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メトロイド - (2012/10/07 (日) 00:55:26) の編集履歴(バックアップ)


メトロイド

【めとろいど】

ジャンル アクション

対応機種 ファミリーコンピュータ ディスクシステム
ゲームボーイアドバンス
発売元 任天堂
開発元 【FCD】任天堂、岩崎技研工業
発売日 【FCD】1986年8月6日 / 【GBA】2004年8月10日
定価 【FCD】2,600円 / 【GBA】2,000円
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2008年3月4日/500Wiiポイント
【3DS】2012年2月29日/500円
メトロイドシリーズリンク


概要

  • ディスクシステム専用ソフト第5弾で、『メトロイドシリーズ』の1作目。
  • 当時の任天堂としては初めてとなるハードなSFの世界観を持った作品。ビームを用いた遠距離攻撃を主要アクションにしたジャンプアクションゲームで、広大なダンジョンを進みながらアイテムや通路を探し当てる探索要素を大きな特徴としている。

ストーリー

コスモ歴20X5年、外宇宙調査船が宇宙海賊に襲われ「惑星SR388」で発見された未知の生命体「メトロイド」のカプセルが奪われてしまった。
メトロイドが海賊の手によって、武器として使われるようになれば銀河文明が破滅してしまう。

連邦警察は必死の捜索の末、海賊の本拠地「要塞惑星ゼーベス」を発見、総攻撃を行ったが、海賊の抵抗は強く、攻め落とすことはできなかった。
そこで、連邦警察は最後の手段として宇宙戦士をゼーベスの内部に侵入させ、要塞の中枢であるマザーブレインを破壊する作戦を決定。
選ばれた宇宙戦士が「サムス・アラン」である。

サムスは銀河中に名を馳せた凄腕の賞金稼ぎだったが、の正体や経歴は一切謎に包まれていた。
惑星ゼーベスは自然の要塞で、外側は特殊な岩に覆われ、内部が複雑な迷路になっている。
しかも、海賊の手によって様々な仕掛けや罠が張り巡らされており、至る所に不気味な海賊の手下が待ち受けている。

ゼーベスの侵入に成功したサムスはマザーブレインを倒し、銀河文明を救えるだろうか?

探索

  • 本作の定番で、かつ後のシリーズの基本ともなった大きな要素。それが「探索」。これなしで本作を語るのはまず不可能と言えるほど重要な要素である。
  • 進む事ができる道は目に見える場所だけとは限らない。一見ただの壁や天井、床に見えても、特定の攻撃を当てるなどすると通れるようになる。 そうした隠しルートはゼーベスの各地に存在しており、全て見つけ出すのは至難の業。しかも大抵ノーヒント。しかし見つけなければ完全攻略は困難である。
  • 同じようにミサイルタンクやエネルギータンク、その他の様々なパワーアップアイテムもあちこちに隠されている。これらを入手するには同じように隠し通路を見つけなければならない。

サムスのパワーアップ

  • 最初はただのビームしか武器を持っていないサムスだが、ゼーベスのあちこちには強力なミサイル、ボール形態で使えるボムなどの様々なアイテムが存在している。
  • 一部の扉や通路はそういったアイテムがなければ通ることができない場合が多い。「最初は行けずともパワーアップ後は進める」といった、アクションゲーム定番の要素は健在。
  • アイテムを集めていけばサムスはどんどん強くなっていく。全てのアイテムを入手するためにくまなく探索するか、手っ取り早く攻略するために必要最低限のアイテムだけ入手するか。好きなように攻略することが可能。

脱出

  • 見事マザーブレインを倒し、「やった、エンディングだ!」と思ったプレイヤーに新たに突きつけられる試練、それが「脱出」。制限時間内にゼーベスから脱出しなければゲームオーバーになってしまう。
  • 時間は充分にあるのだが、焦るあまり冷静な判断ができず脱出できなかったプレイヤーも数多くいたという*1
  • 「自爆する基地から制限時間内に脱出する」というのも、後のシリーズの定番となっている。

エンディング

  • 無事に脱出に成功すると、ようやくエンディングを見ることができる。
  • ちなみにこのエンディング、攻略時間によって最後の内容が変わる。最短で攻略した際に見られるエンディングは、多くのプレイヤーの話題となった。
    + 気になるエンディング
  • サムスがヘルメット(もしくはスーツ)を脱ぎ、実は女性だったことが明らかになる。
    • 説明書で「彼」と紹介されていたことや、正体に関する話も一切なかったため、なおさら衝撃は大きかった。
      • ただし『SFもののゲームで主人公の正体が実は女性』というこの設定は、85年にナムコがアーケードでリリースしたSFアクションゲーム「バラデューク」が先駆けている。
      • あと発売時に放映された実写のテレビCMでは女性がサムスを演じている(つまりCMでネタバレ)。
      • ちなみに、バラデュークと同年にアクションレースゲーム「vsマッハライダー」がアーケードでリリースされており、クリア毎に挿入されるビジュアルシーンで主人公のライダーが女性であったことが示される演出が入るのだが、バラデュークの方がリリースは先である。
      • NES版では、最短時間でクリアするとスーツを脱いだ状態の2周目をプレイすることが出来た。
  • ちなみに「条件を満たすとエンディングでサムスが脱ぐ」というのも後のシリーズの定番になっている。

難点

複雑な探索

  • 続編と比較して、進める道が明確になっていない上にマップも存在せず、初プレイ時は手探りで通路やアイテムを探し当てる必要がある。
    • 加えてマップ全体が広く、いずれの部屋も使い回しばかりでどれも似たり寄ったりしている為、どこを進んでいるのかが非常に迷いやすい。その為かノートやルーズリーフにマップをメモる『手書きマッピング』が非常に役立つ。
    • リメイクの『メトロイドゼロミッション』では、マップの形やボスの居場所が大体初代と同じなので、マッピングの自信が無い人はそちらも参考にすると良い。実際、ゼロミッションの隠しで初代をプレイした人はゼロミッションの経験が役立ったハズ。

その他の難点

  • 下方向に攻撃する手段が時間差で爆発するボムしかなく不便。おかげでとあるボスの攻略難度が非常に高くなっている。
  • セーブがゲームオーバー時か、『ゼルダの伝説』と同じ、ポーズ中に2コンの十字キーの上とAの同時押しを入力する必要がある。
  • ビームの変更をする際アイテムのある所にいちいち戻らなければならなく面倒。
  • エリア間を移動する際にロードで数秒間待たされる。ディスクシステム専用ソフト故に仕方がない点であるのだが。
  • ゲーム再開時のリカバリーが困難。
    • ゲームを再開するとエネルギーのストックが初期値に戻る上にスタート地点からの再開になってしまう。おかげで再開する度に自分の足で目的エリアに行かなければならない。
    • しかも体力回復アイテムの出現率が低くなっている為、体力を最大値まで中々回復できない。一応未取得のエネルギータンクを回収すれば最大値まで回復できるが、隠しアイテムである故に数に限りがある。
    • NES版では最後にゲームオーバーになったエリアの入り口から再開するように変更されている為、ゲーム再開時の復活については幾分か改善されている。
      • が、NES版ではバックアップ機能がハードの仕様上*2パスワード制に変更されている為、メモがネックになってしまっている*3

総評

  • 初期は難易度の高さと当時の任天堂作品の中では異色の存在だったこともあり、国内よりも海外で評価する声が多かった。しかし後にN64ソフト『大乱闘スマッシュブラザーズ』にサムスが出演した事で国内でも一躍有名になり、多くのシリーズ作品がリリースされることになった。
  • ゲームとしての完成度は非常に高く、探索要素などに一度はまるとやみつきになるだろう。

その後の展開

  • 単体パッケージの他にも、『プライム』と『フュージョン』の通信による特典(ディスク版)、または『ゼロミッション』の特典(NES版)として楽しむ事も出来る。
  • 2004年5月27日には本作のリメイク作品『メトロイド ゼロミッション』が発売。初代のストーリーのあと、第二部としてパイレーツに襲撃されパワードスーツを失ったサムスの脱出劇が加えられた。サムスの挙動、BGMなどは原作をもとにして作られている他、難易度選択機能も付いている。
  • フュージョン~ゼロミッション発売の時期に、メトロイドはコミカライズされた。
    • 『月刊マガジンZ』にて石川堅二氏、『コミックボンボン』にて出月こーじ氏がそれぞれほぼ同時期に連載を開始。前者はサムスの幼少時代を含めた過去に関する内容となっており、描かれた設定は公式のものとして扱われている。
    • 後者はサムスと行動をともにするオリジナルキャラのジョイの成長物語だったが、途中から『メトロイド EX』にタイトル変更され、銀河をまたにかけた冒険活劇に路線変更された。ただし、『EX』に変更されてからの掲載分は単行本化されていない。