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ファイプロ・リターンズ - (2013/02/14 (木) 15:08:18) の編集履歴(バックアップ)
ファイプロ・リターンズ
【ふぁいぷろ・りたーんず】
ジャンル
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プロレス
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対応機種
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プレイステーション2
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発売・開発元
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スパイク
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発売日
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2005年9月14日
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定価
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7,140円
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概要
『引退宣言』をした前作『Z』から2年、再び国内最大のプロレスゲームシリーズ『ファイヤープロレスリング』の新作が『質的進化』『量的拡大』を引っさげて帰って来た。
基本的なグラフィックや操作方法はドリームキャストで発売された『D』をベースにしているが、レスラー数や技数、保存可能なエディットレスラー数は大幅に増加している。
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前作『Z』から
前作『Z』はジャケット一面に『ありがとうファイプロ、さようならファイプロ』と印刷するほど華々しく『引退』を飾ったが、メーカーの煽りに反してゲーム自体の出来は褒められたものではなく、その前作『D』の出来の良さとの比較、また、当時人気だった格闘家ボブ・サップに合わせて急拵えされたとも思える出来で、ユーザーの評価もそれに則したものとなった。
故に、今回の『復活』は必然であったと言えるだろう。
リターンズでの進化、評価点
メディアがDVD-ROMになった事もあり、『D』『Z』から様々な進化を遂げた。
この項では特筆すべき評価点を挙げる。
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CD-ROM機になってからのファイプロはとにかく長いロード時間が欠点だったが、メディアにDVD-ROMを取り入れた本作は『D』にはかなわないものの殆ど気にならないぐらいのロード時間を実現させた。もっとも読み込むデータ量が『D』とは段違いの為、これでも飛躍的な進歩である。
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『Z』はドリームキャストより後発のPS2での発売にも関わらずGD-ROMより容量の少ないCD-ROMであった為、旧世代機の再来かと思わせる様な読み込みの長さであった。
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レスラー入場はムービーとレスラーを重ねて表示する事でより派手で見栄えの良い入場シーンを実現した(入場ムービーは数種類用意されている)。また、この変更に際し入場アピールはリング上ではなくステージ上で行われる様になり、テンポアップにも一役買っている(入場ムービーはレスラーがランプを歩いている途中で終わる)。
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入場シーンが無い会場もあり、試合会場選択時のカメラマークの有無によって判別する。
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決まり手が表示される様になった。これまではあくまでフォールを取った技のみ表示され、フォールしない技がフィニッシュホールドであっても決まり手は『片エビ固め』のみの表示であったが、本作では『○○○→片エビ固め』の様にフォール技の1つ手前の技まで決まり手表示される。
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シリーズの肝とも言えるレスラーエディットの保存人数が500人と大幅に増加。これは前作の約2倍であり、仮にデフォルトのレスラーを全員エディットし直したとしても170人枠が余ると言う驚異的数字である。
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レスラーエディットでは、身体のほぼ全ての部位にレイヤーと呼ばれるパーツを重ねる事が出来る様になった。これにより、従来より更にオリジナリティのあるレスラーを作る事が可能になった。
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また頭や腕など各部位の大きさも85~120%の範囲で拡縮出来、同じMサイズレスラーでありながら細身のレスラーと言うのも作れる。
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これまでのCPUロジックに加え、『優先動作』が導入された。これは設定した起動技の後の行動を相手の体力別に設定するものである。
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これにより、『シャイニング・ウィザードの後に必ずフォールに行く』等のロジックが組める様になり、これまでのCPUロジックではなかなか実現出来なかったロジックの構築が可能となった。
問題点、不満点
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シリーズの伝統であるとは言え、3D全盛期においての2Dはやはり見劣りしかねない。
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一部レスラーにおいてスキルの設定ミスがある。
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具体的には、コーナーへの駆け上り技とそのロジックが組まれているにも関わらずスキルにおいてコーナー駆け上りが設定されていない為、試合中にコーナーにダッシュしてはぶつかると言う極めて間抜けな行動を起こしてしまう。
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なお、この不具合は当該レスラーをエディットでコピーし、改めてスキルにコーナー駆け上りを設定する事で解決する。
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CPUの動きにやや無駄が見られる。
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具体的にはハンマースローで相手をロープに振った後自分も走るが技を出さずそのままぶつかる、張り手を空振りする等。
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リング内で関節技をかけられた時、かけられた側がロープまで這って行ってエスケープ、が出来ない。
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実際のプロレスでは当たり前に行われている攻防であり、難しい事ではないと思うのだが……。
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前作からだが、WWE関係のレスラーがいない。
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恐らく肖像権の問題と思われる。同じ様な理由でグレート司馬(ジャイアント馬場)が長らく同シリーズに登場しなかった。
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顔グラフィックは用意されているので、エディットで作成する事は可能である。
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グレート・カリやアルベルト・デル・リオ等、発売当時WWEにまだ所属していなかったレスラーはいるのだが。
総評
Xbox360から同じタイトルを冠した『Fire Pro wrestling』がリリースされているものの、こちらは見た目からシステムまで全く別物となっているので、実質このリターンズがシリーズ最新作である。
3D全盛期の昨今2Dでこう言ったスポーツゲームを作るには色々と制限がつきまとうが、常にユーザーの声を聞き入れ、『どうすればプロレスファンが喜ぶか』へのアプローチを忘れない姿勢は評価に値する。
対人戦はもちろん、ロジックを満足行くまで組み直し、CPU対CPUのプロレスシミュレーションとして楽しむ事も出来る懐の深さも魅力。
また、現実には絶対に不可能なカードも、このファイプロ・リターンズなら簡単に実現出来る。
現実のプロレスのリアリティを追求するも良し、架空のオリジナル団体を旗揚げしてストーリーを作り上げるも良し、長年遊べるプロレスゲームである。