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シルフィード - (2012/03/14 (水) 19:21:22) の最新版との変更点

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*SILPHEED 【しるふぃーど】 |ジャンル|縦STG| |対応機種|PC-8801(mkIISR以降)| |発売・開発元|ゲームアーツ| |発売日|1986年12月5日| |定価|6,800円| ---- #contents ---- **ストーリー 宇宙に生活の場を広げた人類。新たな生活の場が広がる一方で、無秩序な世界も広がった。そんな中「星々の叫び」というテログループが突如出現する。彼らはリーダー「ザカリテ」の指揮の元、新造艦グロアールを強奪。~ その後テロが続発、連邦軍はその対応に追われ一方だった。それを待っていたように、ザカリテが空になった防衛基地を襲撃する。目的は基地にある惑星破壊ミサイル。テロは陽動だったのだ。残された手段は、テストが終了したばかりの新鋭機「シルフィード」による単独攻撃のみだった。 **概要 -ポリゴンゲームの黎明期の本格縦STG。しかもポリゴンをゲーム性ではなく、演出として使用しているという発想の転換とも言える作品。 -ゲーム性そのものは典型的な縦STGだが、本作独特のシステムもある。 **特徴 -ポリゴンで表現された造形。 --ゲーム性としては2D縦STGでありながら、ポリゴンで表現する事により、画面の中に通常の2DSTGでは味わえない広がりと映像としてのインパクトを生み出した。自機・敵機はもちろん一部の弾、要塞面の壁なども全てポリゴン。手前ほど大きく映り、奥ほど小さく映る。 ---ただし全てをポリゴンで表現してる訳ではない。惑星上での背景などは擬似である。 -ゲーム性はとしては、スタンダードな縦STGな部分を押さえながらも、本作ならではと言える面もある。 --操作は基本だけ。移動とショットのみである。移動範囲は広く、奥から手前まで自由にいける。ショットは自機前方の左右二箇所から発射される。 --残機制ではなく、耐久力制を採用している。破壊されるとその時点でゲームオーバー。 ---自機は6段のシールドで守られ、これが破られると直接被害が及ぶ。しかも直撃弾は一発受ける度に故障が発生する。一発目を受けると操作が困難に。二発目を受けると武器の一部が壊れ、三発目を受けるとる破壊される。 ---ステージをクリアすれば、故障部分とシールドは完全に直る。しかし、故障の時に失ったパワーアップアイテムは戻らない。 --武器はアイテムとスコアによりパワーアップされる。また左右の扱いの違う武器は本作の特徴。 ---アイテムはアステロイドを破壊すると入っている事がある。威力増強やスピードアップ、シールド回復など。スコアによるパワーアップは武器の種類。5種は武器があり、スコアによって増えていく。ただこの増え方は左右の武器によって違う。これはそれぞれが、どれだけスコアを取ったかによるのだ。 ---本作での特徴の一つが、武器は左右違う種類のものを装備できる点。ステージとステージの間には、基地がありそこで修理と共に、武器の交換をする。この時左右各々に設定する事になる。異なる武器が必要になる面も多い。次のステージに合った組み合わせを選ぶのもクリアのコツ。 -ステージは全部で20面。 --宇宙、惑星上、アステロイドベルト、要塞内で構成されてる。宇宙と惑星上の違いは、後者はアイテムが全くでない点。 --弾幕はそれほど厚くない。しかしそれよりもやっかいなのが、敵機自体である。比較的速度が速く、接触する事も。またレーザーを使う敵がいるのだが、これが難物。本作のレーザーは発射と着弾にタイムラグが全くなく、予備動作もない。さらに発射パターンもないので、対策は出現時に撃ち落すしかない。また自機もレーザーを装備できるのだが、反射する敵もいるので装備には注意が必要。 --各ステージのラストには様々なボスが配置されている。このボス、実は倒さなくてもいい。ある一定以上の時間が経つと、逃げてしまうのだ。だが一方でこの高得点を得るチャンスを逃がすと、武器の種類は中々増えない。 --最後には巨大艦「グロアール」と戦う事になる。このグロアール、前述したレーザーが多数装備されており、かなり凶悪である。 -3Dを強く押し出したOPは、曲と合わせ印象的。 **難点 -難易度設定がない。しかも序盤からそれなりに難しい。 -ボムなど緊急回避的なものもなし。 -コンティニューがない。ラスボスで倒された脱力感はなんとも言いがたい。 -とにかくレーザーはやっかい。 -難易度はトータルで高め。 **移植 -FM77AV版(88年3月19日発売) --新規に書き起こされたOPデモが追加されたが、それ以外はグラフィックの書き直しなどのないベタ移植となっていた。 **総論 当時ポリゴンを使ったゲームは数えるほどしか出ておらず、やや実験的な面もあった。そんな中現れた本作は、完成度も高い本格派3Dゲームであった。また、それまでのワイヤーフレーム等の3D描写を使ったゲームのほとんどは、ゲーム性にも3D要素を入れていた。それをあえてゲーム性から切り離した点は、評価されるべき英断だろう。~ インパクトの強い映像である一方、オーソドックスな縦STGを踏まえ独自性を出している。操作は簡単だが、難易度高め。まさにハマれるゲームであった。 **余談 -本作はデモでFM音源を利用した音声再生を使っている。これに使われたゲームアーツ独自技術の音声合成は''まるでうがいをしているみたい''と揶揄される独特のものであり、何を言ってるのか分からないものだった。 --この音声合成技術は次回作『ゼリアード』にも採用されたが、そのあまりの''マヌケ''さで当時のゲーマーからはネタ扱いされていた。 --初期面でゲームオーバー時に言われる「''お前は弱かった''」はそのインパクト故あまりにも有名である。 -途中一息つくデモが入る。太陽を背にした惑星を背景に自機がゆっくりと進む落ち着くシーン。ここで特定のキーを押すと、その惑星の影でウサギが餅をつく姿が見れる。 -本作の名称が、風の妖精「SYLPHIDE」を意図したものでありながら、「SILPHEED」と称するのは、単に前者は見た目が悪いから。 ---- *メガCD版(現在追補中) |ジャンル|縦スクロールシューティング|&amazon(B0001484T4)| |対応機種|メガCD|~| |メディア|CD-ROM 1枚|~| |発売・開発元|ゲームアーツ|~| |発売日|1993年7月30日|~| |定価|9,240円(税込)|~| |プレイ人数|1人|~| ---- **ストーリー 3076年、各移民星系を突如、太陽系軍無人艦隊が襲った。~ 母星 地球にある銀河ネットワーク中枢フォトンコンピューター“グレイゾン”システムが、謎のテロリストグループにネットワークジャックされたのだ。~ テロリストのリーダーは “ザカリテ” と名乗った。~ そして今、銀河連邦各星系の残存艦隊はザカリテを討つべく集結。太陽系まであと64光年の距離にあった。~ 大改修、強化した有人戦術宇宙戦斗機 ''SA-77シルフィード''を切札とし、残存艦隊は反撃に転じたのである。 目指すは 母星、地球。 (ミッション1クリア後のストーリーデモより) &br() **概要 1986年12月5日にPC-8801mkIISR向けソフトとして発売された日本初の3Dポリゴンシューティング『SILPHEED』。~ 本作はその『シルフィード』を、メガCDソフトとしてアレンジした家庭用ゲームである。~ ハーフトップビューシューティングゲーム。~ 実際に発売されたのは、メガCD発売の一年以上後だった。~ 既にメガCD市場が冷え切っているなか、どこの店でも売り切れ状態だった(9月に発売された「ソニック・ザ・ヘッジホッグCD」でも「シルフィード」と同様、売り切れ状態だった)。~ メガCDでこれほど売れたゲームは、後にも先にもなかった。 ---- **特徴 -ハーフトップビューシューティングゲームの先駆けであり、この後発表されるレイストームなどに大きな影響を与えている。 -シューティングゲーム部分の背景にCD-ROMからデータを連続で読み出すことで毎秒最大15コマの動画を表示し、迫力の演出効果を生み出している。 -面の途中ではバリアなどのパワーアップアイテムやシールド回復のアイテムを出す敵が出てくる。 -全12ステージ。 **評価点 -当時、まだ珍しかったポリゴンを使ったムービーはとても綺麗。 -ステージ間ムービーやOPムービーなどの演出も素晴らしい。 -難易度調整が絶妙。 -味方機から送られてくる無線が場の雰囲気を盛り上げる。 **問題点 -88版に比べると、レーザーが無くなっているのは残念。 --武装の名称も一部変わっており、ファランクスビーム→ワイドビーム、V-ビーム→ファランクスビームとなっているためやや違和感が残る。 -ボスに使いまわしが多い。 -最終ボスくらいにしか使い道が無いオプション。 **総評 ゲームとしてはパワーアップ性の古典的な縦スクロールシューティングながらも、当時家庭用ゲーム機としては珍しかったポリゴンを多用した演出は圧巻。~ NASA提供の実写、緻密なポリゴン艦隊、フラクタルで描画された月面や地球…これらの演出は今見ても感心するものばかりである。~ また、2010年には自機であるSA-77がプラモデル化されるなど、長く愛されている証拠であるといえよう。
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