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DEADRISING - (2013/05/04 (土) 18:47:46) の編集履歴(バックアップ)


DEADRISING

【でっどらいじんぐ】

ジャンル ゾンビパラダイスアクション
対応機種 Xbox360
発売・開発元 カプコン
発売日 2006年9月28日
定価 8379円
分類 良作

WARNING!!!!!!!

本作はCEROからZ指定を受けている18歳以上のみ対象のゲームです。



概要

国内初のCERO-Zの作品。18歳未満の者が購入する事は禁止されている。
巨大なショッピングモール内にひしめく大量のゾンビを倒しつつ、スクープを得るのが目的。中には生存者もおり、彼らを救出して共に脱出する事もできる。
経験値制で、一定以上の経験値(PP)を取得するとレベルアップする。レベルに応じて技を習得したり、体力の最大値が上昇したりする。
経験値はゾンビを倒したり、生存者を助けたりするほか、スクープ写真を撮ったりすることなどで貯まっていく。
ちなみに本作のパッケージにはジョージ・A・ロメロのライセンスされた物ではないと書かれている。*1


ストーリー

平凡な田舎町ウィラメッテ。フリージャーナリストのフランク・ウェストは、独自のツテからそこで何かが起こっていると知り、ヘリをチャーターして潜入取材を試みる。案の定、ウィラメッテはゾンビ達が徘徊する陸の孤島になっていた。大型ショッピングモールの屋上ヘリポートに目をつけたフランクは、3日後に迎えに来るようヘリのパイロットと約束をした後、ショッピングモールに単身潜入する事にした。
ヘリポートにいた男はフランクにこう言う。「その目で確かめるがいい。ここは、まさに地獄だ」


評価点

自由度の高さ

  • 「ゲーム内時間で3日間生き延びる(リアル6時間相当)」のがクリア条件。ゲームオーバー条件はフランクの死亡のみ。誰が死のうと何をしようと関係ナシ、フランクさえ生きていればそれでいいのだ。
  • 町にゾンビが溢れかえった謎を解明する、というメインストーリーはあるが、それを無視して生存者を救助し続けたり、ゾンビを倒して回るのも自由。
  • 生存者を探してひたすら殺しまわる、といった残虐プレイも可能。デメリットもあまり無い。
    • 一部エンディングを見る事ができなくなる場合もあるが。

ホラーの定石を抑えつつも、ゲーム全体に漂うおバカなノリ

  • 本作に登場する様々な技や小ネタが「ライセンスされたものではない」と書かれてはいるものの、明らかに古今東西のゾンビ映画を意識した作り。
  • 主人公フランク・ウェストの異常とも思える強さ。銃で撃たれても死なず、その辺にある物でゾンビを殴り倒したり、プロレス技をかけて倒したりと、まさに「フランク無双」状態。
    • 回復アイテムがどこでも手に入るしストックできるため完全に無双状態と化す。ゾンビ1000人切りとか余裕。
    • そしてゾンビが異様に弱い。数は多いがそれだけ。植木蜂で殴る・ナイフを投げて刺す・プロレス技をかける・スケートボードで轢く・ハンドバッグで数回殴ると言った行為で簡単に死んでしまう。ヘッドショットを続ければ水鉄砲ですら死ぬ
      • 一応ゾンビは夜になると攻撃頻度や移動スピードが強化される。さらに後半は狂信者や特殊部隊なども現れるのだが、強力な武器があればそんな事は関係ない。
    • あまりの破天荒な行動とテンションの高さ、尋常外の強さからフランクは一躍人気キャラになり、タツノコVS.カプコン ULTIMATE ALL-STARSに参戦するまでに。ゴールドライタンとかと互角に渡り合えるフランクさんマジパネェ。
      • しかし、それでもフランクさんにしては大人し過ぎるとの声が強く、『ULTIMATE MARVEL VS. CAPCOM 3』に出演した際には性能が一新され、より原作に近くなっている。
  • 衣装チェンジで女性用ブラを着けたり、どうみてもロックマンな恰好をするおちゃめなフランクさん。
  • 主人公は写真を撮るのがお仕事なだけあり、撮影に関するギミックが豊富。
    • 真面目な写真撮影もあれば、美女のえっちい部分を撮るアレな写真まで、色々な撮影方法がある。
    • また、写真を撮ると経験値が溜まる。内容が衝撃的なスクープ写真ならかなりのポイントが入り、ゾンビを狩ってるよりも効率がいい事もある。
    • NPCもカメラを向けられると意識してポーズを取ったり、撮られるのを嫌がって顔をそむけたりする。
  • 以上の事からわかるように、ゾンビゲーム=ホラーゲームという、自社が作り上げた常識を完全に破壊した。

豊富なアイテムを用いて様々な戦い方が可能

  • ショットガンやチェーンソー、鉈と言ったホラー映画の定番武器は勿論、拳銃も警官のゾンビから無尽蔵に入手できる。
  • 角材や刀、車や電ノコの刃と言った武器になりそうな物は一通り使える。ショッピングモールと言う場所柄、そう言った類の道具は様々な場所に落ちている。
    • 普通は武器として使わないパラソルやベンチ、レジスターやおもちゃの剣まで武器として振り回せる。中には実用的な物も多い。

衣装チェンジ

  • モール内の服屋で、帽子・眼鏡・服・靴の4種類をカスタム可能。自分だけのフランクでサバイバルを楽しめる。
  • 帽子には一般的な帽子からスキンヘッドや動物の被り物。眼鏡にはホッケーマスク。服は子供服や女性服。靴はハイヒールや裸足と種類も様々。着替えても体形は変わらないので、体毛の多い筋肉男がピチピチの子供服を着て喜ぶ姿は笑いを誘う。
  • ストーリームービー中はそれらの衣装がそのまま反映されるので、シリアスなシーンをぶち壊す事もできる。
    • 生みの親である稲船氏の内輪ネタなのか、衣装の中には『ROCKMAN X』の主人公・Xのコスプレセットが「メガマン」名義で登場しており、条件を満たすとXバスター(名義は『リアルメガバスター』)も使用可能となる*2

圧倒的存在感を放つサイコパス達

  • 本作にもボスは登場するが、その全てがクリーチャーではなく、極限状況に置かれた影響で発狂したり、事態に便乗して悪事を行う人間(サイコパス)である。これは本作に「もっとも恐ろしいのはモンスターではなく、他でもない人間自身」というテーマが込められている、という事を示しており、従来のゾンビゲームと一線を画する点のひとつと言える。
    • 本作のサイコパスの例として、サディスト婦警にベトナム帰り、カルト宗教の教祖、新鮮な肉をお客様に提供するため人間をミンチにしようとする肉屋等々……。
      • 正気な人もいるが、大抵はその名称通りマジで精神異常を起こしている。中には、責めることが出来ない理由で発狂してしまった気の毒な人も…。
      • ストーリーに必須のサイコパスもいるが、ほとんどはサブストーリー。そのため、一部を除いて無理に倒す必要はない。なお、サイコパスは倒すと死亡するが、ポールだけはなぜか救出可能となっている。
  • 実績項目が50と多め。

不評点

ロードが多め

  • ショッピングモールはいくつかの区画に分かれているが、区画を移動する時とイベント開始時にロードが挟まる。始終走り回るゲームなので頻繁に目にする事になる。
  • ロード中は予めモール内で撮影した写真が表示されるなど、退屈しないような配慮は為されている。
  • 360内にフルインストールする事で、ロード時間を短縮する事ができる。

メインストーリーを追跡しようとするとやや難易度が高い

  • 時間指定・場所指定のイベントが多い上、一度でも条件を満たせないと「真相は闇の中」となってしまい、そのプレイ中はメインストーリーを進めることが不可能になってしまう。初見で最後まで追うのはかなり厳しい。
    • 手ごたえがあるのも事実なので、一概に悪いとは言えないが…。

死亡時の仕様がやや不親切

  • 死亡すると表示される選択肢は「最初から始める」「セーブしたポイントまで戻る」「セーブして最初から始める」の3種類。
    • セーブして最初からだと、服装とレベルのみが蓄積された状態で始まる。
  • 要するに「その場復活」「コンティニュー」が無い。

隠し要素の実績解放条件が異常

  • ∞モードという長時間生き残る事を目的とした、いわゆるサバイバルモードがあるが、セーブや時間飛ばしは出来なくなっている。
  • 一定時間で体力が減っていくが、食料の数は限られているため、食料入手→体力自然減少→食料使用という立て篭もりをしなければならない。
  • ゲーム内24時間がリアルタイム2時間。実績解放条件が7日間生き残る事。すなわち、14時間+ロード時間動かし続けなければならない。
  • それだけ苦労して手に入れるアイテムが『魔界村』の主人公アーサーのパンツ、というのはあんまりである。
    • もっとも、徹底的にやり込みたい人向けの要素なので初めからやらなければいいだけの事なのだが。

プレイヤーを選ぶ見た目とゲーム内容

  • 全体的に洋ゲー臭が漂うが、開発は国内メーカーのカプコンである。しかしプレイヤーにはそんな事は関係ない。
  • 北米版では人体切断描写や内蔵描写があるため、ゾンビを刃物で斬ると見事なほど真っ二つに切れ、救出キャラが死んだりフランクの一部の技(ゾンビのみで人間にその技を使っても日本版と同じ描写)で内蔵が出るが、日本版ではそう言った演出はなされない。
  • そのため一部の武器、例を挙げるとドリルでゾンビを刺して回転させる攻撃方法がある。北米版では遠心力で手足がもぎ取れ、時間がたつと攻撃範囲が狭くなるが、日本版は手足が取れないので攻撃範囲が広いままである。
    • ドリルは意識しなければゲーム中一度も使わないので、ゲームバランスに差があるとは言い難い。
  • ゾンビを真っ二つにする以外取り留めて利点の無い武器もあるため、どちらかと言えば北米版が推奨される。

その他の難点

  • 無線によってフランクをサポートしてくれるオティスからの連絡が割と鬱陶しい。
    • こちらの場所や状況を問わず連絡してくる上、話が微妙に長い。が、受けないといつまで経ってもピピピピと鳴り続ける。ゾンビに囲まれている時、サイコパスとの交戦中等は特に困る。会話テキストが早送りもできないのも拍車を掛ける。
    • しかも、ダメージや落下、フランクが何か行動を起こす等、ちょっとした事ですぐに交信が切れてしまうのだが、そういった場合でも「途中で切るなよ もう一度言うぞ」ともう一度最初から喋り始める。好きで切ってるわけじゃねーよ!
    • そんな彼につけられたあだ名は「KY」。まさに空気読め!とリアルで叫びたくなってくる。
  • 救出者のAIが若干アホ。
    • たまに変な場所でつっかえたり、妙なルートを通ろうとしたり、立ちすくんでゾンビに捕まったりと世話が焼ける。特に弱気なタイプの救出者で顕著。
    • もっとも、救出が必要なのは実績解除のためと一部EDを見る時だけなので、それ以外では別に助けなくても構わなかったりする。
    • また、怪我で動けない救出者をおんぶしたり肩を貸したりしている時はゾンビの攻撃が目に見えて緩くなるなど、ユーザーに優しい工夫もある。
    • その他、本の中にゾンビが優先的に自分を狙うようにする効果がある物もあるのでそれを利用すれば大分楽になる。
  • これらの難点は続編の「2」で解消されている。

総評

生存者の救出に尽力したり、ひたすら立て篭もったり、気ままにゾンビを駆逐したりと、幅広いプレイスタイルで楽しめる作品。
高い自由度と納得できるレベルの行動制限が両立されており、ロード回数以外の重大な短所もないため、完成度は非常に高いと言えるだろう。
ゾンビ映画などを元にした様々な小ネタも取り入れられており、絶望的な状況ながらどこかコミカルな世界観の中で、気楽にプレイすることができる。


移殖

  • 本作はWiiで『デッドライジング ゾンビのいけにえ』としても販売されている。しかしゲーム内容は大きく異なり、世界観とストーリーを同じにした別作品と言っても差し支えない代物である。
    • 高い評価を得た『biohazard4 Wii edition』のシステムを丸々流用した作品なのだが、Wiiの性能でゾンビの「ワラワラ感」を表現するのはあまりにも難しく、wiiはスペックではHD機にどうしても劣ってしまう為、一部のグラフィックが初代PSと見紛うばかりに劣化してしまいゲームの内容以前の問題として酷評されてしまった不幸な作品ではある。
    • 本家とは違うアクションシューティングとして割り切れば十分遊べるが、生存者やサイコパスが何人か削除されていたり*3、生存者の救出を強制的にやらされたり(しかも救出に失敗するとゲームーオーバー)、写真撮影やジャンプと言ったアクションも無くなっている。ゾンビ犬や新コスチュームなどの新要素はあるものの、自由度もボリュームもかなり低下しているので、本家とは比べない方がいい。また、時間経過やマルチエンディングも無く、一本道のストーリーとなっている。
  • iTunesのAPPSTOREにも販売されている
  • この作品に合わせて、テーマソング(その名もズバリ『デッドライジング』。制作と歌唱はガガガSP)が新規作成されている。こちらはゲームの内容を端的に表現した、バカ全開の笑いを誘う歌詞が印象的な良曲である。

その他

  • 洋ゲーライクな作りが災いして、国内での販売数は芳しくはなかった。しかし海外での販売数も含めるとミリオンセラーを達成している。
  • 映画『ゾンビ』(ジョージ・A・ロメロの作品)の権利元から訴えられたらしいが、連邦地裁に却下されている。
  • ちなみに『屍病汚染 DEAD RISING』という名で実写映画化された*4。だが内容はゲームとはまるで別物。純粋に映画として見たときの評価も低い。


DEAD RISING 2

【でっどらいじんぐつー】

ジャンル ゾンビパラダイスアクション
PS3版
PC版
対応機種 PS3、Xbox360、PC
発売・開発元 カプコン
発売日 2010年9月30日
(PC版)2010年10月28日
(廉価版)2012年1月19日
定価 7,989円
(PC版)6,990円
(廉価版)2,990円
対象年齢 18歳以上対象
分類 良作

概要

「デッドライジング」の続編。キャッチコピーは「好きに、ヤれ」。基本的な概要は前作とあまり変わらない。

ストーリー

ウィラメッテでアウトブレイクが発生して5年…。
アメリカ各地でアウトブレイクが発生し、人々は常に恐怖と隣り合わせの生活を送っていた。
元モトクロスのチャンピオンであったチャック・グリーン。彼はラスベガスのアウトブレイクで妻を失い、娘のケイティもその際にウイルスに感染してしまう。
その後、ゾンブレックスを買うためのお金を手に入れるためにフォーチュンシティを訪れ、如何わしい大会と知りながらも「テラー・イズ・リアリティ」に参加。見事賞金を手に入れる。
しかし、その直後にフォーチュンシティでアウトブレイクが発生。チャックはケイティを連れてゾンビの群れを掻き分け、セーフハウスに逃げ込む。
だが、軍隊の救助が来るのは三日後で、手持ちのゾンブレックスはない。チャックはゾンブレックスを探しにモールへと向かう。

ゾンブレックスを発見し、セーフハウスに戻ってきたチャックは驚愕のニュースを目にする。
なんとチャックがアウトブレイクの犯人に仕立て上げられていたのだ。
チャックは自分の罪を晴らすため、3日以内に真犯人を見つけることを管理人のサリバンに約束する。
はたしてチャックは、自身の罪を晴らし、無事にフォーチュンシティから脱出できるのか…。

変更点・追加点

  • クリア条件は前作と同じく「72時間生存する」だが、本作ではウイルスに感染した娘のためにゾンビ化抑制薬「ゾンブレックス」を探さなければならない。
    • ゾンブレックスは24時間ごとに投与しなければならず、投与に失敗した場合はその場でバッドエンディングになる。
    • また、投与する時間にはいちいちセーフハウスに戻らなければならないため、若干自由度が下がっている。
  • 前作に比べ、マップが広がった。
    • 本作は「より広く、より大きく、より多く、より自由度の高い」を開発コンセプトとしており、それはしっかりと実現されている。
  • 新たに「コンボ武器」が登場。
    • これは、二つのアイテムを組み合わせてより強力な武器を作るというシステム。例としては、バットと釘で「釘バット」、ボクシンググローブとナイフで「ナイフグローブ」、ウイスキーと新聞紙で「火炎瓶」など。
    • コンボ武器の組み合わせは「コンボカード」で知ることができ、カードはレベルアップやサイコパス撃破、特定の救助者を救出した時に入手できる。
      • なお、カードがなくても組み合わせさえ知っていれば制作は可能だが、性能が劣化してしまう。
    • このコンボ武器は様々な種類があり、どう見てもライトセーバーな「レーザーソード」、コブンの頭に芝刈り機の刃をつけた「スーパースライサー」、クマの人形に軽機関銃を持たせた「フリーダムベア」など個性的なものも多く存在する。
  • 新たに金銭のシステムが導入。
    • ATMを破壊するなどして貯めたお金は質屋で物を買ったり、カジノのスロットで遊んだり、アトラクションで遊ぶことなどに使える。
  • 銃を構えたまま移動できるようになった。
    • 前作では銃を構えると移動ができない仕様だったため使い勝手が悪かったが、本作では非常に使いやすくなっている。
  • 生存者のAIが大幅に改善され、能力が強化。
    • 変なところでつっかえたり、明後日の方向に進むことが少なくなり、こちらの命令にしっかりと従ってくれるようになったため、救助が非常に楽になった。
    • 移動スピードやHPも上がっており、一部の攻撃的な救助者は銃器を持たせれば下手なサイコパスより強いレベルになるほど。
  • 圧倒的な存在感を持つサイコパスも健在。
    • 例としては、自分の料理を無理やり食べさせようとするシェフ、保安官気取りの警備員、愛国心が変な方向に向かった自警団、タネのない切断マジックで人を殺しているマジシャン等々…。
  • サイドケース(サイドストーリー)、要救助者が前作よりも増加。
  • 国内版・北米版問わず、人体切断描写や内蔵描写が発生するようになった。
    • ハンマーで殴れば部位が破壊され、刀で切れば真っ二つに割れ、爆発物で倒せばバラバラに砕け散るなどやりたい放題。ゴア表現が苦手な方は注意。
    • ただ、さすがに人間の敵に対しては部位破壊は発生しない。また、釘バットの特殊攻撃(頭をカチ割る)など欠損描写のある特殊攻撃はそもそも発動しない仕様になっている。
  • CO-OPプレイが実装された。
    • 自分がホストになって協力してもらったり、クライアントとなって他のプレイヤーに協力することも可能。クライアント側はストーリーの進行は保存されないが、手に入れた金や経験値は記録できる。

不満点

  • ロードが非常に長い。本作最大の欠点。
    • HDインストールを行おうが何しようが異常に長い。十数秒の長時間ロードは当たり前。しかもマップを切り替えるたびに発生するのでしょっちゅうローディングで待たされる事になる。
    • PC版だといくらかはマシ。
  • 前作でもあった無線の問題点が一部そのまま。
    • 一応、スキップができるようになり、また受信するタイミングを選べるようになったため前作のような煩わしさは無くなった。
    • しかしやはり攻撃を受けると中断し、「すまない、もう一度頼む…」となる。
  • チャックの攻撃アクションが全体的に使いづらい。
    • 前作で強力だったフランクの「ニードロップ」はチャックでは「エルボードロップ」になっているが、攻撃後の硬直が長いので使い勝手が悪い。
    • チャックの技は単体相手のアクションが多く、大量のゾンビを一気に倒せる「ダブルラリアット」に代わるアクションが無いのも痛い。
    • また、低レベルでは「フロントキック」「ドッジロール」といった基本のアクションもできないためゾンビ相手でもサイコパス相手でも苦労する。
  • 軽快な移動手段の減少。
    • 前作で便利な移動手段だったスケボーの操作性が何故か改悪されている。スケボー自体の耐久力も減っており、移動手段としてはあまり使えなくなった。
    • 前作にもあった地下道は今作にも存在するが、置いてあるのはスピードのあまり出ない電動カートがほとんどになったため、素早い移動はしづらくなった。
      • 一応、バイクが置いてある(使用には一定条件を満たす必要があるが)所もあるので、それをうまくゲットできればスピードが出せる。
      • また、クイックステップ(移動速度2倍)が前作よりも作り易くなっているため、これをストックしておけば多少はマシになる。ただ、レベルが低いうちはストックする余裕もないため、やはり不便。
      • なお、SUVなどの乗り物も鍵さえ買えば使える。鍵の値段は最低でも50万ドルはするが。
  • 相変わらず実績(トロフィー)取得の敷居が高い。
    • 前作のような数時間ぶっ続けプレイは無くなっているが、ゾンビ大量キルの実績「ゾンビジェノサイダー1」は前作よりシビアで、72000体ものゾンビをワンプレイで倒さなければならない。入念な下準備を行い、サイドケースは完全無視、メインケースだけを消化してひたすらSUVもしくはチェーンソーバイクでゾンビを轢く作業に徹しないと狙うのは難しい。
      • ゾンビと車を再配置させるために何度もマップを切り替える必要も生まれるため、今作はロード時間の難点もあり違う意味で面倒に。
  • 前日談にあたるパート「CASE0」と、フランクさんと共闘する真の最終章にあたるパート「CASE WEST」がDLC、それも360限定という仕様となっている。
    • スタッフ側は「360で始まったシリーズだから360限定にした」とのことだが、PS3とPC版を出している以上、それで納得できるユーザーは極少数であろう。
      • PC版に関しては言い訳できないのだが、PS3版に関しては実はCEROの問題なのでカプコンはむしろ被害者側であり、こればっかりはSCE側の責任である。360でも支払いはクレジットカード限定と購入ハードルが高いのも難点。
      • これらの問題点のせいか売上本数は減少し、莫大な赤字を出した。この作品の失敗が稲船氏退社の原因のひとつになったとも噂されている。

総評(『2』)

  • 前作の不満点を解消しつつ遊べる要素を増やし、ゲームとしては順当に進化したと言っていい本作。
  • だがそれを差し引いても、あまりに長く、そして頻繁に発生するロード時間は満場一致で問題とされ、これを許容できるかどうかで本作の評価は分かれるだろう。


DEAD RISING 2 OFF THE RECORD

【でっどらいじんぐつーおふざれこーど】

ジャンル ゾンビパラダイスアクション
PS3版
PC版
対応機種 PS3、Xbox360、PC
発売・開発元 カプコン
発売日 2011年10月13日
(PC版)2011年11月24日
定価 4,990円
対象年齢 18歳以上対象
分類 良作

概要

「2」のマイナーチェンジ版。本作は「もしフォーチュンシティのアウトブレイクに立ち会ったのがチャックではなく、フランクさんだったら…」というパラレルストーリーにあたる。

ストーリー

ウィラメッテで起きたアウトブレイク、そしてその事件の真相を世に知らしめたフリージャーナリストのフランク・ウェスト。
生還後、本を出版したり、自身が司会の番組を持つなど一躍英雄となった。
だが、些細なスキャンダルから彼の番組が中止、さらに社会的に追放され、一転して落ち目のヒーローとなってしまった。
その後、育毛剤の営業を行っていたが、現役復帰のために「テラー・イズ・リアリティ」への参加を決意する。

無事に生還して賞金を得たフランクは、帰り道にショーの司会者であるTKとゾンビ人権団体「CURE」のメンバーの裏取引を発見する。
その様子をカメラに収め、戻る途中にアウトブレイクが発生。自身の過去の経験から、すぐさまセーフハウスに逃げ込むフランク。
だが、軍の到着は3日後で、ゾンブレックスのストックはゼロ。ウイルスに感染しているフランクはこのままでは軍の到着前にゾンビ化してしまう。
ゾンブレックス、そして新たなスクープを手に入れるため、再びフランクはゾンビパラダイスと化したフォーチュンシティに向かう…。

変更点・改良点

  • 「2」の大きな問題点であったロードが大幅に短くなった。
    • だが、今度はデータのセーブ・ロードの時間が少し長くなってしまった。
  • 主人公がチャックからフランクさんに戻ったことでカメラ要素が復活した。勿論、ショッキングシーンやエロショットを撮ったらボーナスが入る。
    • ただ、カメラを向けても生存者の反応が変わらなくなっているのは残念な点。
  • 攻撃アクションも「1」と同じものが使用できるようになった。
    • ただし、バランス調整からか一部のアクションは若干ながら弱体化している。
  • 新たにUranus Zoneというエリアが追加。
    • 遊園地をモチーフにしており、様々なギミックやユニークなコスチュームが満載なエリアである。
  • チェックポイントが追加。
    • チェックポイントはエリアに入った際などに記録され、死んだ場合などはセーブした所からの他、そのチェックポイントから即座にやり直すことができる機能。
    • いわゆる「その場復活」が可能になったことは本作の大きな改善点とされている。
  • 前作のケイティと同じく、フランクさんもゾンブレックスが必要だが、今回はいちいちセーフハウスに戻る必要がなく、時間になったらその場で自分に投与できる。
    • そのため、セーフハウスに戻ることを意識する必要がなくなり、時間的な余裕ができた。
  • 要救助者が「2」に比べ弱体化された。そのため、エスコートが若干難しくなっている。
    • ただ、これに関しては「2」のサバイバーが強すぎたという意見もある。
  • 新たな生存者・サイコパス・サイドケース・コンボ武器・アイテムが追加。
    • 今作では前作の主人公であったチャックもサイコパスとして登場している。
      • なおストーリーに関係なくCO-OPプレイではクライアント側はチャックを操作することになる。
    • ただし、入れ替わりでいくつかのサイドケース・何人かの生存者・サイコパス1名*5が削除されている。
    • コンボ武器は前作の「CASE WEST」で登場したものも全て制作可能になっている。
  • ストーリー展開の一部が変更。
    • ネタバレになるので詳しくは伏せるが、一部の登場人物の役割がガラリと変化している。
  • スケボーが大幅強化。
    • 耐久力が上がったため長持ちするようになり、移動が楽になった。
  • 新たな収集要素として金庫の鍵が追加。
    • これはUranus Zoneにある貸金庫で使え、中にある金やアイテムを手に入れたりすることができる。
  • 「サンドボックスモード」が追加。
    • このモードは時間制限が一切なく、好き勝手にシティを探索できる。当然ゾンブレックスを投与する必要もないし、メインケースやサイドケースも発生しない。
    • シティの各所には「チャレンジ」が用意されており、それに挑戦することで金がもらえたり、好成績を出せばコンボカードが手に入ったりする。
    • このモードで獲得したお金や経験値は本編に持ち越すことができる。そのため、こちらのモードで経験値をためて本編に挑戦するということも可能。

不満点

  • バグがかなり多い。フリーズなどのヤバい系統の割合も高い。例としては…
    • 関係ない強化本で武器が強化される。
    • とあるサイドケースをクリアしたのにクリアしていない状況になる。
    • エンディングをスキップするとフリーズすることがある。
    • サンドボックスモードで映画館に行き、映画を見ようとするとフリーズする。
    • とあるアイテムをある攻撃方法で破壊するとワープする。
      • …など。そのほかにも多数存在する。
      • ただ、普通にプレイして発生するバグはあまり多くないのが救い。

総評(『OFF THE RECORD』)

  • 大きな問題であったロード時間を改善、その他の要素も復活・追加された。そして何より我らがヒーロー・フランクさんが主役に返り咲いたのはファンを喜ばせ、本作は高い評価を得た。
  • ただ、今度はバグが多いことが不満点となってしまった。これらのバグがなければ文句なしの良作だったために惜しまれる。