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リトルプリンセス マール王国の人形姫2 - (2013/06/20 (木) 13:02:37) の編集履歴(バックアップ)


リトルプリンセス マール王国の人形姫2

【りとるぷりんせすまーるおうこくのにんぎょうひめつー】

ジャンル ミュージカルRPG

対応機種 プレイステーション
メディア CD-ROM 1枚
発売・開発元 日本一ソフトウェア
発売日 1999年11月25日
定価 6,090円(税込)
分類 良作
マール王国シリーズリンク

ストーリー

むかーし、むかし
マール王国の城下町のはずれに、オレンジ村という小さな村がありました。
そこには人形と仲良くなれる不思議な力を持った女の子が暮らしていました。
女の子の名前は、コルネット。
コルネットの夢は素敵な王子さまと出会い、恋をすることでした。
ある日、コルネットはマール王国の王子さまに命を救われ、恋に落ちてしまいます。
しかし、その王子さまはコルネットを助けた事が原因で悪い魔女マージョリーに石に変えられてさらわれてしまいました。
コルネットは王子さまを救うため、旅に出ました。
楽しいこと、うれしいこと、つらいこと、そして悲しいこと、いろいろなことを経験しました。
そして、ついに悪い魔女マージョリーを倒して無事に王子さまとの恋を実らせたのでした。
めでたく結ばれた二人の間には、かわいい女の子が誕生しました。
それから12年後……
(公式サイトより抜粋)

概要

日本一ソフトウェアが贈る、キャラクターが歌って踊る「ミュージカルシーン」や絵本の様な世界観が特徴のRPG『マール王国の人形姫シリーズ』の2作目。
前作の主人公「コルネット」の娘である、「クルセイル・シェリー・マール・Q(以下クルル)」が主人公である。
ちなみに、主人公のクルルは前作の主人公の相棒である人形の「クルル」と名前が似ているが、声優が同じである事以外特に関連性は無い。

評価点

  • ストーリー
    • 本作のストーリーは、主人公のクルルが幼馴染の「クレア」と共に素敵な王子様を探すために旅に出る物語である。
    • この手のRPG作品にしては珍しく、主人公のクルルがチェロに恋をするまでの描写が丁寧に描かれているため、本作のストーリーのメインである恋愛部分はシリーズでも特に評価が高い。
    • マール王国の人形姫シリーズは、そのメルヘン的な見ためとは裏腹に鬱展開が多いのだが、本作には鬱展開があまり無く、シリーズで最も万人受けしやすいストーリーであるとも言える。
    • コルネットの母親である「シェリー」の正体など、前作で未回収だった伏線も本作で回収されている。
    • ほとんど女性キャラクターにしか見せ場が無かった前作と比べ、本作では男性キャラクターにも見せ場は多い。
  • 戦闘システムの改善
    • 前作でのシミュレーション要素は削除され、本作の戦闘は一般的なコマンド入力型の戦闘になっている。また、仲間が別々の対象に通常攻撃をした場合、同時に攻撃が処理されるのでテンポはかなり良くなっている。
    • 前作では、戦闘に参加するメインキャラクターはコルネットのみで、他のメンバーは仲間にした人形やモンスターが受け持っていたが、今作ではクレアやチェロを始めとしたストーリー上のメインキャラクターがパーティメンバーとして戦闘に参加するので、前作よりもキャラクターに愛着がわき易い。
      • その一方で、人形やモンスターは、キャラクターに3体まで装備させる事でき、装備者の能力値を上げると共に戦闘中に呼び出す事が出来る召喚魔法の様な存在となったので、前作と比べて影が薄くなってしまった。
    • いわゆるMPは廃止され、本作では魔法を使用するには、お金を消費する。また、魔法とは別に各キャラクター固有の特殊技があり、それを使用するにはHPを消費する。
  • 前作よりもドット絵がより美麗になっており、また、キャラクターの動きも格段に増えている。
    • 街の人の動きも多彩であり、歌を歌う人や楽器を弾く人、カクテルを作る人、絵を描く人、掃除をする人などドット絵のパターンが非常に多い。
  • ミュージカルシーンもドット絵の進化により、大幅にパワーアップしており、また歌詞が表示されるようになった。
  • ミュージカルシーン以外にも、重要なイベントや戦闘などにもボイスが付くようになった。
  • ヴォーカル付きの曲が非常に多く、ミュージカルを合わせれば全部で20曲近い。
  • 作中のミュージカルをいつでも見直す事のできる、おまけモードが追加されている。

問題点

  • 前作に引き続きダンジョンのマップの使い回しが多く迷いやすい。
    • ただし、本作のダンジョンは横移動が中心となっているため、前作よりは迷い難い。
  • 当時のRPGにはよくある事だが、期間限定の要素が多く、コレクター泣かせの仕様になっている。
  • 人形が使えるクルル、クレア、チェロと人形が使えないランディ、ソニアの性能差が大きい。
    • ランディとソニアは人形が使えない分、素の能力値が高いのだが、それでも戦力差を埋めているとは言えず、終盤になる程人形が使えるキャラと人形が使えないキャラの性能差が開き易い。
  • デューク、チバ、アルバトロスの三体の人形を装備する事により使える特殊技「剣の誓い」が覚えるタイミングの割りに非常に強く、ラストダンジョン以外の雑魚をほぼ一撃で全滅させる事が出来る。消費HPは多いものの、戦闘後なら消費するお金の少ない下級回復魔法を連発する事により、ただ同然で全回復させる事が出来る。
  • 本作の悪役である「アクージョ一家」が前作の悪役である「マージョリー一家」と比べてキャラクターの個性が弱い。
  • 前作ではコルネットとフェルディナンドの年齢差は1歳差であったが、何故か今作では3歳差になっている。

総評

優しいシナリオや丁寧な恋愛描写、快適になったシステムなどが評価され、シリーズで本作が一番好きというファンも多い作品である。
その一方で、鬱要素があまり無いため、前作や次回作の様な重いシナリオを期待すると物足りないかもしれない。

その後

翌年に次回作の設定資料集などのおまけディスクが付属した廉価版『リトルプリンセス+1 マール王国に人形姫2』が発売されている。
難易度選択モードの追加とエンディングの演出が強化された事以外にゲーム内容の違いは無いが、セーブデータの互換性が無いため要注意である。