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エスカトス - (2013/02/19 (火) 23:18:37) の編集履歴(バックアップ)


エスカトス

【えすかとす】

ジャンル シューティング
対応機種 Xbox360
発売・開発元 キュート
発売日 2011年4月7日
定価 6,804円
プレイ人数 1人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
廉価版 ワンダープライス:2012年6月14日/2,940円
配信 ゲームオンデマンド:2012年2月28日/1,760マイクロソフトポイント


概要

2011年初頭、Xbox360はSTG熱に沸き立っていた。約4ヶ月の間に10本近い新作タイトルの発売が予定されていたのだ。
内訳はアーケードやセガサターンなどで人気を博したタイトルの移植、そして完全新作とバラエティに富みシューターは喜びに沸いていた。
そんな中、一際シューターの話題となっていたタイトルがあった。それこそが『ESCHATOS(エスカトス)』である。

プログラム、ステージ設計に知る人ぞ知るワンダースワンの名作STG『ジャッジメントシルバーソード』を手がけたM-KAI氏、
音楽に『まもるクンは呪われてしまった!』の安井洋介氏を迎え、「80年代風STG」を謳い発売された作品は期待を裏切らないものであった。

ゲームシステム

  • 基本は2D縦スクロールSTG。3種類の武器を使い分けて進む。
    • センターショットは攻撃範囲は狭いが威力の高い武器。ワイドショットは広範囲に攻撃できるが、射程が短い上に真正面は攻撃出来ない。バリアは防御だけでなく攻撃にも使用できる。
    • それぞれ3ボタンで操作できるが、バリアはセンターとワイド同時押しでも発動可能。
    • バリア使用中はエネルギーを消費するが、解除すると自動で回復する。エネルギーが減るとバリアも小さくなるため無敵というわけではない。
    • またバリアは自機の少し前に展開されるため、真横や後ろからの攻撃は防ぐことが出来ないし、一部防ぐことができない攻撃もある。
  • ゲームモードはパワーアップなどの要素がない「ノーマル」、パワーアップ要素を追加した「アドバンスド」、時間制限のある「タイムアタック」の3種類が用意されている。
    • パワーアップは最大7段階でアイテムを取ればセンターとワイド両方が強化される。代わりにエネルギー最大値が減る。パワーダウンアイテムもあるので状況に応じて調整することが出来る。
    • タイムアタックでは残機制限はないが、撃墜されるたびにタイムが減っていく。ステージクリアやエクステンドアイテム取得でタイムが増加する。
  • 他にスコアを稼いでいくことでオプションが解放されていくシステムがある。

評価点

  • 考えられたステージ設計、演出によりSTG本来の面白さを体現したゲーム性。
    • STGの基本要素である狙う、撃つ、避けるに加え、3種類の武器の使い分けも面白い。倍率システムによるスコア稼ぎや上級の難易度では弾幕STGにもなり、
      これ1本でSTGの楽しさのほとんどを体験できる。
    • エクステンドアイテムもかなり出やすく、初心者でも楽しめる良バランスも魅力。
    • エリア間に短いロードがある以外は一切途切れることなくシームレスで展開するシナリオも熱い。敵の円盤を追って大空へ上昇、激しい敵の攻勢にさらされる月面、そしてSTGお約束の敵本拠地からの脱出とツボを抑えた熱い演出は見事というしかない。
      • 説明書で紹介されるストーリーはやたら厨二だが、ゲーム内で展開されるビジュアルは、アステカ文明とUFOと三角縁神獣鏡が飛び交う月刊ムー的世界である。
  • ところどころに名作STGをオマージュした演出が入るため、古参のシューターほど楽しめる。
  • 安井氏による熱いBGMもゲーム展開を盛り上げてくれる。
    • 特にエリア1で流れる「SILVER LINING」は「これこそシューティング」と言わんばかりの熱い曲調で人気を博した。
    • また『ジャッジメントシルバーソード』のBGMも一部アレンジされている。
  • 『ジャッジメントシルバーソード』『カーディナルシンズ』の2作も同時収録しており、ボリュームも豊富。
    • 3作とも基本システムは同じだが、バランスは大きく異なる。『カーディナルシンズ』はミニゲーム集でエリアごとに違う課題が与えられ*2、また違った面白さがある。

問題点・賛否両論点

  • 一部ステージが完全な縦ではなく、奥方向へスクロールするシーンや頻繁に視点が変わるシーンがあったりと、やや見難いという意見も多い。
  • グラフィックは賛否両論。クオリティ自体は問題ないのだが、デザインが古い、シンプルすぎる*3といった意見もある。発売前の雑誌レビューでも軒並み不満点として挙げられていた。

総評

  • 80年代風STGという謳い文句に虚偽はなく、熱い演出、爽快感、BGM、ゲームバランスと全体的なクオリティの高さも光る良作シューティング。
  • シューターならプレイして損はない一作。もちろん、STG初心者も気軽にプレイしてほしいタイトル。

余談

  • 本作の自機の名称は『FV-30MZアーカム』。ワンダースワンに搭載されていたCPU『V-30MZ』から取っている。
  • 本作の続編にあたるXbox360ソフト『ギンガフォース』が2013年2月14日に発売された。