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スーパーロボット大戦W - (2013/05/06 (月) 17:27:43) の最新版との変更点

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*スーパーロボット大戦W 【すーぱーろぼっとたいせんだぶりゅー】 |ジャンル|シミュレーションRPG|&amazon(B000NRPJ2E)| |対応機種|ニンテンドーDS|~| |発売元|バンプレスト|~| |開発元|エーアイ|~| |発売日|2007年3月1日|~| |定価|6,090円|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''[[スーパーロボット大戦シリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/287.html]]''| //アニメ化されていないスパロボ未参戦(フルメタ原作)の話題は控えてください ---- #contents(fromhere) ---- **概要 DS初のスーパーロボット大戦。発売当時は、[[OGs>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/976.html]]が原因不明の無期延期状態が続いている最中であったため、ファンにとっては久々のスパロボという事で期待がかなり高まっていた。&br()本作の大きな特徴としてシナリオが2部構成になっており、参戦作品も続編が存在するものが多い。~ 一方で、前作『J』からの使い回しの多さを不安視する声もあったのだが…。 #region(参戦作品一覧) ★マークは新規参戦、☆マークは携帯機参戦。 -マジンカイザー -マジンカイザー ~死闘!暗黒大将軍~ -ゲッターロボG -真ゲッターロボ(原作漫画版) -新機動戦記ガンダムW Endless Waltz -機動戦士ガンダムSEED -★機動戦士ガンダムSEED ASTRAY -★機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY -宇宙の騎士テッカマンブレード -★宇宙の騎士テッカマンブレードII -機動戦艦ナデシコ -劇場版 機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness- -☆勇者王ガオガイガー -☆勇者王ガオガイガーFINAL -フルメタル・パニック! -フルメタル・パニック?ふもっふ -★フルメタル・パニック! The Second Raid -★百獣王ゴライオン -★デトネイター・オーガン -バンプレストオリジナル #endregion //シナリオ面の解説がくどすぎるとの意見から、少し削りました。 //ネタばれ、及び個別作品への過剰な言及は削りました。 **評価点 ***シナリオ完成度 -シナリオの完成度はシリーズ一二を争う高さであり、多くのファンの心をとらえた。家族愛、思い出の大切さ、スペースマンシップというテーマが一貫して描かれている。伏線も絶妙に配置されており2周目以降も新たな発見があるほど。 --全般的に大胆なクロスオーバーが多く、直接的な関わりのなかった二作品を結びつけたクロスオーバーはプレイヤーを大いに驚かせた。 ---中でも『宇宙の騎士テッカマンブレード』は「『ブレード』→『ブレードII』というシナリオの時系列を『ブレード』前半→『ブレードII』→『ブレード』後半の順に変更」「『宇宙の騎士テッカマン』のオマージュとして製作された『デトネイター・オーガン』と『ブレード』&『ブレードII』をクロスオーバーさせる」「原作で救われなかったキャラをオリジナル展開で救済」などの大胆な変更及びクロスオーバーがなされている。 ---『機動戦艦ナデシコ』『フルメタル・パニック!』『機動戦士ガンダムSEED』等もIF展開やクロスオーバーが豊富で、ネタ要素も多い。 ---特に『SEED ASTRAY』に関しては、本作で使用されたオリジナルの台詞が別ゲーで使用されたりするなどしている。 --ともすれば原作崩壊レベルと言われても仕方ないほどの改編が行われているのだが、原作の魅力を損なわない愛情のあるアレンジで、原作ファンからの評価はおしなべて高い。 -オリジナルキャラクターの良さ。 --今作のオリジナルキャラは、スパロボでは珍しい「一つの家族」として行動するというもの。主人公のカズマ・アーディガンは父や二人の姉、妹と共にトレイラーという「何でも屋」として生活しているという設定。 --特に、カズマのキャラクターはスパロボオリキャラの中でも後にも先にもないようなタイプであった。具体的には近作としては珍しいほどの異様な熱血キャラだが、精神的にも未熟という設定。やたらと突っ走ってはミスをして、家族や周囲のキャラに笑われるのは日常茶飯事。スパロボの主人公では割と珍しく恋人を欲しがっているのだが、直近にいるのは妹か双子相当のキャラという絶望的な状況(後者はフラグが立ちかけたが、きっちり折られた)。主人公機のあんまりな性能(後述)の反動だろうか。 ---何かと1人だけ損な目に遭うことが多く、いやに三枚目的なエピソードが目白押し。序盤から版権・オリジナル問わず徹底的にいじられ、最終話でも版権キャラに古傷をえぐられるというネタキャラっぷりである。ちなみに版権キャラの中では序盤から行動を共にするデュオ、性格的に似た者同士である甲児とは特に仲が良い。ある場面ではデュオのことを「昔(といっても半年前だが)のダチ」とまで言う。 ---だが、「''偉大な父を越える''」というカズマの成長を描いたシナリオの流れは非常に評価が高い。 ---前述のように版権キャラとの絡みが多々あり、かといって変に出しゃばったりもしない。カズマの行動に親近感を感じたプレイヤーも多く、現在でも非常に人気の高いキャラとなっている。 --また、シナリオの合間にカズマが日誌を書くシーンが入るため、ストーリーがわかりやすくなっている。 --主人公の妹であるミヒロは年齢10歳でお兄ちゃん大好きなしっかり者、時々黒いセリフを吐く等大きいお兄さんを狙いすました設定であり、(一部で)人気が高い。 ---特に2部序盤で言い放ったセリフは人気が高く、本作を代表する迷セリフとして知られる。 ***完成度の高い戦闘アニメ --戦闘アニメは『J』からの流用も多いものの、それでも十分すぎる出来。 ---その『J』から流用したアニメにも、アニメーションやトドメ専用のグラフィックなどが数多く追加されているため見応えがある。 --ハードがDSに変わったため、BGMや効果音の音質・種類が劇的に向上した。これにより流用のアニメでも以前より迫力がある。さらにメモリの性能が上がったおかげで戦闘アニメのテンポが改善されているものもある(分かりやすいのはカイザーとグレートの合体攻撃・ダブルロケットパンチや、『J』で処理落ちしていたミサイル系)。 ---特にガオガイガーのゴルディオンクラッシャーなどの演出は、PS2の『第3次α』での演出以上だと主張する人もいる。ただし「くど過ぎる」という意見もある。 --『J』では極少数しかなかった専用止め演出が大幅に増加。オーガンの原作完全再現レベルのグランドクロスアタックや、ファンの間で語り草となったブレードとアキの「ラブラブランサー」((止め演出時にイチャイチャしているためこのような通称がついた。正式名称は「ダブル・ランサーコンビネーション」です。念のため))は必見。ちなみに、妹((本来は死んでしまうが、フラグ次第では生存する))との合体攻撃もある。 --主人公の最終機体「ヴァルザカード」の最強技の演出などは現在でも最高峰とされており、トドメ演出はBGMがきっちり一周するようになっている。 ---なおこのヴァルザカード、その登場方法と見た目から非常に人気の高いオリジナルロボットとなった。特に登場方法はスパロボとしては珍しい展開になっている。 ---また、この機体は''史上最強の家''((主人公の一家が所有する住居兼戦艦が素体となっている))と言う通称がある。というのもこの機体、重装甲に高機動、パイロットは6人、パーツスロットは4、武装もMAP兵器も込みで穴がないという''デフォルトで何もかもがおかしい''という有様。加えて、バグ・仕様・強化パーツを併用することで''無限行動あるいはダメージ5倍''と言う凶悪無比な反則性能を発揮することも可能。欠点はせいぜい戦艦に格納できないことくらい。 ***その他評価点 -DSの特徴を活かしたWスロットシステム。過去のGBAスパロボをDSに挿入する事で、レアパーツ等を得られるという試みで、ファンには嬉しいシステム。当然パーツの効果はあると便利といったもので、ないと困るというものではない。なお対応作品には懸賞でしか手に入らないファミコンミニ版『第2次スーパーロボット大戦』(総数2000本しかない)にまで対応している。このシステムは後続のDS作品にも採用されている。 -声優ネタ、パロディネタ等が非常に多い。「中の人などいない!」「まさに外道!」などネット上で話題になったネタもある。中でも最終決戦地は発売当時の時事ネタであり、多くのプレイヤーを驚かせた。(しかもストーリー上、重要なレベルで絡む) --過去のスパロボをよっぽどやり込んでいない限りわからないようなネタや、よっぽど声優に詳しくないとわからないようなマニアックなネタまで存在する。逆に言えば、それだけライターの知識量と非凡さがうかがえる出来である。 ---かと言って、元ネタを知らなければ違和感を感じたり、キャラに無理やり言わせているようなセリフ回しはほとんど無い。 -2周目以降でシナリオが若干変化し(3周目以降では選択可能になる)、パーツと、フルメタ及びSEED関連の機体の購入が可能になる。 -シナリオは邦仲人、神奈柴太、千住京太郎の3名がクレジットされている。千住なる人物は「複数のライターによる共同ペンネームではないか?」と以前より噂されているため割愛する。前者2名だが、好評を博しながらも以降のスパロボに携わっている様子は見られない。 -基本システムはこれまでのスパロボを踏襲している。 --DSならではの二画面を活かし、サブの画面に全体マップやカーソル上のユニットの簡易能力が表示されるのが地味ながら便利。 **問題点 -''あまりに低い難易度''。 --それなりに強い敵もいるのだが、それ以上に味方の火力がインフレを起こし気味。前述の主人公機がいい例である。前作『J』でも言われていたが、更に悪化していると言ってもいい。 ---さらに、攻撃力低下などの状態異常付加の武器を持つユニットも多くなったため、それを活用すれば強い敵も楽に倒せる。 --初心者には丁度いいレベルなのかもしれないが、熟練者にとってはクリア後の難易度調整を最大難易度にしてもヌルいとの事。無改造かつ精神未使用でもなんとかクリア出来たとの報告もある。 ---一部のボスは撃破しても条件を満たさない限り無限に復活するので、資金稼ぎが容易に出来る。さらに、出撃前メニューにて強化パーツとスキルパーツを売却後に全滅して、インターミッションでシナリオ再開をすると、資金はそのままで強化パーツとスキルパーツが売却前に戻るバグがある。これを繰り返す事で簡単に資金を増やせてしまう。 --一部の機体があまりに強すぎる。 ---強力な特殊能力を持っていたり、ローコストの合体攻撃を所持している機体が味方にゴロゴロいるため。精神コマンドとの兼ね合い次第では無双も容易となる。 ---尤も、基準となるバランスそのものが破綻しているわけではないので、極端な話バランスブレイカーな要素を封印しておけば難易度は上げられる。言ってみれば、難易度の下限が低いのである(上限が高いわけでもないが)。 -「サイズ差補正無視」というスキルパーツを使っても効果が無いというプログラムミス。 --このため、デフォルトでサイズ補正無視を持っていないサイズS以下の機体は火力に難があるようになってしまっている。 -クロスオーバー及びシナリオが褒められているが、一方で純粋な新規参戦作品がそのわりを食っていたり、扱いのあまり良くない作品も当然ながらある。逆に過剰に優遇されている作品もある。 --壮大なクロスオーバーが売りということは、裏を返せば原作設定や展開はあまり再現されていないということでもある、この辺は一長一短でもあると言えるが。 -機体やパイロットの加入期間の格差が激しい。 --二部構成であるため、第二部後半に初登場する機体はほとんど使えないと言っても良い。また1部で加入したが再加入の遅いユニットもいる。好きなユニットが満足に使えない点は不満の声が大きい。 ---格差がある事自体はスパロボでは珍しくないが、『W』ではその中に本来なら序盤に出そろうであろう主役級の機体が含まれている事が問題で、その特定作品のファンはかなり待たされる。 ---本作では周回ごとに撃墜数がリセットされる(しかも撃墜数は全員''0で加入する'')ため、第2部にならないと使えないキャラをエースまで育て上げるのは至難の業。トップエースなどよほど使い込まないとまずなれない((第2部加入キャラのうち普通にプレイしてトップエースになれる可能性があるのは広範囲かつ強力なマップ兵器を持つキラとテッカマンイーベルくらいだろう。))。 -2周以降で『フルメタ』と『SEED』関連の機体購入が可能になるが、『SEED』の一部の機体しか役に立たない。 --お遊び要素&観賞用と割り切るのが正しいのだが「もっと使える機体を増やして欲しい」という意見は多い。量産機が主体のラインナップなので主役より強くてはまずいが、今までの作品にあったマニアックな隠し機体のように「総合的には弱いが一点特化で強い部分がある」と言うような面白みもない。 --さらに問題なのはSEED系が本格参戦するのが2部からなので、購入した機体を使えるようになるのが一周半ぐらいしてからという事。好きなユニットを思う存分に使えないのはやはり痛い。 ---しかも、特定ルートではSEEDメンバーとSEED ASTRAYメンバーが別行動するのだが機体も作品別で扱われるのでその間特定人物が不遇になる。 -2周目以降のお気に入りシステム引き継ぎの改悪。Jでは一度お気に入りに選んだ作品は2周目以降も自動的にお気に入り指定されている(つまり、1周ごとにお気に入りに出来る作品数が追加される)。しかし今作では、毎周新しく選び直し、お気に入りを増やす事が出来ない。4周目になって初めて、全作品が自動的にお気に入りになり、さらに20段階改造と資金・経験値倍率の最大化のボーナスを得られる。 --本作のお気に入り指定は2部開始時に選び直しが発生するため、その関連での設定ミスの可能性もある。 **まとめ -あまりに低い難易度を除けば、シナリオ、演出ともに十分完成度の高い「見本的なスパロボ」と言える。 --その難易度からゲーム性が非常に低い事を考えても、本作はシナリオを楽しむ為のゲームといえるだろう。そう考えれば低い難易度もサクサク進める上に好きなユニットで存分に楽しめるという長所になる。 -また、今作で出た「''厨二病主人公''」「''ビッグボルフォッグだー!''」「''アリアハード''」「''ギブアップせい!''((『ゴライオン』のOP「斗え!ゴライオン」の歌詞の一節なのだが、あまりにも唐突で前後と繋がらないため、謎の歌詞として昔から一部では有名だった。ただ、あくまでOPだけのネタであって本編とは一切関係が無かったのだが、今作で敵の総大将であるダイ・バザール大帝王が突然この台詞を言い放ったため、ネタ度が一気に加速することとなった。なお、「斗え!ゴライオン」は件の「ギブアップせい!」ばかり焦点に当てられるが、かっこいい名曲である。))」等のネタが未だにネタスレなどでも扱われている辺り、何やかんやで愛されている作品であろう。 -前作Jで不評だった命中率0%の味方をスルーしてくる敵AIは廃止。次回作以降で採用された連続ターゲット補正はない。従来の回避系無双を堪能できる最後の作品でもある。 --2013年発売のUXでは、「ターゲット補正無視」と言うスキルパーツの出現により再び可能となった(基本的に1データ1つしか入手できない)。そもそもこのゲームは他にも存在する凶悪スキルパーツ((切り払い確率100%(撃ち落とし・カウンター・防御バージョンもあり)、気力上限200化、機体・武器の地形適応1上昇(UXはパイロット側の補正はない)、突撃が毎ターンかかるなど。上級パーツは同様に1つしか入手できないが、重複可能))に加えプレイヤー側の能力上限が''999''と高いので、本作以上に難易度の下限がえらいことになっている(やりたければやれと言わんばかりに)。 -元から評価が高かったにも関わらず、携帯機スパロボの純粋な次回作となる『[[スーパーロボット大戦K>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/218.html]]』では史上最低と言われるほどの残念なオリジナルキャラ&シナリオになってしまい、よく比較対象にされ、更に評価が高くなっている感が強い。 --良好なクロスオーバー、魅力あるオリジナルキャラ、ファンが喜ぶIF展開という本作で高評価な点が''正反対''となっているのが原因である。
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