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ペルソナ4 ジ・アルティメット・イン・マヨナカアリーナ - (2013/06/19 (水) 01:52:48) の編集履歴(バックアップ)


ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ

【ぺるそなふぉー じ あるてぃめっと いん まよなかありーな】

ジャンル 対戦型格闘ゲーム

対応機種 アーケード、プレイステーション3、Xbox360
メディア 【AC】Taito Type X2(NESiCAxLive)
【PS3】BD-ROM
【360】DVD-ROM 各1枚
発売元 アトラス(インデックス)
開発元 アトラス
アークシステムワークス
稼働開始日【AC】 2012年3月1日
発売日【PS3/360】 2012年7月26日
定価【PS3/360】 パッケージ:7,329円 / ダウンロード:5,980円(共に税込)
プレイ人数 オフライン:1~2人
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
女神転生シリーズリンク


概要

  • 女神転生シリーズの派生作であるRPG『ペルソナ』シリーズとして2008年に発売された『ペルソナ4』(以下P4)のキャラクター(パーティキャラクターの自称特別捜査隊の面々)が登場する格闘ゲーム。通称『P4U』。
    • ストーリーはパラレルワールドなどではなく、P4より後の時間を描いた作品として正式に位置づけられている。また、P4だけでなく『ペルソナ3』(以下P3)に登場したキャラや本作オリジナルキャラも登場しており、P3、P4のお祭りゲーとしての側面も持つ。
  • 開発はアトラスと『GUILTY GEAR XX』や『BLAZBLUE』を制作したアークシステムワークスとの共同開発。
    • ゲーム部分はアークシステムワークスに委託されており、ゲームシステムは上記した両作ととても似通っている。
    • HD機初の『ペルソナ』がまさかの格闘ゲームということで、ユーザーの驚きは大変なものだった。しかし原作の人気やアークシステムワークスの実績もあり、不安と共に期待の声も大きかった。

特徴

  • 基本操作・ペルソナ
    • 原作でもそうであったように、本作での使用可能キャラは全員がペルソナ*1使いであり、ペルソナと共に戦う。
    • 本作での操作は、移動に使う1レバー+攻撃に使う4ボタンという格闘ゲームらしい構成。A・Bボタンでは本体の人間が、C・Dボタンはペルソナが攻撃する。
      • ABCボタンは他の格ゲーにおける弱・中・強に相当し、Dボタンでは各々特殊なペルソナ攻撃を繰り出す。ペルソナによる投げや高速突進、時間差攻撃といった多彩な技があり、本体とペルソナの連携攻撃が基本システムとして盛り込まれている。
    • 画面に出現したペルソナにも食らい判定があり、ペルソナ出現中に本体かペルソナが攻撃を受けるとペルソナは消滅する。4回消滅させられると「ペルソナブレイク」が発生し、一定時間ペルソナに関する攻撃やバーストが行えない状態となる。
  • 連打コンボ
    • 本作の代表的なシステムの一つ。Aボタンを連打するだけで通常技による連続攻撃から必殺技(スキル)、ゲージがあればスーパーキャンセルを行って超必殺技(SPスキル)まで自動でコンボを行う。
      • ボタン連打時の通常技による連続攻撃は専用のもので、アーク製の格ゲー同様、別の通常技を出していくことでコンボを繋げることも可能。
  • 逆ギレアクション
    • こちらも本作の代表的と言えるシステム。BボタンとDボタン同時押しで繰り出せる必殺技。この入力で出せる必殺技は、いわゆる昇龍拳や、相手の攻撃を受け止めて反撃する当て身技など、相手の攻撃をかわしつつ反撃を当てる性能の技になっているのが特徴。
    • ガード中に逆ギレアクションの入力を連打するだけでも相手の攻めを切り返すことが可能であり、連打コンボ同様初心者に優しいシステム。
    • ただし、使用した時点で体力がやや減少する上に、防がれた場合のフォローは利きにくく、フェイタルカウンター*2というシステムもあって読まれると大ダメージを被ることになりやすい。
  • スキル
    • いわゆる必殺技。使うコマンドはほぼ全キャラ*3が波動コマンドまたは竜巻コマンド。*4
      • SPゲージを25消費すれば、いわゆるEX必殺技にあたる必殺技の強化版・スキルブーストも出せる。
    • SPゲージを50消費すれば、「SPスキル」…いわゆる超必殺技も使用できる。こちらも複雑なコマンドは無く、全てが波動や竜巻を二回入れる、いわゆる真空波動コマンドとなっている。
      • 余談だが、本作PS3版は真空波動コマンド*5を下、右を素早く二回入力することで代用できる。二回入力系のコマンドは慣れないとやや難しいが、これに気付ければせっかくのSPスキルが使えない、ということはない。
  • 体力ゲージ
    • 本作では被ダメージ時以外でも体力が減る機会がある。具体的には『「逆ギレアクション」を使用する』・『スキルをSPスキルでキャンセルする「スーパーキャンセル」を行う』の2つ。
    • この2つの条件で体力が減少した場合、減少分の体力は、時間経過で回復が可能な「青体力」に変換されて残る。
      • また、「青体力」への変換は体力の最低値をまたいで行われる事は無いため、これで死ぬ事はない。
      • 『相手のスキルをガードし、いわゆる「削りダメージ」を受けた』場合でも、ダメージではなく青体力に変換されるため、本作では削りで死ぬ事はない。
    • 覚醒
      • 体力が35%以下になると、原作にもあったキャラの目元のカットイン(通称『カッ』トイン)が画面に現れ、覚醒状態になる。
      • 覚醒状態になると、被ダメージが一部減少し、実質的に体力が大幅増加・SPゲージが50(SPスキル1回分)最大容量ごと増加(100→150になる)・また覚醒状態でしか使えないSPスキルが使えるようになるなどの有利な効果が得られる。
      • 上記のとおり覚醒は非常に強力なのだが、コンボを受けている間は体力が減少しても覚醒状態にならないという仕様。安全に覚醒するための工夫、逆に覚醒させずに倒しきるための工夫など、独特の戦略が必要となってくる。
  • バッドステータス
    • 一部の技にはバッドステータスを付加する効果があり、これを付けられると一定時間行動が制限される。例えば移動を制限される「感電」や、レバー入力が逆になる「混乱」など。
      • 目新しいシステムではないが、RPGの持つシステムを格ゲーに取り入れている一例。
  • バースト
    • 専用ゲージを消費し周りに衝撃波を発生させるシステム技。GGXXとほぼ同じだが、本作ではペルソナを使用して発生させているため、ペルソナブレイク時には使用できない。本作には以下の三つがある。
      • "リバーサルバースト":被ダメージ中にコマンドを入力する事で発生する緊急脱出手段。いわゆる青バ。
      • "マックスバースト":何もしていない時にコマンドを入力する事で発生。ヒットさせるとこちらのSPゲージが満タンになる。いわゆる金バ。
      • "ワンモアバースト":ワンモアキャンセルと同じく攻撃中の硬直をキャンセルしつつ、相手を大きく上空に打ち上げる。本作独自の仕様。
  • その他代表的なシステム
    • 原作での「総攻撃」の演出を使った「ボコスカアタック」という共通の特殊攻撃があり、Aボタン+Bボタンを同時に押すと「発生は遅いが相手の攻撃を防ぎつつ出せる中段技」を発動できる。
      • ガード以外での回避が困難で、なおかつヒット時は追加入力で「ボコスカラッシュ」→「ボコスカフィニッシュ」という特殊な連続攻撃で追撃できるため、ハイリターン。ただし、ガードされた時の隙は大きい。
      • 空中に居る相手に当てるとバウンドしながら大きく吹っ飛ぶため、コンボに組み込んで〆に使えたりもする。
    • ちなみにレバー下+A+Bと入力すると発生が早くダウンを奪える下段技である足払いが出せる。
      • 他にも本作には、少しだけ無敵時間の付いた前方移動を行う「クイックエスケープ」など、いくつかの同時押しシステムが存在する。
    • GGXXでのロマンキャンセル*6(BBでのラピッドキャンセル)は、ワンモアキャンセルという名前で登場している。同じく超必殺技(SPスキル)1回分のゲージを消費。
    • アーク製の格ゲー恒例の一撃必殺技もある。決勝ラウンドでSPゲージを100消費することで使用できる。しかし、例に漏れず大半のキャラで性能は魅せ技の域。
  • 実況(ナビ)
    • P4本編で非戦闘員だった久慈川りせは、本作でも使用可能キャラとしては登場しない。しかし、対戦中にプレイヤーの行動に対して褒めたり励ましたりたまに難癖つけたりとコメントを付けてゲームを賑やかにしてくれるナビとして登場する。
    • 当初はりせのみだったが、後に原作でもナビを務めたクマや美鶴、陽介やアイギス、同じく非戦闘員キャラでP3のナビ担当だった山岸風花、P4の人気キャラだった堂島菜々子から選べるようになった。うるさい場合はOFFにも設定できる。

登場キャラクター

+ 簡易紹介

ペルソナ4からの参戦

  • 鳴上悠*7
    • 原作とは違い、ペルソナはイザナギで固定。リーチと発生に優れた技が多く、防御性能も高いなど、主人公キャラらしく安定した性能を持つ。
    • この手のスタンダードキャラには珍しく攻めの要素でも強烈なものを持っているため、総合性能はかなり高い。
  • 花村陽介
    • ペルソナはジライヤ。テンタラフーやスクカジャなど原作で活躍した補助スキルもバッチリ実装。別格の素早さとネタの多さで相手を追い詰めていくキャラ。
    • そのスピードとトリッキーさから立ち回りはかなり強いが、体力が低いため触られるとあっさり沈むことも。
  • 里中千枝
    • ペルソナはトモエ。原作から変わらずスピードとパワーを兼ね揃えたインファイター。凶悪な近接戦闘能力に加え優秀な逆切れアクションも持つなど隙のない性能。
    • リーチこそ短いが、花村に次いで素早くあまり不備を感じさせない点も魅力。SPスキルも軒並み高性能なため、ガン攻めが可能。
  • 天城雪子
    • ペルソナはコノハナサクヤ。各種アギ系魔法に加えて回復呪文のディアまでしっかり装備。角度の投げ分けが可能な扇子や発動距離、起爆時間を調整できるアギなど、豊富な飛び道具が自慢のシューティングファイター。
    • 更に真価を発揮するのは下地を整えた上での起き攻め。一度型にハメてしまえば「火炎ブースタ」や「火炎ガードキル」などを絡めたセットプレイで一気に持っていける。
    • 弱点はとにかく小回りが利かないこと。接近戦はかなり厳しいため、冷静な判断力が求められるキャラ。
  • 巽完二
    • ペルソナはタケミカヅチ。圧倒的な体力と強烈な投げ技が持ち味の重量級キャラ。アーク制格ゲーの投げキャラに付き物な移動制限はなし。
    • 投げ、打撃の双方から高いダメージが見込め、逆切れアクションも高性能と、接近戦でのプレッシャーは屈指。加えて飛び道具も持ち合わせるなど器用な面も。
    • 反面スピードは鈍く、主導権を相手に握られやすい。ワンチャンスを掴みとるための粘り強さが重要。逆転のカタルシスこそが最大の魅力ともいえる。
  • クマ
    • ペルソナはキントキドウジ。各種アイテム召喚やひねくれた攻めの手段を有し、クマらしくトリッキーなキャラクターに仕上がっている。
    • 中下段による崩しを不得手とする代わりに、ガード方向を揺さぶる崩しがしやすいのが特徴。
    • アイテム召喚による立ち回りは奥が深いが、操作自体は複雑でないため、意外と取っつきやすい点も魅力。
  • 白鐘直斗
    • ペルソナはスクナヒコナ。すばしっこさと豊富な罠、各種銃撃で立ち回る遠距離タイプのキャラ。
    • 即死魔法、ムドオンやハマオンも格ゲー向けにアレンジされまさかの実装。「運命カウンター」を減らしきった状態でどちらかのSPスキルをヒットさせれば相手を即死させることが可能で、独特の操作感と戦術が味わえる。
    • 防御性能には劣るため、終始自分のペースを崩さないことが肝心。 ペルソナ3からの参戦
  • 桐条美鶴
    • ペルソナはアルテミシア。やたらリーチの長い立ちAを筆頭に高性能な技を多く持ち、高火力コンボをも備えたハイスタンダードな溜めキャラ。残念ながらテンタラフーは無い。
    • 全体的に高性能さが目立つ上、使いやすい要素も多く持つため、鳴上悠と並んで初心者にも勧められるキャラ。
  • 真田明彦
    • ペルソナはカエサル。己の拳を武器に、怒涛のラッシュ力で相手を沈める突撃ボクサー。残念ながらタルンダは無い。
    • 屈指の短リーチという欠点を抱えるものの、サイクロンチェーンなる独自のシステムを持ち、接近戦での攻めの強さは凶悪の一言。
    • ペルソナは牽制、攻撃は自分、と割り切った性能になっているため、ペルソナブレイクの影響があまりない点も魅力。展開によってはカエサルに頼らずに試合を決めることも多いため、ペルソナ持ってないなどと言われてしまうこともしばしば……
  • アイギス
    • ペルソナはアテナ。遠距離技主体の通常形態と素早い空中機動が可能なオルギアモードを行き来して戦う特殊キャラ。
    • 原作ではいらない子だったオルギアモードがまさかの大躍進。発動中はガード困難な中下段択を延々と仕掛け、高火力コンボを決める凶悪キャラになれる。オーバーヒートには注意。
    • 通常形態ではろくにダメージが奪えないため、如何にオルギアモードと銃弾120発(ラウンド中はリロード不可)を使いこなすかが課題となる。
  • エリザベス
    • ペルソナはまさかのタナトス。原作で使用した多彩な魔法の数々は「SPゲージが非常に溜まりやすい」という仕様と併せてプレイヤーキャラとして実装。性能の強みを押し付けて勝つキャラという点で原作再現。もちろんメギドラオンもございます。
    • 個々の技は強烈だが癖が強く、体力の低さはワースト1位。パターンにはまると案外あっさり攻略されてしまうのも原作通り……?
      • 原作の凶悪な体力も再現して欲しい!と思う方はスコアアタックのボスモードに挑戦すると吉。 新規キャラ
  • ラビリス
    • 『P3』のドラマCDで存在が示唆されていたキャラで、『P4U』で晴れて初登場。ペルソナはアリアドネ。
    • 「斧ゲージ」という特殊ゲージを有し、上手く溜める事ができれば驚きの火力が叩きだせるアタッカーキャラ。立ち回りに少々不安はあるが、挙動が素直なので使いやすい。
    • ドでかい斧を振り回すため攻撃範囲が広く、斧ゲージMAXなら連打コンボでも超火力が出せるなど、ある意味初心者が最も勝ちを拾いやすいキャラと言える。
  • シャドウラビリス
    • 名前通りラビリスの「シャドウ」。ペルソナではなく自身の一部であるアステリオスを使役する。
    • 基本的な挙動はラビリスと共通だが、斧ゲージは無く、ペルソナ関連がかなり特殊。ほぼ完全に個別行動を取るアステリオスの仕様を駆使した攻めは非常に強力だが、使いこなせないとあっさりやられるテクニカルキャラ。

評価点

  • 初心者にも上級者にも楽しめる間口の広さと奥の深さ
    • 連打コンボの有用性
      • 補正がきつく一見初心者用要素のように感じるが、コンボ3段目に大きなゲージボーナスが付いている。そのため熟練者でも敢えて連打コンボを使うという場面も多く、死に要素になることがない。
    • 逆切れアクションと覚醒システム
      • 元来初心者には難しいコマンドに設定されてきた無敵技がボタン同時押しで手軽に出せる上、追い詰められた場合は覚醒によって防御力が大幅に上がるなど、初心者にありがちな「一方的に攻撃されて何もできなかった」という事態が極力起こらないように調整されている。決して実力差をひっくり返すような要素ではないが、いい勝負までは持っていきやすいと言える。
    • 初心者にも嬉しいシステムを多数採用しつつも、限られた技数の一つ一つの性能は練り上げられており、様々な使い方・コンボルートを内包させた調整は見事。稼働から一年経っても未だに研究が続いていたほど。
  • 良好なゲームバランス
    • 全キャラ豊富な技を有しながらも、極端に強すぎるキャラ、弱過ぎるキャラはいない。性能差自体は確実に存在するものの、どのキャラを使っても安定したバランスで対戦を楽しめるように作られている。新規タイトルには稀なバランスの良さと言える。
      • この点は『GGXX』や『BB』で何度も調整を繰り返したことで得られたノウハウが生かされた完成度と言えるだろう。
  • 原作譲りの魅力的なキャラクター
    • スタンダードな鳴上、スピードキャラの陽介、接近戦特化の千枝、遠距離戦が得意な雪子、投げキャラの完二等、各々個性的な性能でやり込みがいがある。また、キャラのモーション・演出・セリフに至るまで原作を上手く格闘ゲームに落とし込んでいる点も好評。
    • 登場人物がほぼ全員仲良しなせいか、演出は全体的にポップで明るい。格闘ゲームにありがちな殺伐とした雰囲気はあまり感じられず、むしろスポーツのような爽やかさがある。
    • ナビに関してもキャラ・台詞パターンともに豊富かつ嫌味は薄めで飽きにくい。
    • ただ、少々状況判断が適当な部分もあり、リバーサルバーストをガードされた時に「ナイスバースト!」と言ってきたり、開幕5秒しか経っていないのに「動きがワンパターンなんじゃないの?」という台詞が飛び出すことも。
      • これが原因で「煽りせちー」「動画勢*8りせちー」なるネタも誕生した。
    • P4原作に登場した『メガネ』も、アーケードではゲーム内通貨を消費して、家庭用ではDLCとして購入&装着が可能。もちろん『P3』勢も装着可能。
    • 地味な点だが、キャラクターカラーとペルソナのカラーが別個で選べるのも好評。
      • アーク社の『GGXX』『ブレイブルー』のパロディカラーだけでなく、『P3』『女神異聞録ペルソナ』『ペルソナ2 罪・罰』のパロティカラーもあるなど、ファンサービスネタも充実している。
  • グラフィック・BGM
    • 『BLAZBLUE』の製作チームが制作しただけあって、2Dアニメーションのキャラクターと3DCGの背景という組み合わせた画面となっており、どちらも時代相応に美麗なグラフィックとなっている。
      • 特に背景については力を入れていることが製作者インタビューでも語られている。*9
    • 原作P4で作曲を担当した目黒将司がいくつかのBGMを、P4でサブを担当していた喜多條敦志が多くのBGMを担当。
      • 「Reach Out To The Truth」「Heartful Cry」といったそれぞれの原作で人気の曲がアレンジされて使われていたり、また新規追加曲も良曲が多く好評。

賛否両論点・問題点

  • 起き攻めに偏ったゲームバランス。
    • 特に鳴上と千枝の「ダウンを奪ってペルソナ設置を重ね、相手を拘束しつつ本体でローリスクな崩し択をかけて再度ループ」という流れは批判されやすい。
  • 新規タイトル故にキャラも1キャラあたりの技も現在の格ゲーにしては少なめ。この点を持って飽きが早いと感じるプレイヤーも見られた。
  • 原作ファンの格ゲー未経験者でも軽快に動かせるように考慮されたゲームシステムだが、全力での対戦となると長いコンボレシピを覚えたり複雑な操作を要するなど、格ゲーへの慣れとそれなりのやり込みは不可避。
  • ボタン同時押しの多さ
    • このゲームで仕様するボタンは4つであるが、システムの都合上同時押しが非常に多い。
      • 例としてAボタンが絡む同時押し操作を挙げると「ボコスカアタック(A+B)」「足払い(↓+A+B)」「スキルブースト(コマンド+A+B)」「ガードキャンセル(ガード中に→+A+B)」「クイックエスケープ(A+C)」「ミニジャンプ(↓+A+C)」「空中振り向き(空中でA+C)」「ワンモアキャンセル(A+B+C)」「バースト(A+C+D)」と非常に多い。
    • またAC版のボタン配置が左上、左下、右上、右下の順でABCDと固定なのも辛い。
      • 所謂ボックス配置と呼ばれるタイプである。ブレイブルーのように配置を変更したりは出来ない。
      • 勿論家庭版ではボタン配置も同時押し操作のボタン割り振りも自由に行える。
    • ただ、「暴発しやすいレバー入れ入力よりこっちのほうがいい」とするプレイヤーも多く、賛否ある。
  • バランスに影響する仕様の穴。
    • 代表的なのが真田の「連続キルラッシュ」。特定の操作を行う事で真田のスキル「キルラッシュ」を絶え間なく連発する事ができ、永久ガード連携が組めてしまうというもの。
      • この連携一本で詰んでしまうキャラもおり、さすがにまずかったためか2012年5月のパッチにて素早く修正された。
    • もう一つ代表的なのが「同技補正解除」。
      • 本作には「特定の技を1コンボ中に2回以上組み込むと、補正が極端に大きくかかる」という、「同技補正」が存在する。
      • しかしこの同技補正、チェック機構が10種類までしか技を記憶しておく事ができないため、補正対象の技を10種類コンボに組み込むと、11種目以降の技に関してはこの補正を無視できてしまう。
      • 補正ありきでバランス調整が行われているゲームであるため、この抜け穴は大問題。上手く利用すれば補正の緩いコンボを組むことも可能となり、この仕様を利用すれば即死コンボも目指せるようになる……
        ……と思われたが、やはり10種類以上もの特定の技を1コンボ中に組み込もうとするとかなり条件が厳しく、この仕様から生まれた即死級コンボはほとんどが魅せコンボの域。
      • 一応、仕様のムラという点で言えば問題だが、このような現状もあってあまりバランスを崩す事態には至っていない。
    • ただ唯一、比較的容易に条件を満たせる「直斗」だけは実戦投入が可能で、「ハードル走*10」と呼ばれる超高火力コンボが開発され、各地で猛威を振るっている。
      • しかし、直斗自身のキャラ性能の欠点や、「比較的容易」とは言えある程度条件は厳しい事もあり、こちらも大きくバランスを崩すには至っていない。
    • 完全に余談だがこの同技補正解除、共通のシステムが多いブレイブルーCS2でも同じ事が出来た。
  • 家庭用の問題点として、隠し要素解禁のハードルが異様に高い。
    • りせとクマ、美鶴以外のナビを解禁するには、超高難度のスコアアタックモードを複数のキャラでクリアする必要がある。初心者は勿論の事、慣れないキャラで攻略する必要に迫られるため、熟練者といえども大変厳しい。
      • 美鶴はチャレンジモードのクリアで解禁可能だが、格ゲー初心者にとってはこれも少々厳しくはある。
    • どうしても攻略できなければDLCを購入する事によっても解禁が可能だが、余りの解放難易度の高さに「DLCを買わせるためではないか?」と邪推する声も多々あった。
  • 家庭版では初心者向けのチュートリアルモードがあるが、簡素で基本的なシステム解説しか行われていない。応用までかなり細かく解説・補足説明があったブレイブルーと比べると、初心者向けにしてはややボリューム不足。
  • Xbox360版では発売当初、オンライン対戦において謎のラグが発生していた。現在は修正済み。
  • シナリオが尻切れトンボ。アーケード版だと事件の解決すら途中なためスッキリしない。コンシューマ版は一応の区切りが付いているが、続編を意識してか謎はいくつか残っている。

総評

当初囁かれた不安を打ち破り、『ペルソナ4』(または『ペルソナ3』)のキャラゲーとしても、一作の格闘ゲームとしてもそつなくまとまった完成度の高い良格ゲー。
コンボゲーとしての難易度も低めで格ゲービギナーにも向いており、かといって必要以上に底が浅いわけでもなく、原作ファンは勿論のこと、格ゲーに興味のあるプレイヤーなら幅広く薦めることができる作品。