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*幽☆遊☆白書
【ゆうゆうはくしょ】
|ジャンル|シミュレーション|#image(img55957453.jpg,width=100)|
|対応機種|スーパーファミコン|~|
|発売・開発元|ナムコ|~|
|発売日|1993年12月22日|~|
|定価|9,600円|~|
|>|>|CENTER:''[[幽☆遊☆白書ゲームリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1199.html]]''|
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#contents(fromhere)
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*概要
-冨樫義博の人気漫画(アニメ)、「幽☆遊☆白書」を元にしたキャラクターゲーム。
-ストーリーモードが搭載されており、アニメ版をゲーム展開都合上多少手直ししたものを駆け足で楽しめる。
-他に類を見ないシステムを有しており、『KOF』のようなタイマン(1対1)のチーム戦がある。
*システム
-各キャラクターはパンチ4種類・回避行動4種類・7種類の固有技+ジャンプの計16種の行動を取ることができる。
--パンチ・回避はノーコストだが、固有技は霊撃(魔法みたいなもの)と技の二種類に分かれており、各技に応じた数値を消費する(ジャンプは技を消費する)。
-アクティブではあるがターンごとに分かれており、ターン開始時に霊魂が表示され、攻撃成功・回避成功に応じて敵味方に分配される。
--攻撃を成功して相手の行動を防ぐ・相手の攻撃を完全回避するといったことで霊魂を独り占めでき、霊気玉として配分される。これを霊力と技に任意に分配することができる。
-十字キーそれぞれが霊撃・技・パンチ・回避に対応している。押し続けることで成功率・威力の度合いを示すゲージが貯まり、BAXYで種類を選択。
--各行動には優先順位というものがあり、先手・後手に問わず基本的には「射撃系霊撃>伸び系霊撃>近接系霊撃>技・パンチ」の順に優先される((一部キャラが持つ「キャンセル技」(残像や身代わりなどを出し、相手の攻撃をいなす技)などは、これらを無視できる。))。これを覚えて、いかに相手に邪魔されずに技を使うかが重要になってくる。
---例:先手を取って伸び系霊撃を出しても、相手が後手で射撃系霊撃を出していれば、まず相手の攻撃の命中判定が先に行われる。
---パンチはノーコストで使える代わりに、命中率・回避率が低く、霊撃技に対してはほぼ無力。余程の状況でなければまずカウンターを叩き込まれてしまう。
*長所
-登場キャラクターが多彩。
--主人公勢やメイン敵チームはまだしも、人気はあるが普通なら出てこない「美しい魔闘家 鈴木」、誰も期待していない「吏将」、ああ、そういうのいたっけ「是流」…と錚々たる面々。
--ゲーム化にあたり全キャラクターに6種類の固有技設定のため、作中登場しなかった必殺技が追加されている。
---「霊力(力とかそういった類のもの)を高める」を持たせることで7種類の固有技に調整している。
--一部キャラクターに変身能力があり、変身すると原作同様必殺技や台詞も大幅に変化する。
--そして、これら全てが原作アニメとほとんど同じ声優によるボイス付き。
---電源を入れてナムコロゴが表示される際の「レイガ~ンッ」のかけ声だけは妙にクリアなのだが、肝心なバトル中のボイスが非常にこもって聞こえるのは欠点かも。それでも、当時のスーファミソフトに収録されているキャラボイス量としては、非常に頑張っていたと言える。
*短所
-システムが独特。かつ、実は運任せの部分が多い。
--とにかく他に類を見ないものなので慣れるまでが大変。が、やってみるとそれほど複雑ではない。
--あくまでも「確率」を中心としたゲームシステムであるため、場合によっては取りうる最善の行動を選択し続けても、一方的に負けてしまうことも有り得る。
-キャラクターによる性能面の個性は意外と希薄。しかし、強弱ははっきりと分かれている。
--ただ、最終ボスである「戸愚呂弟100%」の能力は明らかに他のキャラを簡単にねじ伏せられるほどなので、(100%前の弟も含めた)他の戸愚呂チームのメンバーと連戦で挑まなければならない最終章は、そうそう簡単にはクリアさせてくれない難易度である。
-一部キャラクターはボイスが3種類程しかなく、原作仕様上主人公幽助のバリエーションも少ない。
--別に幽助は主人公なのにそれほど人気があるわけではない(それはそれで問題ではある)のであまり困らないのだが。
--一部の配役に変更がある(特別篇も同様)。
---凍矢:松本保典→鈴木勝美(戸愚呂兄役)
---武威:金尾哲夫→若本規夫(酎役)
*総評
-対戦ゲームとしては運任せなところが強いが、キャラクターゲームとしては元のキャラクターを最大限に生かしており、原作漫画もしくはアニメを知っていれば120%楽しめる。他のSFC系キャラゲーでもなかなか見かけない、目まぐるしい演出でおなじみの必殺技を放つ演出をウリとした本作の公式ジャンル「ビジュアルバトル」は、プレイしたファンからは総じて好評であると共に、他のゲームでもそう簡単に真似しきれなかった程の、本作唯一のアイデンティティとなった。今見ても、キャラゲーという観点を抜きにして、非常に野心的な一作だったといえよう。
*『幽☆遊☆白書 特別篇』
-『幽☆遊☆白書 特別篇』というタイトルの続編(というよりもマイナーチェンジ版)が、本作発売の丁度1年後となる1994年の12月22日に発売された。
-参戦キャラクターの入れ替わり・必殺と技数値が一括化といった要素が追加されており、オリジナル版よりもかなり遊びやすくなっている。
--変更点の一例として、本作では視認できなかった「バランス」ゲージという隠し項目が、特別篇では霊力や体力と共に基本設定として表示されるようになったことがある。さらに、バランスの減少が回避率・命中率に大きく影響するように。
--また、射撃の霊力を同時に行なうと、原作さながらぶつかり合うように。結果には「一方的に突き抜ける」「双方が突き抜ける」「相殺する」と三種類あり、突き抜けた場合「威力が弱まる」ことも。
---特別篇では本作以上に、基本的に「敵より先に攻撃を当てて相手のバランスを減らしていく」ことで有利になりやすい仕様になったため、先に攻撃を当てた者勝ち的な傾向が強くなった。
-バランスゲージ導入や霊力ゲージの一括化によってより戦略を練りやすくなったことで、更に万人向けに遊びやすい仕様にはなったのだが、本作で頻発した、「後発の攻撃でもバランスに関係なくやたら直撃を受ける」といった緊迫感が減ったため、歯ごたえのあるプレイを楽しみたい人にとっては、本作よりも評価が微妙な作品かもしれない。
-また、原作に沿った話を楽しめるストーリーモードが廃止された点も、ファンにとっては賛否両論点と言えるだろう。
-それでも変身・妙に熱いキャラクターチョイス・条件を満たすとモーション変化といった部分は継承されている。前作にはなかった演出・変更された演出も存在する。
--参戦キャラは、『暗黒武術会編』以前のキャラが一部を除きリストラされ、一部の『魔界の扉編』キャラが追加されている。ある意味で鈴木よりも濃いキャラである「神谷実」医師の参戦や、幻海、蔵馬、戸愚呂弟といったキャラが、変身は一瞬だけ、しかもボイス・外見上の変化無し(要するにあくまでチョイ演出)だったのから一変。プレイアブルキャラに変わり、且つ、アニメ版同様に変身後は別の声優が声を演じている点など、よりファンサービスに力が注がれている。
-BGMも新規収録されたものに変更されている(一部本作のアレンジBGMもあり)。全体的にダンサブルなBGMはなかなか聴き応えあり。
*余談
-このゲームに最も近いシステムと称されるのはPC-FXの『[[バトルヒート>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/90.html]]』だが、操作は大きく異なっている。
-セガもゲームギアで展開していた幽白ゲームの第2弾として『幽☆遊☆白書II 激闘! 七強の戦い』という、本作のビジュアルバトルを模倣したシステムのゲームを発売していた。だが、こちらもバトルヒートと同様に本作に敵う要素が無く、本作より明らかに劣化しているようなゲームバランス、地味なビジュアル演出、耳に堪えるやかましいBGMと、ゲームとしての評価はあまり高いものとは言えない出来であった。
--また、このGG版IIの発売日は、未だにファンから幽白ゲームの最高傑作との誉れが高い、あのメガドライブ版『[[魔強統一戦>幽☆遊☆白書 魔強統一戦]]』と同じ1994年9月30日だったりする。
-隠しモードのタイトル『熱闘!激闘!首くくり島!』の元ネタは、ナムコが当時出していたアーケードゲーム『熱闘!激闘!クイズ島!』のタイトルのもじり。
-ナムコのSFC幽白ゲームとしての展開は、本作・特別篇も含めると計4作品がリリースされていた((他の2作品のジャンルは無難な格闘アクション。良作とまでは言い切れない平凡な格闘キャラゲーであった。))。
-さらに余談だが、本作に登場するキャラクター達は、決して「ドットで描かれた」わけではない。
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