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メタルスラッグ2 - (2013/04/15 (月) 13:38:52) の編集履歴(バックアップ)


メタルスラッグ2

【めたるすらっぐつー】

ジャンル アクションシューティング

対応機種 アーケード(MVS)、ネオジオ、ネオジオCD
メディア 【AC】ROMカートリッジ
【NG】277MbitROMカートリッジ
【NCD】CD-ROM 1枚
発売・開発元 【AC/NG】SNK
稼働開始日
発売日
【AC】1998年2月23日
【NG】1998年4月2日
【NCD】1998年6月25日
定価 【NG】29,800円
【NCD】7,140円
プレイ人数 1~2人
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
※バーチャルコンソール配信時のレーティングを記載
コンテンツアイコン 暴力
配信 【Wii】バーチャルコンソール:2008年10月28日/900Wiiポイント
【PS3/PSP】ネオジオステーション:2011年9月29日/【PS3】900円、【PSP】700円
備考 Wii・PS2・PSP用ソフト『メタルスラッグ コンプリート』内に本作が収録
※本概要はソフト単体で発売されているもののみ記載している
メタルスラッグシリーズ・関連作品リンク


ストーリー

第1次モーデン大戦終結から2年…。
正規軍はモーデン元帥が2度目の軍事クーデターを目論んでいることを突き止めた。このような短期間に軍事クーデターの準備を可能にした秘密は…?
正規軍上層部はPF(ペルグリン・ファルコンズ)隊のマルコとターマ、そして情報局所属の特殊工作部隊、スパローズのエリとフィオにクーデター鎮圧作戦を命じた。


概要

SNK(現・SNKプレイモア)より発売されたアクションシューティングゲーム、『メタルスラッグ(メタスラ)』シリーズの第2作目。
プレイヤーキャラクターは前作のマルコとターマに加え、エリとフィオが追加された。
前作の操作感や緻密なドットグラフィックはそのままに、多数の敵や新兵器が追加されるなど「正当な進化」を遂げている。


評価点

  • 様々な新しい要素が前作から追加され、より派手で楽しいアクションが楽しめるようになった。
+ 長いので、クリックで表示

新兵器と新スラッグ

新兵器
名称 概要
レーザーショット 銃口から強力なレーザー光線が放たれる。ヘビーマシンガン以上の貫通力を誇り、一度に複数の敵兵を倒すことも出来る。
また、1発あたりの威力はヘビーマシンガンやハンドガンよりも小さいため、点数稼ぎにも使える*1
なお、ヘビーマシンガンと違って斜め撃ちができない*2
火炎瓶 取ると手榴弾が火炎瓶に変化する。単発の威力は低いが、地面に当たるとそこを基点に周辺に炎が巻き上がり、触れた敵を燃やし尽くす。
アーマーピアサー メタルスラッグのキャノン砲がアーマーピアサーに変化する。
放物線を描く弾道のキャノン砲と異なり、アーマーピアサーは高速で真っ正面に飛んでいくため、下方にいる敵に対しては全くの無力という弱点も併せ持つ。
新スラッグ
名称 概要
キャメルスラッグ 名前の通りのラクダにそのままバルカン砲をくっつけただけ。
通常、スラッグは2発まで攻撃を耐えるが、キャメルスラッグだけは攻撃をそのままキャラクターが受けることになるため、攻撃に当たるとそのままミスとなってしまう。
ただし、攻撃をキャラクターが受けるため、キャメルスラッグが使えなくなることはない。
スラグノイド バルカン砲とキャノン砲を搭載した二足歩行マシンだが、移動速度は遅く、むしろジャンプ力がウリとなっている。
攻撃を2発まで耐えられるが、攻撃を受ける度にバルカン砲が取れてしまうため、攻撃を2発受けてしまうと攻撃手段がキャノン砲しかなくなってしまう。
他のスラッグに比べて降りられるようになるまでに要するしゃがみ時間が長い。
因みに、段差からジャンプしていない状態で落下したときに、一度だけ空中ジャンプが可能。
スラグフライヤー バルカン砲とミサイルを搭載したVTOL機で、空を飛べるので敵の攻撃を回避しやすい。
ただし、バルカン砲の砲台の射角が狭く、後ろは当然ながら真上や真下もカバーできない。

プレイヤーキャラクターの追加

  • 1では1Pがマルコ・ロッシ、2Pがターマ・ロビングで固定となっていたが、新たにエリ・カサモトとフィオ・ジェルミの女性2名が追加、プレイヤーは4人の中から自由に選択することが出来るようになった*3
    • どのキャラクターを選んでも基本的な性能の差はないが、エリとフィオは一部のミッションで登場するクランクを回す速度がマルコとターマの男性2名に比べて遅くなっている。

状態変化の追加

  • ミイラ化
    • ミッション2のミイラが吐いたり、地面から吹き出す毒ガスに触れると、ミスにはならないがミイラになってしまう。
      ミイラになると移動速度、ハンドガンの連射速度、手榴弾を投げる速度が大きく低下し、強化銃が使えなくなる上、ジャンプの軌道も変わって着地までが長くなる。
      軌道上錯覚しがちだが、通常時より遠くまで飛べるようになっている訳ではない。
      この状態で毒ガスを含めていずれかの攻撃を受けてしまうとミスとなり、アイテム「聖水」を拾うことで回復出来る。
  • デブ化
    • ミッション4では食料系の得点アイテムを取りすぎるとキャラクターが太ってしまう。
      デブ化すると移動速度やハンドガンの連射速度の低下のデメリットがあるが、強化銃の攻撃判定が通常よりも広くなったり、一部の強化銃は通常時よりも連射速度が上がるメリットもある。
      ただし、強化銃によっては太ることで使い勝手が極度に悪くなることもある*4
      また、デブ化した時の弾は、エフェクトの見た目に武器の威力が上がっているように見えるが、武器の威力自体は変わっていない。
      因みに、デブ化している状態でミスをすると、どんな攻撃を喰らった場合でも破裂して消えてしまう

特殊捕虜の追加

  • 助けた際にアイテムをくれる捕虜以外に2から下記の2名の捕虜が追加された。
    • なお、クリア時に助けた捕虜に応じて得点を得られるが、通常の捕虜は1人当たり1万点だが、下記の2名は3万点貰える。
      名前 概要
      一文字百太郎 外見は通常の捕虜と同じなのだが、助けても敬礼するだけでアイテムを出さない。
      だが、百太郎はキャラクターに同行し、通常は波○拳のような気弾を放ち、至近距離の敵には回し蹴りで攻撃する。
      ただし、救出したキャラクターがミスしてしまうと敬礼してそのままいなくなってしまう。
      相川留美 リュックを背負った女性。
      リュックを撃つとそこからアイテムを落とすが、ある程度落とすと、触れていなくても敬礼していなくなってしまう。
      この場合は助けたことにならないため、救出捕虜としてカウントされない。
      因みに彼女はPS版メタルスラッグのアナザーストーリーモードで特定条件を満たした時に登場する女性兵士「ルミ・アイカワ」その人。

前作から性能の変わった武器

  • ロケットランチャー
    • 前作は、敵に向かってまっすぐホーミングするような軌道だったが、撃った方向に少しずつぶれていくような性能になった。
  • フレイムショット
    • 前作は歩兵を貫通する炎がまっすぐ飛んで行ったが、今作からは射程が大幅に減少した。そのかわりにすさまじい破壊力を持つようになり、ヒット数次第*5でショットガン以上の威力になり、戦車でさえも一撃で破壊することもできる。
  • 緻密なドットグラフィックと高い演出力
    • 前作で高い評価を受けたドットグラフィックは今作でも最大の魅力として健在。
      • 砲台を撃破した際、扉がこちら(プレイヤー側)に向かって吹っ飛んでくる、走行中の蒸気機関車の先頭から前の列車に飛び移る、潜水艦の艦橋が爆発して吹っ飛んだあと、沈んでいく潜水艦から乗組員が脱出して水路を泳いで逃げていく・・・などなど、凝った演出とグラフィックでプレイヤーを魅了する。
+ ストーリーに関するネタバレあり

また、最終ステージでは基地に潜入した後、モーデン軍と宇宙人(マーズピープル)が手を組んで戦っている様子が見られたが、最終的にはモーデン軍はマーズピープルに裏切られてしまう。
しかしそこで今まで敵だったモーデン軍とプレーヤーが手を組んで宇宙人と戦うという熱い演出がある。

  • 国際色豊かな戦場
    • 前作ではある一部の地域のみが舞台になっている感じだったが、今作では砂漠、ヨーロッパの鉄道、極寒の地など様々な地域が舞台になり、その地域ならではの敵やアイテム(ピラミッドではミイラ、中華街では肉まんなどの料理など)が登場し、国際色豊かに、鮮やかに戦場を彩る。
  • ゲームバランスの良さ、初心者でもとっつきやすい難易度
    • 今作はシリーズの中でも難易度が低いほうであり、初心者が遊んでも安心。やりこんでいくうちに確実にミスしなくなる。
      • しかし、後半面に行くにつれて徐々に難易度が上がっていく。アドリブやしっかりとしたパターン構成がないとミスしてしまうところもあり、遊んでいて歯ごたえがある。
  • 質の高いBGM
    • 今作もBGMのクオリティは高い。また、前作で評価の高かった「アサルトテーマ」「ファイナルアタック」がアレンジされて再登場している。

賛否両論点

  • 激しい処理落ち
    • 今作の演出を当時のROM容量では処理し切れなかったために、処理落ちが多発。弾幕を張ったり敵が複数出てきたりするとすぐに処理落ちするためテンポが少し悪い。
      • ただし処理落ちのおかげで弾をじっくり見きわめて回避できる、という声もあり、初心者に対しては評価点と見ることもできる。
  • 武器アイテムの偏り
    • ミッション1、3、4においては出てくる強化銃がほとんどヘビーマシンガンである一方、全体的にロケットランチャーの出番が少ないなどの偏りが見られる。
      • しかし、これも「初心者には扱いやすいヘビーマシンガンが多いのは良い」という声もある。
  • 戦争の雰囲気が薄れてしまったこと
    • 1がモーデン軍との戦いに徹していたが、今作ではマーズピープルなどが登場したことで戦争物として雰囲気が薄れてしまったことを指摘する意見がある。

問題点

  • 敵の発射した弾などに撃ち込み点が入る
    • 砲台から撃たれた誘導ミサイル、モーデン軍のロケット型ミサイル、マーズピープルが撃ってくる弾などの破壊可能な敵弾を破壊するたびに点数が入る仕様である。
      • そのため、得点稼ぎの為にはタイムアップギリギリまで敵弾を破壊し続ける必要があり*6、スコアラーからは「稼ぎは作業である」と不評だった。

賛否両論点や問題点のうち、処理落ち・武器アイテムの偏り・敵弾破壊時の撃ち込み点については2をリメイク&アレンジした、メタルスラッグXで改善された。


総評

メタルスラッグシリーズの中では、初心者でも遊びやすい難易度である今作だが、歯ごたえがある面もあり幅広いユーザーが楽しめる作品となっている。
壮大なストーリー性や前作よりさらに派手になった演出などはまさに芸術である。しっかり作りこまれたアクションの傑作であるといえよう。


余談

本作ではメタルスラッグ4以降(5は除く)とは違い、4名のプレイヤーキャラクターにほとんど性能差をつけなかったが、開発者の話によると「性能だけでマイキャラを決めて欲しくなかった」からだという。
また、エリとフィオは隠しキャラにする構想もあったようだが「せっかく作ったキャラがあまり遊んでもらえない」と却下したそうだ。


移植版、配信版

  • ネオジオROM版
    • 当然ながら細かいアーケードとの仕様の違いを除き、完全移植である。
      • ちなみに本作のリアルタイムでの移植はROM版とCD版のみであり、PSP版コンプリートが発売されるまでネオジオ関連以外でのプレイが困難を極めていた。
  • ネオジオCD版
    • 若干、モーションが削られれているものの、ネオジオROM版とほとんど変わらない移植度である。
      • ステージの途中でロードが入るが、初代PS版のように変なタイミングで入ることはないため問題は無い。また、ロード時間は格ゲーよりかはマシである。
      • ネオジオCD版限定の特典として、アートギャラリーとコンバットスクールが収録されている。
      • 余談だが、「セガサターン版メタスラ2が存在する」という噂があるが、真相はファンの間で作られたガセであると思われる。
  • メタルスラッグコンプリート版:ネオジオROM版をほぼ完全移植。
  • Wiiバーチャルコンソール版:ネオジオROM版をほぼ完全移植。
  • ネオジオステーション(PSP/PS3)版
    • ネオジオステーション版は「NEOGEO CPU CLOCK-UP」という機能をONにすると、処理落ちがほぼ無くなる。