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ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド3D - (2012/09/02 (日) 02:59:23) の編集履歴(バックアップ)


ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド3D

【どらごんくえすともんすたーず てりーのわんだーらんどすりーでぃー】

ジャンル RPG
対応機種 ニンテンドー3DS
発売・開発元 スクウェア・エニックス
発売日 2012年5月31日
定価 5,490円
プレイ人数 1~8人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
ドラゴンクエストシリーズリンク

概要

1998年に発売された、ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランドのリメイク。基本的な所はオリジナルに忠実だが、ハードの進化に伴いグラフィックが3D化。育成・戦闘システムはDSで発売されたジョーカーシリーズの物を使用している。

原作からの変更点

  • グラフィックの3D化
    • タイトルに3Dとある通り、グラフィックは3Dに。ハード性能の向上により、DSのジョーカーシリーズよりも遥かに綺麗になった。
  • スカウト制の導入
    • モンスターを仲間にする方法が、原作の肉を与えて倒す方式からジョーカーシリーズのスカウト制に変更された。
    • 肉も健在で、使用することでモンスターが満腹になるまでスカウト率を底上げすることができる。肉を使用したターンはモンスターが怒り状態にならない。
  • 育成、戦闘システム
    • ジョーカーシリーズの物に変更。意外なモンスターが3枠モンスターになっていたりなんてことも。
  • 戦闘枠数の増加
    • 戦闘に参加できるモンスターの枠数が従来の3から4に増加。
  • 魔王の扉の削除及び新規イベント追加
    • 原作にあった魔王の扉の大半が削除された。
    • その代わり、ED後に新規イベント、ストーリーが追加されている。
  • EDの一部変更

その他変更点

  • 「強者のよゆう」「ウトウト」などのマイナス特性は、デフォルトで習得するモンスターがいなくなった。その代り、スキルによって後天的に付くようになった。
    • 強力な技・特性の習得前にはほぼ確実にマイナス特性が付く。習得を諦めるか、リスクを背負ってでも強力な技や特性を得るか悩まされる。

新要素

  • 究極配合
    • 今作で追加された新たな配合方式。同じモンスター同士を配合した際、+値が100を超えるようにする事で、更なる強化が見込める。
    • 究極配合で生み出したモンスターはボーナスとして成長限界値が20%程度上昇する他、5つあるボーナス特性のうち1つを選んで習得させることが可能。
  • あくまの書
    • 配合時子供に受け継がれなかったスキルの中に、スキルポイントを20以上振り分けたものが3つ以上存在すると、配合で本来生まれるモンスターに加え、あくまの書というモンスターを誕生させられる。生まれてくるあくまの書には、上記の受け継がれなかったスキルを受け継がせることが可能。
    • これを利用し、レアなモンスターを残しつつ固有スキルを量産、4体配合でしか作れないモンスターを2匹生み出す等、様々なメリットがある。
  • 連携
    • 味方のモンスターが連続して行動できる際、一定確率で発動。攻撃が繋がるごとに威力が増加していく。
  • 相殺
    • 敵と味方が同じターンに同一の技を使うと発動。攻撃が相殺されて、発動した技が無効になる。このため、特技を使うタイミングが重要になった。
    • ちなみにモンスターのサイズは関係なく、3枠モンスターの攻撃を1枠モンスターの攻撃で相殺することもできる。
  • AIが使用する技の設定
    • 習得した技をAIに使用させるかどうかを切り替えることができるようになった(特性の場合は不可)。これにより、不要な技が暴発する危険性が減少。設定は通信対戦時にも適用される。

評価点

  • 育成効率の大幅な上昇
    • 究極配合などを考慮したのか、金策や強力なモンスターの入手が過去作と比べてだいぶ楽になり、育成のハードルが下がった。
    • 前述のあくまの書、一度入手したモンスターが出現しスカウトも可能な「めぐりあいの扉」等がその一例。
      • あくまの書の存在は、これまでのシリーズでは生成が難しかった強力な複合スキル(能力アップSP等)の生成にも役立つ。
    • 一見バランス崩壊に見えなくもないが、モンスターズは育成や対戦がメインであることを考えると一概に問題点とは言えない。また、めぐりあいの扉は使用条件が厳しい上に大金が必要となる。むしろ今までが大変すぎたと言うべきだろう。
  • 原作を忠実に再現した懐かしさ満点のイベント
    • グラフィックが3Dになったことを除けば、各種扉のイベントやピエロの「それ いいすぎ」など、ほぼ忠実に再現されている。元ネタを知っていたり、原作をリアルタイムで遊んでいたプレイヤーには感慨深いものがある。扉の最下層手前で流れるナンバリングタイトルの名曲も勿論健在。
    • 原作に登場した懐かしのモンスターも復活している。更に、ジョーカー2プロフェッショナルに出たモンスターもほぼ全部が続投。それらに新モンスターも加えると、登場モンスターは総勢600種類以上とかなりのボリューム。
      • 今作では低ランクモンスターでも能力の上限が比較的高めに設定されており、対戦で活躍させやすくなっている。
  • 便利なプレイヤースキルの追加
    • ジョーカーシリーズ同様ルーラがプレイヤースキルになったことで、マップの移動が原作と比べて大幅に楽になった。ステルスなど、その他のお役立ちスキルも健在。
  • グラフィックの向上
    • DSのジョーカーシリーズではお世辞にも綺麗とは言えなかったグラフィックが大幅に向上。

問題点・賛否両論点

  • 前作(ジョーカー2プロフェッショナル)以上の通信環境依存度上昇
    • 配信限定のモンスターが非常に多く、これら全て揃えたいならマックでDS、3DSステーション、一般回線等複数の通信環境が求められ、都会にしかない特定店舗限定の配信モンスターも存在していることから、特に地方在住者からは都会優遇と非難されている。
  • 魔王の扉の削除
    • 歴代の魔王と戦えることもあり、残して欲しかったという声は多い。また、原作発売後に出たナンバリングタイトル(7,8,9)の扉も存在しない。
      • その割には、当時未発売だった10のモンスターのうち何匹かが宣伝も兼ねて登場している。
  • 厳選不可能なモンスターの卵
    • モンスター爺さんに預けた時点でセーブされる(中身が固定になってしまう)ため、狙いのモンスターが来るまでリセットという手法が使えない。
    • 特に問題視されるのは、配合ツリーの頂点を目指す場合、卵からしか入手できないモンスターが数匹必要になることである。極めつけに、それらのモンスターが生まれてくる確率は低い。
  • すれ違い通信の仕様
    • 前作同様、Aランク以下しかスカウトできない。Aランク以下の入手しづらいモンスターの配布は好意的にみられている一方で、Sランク以上のモンスター及びパーティランクがプロフェッショナルの俗に言うガチパの配信は前作同様嫌われている。
    • 前作までの場合は対戦後に自動的にセーブされてたが、今作はメニューから閉じないとセーブされないため、うっかり何も考えずに他のソフトを起動してすれ違いが無効になってしまう可能性があるのでセーブの確認には注意。
  • 登場時期に見合わない強さの他国マスター
    • ゲームの中盤あたりからは扉の中で他国マスターが出現することがあるのだが、普通に進めていた場合、その時点では到底勝ち目がないようなモンスターを繰り出してくる。そうとは知らずに突っ込んで全滅させられたプレイヤーは少なくない。
    • その代り、確率の壁を乗り越えてスカウトに成功すればこちらの戦力を一気に増強できる。これは評価点でも述べた育成効率の上昇にも繋がっている。
      • 当然ヌルゲー化しかねない(モンスターにもよるが、表ラスボス程度ならあっさり倒せてしまうことも)ので、ストーリーの攻略に適度な難易度や緊張感を求めるならばご利用は計画的に。
  • クリア後はジョーカー2やプロフェッショナルからモンスターを引き継ぐことができるのだが、情報が公開されるのが発売日間近で非常に遅かったため、この情報が公開される前に前作を売ってしまったプレイヤーも少なくなかったようだ。おまけに前作から引き継がないと入手しにくいモンスターも存在している。

総評

原作の懐かしさをそのままに、グラフィックとシステムを一新して帰ってきたモンスターズの元祖。ジョーカーシリーズを楽しめた人には勿論、暫くドラクエに触れていないが原作をリアルタイムで楽しんだ、というプレイヤーにも嬉しい一品。但し、当時とシステムが変わっているので、そこを受けれられるかが楽しめるかどうかの分かれ目になるだろう。