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RPGツクール2000 - (2013/07/11 (木) 12:34:32) の編集履歴(バックアップ)
RPGツクール2000
【あーるぴーじーつくーるにせん】
ジャンル
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RPG製作ソフト
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対応機種
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Windows95~XP
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発売・開発元
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アスキー
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発売日
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2000年4月5日
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定価
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9,800円
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廉価版
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VALUE!:2003年5月14日/4,800円 VALUE!+:2012年9月27日/3,990円
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分類
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良作
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ツクールシリーズリンク
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概要
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プログラミングの知識がなくても、誰でも手軽にRPGが作れるソフトシリーズ、「RPGツクール」のWindows版。
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様々なイベントスイッチを駆使して、自分だけのRPGを作ることができる。
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画像及び音楽素材は初めから複数用意されているが、自分で作ったり調達したりすることも可能。
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ただし、権利は製作者にあるので無断使用は御法度。外部素材を使用する場合は利用規約を遵守する事。
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本ソフトで製作したゲームは、本ソフトに付属している葉書をアスキーに送れば公開することが可能。
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今までの「RPGツクール」シリーズの中では一番優秀なためか、「RPGツクール」シリーズ最新作の『VX Ace』が発売された現在でも、制作ツールとして本作を選ぶツクラーは多い。
長所
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余計な機能がちらつかず、非常にわかりやすいシンプルなインターフェイス。
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間違えて押してイベントが変なことになった! なんてことが起きにくい。
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前作RPGツクール95と違い、スイッチのみならず変数という要素が加わり、より複雑なイベントを作りやすくなった。
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例えば「あるキャラに話し掛けるごとに変数が1上昇し、一定以上になるとイベント発生」といった具合。
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96年発売の「DANTE98II」ですでに搭載されていたが、発売時期の被ったツクール95はどちらかというと「DANTE98」の移植版に近く、変数が削除されていた。
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DANTE98IIからの改良点は、使える変数の数と変数を参照する命令が増えたこと、それぞれの変数に固有の名前を付けることが可能になったことである。
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イベントスイッチは非常にわかりやすく機能もシンプル。種類も多い。
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気の遠くなるほど面倒ではあるが、ある程度触っていれば理解できる範囲内でシューティングや2Dアクションを作ることが可能。
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ツクールで作られたゲームを遊ぶために必要なデータ集RTP(ランタイムパッケージ)の導入により、ゲームデータが軽量化できるようになった。
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発売当初は不可能だったが、廉価版VALUE!以降のバージョンではBGMにMP3ファイルが使用可能になった。それ以前のツクールではMIDIかWAVEしか使用出来なかったので大きな進歩である。
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収録されているサンプルゲーム『花嫁の冠』がやたらと豪華。
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なんとプロのシナリオライター、キャラデザ、人気声優を起用。出演声優は堀江由衣、釘宮理恵、田村ゆかり、うえだゆうじ、塩沢兼人、飯塚昭三など。キャラデザは『俺の屍を越えてゆけ』の佐嶋真実。
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ゲームとしてはサンプルゲームらしく平々凡々なRPGなのだが、上記の声優のこともあってキャラはギャルゲー的な魅力はある。
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使える機能をほぼ使っているため、機能を覚えるのにちょうどいい出来といえる。マルチエンドにもできることを証明したかったはずの機能を指して完全にギャルゲー扱いしている人もいるほど。
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過去にはこのゲームの素材を用いた作品が数多く生まれていたが、現在は『花嫁の冠』のみに使われているオリジナル素材(ボイスデータやイベントで使用される一枚絵どころか、音楽やキャラチップなど、RTPの素材を除くすべてが対象)の使用は禁止されている。
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こうなった理由は不明だが、おそらく版権絡みだと思われる。
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なお、他のサンプルゲームの素材は一部を除いて使用可能。
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WindowsのRPGツクールシリーズの中では最も愛用者が多いので、素材公開をしている人が多い。
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くどいようだが、素材の権利は製作者にあるのでフリーでない場合、無断使用は禁止である。(一部例外あり)
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次作「2003」ではバグが取り沙汰されたが、実は2000もリリース直後はバグが非常に多かった。しかし、本作の場合、発売日当日からプログラマーが大手ツクールファンサイトの不具合報告掲示板に張り付き、数日単位でパッチをリリースし続けた。2003の場合、デバッグが完了したのは実に発売から一年後で、バグへの対応が非常に遅かったことも2003の評価を下げた一因。
短所
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デフォルトで設定されている敵数値のバランスが防御力過剰であまり宜しくない。
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デフォルト設定されている効果音が甲高く、デフォルト設定だと音量も大きく耳に響く。
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これらは製作者たるプレイヤーが変更できる点なので、あまり問題ではない。
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敵が魔法や必殺技を使っても画面が光るだけでエフェクトを付けられない。
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イベントスイッチが豊富なので一応できないことはないが、信じられないくらい手間がかかる。
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比較的容易に実現可能なスクリプトが有志によって組まれているので、それを利用する手もある。
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デフォルトの素材(通称RTP)はお世辞にも「かっこいい」とは言えず、種類もファンタジー向けに偏っている(これは他のRPGツクールシリーズでも同様)。が、それ故に某所ではデフォルトの素材やキャラの名前が愛されているようである。
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ゲーム起動時の画面モードがフルスクリーンモードで固定。
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ゲーム中でウィンドウモードに切り替えることはできる。
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制作ツール側で起動するか、有志によるソフトを使えば、最初からウィンドウモードで起動できる。
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コマンドラインで第三引数にWindowと指定してEXEファイルを起動してもOK
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ゲーム起動後のタイトル画面の構成などは固定されており、制作の自由度に限界がある。
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使用できるキーの数が少ない。
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上下左右、決定、キャンセル。VALUE!以降ではShiftが追加されたが、やはり7つでは少ない。
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ピクチャーの最大表示枚数が当初は20枚。VALUE!以降でも50枚。
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それだけあれば十分過ぎると思うかもしれない。実際、枚数に困ることは基本的にはないが、自作システムを作る場合は何十枚もピクチャーを同時表示しなければならないケースがあり、ゲームによっては50枚でも限界を感じる。
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この場合、例えば数値はキャラクターとして表示すると言った工夫が必要になる。
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PCの環境によっては、キーの押し続け入力が正しく認識されない(入力が途中で一瞬途切れてしまう場合がある)。
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花嫁の冠以外にも、そこそこ完成度の高いサンプルゲームが揃っている・・・のだが、
ただ一つ誰の目に見ても明らかなクソゲーがある
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他の作品は過去作ツクールコンテストでの受賞経験者も混ざっており(評価は人によって分かれるが)概ね良作の為、余計にこの作品が浮き彫りになっている。
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ファミ通の公式サイトでは紹介すらされなかった。どうやら黒歴史にされた模様。
その他
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対応OSにWindows Vista/7が加わった廉価版『RPGツクール2000 VALUE!』が販売されている。
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2012年9月、更にお安くなった『RPGツクール2000 VALUE!+』が発売。
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OSはWindows XP/Vista/7/8の32、64bit版両方に対応。メディアは今までのCD-ROMからDVD-ROMに変更。
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後述のハンドブックに収録されていたグラフィック素材集も追加収録されている。
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副読本『RPG2000 ハンドブック』も発売されていた。現在は絶版。
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付属のCD-ROMには、RTP、体験版、製品版のアップデータ(1.09)の他に、様々な素材と3作のサンプルゲームが収録されている。
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これらの素材は数年の時を得て『RPGツクール2000 VALUE!+』による特典として付くようになった。
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Windows 95/98/2000/ME用で、XP以降のOSでは動作未確認。
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これの基本的な仕様およびコンセプトを引き継いだ『RPGツクール2003』も発売されていたが・・・詳しくはこちらの方で。
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2013年6月30日、古いアスキーブランドのツクール製品をはじめとした多くのツクール製品がサポート終了となった中、2000はアスキーブランドのツクール作品で唯一サポートが続けられている。