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セブンスドラゴン2020 - (2012/03/02 (金) 15:23:00) の編集履歴(バックアップ)


セブンスドラゴン2020

【せぶんすどらごんにせんにじゅう】

ジャンル RPG
通常版

リミテッドエディション
対応機種 プレイステーション・ポータブル
メディア UMD 1枚
発売元 セガ
開発元 イメージエポック
発売日 2011年11月23日
価格 通常版:6,279円
DL版:5,600円
リミテッドエディション:8,820円
レーティング CERO:B(12歳以上対象)


概要

セブンスドラゴンの続編。明記はされていないが前作の前日譚に位置づけられており、セブンスドラゴンの時間軸のはるか前に起きた、現代世界におけるドラゴンとの戦いが描かれる。
ハードは前作から変更されており、PSPでの発売となった。

ストーリー

時は現代、2020年。
魔獣「マモノ」を討伐するために結成された特務機関「ムラクモ」に招集を受けた一般人のあなた(プレイヤー)は、そのS級の才能を見出されムラクモの候補生としてマモノ討伐の戦いに参加することになった。
初任務としてある建物内部に巣食うマモノの討伐を命じられ、順調に雑魚マモノを討伐していくムラクモ候補生たち。しかしその最奥に待ち受けていたマモノ----「ドラゴン」に、主人公らムラクモ候補生は敗北してしまう。
それと時を同じくして、地球の全域に彼らを倒したのと同じ「ドラゴン」が舞い降りる。
人類の科学とは桁外れの力を持つドラゴンたちは瞬く間に地球全土を蹂躙し、人類はあっけなく生態系の頂点から転がり落ちた。

プレイヤーら、生き残りのムラクモ候補生が目を覚ました時、すでに人類は絶望的な状況にあった。
日本政府はマモノ討伐のエキスパートであるムラクモ機関に希望を託し、ムラクモ機関は生き残った自衛隊と協力して日本の国土を取り戻していくことを決断。
「ムラクモ13班」として再編成されたプレイヤーらは、人類の生き残りをかけてドラゴンとの戦いに身を投じる事となる。

ゲームシステム

キャラクターメイキング

  • ゲーム開始時に3人のキャラクターを製作し、職業とボイス、外見を選択することでキャラを制作することができる。
    • 前作と違い職業ごとにキャラの外見が固定されているわけではなく、外見・職業を好きなように組み合わせることが可能。
    • パーティ人数が減った影響か、前作の職業がいくつか統合されて一つの職業になっており各職業でできることが多くなっている。
+ 各職業について
  • サムライ
    • 前作におけるファイター+サムライ。典型的な前衛キャラクターで、刀を使って戦う。
    • 前作と同じく構えを切り替えることで様々な技を扱うことができ、全体攻撃能力に優れた「抜刀」、単体攻撃能力と属性攻撃に長ける「居合」の2つのモードが特徴。
    • 前作ではその脆さが弱点だったが、ファイターとの統合の影響か脆さは解消された。
      • 奥義は「乱れ散々桜」。強力な単体攻撃。
  • トリックスター
    • 前作におけるローグ。スピードに長ける他ゲーム中で唯一2つの武器を扱うことができ、ナイフを使うか銃を使うかで使用可能なスキルが変化する。
    • ナイフは毒や麻痺などの状態異常を付与するスキルが多く、銃は直接攻撃力に長ける。火力と機動力に優れる反面装甲は脆い。
      • 奥義は「狂咲きバッドヘヴン」。ダメージこそ伸び悩むが、相手にランダムで多数の状態異常を同時に付与する。
  • デストロイヤー
  • 本作の新規ジョブ。拳を使って戦うパワーファイターで、速度に劣るが攻防両面共に強力。
    • 攻撃する度に一定確率で相手に「D深度」という特殊な状態異常を付与し、D深度を深めることで様々な攻撃スキルが使えるようになる。
    • 「迎撃スタンス」を始めとするカウンター系のスキルも特徴。更に、「○○也」系カウンターを使えば相手の特定の攻撃を無効にしつつダメージを与えることも可能。
      • 奥義は「スカイハイメテオ」。全体に特大のダメージを与え、D深度に応じて威力が増減する。
  • サイキック
    • 前作におけるメイジ+ヒーラー。超能力で自然現象を操る属性攻撃のエキスパート。
    • とにかく攻撃魔法の火力が高く、相手の弱点属性を的確に突いていくことでコンスタントに火力を叩き出せる。しかしこの手のゲームのお約束で耐久力は高くない。
    • 回復魔法の他、味方に自動反撃能力を付与する「○○ボディ」系魔法など、サポート能力も高い。
      • 奥義は「黒のインヴェイジョン」。相手単体に大ダメージを与え、全能力を低下させる。
  • ハッカー
    • 前作におけるプリンセス。電子攻撃のスペシャリスト。
    • 強化や弱体を担当する縁の下の力持ちタイプの職業。また敵をハッキングすることで制御下に置くことができ、同士討ちや弱体化をさせることができる。
      • 奥義は「禁断の秘技」。使用ターン中、あらゆる攻撃・状態異常からプレイヤーのパーティを守る。
  • 敵と戦うごとにキャラクターは経験値とは別に「スキルポイント(SP)」を獲得する。スキルポイントを消費することで、職業に応じたスキルを修得・強化することができる。
    • キャラ固有のスキルとは別に「パーティスキル」と呼ばれるパーティ全員で共有するスキルが存在。パーティスキルはフィールド上でしか使えず回数制限があるが、MPを消費せずアイテムのように使うことができる。
    • キャラクターはLvが30以上になった時、職業を変更できる「転身」が可能になる。転身するとレベルは半分になるが、転身前の職業に応じたパラメータボーナスを得ることができる。

ゲーム進行

  • 本作はチャプター式のRPGとなっており、基本的には一本道。各チャプターの目的を達成することでマップ上に新たなダンジョンが出現し、話が進む。
    • このストーリー進行の脇で行えるサブイベントとして「都庁改修」「クエスト」「デートイベント」が存在する。
  • 「都庁改修」
    • ストーリー序盤でドラゴンの手から取り戻され、生き残った人類の拠点となる都庁。都庁はドラゴンを倒して手に入る資材「Dz」を消費して改修し、様々な機能を持たせることができる。
    • 都庁改修は取得スキルやショップの品揃えに関わる他、改修することで都庁の各階の住人からお礼としてアイテム・スキルをゲット出来る。
  • 「クエスト」
    • RPGのお約束とも言えるサブイベント。生き残った市民などの訴えを聞き、それを解決することで様々な報酬が手に入る。
  • 「デートイベント」
    • ゲーム中で特定NPCの好感度を上げアドレスを手に入れることで、NPCやパーティメンバーと都庁でデートを行うことができる。

戦闘

  • 戦闘は前作と殆ど変わらないRPGとしては一般的なもの。攻撃・防御・スキル・アイテムが使用できる。
    • パーティ人数が減少したため、前衛・後衛の概念は消滅した。
    • 前作ではストック式だった1ターンのみのパワーアップコマンド「エグゾースト」は相手にダメージを与えることでゲージを稼ぎ、満タンにすることで使用可能になるFF7のリミットゲージ的な扱いになった。
    • エグゾーストを使用すると素早さに関係なくエグゾーストの使用キャラがターン最初に行動でき、攻撃力・防御力などのスペックがアップする。
      • また、前作同様にエグゾースト中しか使用できない「奥義」が存在する。使用条件こそ厳しいものの、どの奥義も戦況をひっくり返しうる強力な効果を持つ。

ダンジョン

  • 前作で多くのプレイヤーから批判されたフロワロは演出・設定のみの存在となり、フロワロシード*1は低確率でエンカウントするレアエネミー的な存在になった。
    • ダンジョンでは通常はランダムエンカウントだが、フロアに徘徊する中ボス「ドラゴン」のみシンボルエンカウントという前作の形式を引き継いでいる。
    • ダンジョンには逃げ遅れた一般人が配置されており、救出して都庁の住民に加えることが可能。一定数を救出すると、都庁でアイテムを獲得できる。

ドラゴン

  • 前作から引き続き登場する、このゲームの特徴的な存在。
    • 前述のとおりドラゴンのみシンボルエンカウントの形式をとっており、他の敵と違い回避することが可能。『世界樹の迷宮』における『FOE』と似たようなシステムになっている。
    • どのドラゴンも基本的に強敵であり、全編にわたってプレイヤーを苦しめる。
    • 例に挙げたFOE同様、戦闘中に近くにいるとドラゴンは戦いに割り込んで乱入してくる。乱入はドラゴン戦でも起こり、場所によってはドラゴン数体を相手にせねばならないことも…。
      • 全てのドラゴンが1ターンに2回行動でき、破壊力・防御力も絶大。そのため現在のパーティのレベルに応じて「無視するか、戦いを挑むか」の判断が求められる。
      • しかし、シンボルエンカウント形式なので、後ろを取ればプレイヤーの意思で奇襲を仕掛けられる。

初音ミク2020

  • あるクエストで初音ミクを都庁の住民に加えることができ、ミクを救った報酬として劇中の音楽を「DIVAモード」に変更することができる。
    • DIVAモードでは、劇中の楽曲すべてがミクの歌うアレンジバージョンに変化する。一部の曲にはボーカルがつくことも。

評価点

親切さ

  • 前作では徹底したレトロゲーライクな不親切さが一部のプレイヤーの不満を生んだが、今作はそれを意識してか親切設計が目立つ。
    • 序盤に配されたチュートリアルステージ(チャプター0)を始め、触れるだけで体力の回復するセーブポイント、フロワロの廃止、画面上に表示されるランダムエンカウントの危険を示すレーダー、確認可能なクエストの進行状況・ヒントなど、UIがかなり改善されており制作側の心配りが嬉しい。
    • パーティスキルも好評で、いちいちメニューを開かずにスキルメニューを開くだけでエンカウントを防止したり、体力を回復したりすることができる。
      • 特に好評だったのが、強制的に敵とその場でエンカウントできる「キラーズアトラクト」。これをダンジョンで連発するだけで敵と何度でも、エンカウントのインターバルを待たずに戦うことができ、後述するオートスキルと相まってレベル上げの負担がかなり軽減された。

練られた職業のバランス

  • 前作から引き継がれる、職業観の見事なバランスは健在。どの職にもその職にしかない特徴があり、パーティ編成の自由度は高い。
    • 前作のように、フロワロを避けられる職をわざわざ選ぶ必要もなくなった。

戦闘

  • 戦闘も前作からのUI改善と、各職のオートスキルの登場でより爽快感が増している。
    • オートスキルは一定確率で戦闘中に発動するスキルなのだが、サムライの「修羅の貫付け」やデストロイヤーの「先制デストロイ」など先手を打てるオートスキルが非常に便利。発動すると開幕から戦いは有利に進められ、レベルによっては雑魚は即死することもある。このために経験値稼ぎが非常に楽になった。
      • 戦闘に突入する前に雑魚敵がまとめて撃破される様はスカッとする。
  • 前作に引き続き登場する、特定の条件下でプレイヤーだけの追加ターンが行える各職のリアクトスキルも好評。職業によっては「ずっと俺のターン!」を現実のものにすることも可能。
    • …さすがにリアクト回数にも限度があるので本当に「ずっと」とは行かないが。
    • 他、相手の弱点属性を突くと「GOOD!」と表示され、弱点を覚えやすい。
  • ドラゴンの存在があるため戦いには適度な緊張感がある。前作から引き続きドラゴンの乱入システムも健在なので、特に装備の整わない序盤においては前作同様、ドラゴンの存在は大きな恐怖となる。
    • …装備が整ってくると経験値・資金稼ぎの狩りの対象となってしまうのも前作や「世界樹」と同様。それでも強力な一撃はこちらをヒヤヒヤさせてくれる。
  • ボリュームにも不足はなく、クリア後は雑魚敵からボスまでドラゴン尽くしの裏ダンジョン「幻影首都」が登場。プレイヤーにドラゴンの恐怖を再度刻んでくれる。

声優

  • そして何と言っても本作を語る上で欠かせないのが、豪華絢爛な声優のラインナップである
    • ボイスを含めてキャラメイクできる作品の中でもボイス収録数はトップクラス。その範囲の広さは、声優に詳しくない人でも「この声は絶対〇〇に出てたキャラの人だろ」と気づくレベル
    • 同じ作品で共演した声優も多く、その気になれば「ガンダムパーティ」「テイルズパーティ」「ギアスパーティ」「とあるパーティ」「けいおんパーティ」などを作ることも可能。そのキャラになりきって遊ぶのも一興か。
      • この手の作品のお約束として声優ネタもきっちり完備。随所に隠された声ネタを探すのも面白い。
+ 豪華声優陣一覧。至高のラインナップをとくと見よ!
  • 男性
    声優名 代表的なキャラクター・出演作品
    阿部敦 上条当麻(とある魔術の禁書目録)
    真城最高(バクマン。)
    石田彰 アスラン・ザラ(機動戦士ガンダムSEED)
    渚カヲル(新世紀エヴァンゲリオン)
    江川央生 牧紳一(SLAM DUNK)
    ザ・ペイン(メタルギアソリッド3)
    岡本信彦 一方通行(とある魔術の禁書目録)
    奥村燐(青の祓魔師)
    小野大輔 古泉一樹(涼宮ハルヒの憂鬱)
    セバスチャン・ミカエリス(黒執事)
    神谷浩史 夏目貴志(夏目友人帳シリーズ)
    ティエリア・アーデ(機動戦士ガンダム00)
    黒田崇矢 桐生一馬(龍が如くシリーズ)
    サイキ・クライド(VIPER'S CREED)
    櫻井孝宏 枢木スザク(コードギアスシリーズ)
    クラウド・ストライフ(ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン*2他)
    下野紘 桂木桂馬(神のみぞ知るセカイ)
    神名綾人(ラーゼフォン)
    杉田智和 キョン(涼宮ハルヒの憂鬱)
    坂田銀時(銀魂)
    竹内良太 ルシフェル(エルシャダイ)
    サヴァージ・オプレス(スターウォーズ:クローンウォーズ)
    中井和哉 ロロノア・ゾロ(ONEPEACE)
    伊達政宗(戦国BASARA)
    中村悠一 早乙女アルト(マクロスF)
    グラハム・エーカー(機動戦士ガンダム00)
    福山潤 小鳥遊宗太(WORKING!!)
    ルルーシュ・ランペルージ(コードギアスシリーズ)
    三木眞一郎 アサシン(Fate/stay night)
    コジロウ(ポケットモンスターシリーズ)
  • 女性
    加藤英美里 柊かがみ(らき☆すた)
    キュゥべえ(魔法少女まどか☆マギカ)
    桑島法子 雪村千鶴(薄桜鬼)
    ミスマル・ユリカ(機動戦艦ナデシコ)
    佐藤利奈 御坂美琴(とある魔術の禁書目録/とある科学の超電磁砲)
    南春香(みなみけシリーズ)
    沢城みゆき ミント・ブラマンシェ(ギャラクシーエンジェル)
    ペリーヌ・クロステルマン(ストライクウィッチーズ)
    竹達彩奈 高坂桐乃(俺の妹がこんなに可愛いわけがない)
    中野梓(けいおん!)
    田中理恵 ラクス・クライン(機動戦士ガンダムSEED)
    水銀燈(ローゼンメイデン)
    田村ゆかり 高町なのは(魔法少女リリカルなのはシリーズ)
    古手梨花(ひぐらしのなく頃に)
    茅原実里 長門有希(涼宮ハルヒの憂鬱)
    南千秋(みなみけシリーズ)
    豊口めぐみ ヒカリ(ポケットモンスター ダイヤモンド&パール)
    レヴィ(BLACK LAGOON)
    豊崎愛生 平沢唯(けいおん!)
    因果(UN-GO)
    日笠陽子 秋山澪(けいおん!)
    篠ノ之箒(IS〈インフィニット・ストラトス〉)
    堀江由衣 シエスタ(ゼロの使い魔)
    ミルヒオーレ・F・ビスコッティ(DOG DAYS)
    水樹奈々 フェイト・テスタロッサ(魔法少女リリカルなのはシリーズ)
    花咲つぼみ(ハートキャッチプリキュア!)
    悠木碧 鹿目まどか(魔法少女まどか☆マギカ)
    アイリス(ポケットモンスター ベストウィッシュ)
    ゆかな 雪城ほのか(ふたりはプリキュア)
    C.C(コードギアスシリーズ)
  • 他、前作とのつながりを示すシナリオや楽曲も総じて好評である。

不満・賛否両論点

自由度・ボリュームの低下

  • 前作は広大な世界を自分の好きな順番で攻略することができる『ロマサガ』等に近いシステムで、隠しアイテムやクエストなども豊富で自由度の高い作りになっていた。
    • それに反して今作はチャプタークリア式のRPGとなり、隠しアイテムやイベント・クエストの総数も減少してしまっている。クリア後の楽しみも「幻影首都」だけであり、広大なフィールドを冒険しクエスト・イベントをクリアしていく楽しみのあった前作と比べるとボリュームで負けていることは否めない。
    • しかし、チャプタークリア式になったことが評価点の「親切さ」にある程度直結している部分もあるので、一概に悪い部分とは言い切れないのが難しい所である。

シナリオ

  • シナリオは超展開こそ少なくなったものの前作と同じく月並みで、佳作の域を出ていない。
    • 一応前作とのつながりを示す展開はファンには好評だった。

三輪士郎のキャラデザイン

  • 前作はモタ氏の手がける温かみのあるコミカルなキャラデザインが特徴だったが、今作はそこから180度方向性の変わった、三輪士郎氏のスタイリッシュでリアル等身なキャラデザインになっている。これには前作のデザインに馴染んでいた層から一部反発の声が上がった。
  • 三輪氏自体もファンこそ多いがクセのある絵師であり、「なんかひょろ長い」「エロ路線意識しすぎ」「厨臭い」などと前作ファンでない人からも三輪デザインに反発する声があった。
    • また前作と比べてキャラの容姿が全職共通となったぶん、選べる姿のパターン自体は減っている。もう少し増やして欲しかったという声は多い。

戦闘

  • 戦闘アニメが3D化したことでややテンポが悪くなっている。また各種スキルの演出はカットできず、特に奥義の発動時はイライラすることも。
    • 魅力ある声優のボイスも各スキルに合わせて1パターンで固定されているため、さすがに何回も聴いていると飽きる。UMDの容量を考えるとある程度の妥協は仕方ないことではあるのだが…。
  • 前衛・後衛の概念消滅やパーティ数が減ったことで、メンバーが死亡して欠けた時の立て直しが難しくなっている。
    • 特に後半になるほどドラゴンの攻撃力が急激に上昇していくため、他のRPGでもありがちなことだが「仲間が死んだ!>蘇生アイテムで回復>蘇生した仲間or別の仲間が死んだ!>蘇生アイテムで回復>また別の仲間が~」という悪循環に陥ってそのままズルズルと敗北してしまうことも…。

キャラメイク

  • 前作は「世界樹」と同じでレベルアップで手に入った限りあるスキルポイントをプレイヤーの好きな様に分配してキャラのスキルを強化していくシステム上、プレイヤーの戦略次第で同じ職でも修得スキルの内容が変わり、各プレイヤーの個性を出すことができた。
    • それに対し今作ではスキルポイントはほとんど経験値と同じ扱いなため、最終的には全スキルを取得した最強キャラに行き着いてしまう。
  • また、転身のパラメータボーナスの蓄積を利用した「マラソン」も賛否両論。
    • 「マラソン」は要約すれば「奥義を使い、経験値を多く持つボスを倒して一気にレベルアップする>Lvが一定のところになったところで転身する」という流れを繰り返すもので、これを繰り返すと時間こそかかるが全パラメータがカンストした最強キャラを作ることができてしまう。
    • 「裏ダンジョンに対抗するための最後の救済措置」として前向きに見る人も多いが、「ずるをしているようでいい気はしない」という否定的なプレイヤーも存在するため、これも一概に不満点とは言えないのだが。

都庁改修

  • 各キャラクターの修得スキルやショップの品揃えが、ストーリー進行で解禁される都庁改修に左右される点については不満が多い。
    • 都庁改修が提言され実際に改修が可能になるまでは、いくらレベルを上げSPを稼いでも無駄になってしまう。このことを知らずに他の技にSPをつぎ込んでしまい、後々都庁改修がスキル修得に絡むことを知って涙を飲んだプレイヤーも少なくない。

総評

近年のイメージエポックの悪評や、「声ゲーに良ゲーなし」という前評判から不安視されていたものの、蓋を開けてみれば小粒だが堅実にまとまっていた良作。
ド派手なアピールポイントや新システムこそ無いものの、堅実にまとまっておりバグも少ないため安定して遊ぶことができる。RPG好きならやって損はない一本。