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遊☆戯☆王デュエルモンスターズIII 三聖戦神降臨
【ゆうぎおう でゅえるもんすたーずすりー とらいほーりーごっどあどばんと】
ジャンル
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カードゲーム
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対応機種
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ゲームボーイカラー(専用)
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発売元
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コナミ
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開発元
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コナミコンピュータエンタテインメントジャパン(EAST)
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発売日
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2000年7月13日
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定価
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4,800円
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分類
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良作
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概要
ゲームボーイ『遊☆戯☆王 デュエルモンスターズ』シリーズ第3弾。
バトルシティ編の序盤までと真デュエルモンスターズで古代編で出てきたキャラクターが登場する
前作からのカードも引き継ぎ全800種類のカードが扱えるようになった。
ルールがオフィシャルカードゲーム(OCG)に近くなった。
新要素
いけにえ
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モンスターにレベルが設定されており、レベルに応じてフィールド上のモンスターを1~2体生贄にする必要がある。
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レベル5以上で生贄が1体、レベル7以上で2体必要になる。
ふせ
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OCGでいう裏側守備表示。これによって相手がこちらの守備モンスターを見抜くことがなくなった。
こうか
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起動効果モンスターが登場。上記のふせ状態であれば1度だけ効果を使用できる。
コンストラクションモード
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入手したパーツ(上半身と下半身)を組み合わせてモンスターを作るモード。
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完成したモンスターはデッキに入れることができる。組み合わせ総数は9800種類にも及ぶ。
召喚魔族の追加
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神魔族が追加。どの魔族とも優劣関係がなく弱点となる魔族がない。
融合関連
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融合したモンスターはそのターン攻撃できない制限が追加された。
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手札でカードを融合できるようになった。
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手札で融合したモンスターをそのターンに召喚することはできない。また、通常モンスター扱いになるためレベル5以上なら召喚にいけにえが必要。
基本ルール
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戦闘や勝敗の流れは前作と変わらないので省略。
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1ターンにカードを1枚ずつドローするにようなった。
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制限枚数が採用され、同名カードはデッキに3枚までとなった。
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また、強力なカードは制限カードとしてデッキに1枚しか入れることができない。
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CPU戦でも先攻、後攻がランダムになった。
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その他いけにえ、こうか、ふせの新要素については上記に記述。
評価点
前作からの改善点
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戦闘シーンがさらに前作より早くなった。
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カードリストが見やすくなり、ページ移動も早くなった。
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前作まではページ番号が表示されておらず、移動にも時間がかかり不便であった。
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CPUが魔法カードを使用してくるようになった。
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罠カードや効果モンスターの効果までは使用しないが、CPU戦において相手の魔法カードを想定した駆け引きが増えたのは大きな進歩と言える。
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一部を除いた儀式召喚が比較的簡単になった。
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前作まで倍率だった強化魔法が一律500ポイントとなった。
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デッキキャパシティとデュエリストレベルが上がりやすくなった。
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CPUと1回デュエルすると、勝敗にかかわらずキャパシティが5上がる。
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通信対戦においては、勝利すれば20も上がる。敗北しても10上がる。
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デュエリストレベルも前作より早い段階で255に到達できる。
+
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デュエリストレベル255
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CPUと144回デュエルすれば到達。早く到達する分デッキキャパシティは少ないが、前作は550勝以上しなくてはならなかったので大きな差である。
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各カードのコストが見直されて早い段階でデッキに投入しやすいものが増えた。
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《ウィルスカード》などの除去カードのコストが50など。
カードイラストがより原作やOCGに。
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《クリボー》などより原作に近いイラストになった。他にもOCGに既に出てるモンスターはそれに近いイラストになっている。
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また、カラー専用となってグラフィックの良さも向上した。
パスワードでデッキキャパシティが減らなくなった。
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今作は初期段階で入力可能で、デッキキャパシティも減らなくなった。
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1枚しか登録できないのは変わらないが、好きなカードをすぐに入手できるのは便利であった。
モンスターの多様化
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OCG同様に強力なモンスターには生贄が必要となり、下級モンスターの選考の幅が広がった。
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下級モンスター限定だがコンストラクションモードで強力なモンスターが作れた。
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パスワードがわからない者に対しての救済措置にもなった。
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効果モンスターはゲーム独自のものであった。
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《トラップ・マスター》などOCGと効果が違う場合もあるが、それはそれでゲーム内での有用性があった。
BGMが多彩
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対戦相手に依って流れるBGMが増えた。
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闇遊戯戦や通信対戦のBGMなどはPS版の遊戯王のゲームを全てプレイした事あるプレイヤーには馴染み深いだろう。
コンストラクションモード
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パスワードを知らない、または強力なモンスターを所持していなくても下級モンスターであれば強力なモンスターを作れる。
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パーツが上手く噛み合えば攻撃力1900、2000の低コスト下級モンスターも作れたので便利であった。
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守備モンスター対策の風魔族や幻想魔族、《地雷蜘蛛》や《進化の繭》対策として炎魔族などが重宝された。
問題点・賛否両論点
敵が制限無視の鬼畜デッキ
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後半以降のステージでは制限指定のカードを数枚入れていたりとルール無視の情け無用デッキ。
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特に闇デュエリスト達は《サンダーボルト》、《心変わり》、《光の護封剣》を3枚入れている凶悪なデッキばかり。
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ただ、相手は罠カードと効果モンスターを使用しないので、こちらも上手くデッキを構築すれば対策できる。
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さらに闇デュエリストの一人闇遊戯は上級モンスターが多すぎるデッキなので、相手が何も出来ず勝てる可能性もある。
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彼のデッキを実際に再現しようとすると当たり前のように、そんなデッキになるので仕方ないと言えば仕方ないが…。
エンディングがパスワード
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ラスボスに5回勝利した時に、教えてくれる秘密のパスワードがスタッフロールが流れるものであった。
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当時、神のカードが入手できると思ってがっかりしたプレイヤーも多い。
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実際はスタッフロールの廃止で快適化させたかったものと思われる。
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前作まではペガサスを倒す度に電源を入れ直さなくてはならなかった。
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ちなみにパスワードさえ知っていればゲーム開始後にいきなりスタッフロールを見ることもできた。
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(ネタバレになるのでページ最下部に動画を設置)
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さらに、このゲーム。ラスボス後の闇デュエリストはパスワードを入力する事によって変更出来るのだが、そのヒントがゲーム内にまったく書いていない。
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まぁ、今となってはインターネット等で検索すれば攻略サイトは見つかるのだが…。
神のカードが登場しない
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タイトルがいかにも三幻神が登場しそうな雰囲気ではあるがエンディングに石版が映るだけである。
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当時の原作でもまだ謎に包まれた存在でもあり、製作段階において出すに出せなかった部分もあるのかもしれない。
上級モンスターが限られる
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レベル5~6では攻撃力が2500ラインか2600の《闇魔界の覇王》、レベル7以上においては神魔族の《青眼の究極龍》が実質最強であった。
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その他では《カタパルト・タートル》など強力な効果を持つ上級モンスターも採用される。
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未行動のモンスターを墓地に送り、その攻撃力の総数の効果ダメージを与える強力な効果。ある意味OCG以上の効果であった。
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ただ、大量展開できるカードも少ない為、バーン目的よりライフを削りきれなかった時のフィニッシャーとしての役割が強かった。
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OCG同様に下級モンスターの重要性が増した事で、一部の上級モンスター以外が疎外される原因となる。
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単純に攻撃力が高いだけのモンスターが強いとは限らなくなり、多様化された点もある。
余談・その他
特典カード
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予約限定として《デュナミス・ヴァルキリア》、初回特典として《インセクト女王》が付属。
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さらにOCGのカードが特典として付属。8種類中3枚封入。
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《キラー・スネーク》は永久コンボなどで悪用されるようになり、後にOCGで制限カード、禁止カードとなる。
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その他にも《サイバティック・ワイバーン》や《万能地雷グレイモヤ》など当時はそこそこ強力だったカードも収録された。
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一方、儀式モンスター《ガルマソード》と専用儀式魔法《ガルマソードの誓い》は必ずセットで入っており、当たってしまった場合は悲惨である。
大会
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各店舗などで小規模の大会が行われた。
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上位入賞者にはOCGのカード《ブラック・マジシャン・ガール》が贈呈された。
コンストラクションモード
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上記のように9800種類にも及ぶコンストラクションモンスターの中で唯一OCG化を勝ち取ったのが《スフィラスレディ》である。
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ただし特に見るべきところのないカードのため、実戦で使用されることはまず無いと思われる。
総評
さらなる改善によって、些細な点から重要な対戦部分まで快適化し、
ルールがOCG向けとなった事で、より親しみやすいゲームになった。
モンスターにおいて、高レベルの上級モンスターの扱い辛さはOCGと変わらなかったが、
当時の下級モンスターの攻撃力1900の《ヂェミナイ・エルフ》が重要視されたOCG環境と比べると
デッキキャパシティを制限して通信対戦できる点や、召喚魔族の相性などもあり、
こちらの方がバランスが取れていたと言っても過言ではない。
OCGに近いルールとコンストラクションモードの充実でGBシリーズの作品の中では屈指の完成度を誇る。
次回作でとうとう神のカードが使えるようになったので、当時としては期待をしていたプレイヤーも多かったのだが…。