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オーディンスフィア - (2013/05/28 (火) 13:18:35) の編集履歴(バックアップ)
オーディンスフィア
【オーディンスフィア】
ジャンル
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アクションRPG
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対応機種
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プレイステーション2
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発売元
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アトラス
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開発元
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ヴァニラウェア
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発売日
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2007年5月17日
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定価
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7,329円(税込)
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廉価版
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PlayStation2 the Best 2008年6月19日/3,990円(税込)
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分類
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良作
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ストーリー
それはある日アリスという少女が屋根裏部屋で見つけた古い絵本の物語。
大陸・エリオンは多くの国々を抱えた豊かな土地、しかし古代からの予言によりこの世界はいずれ「終焉」を迎えるという…
かつて大陸に栄えていた「魔法大国バレンタイン」は、生命エネルギーとして空気中に漂い、大地の恵みを与える存在「フォゾン」を結晶化させる魔法の炉・コルドロンを作り出し各地を制圧。
ところが栄華を誇っていたバレンタインはある日突如として原因不明の滅亡を迎えてしまう。
王の失われたコルドロンをめぐり、残された各国家はコルドロンを手中に収めるべく争い始める。
特に魔王「オーダイン」率いる北方の軍事大国・ラグナネイブルとフォゾンを糧に生きる種族である妖精の国・リングフォールド間の争いは熾烈を極め、
もう一つの歴史ある大国・タイタニアでは宮廷魔術師ウルズールの策略により国王は傀儡化されていた。
もはや誰も止めるものも居ないまま戦火は日増しに強くなり、多くの陰謀うごめく中終焉の予言の時は刻一刻と進んでいた・・・。
概要
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『プリンセスクラウン』で一躍名を馳せた神谷盛治らによるヴァニラウェア開発、作曲は『伝説のオウガバトル』等を手がけた崎元仁で知られるベイシスケイプが担当。
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ワーグナーの楽劇ニーベルングの指環をベースに、戦争に翻弄される人々と世界の終焉を5人の主人公それぞれの視点から描く。
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物語には妖精、獣人、死霊などのファンタジーに定番のキャラクターが多く登場し、また多くの王国が戦争を起こしている世界。
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プレイできるキャラクターは5人、それぞれの主人公の物語は章立てになっており、時系列順に追えるストーリーアーカイブスで物語同士の繋がりを確認できる。
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育成システムは敵を倒したときに発生するフォゾン(生命の力の源であり、宙を漂うエネルギー体)による武器の強化、食事を摂る事によりHP最大値を強化する2つのシステムのみのシンプルな作りになっている。
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アクション部分は強いが、アクションが苦手な人でも育成を行ったりアイテムを上手く使えば切り抜けられるバランスになっている。
基本システム
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横スクロールアクション風だが、戦闘するステージには所謂「壁」はなく、ステージはリング状になっている。ラウンド(各地域)ごとに多くのステージ同士の繋がったマップがあり、キャラクターごとにステージの開始場所や難易度構成、クリア報酬などは異なっている。
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シナリオの流れとしては5人の主人公がおり、一人をクリアしたら次の主人公になるという流れになっている。
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はじめの主人公が時系列順ではじめからはじまる物語というわけではなく、主人公ごとにストーリー内時間でいつどのように動いたかなどはストーリーアーカイブで閲覧しなおす事が可能。
サイファーシステム
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生命エネルギー「フォゾン」を結晶化させた魔法の石であり、武器として加工すると無類の性能を誇る上、フォゾンを吸収する事で更にそのエネルギーを蓄積してその力を増していくという生きた武器となる。
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フォゾンはゲーム中敵を倒すと出現するほか、戦闘中に稀にフォゾンの蝶が発生する事があり、吸収アクションをとる事で武器に吸収され、経験値が溜まると攻撃力も上昇していく、経験値ゲージとは別にサイファーゲージもあり、蓄積したゲージによって強力な攻撃を放つ事も出来る。
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また戦闘中に連続攻撃を行っていると減ってしまうPOWゲージも早く回復することが可能。
食事システム
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健康は食からといった形で食事を摂る事でHP経験値を積み、HP最大値を増やす事が可能。回復アイテムも兼ねる為にダメージを受けてしまうプレイヤーにも意識せず成長の機会が増えると言える。
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戦闘中は摂取が早く回復効果の高い薬もあるが、こちらではHP経験値は増えない上に合成でしか手に入りにくい。しかしHP回復効果の高い食事は食べるのに時間がかかる、など特徴があり、どちらを用意するべきか悩めるのもまた楽しい。
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また、特殊な硬貨と持ち込み食材でより豪華な料理を楽しめる「プーカキッチン&カフェ」という施設も中盤から利用でき、より育成に力を注げるようになる。
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その料理のどれもがすばらしく美味しそうな解説+グラフィックな為見ているだけでプレイヤーの食欲も増進もされる。
評価点
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非常に多彩で滑らかなキャラクターグラフィックで評価されたプリンセスクラウンで今日も知られるヴァニラウェアが開発しており、その鮮やかな色彩、絵本のようなタッチの背景、微細な首の動きからつま先までこだわったキャラクターアニメーション等、グラフィックはどこを見ても素晴らしいの一言。キャラのモーションも非常に細かく、物を食べたり飲んだりしたとき口をぬぐう、ダッシュ中にちらりとこちらを見る等各所にこだわりを感じられる。
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グラフィックの良さにのみならず、多くの人間の陰謀や様々な思念の複雑な絡み合い、「終焉の予言」のキーワード、コルドロンを起動させる指輪を巡る抗争、そして鮮やかな複線回収など濃密で破綻のないシナリオも好評。
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何気なく利用してきたシステムも最終盤でストーリー上に大きく絡んでいたりするなど、今までコツコツとキャラクターを育成してきたプレイヤーに驚きと感動を与えるだろう。
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崎元仁らベイシスケイブのBGMが秀逸で本作の雰囲気に非常にマッチしている。本編を通して使われるメインテーマ曲のコーラスも美しい。
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戦闘ステージには「マンドラゴラ」という宝探し的システムがあり、単調になりがちな戦闘ステージにも工夫がされている。
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愛くるしいキャラクターが多く出現するわりに、戦争物語の為かやや暗くなりがちだが、主人公達の恋物語や「プーカ」と呼ばれる獣人キャラクターたちの持つ勤勉さや誠実さによって上手く相殺されている。
問題点・賛否両論点
ゲームバランス面
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戦闘バランスはややピーキーで、高い難易度で適当につっこんでいるとポンポン死ぬ。(ただしゲームオーバー時のマイナス要素は一切無し)。
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全体的にアイテムが高性能なものが多く、ナパームというアイテムが入手が容易な割りにかなりのチート性能なのでこれがあればほとんどの場面がどうとでもなる(救済ともいわれている)またあるラスボスにウーズを投げつけるとほぼ攻撃してこなくなるといった抜け穴もある。
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キャラクター間の性能差は若干存在する。無論性能差というものはプレイアブルキャラが複数人のゲームならばあってしかるべきものなのだが、その性能差が「操作しやすいかしにくいか」なのでストレスが溜まりやすい。
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はじめにプレイすることになるグウェンドリンだが、槍のわりにリーチが短く意外にクセのある動きなので初心者には操作が難しく感じてしまう。
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プレイキャラによっては通常の武器攻撃では倒せない敵が存在し、アイテムのストックがないと下手すると詰む。また、ラスト・ボス群はキャラクターを選択して挑めるのだが、あるボスにメルセデスで挑むとかなりの無理ゲーになってしまう。
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好きなキャラクターからプレイできず、プレイできる順序が決まっている。
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そのキャラクタークリア後にプレイできるキャラが解禁されていくのだが、クリア後に再度稼ぎの続きをしようと思ってもストーリーを初めから追わなければならなくなる。
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アイテムがスタックされないので、バックの空きは常にいっぱいいっぱいになりがち。逆に言えばどんどん合成などに使うプレイが正解なのだが、戦闘後の報酬アイテムはかなり大量に出現する傾向があるため、戦闘が終わるたびに合成タイムが挟まれてしまいややテンポが悪い。
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持ち込み料理用食材や稀少な薬などを保存しておこうとするとバックパック整頓ゲームになる。
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ロードが長い上に結構頻繁に発生する。イベントスキップの選択もロードが終了してからのためロード→イベントスキップ→ロード、とかなり待たされることになる。ただしPS3で起動すればかなり改善される模様。
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処理落ちがひどい。前述した救済処置であるナパームだが、これも処理落ちする。死の国のボスなどはスカート部分の処理のせいかオトモのアルファ処理のせいか何もしなくても動きがスローになるので更にナパームを使うとフリーズする事もある。
演出・ストーリー
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ストーリーは本の物語世界という設定の為、キャラの掛け合いは演劇調なのだが、臭い台詞が多く人によっては抵抗がある。
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声優陣は全体的に見て非常に演技力が高いのだが、それがかえってラブストーリー部分の迫真のポエムに思わず赤面するプレイヤーも多い。
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特に主人公の一人であるオズワルドは序盤は冷徹で孤独な剣士といったキャラなのだが、ストーリー中盤で愛に目覚めてしまい、その台詞のあまりのクサさにファンから「ポエマルド」とまで呼ばれる事に。
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美麗なグラフィック故にやや使いまわしが気になる。ステージ攻略は同じような背景が続いてしまうためやや単調と言える。物語中の重要な登場人物も色違いのモブキャラのような人物が多い。
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キャラクター全員で共通のステージばかりなのもやや単調に感じる。
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ストーリー上戦闘に勝っても(鍛えに鍛えた圧勝でも)プレイヤーキャラが死んでしまう展開がある。前述したウーズを投げつけると動きが停止するボスでそういった演出があるとプレイヤー的にはやるせなくなるだろう。
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またバッドエンドで滅びる世界に残された人々のシーンがあるのだが、トゥルーエンドでも描写されていないだけで同じ光景はあるものと思われる為あまり救われていない。
総評
絵本のような美しい世界が評価され、国内・海外それぞれ10万本のヒットとなり、ヴァニラウェアの知名度を一気に向上させた名作。
後にWiiで発売された、ヴァニラウェア開発の『朧村正』もセールこそそれほど振るわなかったが、Wiiアクションゲームの傑作と推す人も多い。