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初音ミク Project DIVA Arcade - (2012/07/25 (水) 16:53:07) の最新版との変更点

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*初音ミク Project DIVA Arcade 【はつねみく ぷろじぇくと でぃーヴぁ あーけーど】 |ジャンル|音楽ゲーム|~| |対応機種|アーケード(RINGEDGE)|~| |発売元|セガ|~| |稼動開始日|2010年6月23日|~| |デフォルトプレイ料金|100円|~| |>|>|CENTER:''[[初音ミク関連作品リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1286.html]]''| #contents(fromhere) ---- **概要 -PSP専用ゲーム『[[初音ミク -Project DIVA-]]』を、アーケードゲームとしてリメイク・移植した作品。 --ただしゲームシステムや実際のプレイ感覚に関して、PSP版と本作には少なからず違いがある。総合的なクオリティも考慮に入れると、''「PSPのゲームの移植版」という域を超えた別物''として扱う方が実情に即しているとも言える。 -初音ミクをはじめとするボーカロイド((この記事ではボーカロイドという言葉を「クリプトン・フューチャー・メディアの音声合成ソフトウェア『キャラクター・ボーカル・シリーズ』および関連作品に登場するキャラクターたち」という意味で使用する。))たちを題材・モチーフとしたゲーム。ジャンルはリズムアクション(いわゆる音ゲー)である。 -発売時期は、PSP版の一作目と、続編『2nd』のちょうど中間にあたる。そのため両者の折衷・良いところ取りのような部分もあれば、どちらにも見られない独自の要素もある。 ---- **基本システム -『[[初音ミク -Project DIVA-]]』を参照。いたってシンプルで理解しやすいリズムアクションゲームである。 **AC版の特徴・差異点 ''圧倒的に美麗になったグラフィック'' -ハードウェアとして、セガの最新アーケード基板「RINGEDGE」を採用。このため画面上におけるボーカロイドたちの姿は、PSP版とは比較にならないほど美しいものとなっている。 --PSP版と同じ曲については、基本的に同じ構成・内容のPVとなっている。しかしグラフィックはまさに別次元であり、AC版の高い表現能力を実感させる。 ''アップライト筐体'' -ゲーム筐体は、現在セガで広く採用されている汎用筐体を使用。『[[ボーダーブレイク]]』『シャイニングフォース・クロス』等に使用されているものと同じタイプである。しかしそれらが椅子に座って遊ぶゲームであるのに対し、本作には原則として椅子は用意されず、立ったまま遊ぶアップライト筐体ゲームとして扱われている。 ''横一直線に並んだボタン'' -PSP版が、PSPのボタン配置にあわせて右手でボタンを押すスタイルを原則としていたのに対して、本作は4つのボタンが操作パネル上で横一直線に配置され、両手を使って叩くことになる。片手プレイのPSP版よりも操作が楽である場合が多く、立ったままプレイするスタイルともあわせて、ノリのよい軽快なプレイが体感できる。 -ボタンには左から「△□×○」という記号が明記されている。この点はPSP版に慣れたユーザーに対して親切な措置と言える。 -ボタンはかなり大きめで、押すというよりポンと軽く叩く雰囲気である。これをタイミングよく押すだけという、この上なくシンプルなゲーム性である。 ''ICカードによるプレイ記録'' -昨今のアーケードゲームでは珍しい事ではないが、本作でもプレイヤーにゲーム用ICカードを発行し、それを利用してプレイ結果を記録するというシステムを採用した。 -曲を一つずつクリアしていく過程がカードに記録され、ゲーム筐体上で容易に確認可能である。この点はプレイヤーに強いプレイ継続意欲をもたらしている。 --電子マネー機能つきの携帯電話を用いて、ICカードと同様にプレイデータを残すことも可能。 --現在は、このICカードはセガの統一カードである「Aimeカード」に統合され、1枚のカードで『MJ5』『戦国大戦』などもプレイ可能となった。さらにバンダイナムコが展開する「バナパスポート」とも統合され、互いに共用が可能。 --なお、記録したプレイ結果はオンラインサービス「''DIVA.NET''」でも確認可能。「DIVA.NET」ではその他、多彩なカスタマイズ要素や、実績に相当する「DIVAレコード」など様々なコンテンツが用意されている。 ---他のアーケードゲームではこういったオンラインサービスを利用する場合、月額課金をしなければならないのが普通であるが、「DIVA.NET」に関しては無料で利用できる((ただし「利用権」というものが必要で、これは10回プレイするごとに30日間「DIVA.NET」が利用可能になる権利を得られるというもの。ストックできる利用権は最大60日分。))。これは「DIVA.NET」β版公開時にアンケートをとった結果、携帯電話での課金が難しく、クレジットカードも持っていないであろう高校生以下のプレイヤーが多かったためである。 ''新システム「同時押し」と「HOLD」'' -これは、PSP版『2nd』の「同時押し」「長押し」とは異なるシステムである。以下に解説する。 -''同時押し'' --PSP版では押すボタンは一つずつが原則であったが、本作では2つ、3つ、あるいは4つすべてのボタンを押すことが要求される譜面が多発する。 --その多くは曲が盛り上がる箇所であり、プレイヤーの心に高揚感を与える。曲の最後の「ジャン!」という部分で、4つのボタンを同時に「バシッ!」と叩いたりする。同時押しに関しては通常と異なるマーカーが出現するのでそれをみて構えることが可能。 --高難易度の譜面になると、4つのうち特定の2つのボタンを高速リズムで同時連打することが要求されたりする。しかも連打の途中で押すべきボタンが切り替わることもある。最高難易度ともなると一見して人間の限界を越えたような譜面も存在するが、熟練した音ゲーマニアたちは研鑽を繰り返し、あえて高難度の譜面に挑むのである。 ---とは言え全曲とも3~4段階の難易度選択が可能なので、同時押しやHOLDの要素がほとんど存在しない、初心者にも楽しくプレイできるような譜面も取り揃えられている。 -''HOLD'' --他の音ゲーにない(PSP版にもない)本作独自のアイデアとして特筆べきシステムが、このHOLDである。 --ターゲットの中に、小さく「HOLD」と書かれたものがある。これを長押しすると、押している間どんどんスコアが増加していき、一定時間押し続けるとボーナスが得られる。 --面白いのは、''わざと単発マークを無視してでもHOLDを継続したほうがスコアが高くなる場合がありうる''という事実である。これは「捨てノーツ」と呼ばれ、スコアにこだわる熟練プレイヤーの注目の的となっている。 --それに加えて「HOLD切り替え」というテクニックも存在する。文章で説明するのがやや難しいのだが、例としてはHOLDが2個以上存在する場合に、その2つのHOLDを同時に取ることをせず、敢えて1つ目のHOLD継続を切ってから2つ目のHOLDを取り直すことにより、結果的にHOLDをより長く持続させる、といったものである。 --原則として音ゲーとは、お手本通りに正確に操作するゲームである。PSP版もそうだった。しかし本作はプレイヤーの創意工夫によって、そのお手本を超える余地が残されているのである。 --その結果、高得点を得るための、いわゆる「ルート」が仲間内やネット上で激しく議論されている。一方で自力で「ルート」を見つけ出し、それが世に広まる事を防ごうと試みるプレイヤーもいる(もちろん己がランキングの上位に君臨するためである)。「攻略ルートを模索する」という他の音ゲーにない要素は本作の大きな特徴である(しかし「音ゲーらしくない」という批判もある。詳しくは後述)。 ''多彩な収録楽曲'' --収録曲は、稼動当初の時点では全40曲だった。うち31曲はPSP版一作目よりの移植であり、9曲が新規収録曲であった。 --新規曲のうち特に喜ばれたのは、鏡音リンが歌う「孤独の果て」と巡音ルカが歌う「星屑ユートピア」である。本作の稼動開始はPSP版『2nd』発売よりも前のことであり、初音ミク以外のボーカロイド曲をプレイする機会は、この時点ではこれだけだったのだ((「いのちの歌」「荒野と森と魔法の歌」のボーカル違いを除く))。 ---「孤独の果て」のPVが「3DCGモデルによるダンス」という原則を離れて、ニコニコ動画で発表されたPVを忠実に再現した内容であったことも話題となった。 --その後は1~2ヶ月に一回、1~5曲程度のペースで新曲が配信され続けている。2012年7月の時点で115曲。なお、特殊な条件を満たさないとプレイできない「隠し曲」は一切無い。 ---追加された楽曲にはPSP版『2nd』『extend』からの移植曲の他、新規収録曲、コンテスト採用曲もある。また往年のセガのアーケードゲームのBGMをアレンジした楽曲も収録され、話題を呼んだ。((2011年8月現在では「Magical Sound Shower」(『アウトラン』)と「多重未来のカルテット -Quartet Theme-」(『カルテット』)の2曲。)) ---過去にアップデートに際して曲が削除されたことはない。一度実装された曲はすべて、現在もプレイ可能である。 --また、曲と同様に、モジュール(PV上におけるキャラクターやその服装)も新しいものが次々と追加されている。これはプレイ結果に応じて手に入るVPというポイントを消費して購入することにより変更可能となる((モジュールの自在な変更は、ICカードでのプレイデータ保存が必須となる。))。 **バージョンアップについて -本作にはオンラインアップデートにより、一定のペースでユーザーインターフェース関連の改善などが行われている。~ 2011年1月27日に、メジャーバージョンアップといえる「Version A」がリリース。2体のボーカロイドによるデュエット曲が追加され、PSP版『2nd』からの楽曲が順次移植されているなど、あらゆる面でより充実した内容となった。~ 2012年7月には、2度目のメジャーバージョンアップ「Version B」がリリース。ゲーム内容に大きな変化はないが、「ライバル機能」などいくつかの機能が追加されている。 **ユーザー参加型の制作姿勢 -本作の特異性として、ユーザーに単に遊んでもらうだけでなく、限定的な形ではあるがゲーム製作に参加してもらうという姿勢があげられる。 -収録曲の中にはニコニコ動画やピアプロで発表され、すでに一定のファンを集めた名曲が、少なからず含まれている(メルトやワールドイズマインなど)。 -コンテストを開催して、一般ユーザーからボーカロイドを用いた曲を公募し、採用する事も行っている。 -''さらにはPVについてもユーザーから公募している。''課題曲にあわせてPSP版のエディットモードでPVを作り、その完成度をニコニコ動画を通じて世に問うのである。優秀作はセガスタッフの手でAC版クオリティにリファインされ、全国のゲームセンターに映し出されることになる。 --ちなみに、これらの採用者には''金色に輝く特製ICカード''が贈呈される。これを所有することは本作プレイヤーにとって最大の誇りであり、ゲームセンターで取り出せば、もれなく他プレイヤーたちの羨望の的となる。 -こうした姿勢により、ユーザーは一方的な客ではなく、ゲーム製作に積極的に関わっていくという感覚を持つ事ができた。そして本作は「ボーカロイド」という巨大なムーブメントの一角を担う存在となっているのである。 **問題点 -PSP版の問題点の多くは本作にも引き継がれている。「オブジェクトがPVにまぎれて見づらい場合がある」「初見殺しの譜面が珍しくない」などである。 -他の音ゲーでもめずらしくはない現象ではあるが、本作は際立って難易度表示があてにならず、実情に即していない例が目立っている。 --本作は、ナンセンスなほど簡単な譜面から絶望的なまでに難しい譜面まで、実に幅広い難易度の譜面が収録されている。~ それは良いことなのだが、''これらの全難易度の譜面を統合して9段階''((例えるなら太鼓の達人のような譜面別の難易度表示形式ではなく、IIDXやDDRのような一括型の難易度表示であるということ。))で表示しているため、特に高難易度において表示が目安にならない状況が頻発している。~ 初心者用から上級者用まで幅広く用意された数多い譜面数に対して、わずか9段階の表示では対応しきれないのは明白である。ある曲は難易度9と表示されているのに、どう考えても別の難易度8の曲の方が難しいといった事態も珍しくない。このため予想外の高難易度譜面に出くわして全く歯が立たず、あえなくゲームオーバーを迎えてしまうといった光景も散見される。~ また、相次ぐ新曲の追加によって高難易度の譜面が増えてきている反面、''稼動当初から存在していた曲の難易度表記が修正されたことがこれまで一度もない''ため、初期曲と最新曲とで基準の食い違いが生じているのも一因である。難易度表記の全面的な見直しが必要だと考えているプレイヤーは多い。 -先述した「攻略ルートの模索」という要素に対して、否定的な印象を持っている人もいる。 --現状ではどれだけ譜面通りに正確に叩いても、「捨てノーツ」や「HOLD切り替え」等のテクニックに頼らなければランキングで下位に甘んじてしまう場合がほとんどである。ハイスコアランキングに名を連ねるためには、プレイ動画を必死に見つめて捨てノーツとHOLD切り替えの余地を血眼になって探し出し、それが実際にスコア向上に貢献するのか''理論値の算出を行わなければならない''のだ。~ このような行為はおよそ''「音ゲーで遊ぶ」という言葉とは程遠い''ものであり、あたかもパズルを解いているかのようである。他の音ゲーとあまりにもかけ離れているランキング争いの現状に戸惑いをおぼえ、批判の声をあげている者は少なくない。 //-他の音ゲーにも言えることなのだが、ボタンをひたすら(時には超高速で)叩くのみというゲーム性のため、ボタンのメンテナンスはゲームの快適性に直結する。ゲームセンターにとっては、本作は頻繁なメンテナンスを要求する「手のかかる娘」である。 //↑メンテが欠かせないという点は全てのアケゲーに共通すること。その中で、実質ボタンが4つだけの本作は、むしろ構造が簡素な部類といえる。よってCO。 -当たり前のことではあるが、今作はボーカロイドの歌う曲ですべて占められているため、ボーカロイドにあまりいい印象を持っていない人や歌声が好きになれないという人には当然お勧めできない。そのため、ハードルの高さは多種多様な音ゲーの中でも''違った意味''でトップクラスとされる。 //↑偏った一面的な見方というか、気にしすぎ・考えすぎなのでは? 実際に客層を見ていると、むしろ他の音ゲーをプレイしないような人(女性やライト層)にも広く受け入れられています。 --しかしこれは逆に言うと、ボーカロイド(キャラクター・ボーカル・シリーズ)を用いた曲ならば''なんでもあり''ということでもある。~ 実際、本作の収録曲は、テクノ、ロック、アイドルポップス、和風や童謡風、さらにはワルツやサンバに至るまで、非常に幅広いジャンルにまたがっている。ボーカロイドの声質から来る違和感さえ乗り越えれば、誰もが自分の好きな曲に巡り会えるはずである。 **総評 -数ある音ゲーの中でもかなり異色な扱いを受けることも多いが、簡単な操作・キャラのパリエーション・曲のジャンルの豊富さに加えてプレイヤーもゲーム制作に参加できるという新たな取り組みを作った作品となっている。一見さんには絵柄もあってなかなか遊びづらい部分もあるとは思うが、ゲームのハードルそのものは非常に低く、上記にもあるとおりに誰もが自分の好きな曲に巡り会える可能性を持っているので一度は遊んでいただきたい。また専用Wikiもあり、多数のプレイ動画がニコニコ動画等にアップされているため、『ネットで下調べしてからゲーセンで遊ぶ』のが非常に容易なために先にそちらで好きな曲を調べるのも一興。 -稼働率も非常に高く、メンテナンスを必要とはするが同筐体内では比較的簡単な作りになっているために店舗側にも優しい設計になっている。[[ボーダーブレイク]]、シャイニング・フォース クロスと共にこのゲームによって息を吹き返したゲームセンターも少なくない。 &br
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