム。
---狭いコースに豊富な攻撃手段やギミックが相まって、なかなか思うように走ることができず、難易度は高い。
--そのほかステージ
---いずれのカテゴリにも属さないミニゲームが用意されている。
---カテゴリ内のゲーム同士にも共通点は殆どない。強いて言うなら「ステージごとに決められた方法で、時間いっぱいまで得点を積み重ねる」という基本ルールくらい。
-操作可能なキャラクターは8人+隠しキャラクター1人。『レーシング』のようにボスキャラが参戦できない分少なくなったが、ボスやギミックとして登場するキャラはそれなりにいる。
--はこスロー・ガッチン・タンクステージにおいては、各キャラごとに性能に差がある。
---パーティーゲームでは公平性を確保するために「性能差」と言っても微々たるものであることが少なくないが、本作においては非常に顕著に現れる。
---特にタンクステージでは、マシンの移動速度のみならず主砲の速度・威力・一度に撃てる数・ステージに留まる時間とかなり細かな設定がなされている。
--このため、自分が選んだキャラで全てのカテゴリのゲームを戦わなければならない「おはなしモード」では、キャラ選択の段階から戦いが始まっていると言っても過言ではない。
--各キャラクター一人一人がクリアする度にエンディング画面にキャラクターが増えて行く。完成した絵が見たいなら全キャラで一度クリアを狙う必要がある。
*評価点
-''「おはなしモード」におけるやり込み''。本作が他のパーティーゲームと一線を画している最大の要因はここにある。
--1つのミニゲームで採れるアイテムの種類が豊富。しかも、それぞれルールが異なる。
--優勝カップ
---相手よりも早く3勝することを目指す。どのミニゲームでも、まずはこれに挑戦することになる。
--カラーダイヤ
---ルール面での制限はないが、制限時間が短かったりプレイヤーにだけ厳しいノルマが課されたりするので、とにかくスピードが要求される。
--パワーストーン
---(ごく一部を除いて)プレイヤーにだけ不利なルールが課される。正攻法や力技といったプレイヤーがとりがちな作戦が封じられることが多く、工夫や忍耐が要求される。
--ゴールドトロフィー
---2連勝する。AIはかなり強化されており、ステージによってはプレイヤーへの集中攻撃とみられる行動をとることも。
--プラチナトロフィー
---強化されたAI相手に3連勝する。
--全ミニゲームで全アイテムをとると達成率200%になるが、ここに到達するには「ミニゲーム」という言葉のイメージからは程遠い挑戦をすることになる。「アクション上級者にもオススメ!」「今年も『完全クリア』はそう簡単にはできないぞ!」という公式の文句は決してただの宣伝ではない。
--また、1人プレイと2人プレイで大きく難易度が変わるのも特徴である。2対2なら何とか跳ね返せたハンデも、(実質)1対3ではプレイヤーに重くのししかかってくる。2人プレイではクリアできた人も、余力があればぜひ1人プレイにチャレンジしてもらいたい。
-ミニゲームの作り。
--ルール・操作((複雑な操作はおろか、ボタンの連打ですら一部のステージでしか要求されない))のいずれも単純明快。ミニゲームがカテゴリに分けられて基本ルールを共有していることもあり、覚えなければならないことは極めて少なく、誰でも簡単にミニゲームが楽しめる。
--同一カテゴリ内のゲームであっても、出現するアイテムやギミックがまるで違うので遊び心地は全く違う。なかには勝ち方まで変わってしまう場合も((ガッチンステージなのに爆弾で相手を吹き飛ばして勝つ、など。))。
*難点
-ミニゲーム解禁のためにはやり込みが必須。
--「バトルモード」で自分の好きなミニゲームを遊ぶことができるのだが、最初ははこスロー~タマたままでしか遊ぶことができない。タンク以下は「おはなしモード」の進捗状況に応じて解禁されていくのだが、その中でもワープルーム5で解禁されるミニゲームの条件がかなり鬼畜。プラチナトロフィーが一切関わらないのが最後の良心か。
--同一カテゴリ内にあるゲームを続けて遊ぶ((即ち、「同一カテゴリ内のゲームが全て解禁されていないと遊べない」ことを意味する。))「たいかいモード」はさらに悲惨。タンク大会解禁のためにはパワーストーン23個、そのほか大会解禁のためにはパワーストーン19個+金のトロフィー21個+カラーダイヤ25個、レース大会解禁のためには両者の条件を達成しなければならない。このいずれかを達成するまで、''選択肢は初期状態から一切増えない''。
#region(参考 ワープルーム5で解禁されるミニゲーム一覧)
|ゲーム名|カテゴリ|解禁条件|
|ドルフィンレーサー|レース|金のトロフィー17個|
|マトあて ベイビーT|そのほか|パワーストーン19個|
|キノコだ でかハンマー|そのほか|金のトロフィー21個|
|ぬまちだ ホバタンク|タンク|パワーストーン23個|
|かやくで ドカドッカン|そのほか|カラーダイヤ25個|
|ひのたま レーサー|レース|優勝カップ27個((これ以外の全てのゲームでの優勝。即ち、前提条件として金のトロフィー21個+パワーストーン23個+カラーダイヤ25個が必要。))|
#endregion
-「たいかいモード」の仕様。
--遊び心地が全く違うことは事実だが、やはり同一カテゴリのゲームを4つ続けて遊ぶのは飽きる。
--また、「あるカテゴリは得意だが別のカテゴリは不得意」といったキャラの性能差を活かせていない。
--「ランダムにする」「プレイヤーに選ばせる」等、他にも方法はあっただけにこれ以外の方法を選べないのが残念である。
-プラチナトロフィーチャレンジの理不尽さ
--強化されたAI相手に三連勝と言う条件なのだがこのAIの強さが理不尽な程強い。
--特にその差が顕著に出るのがタンク系。相手の弾の威力だけはバカ上がりしているのに、こちらの威力はほとんど変わらないためかなりの苦戦を強いられる。
--バリアを張れる「ぬまちでホバタンク」などではバリアの発生頻度が超反応と言うレベルではない物も有り、持続時間が妙に長くなっていたりもする。
--その他にもタマタマ系等は相手が超反応状態となり、かなり運要素が絡んでくるため、戦略性を練る面以上のリアルラック頼みになる事もある。
--そしてガッチン系は最早対格差など関係なくなり、AI操作する見た目がヒョロイコルッテックスやニトラス・ブリオを相手に、プレイヤーが操作する見た目からして超巨漢のコアラ・コングやタイニー・タイガーが体当たりしても全く吹っ飛ばないのに、その逆は多いに吹っ飛ぶと言う外見が全く逆転する現象が起こる。
---そのためガッチン系で勝利するには時節特殊効果のある光が降り注ぐので、その光に当たって相手を一撃で倒す「重り」や、一定時間相手が動かなくなる「サンダー」を手に入れる必要がある。
--運ゲー要素がかなり濃いため三連勝は厳しい。少なくとも各ワープルームにあるこれらのカテゴリーでプラチナを狙うのなら20分〜30分くらいプレイし続けるくらいの目算を立てておくべき。正直一つのミニゲームとして遊ぶにはかなりだれるかもしれない。
--このようにただAIの動作が賢くなるだけでなく、理不尽にこちらが弱くなるようにパラメータの変数が変わっている部分も目立つ。
--二人でプレイするならともかく一人でプレイするなら200%クリアは非常に時間がかかる事は間違いない。少なくとも全キャラで200%クリアはとても難しいであろう。
*総評
3人以上で遊ぶパーティーゲームとしてみれば不親切な面も目立つが、パーティーゲームとしても遊べるやり込みゲームとしての出来は非常にいい。~
ただミニゲームを極めさせるわけではなく、ミニゲームの趣向をガラッと変えてしまうルールを複数導入することによってかなり飽きにくい仕様になっている。一つ一つがあくまで「ミニゲーム」であることも相まって、中毒性はかなり高い。~
また、「2人協力プレイ」「誰でも遊べる間口の広さ」という条件を満たす名作は数多く存在するが、その中でも難易度や収集要素を考慮した「やり込み甲斐」という点において本作に勝るゲームは決して数多くはない。~
単なるパーティーゲームには留まらない、独特の存在感を持っているゲームだと言えるだろう。
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