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ダライアス外伝 - (2013/05/02 (木) 23:04:11) の編集履歴(バックアップ)


ダライアス外伝

【だらいあすがいでん】

ジャンル シューティング
高解像度で見る 裏を見る
対応機種 アーケード(F3システム)
開発・販売元 タイトー
稼働開始日 1994年
分類 良作
ダライアスシリーズリンク

概要

繋ぎ目の無い多画面筐体、好評のサウンド、丁寧に作られたグラフィックであった『ダライアスII』の続編。ストーリーとしては1の後である
横STGでは『グラディウスII -GOFERの野望-』と共に最高峰、代表作として扱われる。

特徴・長所

  • 前作同様、綿密に書き込まれたドット絵は前作と比較すると全体的に明るく煌びやかで、純粋なレベルアップを感じさせる。
  • 1、2同様にBGMを小倉久佳が手がけている。あいも変らずBGMの人気は高く、好きなゲーム音楽として本作の曲を上げる人は少なくない。
    • 特に本作はアンビエント(環境音楽)に近い感覚があり、シューティングのBGMと言われると一見不自然であるが、幻を思わせる演出を多用する本作のBGMとしてはむしろ持って来いとなっている。
  • BGMと演出はかなり考えられて組み合わされている。本作が名作たる所以の一つである。
    • 特筆すべきは1~2ステージBGMであるVISIONNERZ ~幻視人~であろう。切れ目なく2つのステージにわたって続く長大な曲展開の中で、プログレッシブなピアノコードとウィスパー気味の甘美な女性コーラスで歌い上げられる、まさしく本作の代表曲であり、「STGらしくない」楽曲に定評のあるダライアスシリーズの中でも特に幻想的で魅惑的なサウンド。たとえプレイ経験がなくともゲームセンターに響くヴォイスは覚えがあるという人もいるほどである。
    • つまり1ステージ目にはボス曲がないということだが、曲が最も盛り上がる部分で出現、転調する頃に撃破という辺りまで考え抜かれている。
    • ラストステージは、BGMが最も盛り上がるところで最終ボスが出現するという演出。タイミングをバッチリ合わせるための工夫として、ステージ序盤は無音で途中からBGMが流れ出す仕様となっている。*1
    • 特にYゾーンのボス「オーディアストライデント」(マンボウ型)が出現する演出が非常に印象的で、ファンの間で人気が高い。
  • タイトーSTGの伝統である樹形図型のステージセレクトは健在。7ステージ28ゾーン、ボスは19種類と大幅にボリュームアップしている。
  • ボス達の攻撃方法が実に多種多様であり、インパクトや独創性を盛り込むことに成功している
    • 同じ外見のボスでもステージ事に攻撃方法が異なり、さらに部位破壊等によって攻撃パターンが変化。実質38種類以上のボスと戦う事ができる。
    • Mゾーンのボス、べレムナイト(タイタニックランス)はステージの大半がこのボスで占められており、ボスの部位を破壊しながら進んでいくゾーンになっている。
  • 特定の中ボスにキャプチャーボールという丸い玉がついており、そこにダメージを与え続けると外れ、それを取ることにより中ボスが一定時間援護してくれる。
    • キャプチャーによってボーナススコアが取得できるため、スコア稼ぎには欠かせない要素となっている。
  • ゲームバランスは大幅に見直されている。
    • 前作IIではミスすると初期状態までパワーダウンさせられたが、本作ではショットは全12段階で、4段階ごとにショットの基本形状が変化。ミスすると同もしくは前形状の最初の状態までと大幅に軽減された。
    • 対地対空ミサイルは必要アイテムを数取ることによってパワーアップするが、ミスしても数は減らず、コンテニューしてもリセットされるだけでパワーダウンする事は無い。
    • バリアのレベルは対地対空ミサイルと同様、数取る事でパワーアップするが、ミスしてもチャージ数がリセットされるだけでパワーダウンは無い。
    • IIでは持ち直しが大変厳しく、選択するステージ次第では完全パワーアップしなかったが本作では比較的豊富にアイテムが出現する。
    • 全画面攻撃ボンバーの搭載により、緊急時に対処できるようになった。
  • 1画面にした事により省スペース化。導入が楽になった分、多くのゲームセンターで見かける事ができるようになった。

短所

  • ショットは最終段階の一つ手前が一番攻撃力が高く、最終段階にしてしまうと攻撃力が落ちて苦戦してしまう。
    • 外伝ではショットアイテムが良く出る上に、円運動してゆっくりとスクロールしていくためにとても避けづらく、ショットアイテムが非常に厄介な存在となっている。
  • 連射装置前提のゲームバランスになっており、付いてないと難易度が急増してしまう。
    • ダラ外の入荷当初は連射機能が一般的ではなかっため、かなり難易度が高いという評判が多かった。
    • 外部ツールに依存しているゲームバランスのため、「ゲームバランスが悪い」という評価もある。
  • 特定のボスがボム使用を前提とした攻撃をしかけてくる。
    • ゾーンV'のストームコーザー、P,R,Tのクラスティーハンマーの攻撃は特に熾烈なものとなっており、きちんとパターンを組んでないとほぼ確実にボンバーを使わされてしまうことになる。
  • 中ボスを仲間にしてもすぐ自爆して長く使うことが出来ない上に、中ボスの攻撃で敵を撃破すると得点が得られず、スコア稼ぎに必須ながらもスコア稼ぎの邪魔になってしまう。
  • ラストゾーンは「V」が一番簡単なのだが、その簡単さを見越してか、このゾーンのエンディングはとても悲しい内容である。
  • 「ダライアスと言えば多画面筐体!」というこだわりを捨てきれないファンもおり、そういう人たちからは1画面になった事が最大の短所だと言われている。
  • 無敵バグの存在が確認されている。
    • 本作はスコア稼ぎの要素が非常に充実していただけに、雑誌上でのスコア集計が無敵バグによって打ち切りになった事を悔やむプレイヤーも多かった。

総評

ダライアスの特長だった演出・BGMをさらに強化し、それに相応な高いゲーム性をそえる事によって不朽の名作へと変貌を遂げた作品。1画面になり独自性が薄れ、部分的に荒が存在するものの、基本的な要素を丁寧に作ればSTGは何処までも成長を見せてくれると言う事を教えてくれる作品である。

余談

  • 本作には初代ダライアス同様にエクストラバージョンの存在が確認されている。
    • ゲーム内容は1P側と2P側と異なる仕様に変更されており、1P側は通常版とほぼ全く同じ進行方式だがゾーン構成が異なる、2P側は通常版の全てのゾーンをAから順に進行していく特殊仕様になっている。

移殖

対応機種 セガサターン、プレイステーション、プレイステーション2
発売・開発元【SS/PS2】 タイトー
発売元【PS】 ベック
開発元【PS】 ネクサスインターラクト
備考 PS2版は『タイトーメモリーズ上巻』収録作品の一つ
  • SS版が最も移殖度が高いとされている。
    • ステージクリア時の読み込みによる若干のBGM停止、最初のボス出現/撃破時や名物凶悪ボスPシャコの弾幕の処理落ち、ゾーンBボスの背景森林カット、ランク上昇率の低下、一部ボスのモデリングや一部背景の変化が違いとして指摘されている。弾幕の処理落ちとランク上昇率低下のおかげでアーケードよりも難易度が低いと言われる。
    • 隠しコマンドだが、連射(最高速ではない)がソフトに内蔵されているため外部の連射装置無しでも十二分に遊べる。
  • PS版は他社製作。劣化移植とされる。
    • OP、EDを再現したCGムービーが収録されているが、肝心のゲーム本編は処理落ちが常時発生する厳しい内容。
  • PS2版は「PS以上SS未満」という評価。
    • SS版でカットされた演出がほぼ復活、ゾーンAからゾーンB(C)に移る時のBGM停止も解消された。しかしSS版に比べ処理落ちが起きる箇所がやや目立つ(SS版で処理落ちがかかった、最初のボス出現撃破時、ゾーンK(O)道中では逆に発生しない)ほか、最終面のBGM演出の再現度が低い。初期版は操作遅延があった(現在販売中のエターナルヒッツ版は改善されている)。
    • なお連射がソフトに内蔵されておらず連射設定ができない為、プレイの際には連射装置が必須になっている。