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ハイドライド - (2012/08/17 (金) 21:47:45) の最新版との変更点

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*ハイドライド 【はいどらいど】 |ジャンル|アクションRPG|&amazon(B00008I6MZ)写真はWindows版|CENTER:&amazon(B00005REYV)写真はWindows版&br()1・2・3セット| |対応機種|PC-8801、X1、PC6001mkII以降、FM-7、&br()PC-9801U/F以降、MZ-2000/2200(※)、MSX、MSX2|~|~| |発売・開発元|T&Eソフト(※MZ版のみキャリーラボ移植・販売)|~|~| |発売日|1984年12月13日(PC88版)|~|~| |定価|【PC88】6,800円|~|~| |>|>|>|CENTER:ハイドライドシリーズ&br;''ハイドライド''/ハイドライドII/[[ハイドライド3>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/1067.html]]| //シリーズ名の記述方法はファミコンの『ドンキーコング』やPCエンジンの『改造町人シュビビンマン』などを参考にしています。 ---- **ストーリー 人と妖精が共存する別の次元の王国、フェアリーランド。そこでは三つ宝石により平和が維持されていた。だがある日、その宝石が盗まれる。それにより封印されていた悪魔バラリスが目覚めた。バラリスはアン王女を妖精に変え連れ去り、宝石も行方知れずに。さらに国中にモンスターがはびこるようになってしまった。 そんな時、勇敢な若者が王国の復興のために立ち上がる。その名はジム。彼はたった一人でモンスターへと挑むのだった。 **概要 本作はT&E SOFTの内藤時浩氏が『[[ザ・ブラックオニキス]]』(84年、BPS)と『[[ドルアーガの塔]]』(84年、ナムコ)をヒントにして創り上げた作品である。同時期のパソコンゲームを代表する大ヒット作となり、またアクションRPGの先駆けとなった。 -シンプルなトップビューのアクションRPG。ゲームとしては最低限の要素で構成されている。ややアクションゲーム寄りだが、それだけに感覚的にプレイできた。 -当時RPGはアクションRPGという名称さえないほどの未開拓な新ジャンルであり、変わりに『アクティブRPG』を名乗っていた。 -今から見ると、不親切な面も多い。 **特徴 -感覚的にプレイできた2DアクションRPG。 --それまでのRPGはウィザードリィやウルティマ系統の比較的難易度の高いものばかりで、マニュアルを熟知し、マッピング等攻略のための紙と鉛筆を用意してプレイする。それがRPGのプレイスタイルだった。だが、本作にはそんな前準備が必要なく、アクションゲームのように触ってすぐ感覚的にプレイできたのだ。当時としてはまさに新感覚のRPGだった。 -見た目はトップビュー2Dアクション。 --特徴的なのが画面はスクロールしない点。MAPは5×5のエリアで構成されていて、隣のエリアに侵入してはじめて画面が切り替わる。またモンスターはエリアを越えて追ってこないため逃げにも使えるが、移動先が見えないため待ち構えていた強敵と衝突して瞬殺される場合も。 ---当時のパソコンにはハードウェアスクロール機能を搭載したマシンがほとんど存在せず((あっても縦方向のみ。))、スクロールするゲームを作ることは容易ではなかった。しかし唯一X1のみはハードの機能とプログラムの工夫により画面スクロールを実現した。 --MAP上には宝箱の他様々ものがある。プレイヤー自身がいろいろと触る事で、謎を解く鍵を見つけていくのだ。 ---本作には一般のRPGには当然ある町が全くない。さらに話を聞けるようなキャラクターもいない。ノーヒントで解く事になる。 --最初に行けるエリアは限られており、謎を解いて行く事によって進めるエリアが増えていく。 -お金の概念はない。装備の種類も全くない訳ではないが、一般のRPGに比べるとないも同然。ややアクションゲーム寄り要素の一つ。 -攻撃は敵に接触してダメージを与える。 --モードはATTACKとDEFENSEの2種類ある。前者は攻撃力が上がるが防御力は落ちる。後者は攻撃力は下がるが防御力は上がる。それぞれを状況に応じて使い分ける。 --自分も敵も正面のみ攻撃力を持つ。このため、いかに敵の側面や背後を攻撃するかが勝つコツ。 -体力はしばらく動かなければ回復していく。 -アイテムはほとんど謎解き用。戦闘に使えるものは一部だけ。 -魔法は本作にはない。 -レベル上限が低いため、終盤になるまえに最高レベルになってしまう。しかも、その状態でもボスクラスには力不足。少々工夫が必要になる。これもアクションゲーム寄り要素の一つ。 **難点 -今から見れば全般的に不親切。 --ノーヒントで、攻略していく点は先述したとおり。手探りで鍵となるアイテムを探すのだが、そのいくつかはやや意地悪な場所にるものも。もっとも、これも本作のゲーム性。 ---特に3人目の妖精を救出する(出現させる)方法が最大の謎であった((敵マジシャンの魔力を減らせとの事だが(これ自体も最初のストーリーだけで推理しなくてはならない)、その方法が「魔法攻撃を3回受けてから倒す」というものだった。もちろん知らなければ魔法攻撃を受けないように倒すだろう。マジシャンも無限湧きするため(謎が解けない以外の理由で)詰まる事は無いが。))。 --レベルがはるかに上なモンスターにも、序盤から会う事ができる。そのため、不用意な行動で即死という場面もしばしば。 -最初に開発されたPC-8801はPSG音源を標準装備していないため、音がビープ音のみという仕様であった。 --当時のパソコンはまだゲーム音楽というものを重要視しておらず、多くは版権切れのクラッシクをタイトル画面で流すといった程度でプレイ中はSE音のみが普通ではあった。 --X1版など他機種移植版ではPSGによるBGMが追加されている。単調なループ曲1つと、短いゲームオーバー曲だけだが。 **総評 アクションRPGという形態を作り上げた作品。それまでもアクション要素を持つRPGはあったものの、本格的なアクションRPGは本作から。そのとっつきやすさと感覚的にプレイできる点は、新たな面白さを見せた。~ ただ一方で本作自体の攻略はやや難しいものがあった。ノーヒントでの攻略は、今の感覚からすれば文句がいくつも出るだろう。だが当時のRPGとは難しいのが当然であり、またゲーム性として自ら探索するという面もあったのだ。~ **余談 -冒頭にストーリーが英語で表示されるのだが、誤字がやや目につく。 -ファミコンにも、次回作「ハイドライドII」から魔法やBGMを追加して『[[ハイドライド・スペシャル>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/1030.html]]』(1986年3月18日発売、東芝EMI)としてアレンジ移植されたが、当時のファミコン少年にとってRPGは馴染みがなく、更に取っ付きが悪すぎたせいもあって人気が出ないどころかクソゲー扱いされる憂き目にあってしまった。((フィールドBGMが牧歌的過ぎて戦闘に熱中出来ず、逆に眠たくなるのも人気が出なかった原因の一つだろう。この時期のT&E SOFT作品に言えることだが音楽が果たす役割を全く理解していない。)) --ちなみに『[[ドラゴンクエスト>http://www23.atwiki.jp/ggmatome/pages/226.html]]』(エニックス)の発売日が同年5月27日である。『[[頭脳戦艦ガル>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/25.html]]』を別とすれば、『[[ハイドライド・スペシャル>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/1030.html]]』が正真正銘の''FC初のRPG''((初RPGとも言われるFC版『ドルアーガの塔』は当時アクションゲームと認識され、今でもレベル表示が画面に無いなどの一般的にRPGと思われている物とのシステムの違いを指摘されがちである。))であり、この手のゲームに触ったこともない子供たちに拒絶されても仕方のなかった時代であった。 -T&Eソフト制作の恋愛RPG「Sonata」でも、アルバムを全部埋めると『[[ハイドライド・スペシャル>http://www23.atwiki.jp/ksgmatome/pages/1030.html]]』がプレイできる。((特に徳川学園編のプール・初詣やエンディングムービーなどの全員分見る事が難しく難関。)) --最もアルバムフルコンプの御褒美がこれというのも、ギャルゲーに疎いメーカーらしいというべきか…。 -ハイドライドのシリーズは間違いなく名作だが、その後の展開はやや迷走しており、セガサターン発売の『ヴァーチャル・ハイドライド』といった異色作品も存在する。
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