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メイドインワリオ - (2013/02/12 (火) 21:23:11) の編集履歴(バックアップ)
メイドインワリオ
【めいどいんわりお】
ジャンル
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ミニゲーム集(公式名称:瞬間アクション)
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対応機種
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ゲームボーイアドバンス
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発売・開発元
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任天堂
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発売日
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2003年3月21日
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定価
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4,500円
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配信
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3DSアンバサダープログラム
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ワリオシリーズ
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概要
5秒または10秒で終わる「プチゲーム」がたくさんつまったミニゲーム集。ただのミニゲーム集で終わらせたくなかったのか、ゲーム内容の大半がシュールなネタやおバカなネタで占められている。
本作の特徴
規定数以上のプチゲームをクリアし、最後のボスゲームをクリアするとステージクリアとなる。ライフは4で全て失うとゲームオーバー。各ステージではそのジャンルにちなんだプチゲームが登場する。クリア数が増えるとゲームスピードが上がり、条件も厳しくなる。また、一度クリアするとボスゲームをクリアするたびにレベルの上がった2週目、3週目が始まる。
ワリカセ
ワリオが登場する最初のステージで、ジャンルは「テハジメ」。クリアするとジミーのステージがあらわれる。
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すべてのミニゲームにワリオが登場する。
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「車輪のついたサメやウインナーやジャガイモをジャンプしてよける」とすでにシュールさ全開の「ぼうそうじどうしゃ」。レベルが上がると車が手前で一瞬止まったり、ワリオを飛び越えたりとフェイントをかけてくる。また、レベル2以上ではたまに「よけろ?」と出てくることがあり、何もしなくてもクリア出来てしまうこともある。
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1度ステージをクリアした後、3回目のボスゲーム後のテレビに
あの人
が?
ジミー
ジャンルは「スポーツ」。クリアするとドリブル・モナ・ナインボルトのステージがあらわれる。
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サッカーがどうみてもサッカー盤だったり、ボクシングがどうみてもテレビゲームだったりするが気にしてはいけない。もちろん、ちゃんとしたスポーツもやっている。
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ボスはFC「パンチアウト」を再現した物。レベル2以上になると一撃死の攻撃を放つようになる。
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ジミーはリミックスステージにも登場。後のシリーズでは家族も登場し、リミックスの常連になっている。
モナ
ジャンルは「ヘンナノ」。CMでも放送された「はなのあな」(鼻の穴に指を突っ込む)など、本作のノリが最もよくあらわれたジャンル。
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勝手にめくれる本にしおりを正確にを入れる「ページ」は、レベルが上がるとどんどん速くなっていき、最終的にはページ数が見えなくなる。
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ボスはちょっと地味な「釘打ち」。
ナインボルト
ジャンルは「ニンテンドー」。マリオ、ゼルダをはじめ、「F-ZERO」「メトロイド」「アーバンチャンピオン」などの懐かしのタイトルから「ウルトラハンド(マジックハンド)」「チリトリー」「ロボット」といったなつかしのおもちゃ、そしてまさかのバーチャルボーイ。
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ダックハント、ホーガンズアレイ、ワイルドガンマン等なぜか光線銃系のゲームがやけに多い。
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ステージはRPG風になっており、メッセージも「ゲームがあらわれた!」「すばやさがあがった!」などゲーム風。ゲームオーバーになると「しんでしまうとはなにごとだ!」と怒られる。
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ボスは「ウルトラマシン(ピッチングマシン)」。
ドリブル
ジャンルは「SF」だが、その割には忍者や侍も出てくる。このステージでは何故か「こえのただようなみま」というボーカル曲が流れる。
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このジャンルは「何かをよける」タイプのゲームが多い。
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ボスステージはSFらしくシューティングゲームになる。
リミックスNo.1
上記のステージをすべてクリアすると、金髪のジミーが担当するリミックスステージが出現。前半4つのステージに登場したプチゲームを攻略していく。クリアすると後半の3つのステージが現れる。
カット
ジャンルは「イキモノ」。このステージでも演歌調のボーカル曲「はるなつあきふゆ」が流れる。
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このあたりから1人称が何なのかわからないゲームが増えてくる。
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「イキモノ」というジャンルなのにロケットが出てくるゲームがある。
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ボスは次々と雲に飛び移ってお風呂を目指す「カエルジャンプ」。
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ゲームオーバー後にもう1回やろうとすると「コリナイヤツメ」と怒られる。
Dr.クライゴア
ジャンルは「リアル」。実写的な絵のゲームばかりで構成されているが、解像度の低さが幸い(?)して、いい感じのシュールさを出している。特徴的すぎる画面に笑って操作困難になる可能性大。
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ボスは地球に落ちてくる隕石をロボットのレーザーで破壊する「ちきゅうをまもれ!」。
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このステージのBGMはCMなどにも使用され、本作を代表する曲となっている。
オービュロン
ジャンルは「IQ」。基本はあみだくじや歯車、コマンド入力などの頭脳系で制限時間が他のステージの2倍もあるのだが、なんといってもボス「ダンジョン・クエスチョン」が面白い。
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RPG風の画面で対戦するのだが、その方法というのが「こうげき」と「こつげき」、「ずつき」と「づつき」、「まほう」と「ほまう」、「しゃがむ」と「しゃかむ」など紛らわしい選択肢から選ぶというもの。最後は勝手に動くカーソルを正しく止めなければならない。
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HPの概念はあるのだが、攻撃を喰らうと333だろうが999だろうが一撃で死ぬ。その時の表現も爆笑モノである(「それはそれはひどいダメージを受けた!」等々)。
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MPもある。しかし、まほうコマンドを成功させると今あるMPを全部使ってしまう。…マダンテ?
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ボスの名前もシュールさ全快。「ハラヘッタ(腹減った)」「オカワリジュー(おかわり自由)」「タベホーダイ(食べ放題)」…そんなにお腹が空いてるんですか。
リミックスNo.2
上記のステージをすべてクリアすると、赤髪のジミーによる後半3つのリミックスステージが出現。クリアするとラストステージが出現する。
ワリオ
ラストステージのジャンルは「ナンデモアリ」。
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やっぱり全てのゲームにワリオが登場。中には彼が目の敵にしているマリオも出てくる。
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「ずかん」のラスボスの操作説明に出てくる「そうさ? たまにはじぶんでかんがえろ!」はプレイヤーの間では有名(実際に変わっていく仕様だからか)。
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そして後のシリーズでもお馴染みとなる、ワリオが報われないエンディングで締められる。
ちなみにドリブル・カット・ワリオのステージではワリカセのゲームが交じることもある。また、これらは他のステージに比べてノルマが多めに設定されている。図鑑を集めやすいようにするための配慮だろうか。
豊富なやりこみ要素
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一度遊んだプチゲームは図鑑に登録され、そのゲームのみを4回失敗するまで遊べる。クリアするたびにどんどんスピードが上がり、最終的にはクリア不可能になるほどの高速になるが、理不尽すぎてかえって笑えてくる。また、図鑑には「合格点」が設定されていて、この回数までクリアできればそのゲームに花が付く。全部付けると…?
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速さに関しても、ただ速くなるだけではなく、一部のゲームではなんと速さ故に慣性がつくことすらある。また、速くなっても挙動は一切変わらないゲームもあり、ただ速くなっているだけではないことが伺える。ただ、ごく一部ではあるが、速くなるほどクリアが簡単になるゲームもある。
ゲームを進めるとしゃがみとジャンプで障害物を飛び越える「スケボー」、位置やスピードが変化する縄跳びをひたすら飛び続ける「なわとび」、少しクセのある操作で障害物を避け続ける「かみヒコーキ」、ナナメに伸びる舌で降ってくるマメをキャッチする「PYORO」といったサブゲームが出現する。
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さらにやりこんでいくと『シェリフ』、『マリオペイント』のミニゲームの「ハエたたき」、『ドクターマリオ』をワリオにアレンジした「ドクターワリオ」を遊ぶことができる。
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「シェリフ」はOPデモが少々変わっただけで他は1+2といった感じ。周回を重ねるたびに増えるグラフィック変化もしっかり再現されている。
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「ハエたたき」ではさすがにマウスではなく十字ボタンで操作するが、敵の出現パターンなど再現度は高め。
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「ドクターワリオ」は1人プレイ専用。ウィルスの配置が異なり、数も少ない(3~68)が、十分に遊びごたえはある。しかも特定レベルクリア時のムービーまで再現されている。
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GBA本体のL・Rボタンを2人で分けて使用するワンキーゲーム(ボタン1個で遊べるゲーム)の2人対戦ゲームも4本出現する。
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特定の条件を満たすと、ボスのみをプレイするモード、1回の失敗でゲームオーバーになるシビアなモード、超高速のモードも出現する。
問題点
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飽きやすい。
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コンセプト自体が「多量なプチゲームの反復」であるため、RPG等の大作思考な人がプレイするには中々厳しいものがある(もちろん人それぞれだが)。
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ミスまでにどれだけスコアを稼ぐかという一昔前のゲームに近い。ここら辺も人を選ぶか。
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ミニゲーム収集がやや運任せ
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基本的に出題されるミニゲームはランダムなため、空いた図鑑を埋める為に何度も同じステージをプレイすることになることも。
総評
狙って作られたバカゲーの数少ない成功例。ネタのオンパレードぶりからバカゲーとしての評価が高いが、どのゲームも飽きることなく楽しむことができ、ミニゲーム集としても良作である。また、ナインボルトのステージやワリオが登場する『ドクターマリオ』や『シェリフ』など懐かしの任天堂作品が詰め込まれているのもファンには嬉しい。
その後
予想以上の大ヒットを記録した本作は後にシリーズ化されている。
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あつまれ!メイドインワリオ(2003年、GC)
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本作をGCに移植したもの。タイトルのとおりパーティーゲームをウリにしているが、ちょっと微妙?「説明書が本編」ともよく言われる。
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多人数で笑ってプレイするには向いている作品。公式でも多人数プレイを推奨している。すべてのプチゲームが移植されており、開始時の速度が選べるようになっているという評価点もある。
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まわるメイドインワリオ(2004年、GBA)
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回転センサーを搭載。目玉のガチャコロンが豊富で、やりこみ要素はさらに充実している。
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本作を最高傑作に挙げる人も多いが、ゲームの仕様上、遊べる場所は限られる。また、GCのゲームボーイプレイヤーでも遊ぶことができるが、その場合はGCごと回転させなければならない。
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正義の味方?の「ワリオマン」やナインボルトの親友となる「エイティーンボルト」が初登場。この作品からワリオに限らずひどい目にあうキャラクターが増えていく。
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なお、本作のみスコアの計算式が遊んだ回数ではなくプチゲームをクリアした回数になっている。
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さわるメイドインワリオ(2004年、DS)
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DSのローンチタイトル。なんと「まわる」から2ヶ月を経たずに発売されている。タッチスクリーンやマイクを使ったプチゲームが中心で、DSでできることの集大成した内容になっている。
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ローンチ故にその数は181+1種類とやや物足りなく、やりこみ要素も激減してしまったが、ゲームとは無縁の、ただ触るだけのオモチャも多数入っており、ゲームの合間にもつい触ってみたくなってしまう。
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お馴染みの人気キャラクター「アシュリー」が初登場。Dr.クライゴアは赤くなって完璧なボディーになった。ただし、ドリブル&スピッツ、オービュロンがサブキャラに格下げされている。
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おどるメイドインワリオ(2006年、Wii)
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Wiiのローンチタイトル。Wiiリモコンを駆使して様々なプチゲームをクリアしていくが、ややお手軽感は失われてしまった。
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本作ではWiiリモコンを「作法棒」と称して、さまざまな「お作法」(ポーズ)をさせてプチゲームをする。お作法には「聖徳太子」「下段の構え」「滝登り」「小坊主」など1つに1つに凝った名前がつけられており、初めて遊ぶときは片言のナレーションによる丁寧な解説がつけられる。
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本作からワリオシリーズ…いや、マリオシリーズを含めても初のイケメン青年が登場する。そしてクライゴアが若返ってマッチョに。
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うつすメイドインワリオ(2008年、DSiウェア)
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DSiで搭載されたカメラ機能を使う。ボリュームはほとんどないが、最後にある仕掛けが…。
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本作からワリオの格好が変更されている。
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本作のみ何故かモナの声のピッチがやや高くなっている。
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メイドイン俺(2009年、DS)
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ついに自分でプチゲームを作れるようになった。さらにレコードやマンガも作ることまで可能。
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制限は厳しいのだが、中には本当にお金を払ってプレーしてもいいようなハイクオリティなものから、任天堂的・著作権的・公序良俗的にもギリ~アウトな代物、キワモノまで有志によって多数のゲームが作られている。
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プレイヤー側が行なえる操作方法はタッチのみ。物の当たり判定は色を置いた部分がそのまま判定箇所になる。タッチするだけでなく、物同士を接触させることもイベントを発生させるきっかけにできる。
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この作品にはステージクリアやレベルアップの概念はない。
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後述の「あそぶ~」も含めてジャンルは初代と同一。ただし、初代に出ていなかったアシュリーのジャンルは「タベモノ」になっている。また、Dr.クライゴアはいつの間にか元の体型に戻っていた。
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あそぶメイドイン俺(2009年、Wiiウェア)
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自作したゲーム等を持っていく事ができる。DS版とは異なるサンプルゲームが72種類用意されており、これらもDSへの送信が可能。
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今度はカットとアナの声のピッチがやや高い。
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ちなみにワリオマンは最初のステージ扱い。
余談
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本作のシュール・おバカなノリはワリオのキャラクターや海外アニメ風のグラフィックと相性がよく、ワリオシリーズに強烈な個性を与えた。本作が海を越えて北米・欧州でも発売されたり、『スマブラX』のワリオの服装が本作準拠だったりするのはそのせいかもしれない。
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音楽・効果音の一部(とシュールさ)は『ワリオランドアドバンス』から引き継いだものが多い。
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本作のサブゲームの1つ「かみヒコーキ」(モード追加)「鳥とマメ」(PYORO1・2がセット)は、単独のDSiウェアとしてそれぞれ200ポイントで配信されている。
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本作は実は『マリオアーティスト』シリーズの『ポリゴンスタジオ』(64DD)にあった「サウンドボンバー」を製品化したソフトであり、プチゲームの中にはもともと本作に収録されたミニゲームをアレンジしたものも多い。