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エイリアンVSプレデター - (2011/07/02 (土) 14:48:54) の編集履歴(バックアップ)


エイリアンVSプレデター

【えいりあんばーさすぷれでたー】

ジャンル ベルトスクロールアクション
対応機種 アーケード(CPシステムII)
販売・開発元 カプコン
稼働開始日 1994年5月20日

概要

  • カプコン製作のベルトスクロールアクション。広義ではキャラゲーに分類される。「キャラゲー=クソゲー」という図式が成り立つ場合が多いが、カプコン製のキャラゲーは名作が揃っている。
    • PCゲームに同名のFPSが存在するが、あちらは製作会社が異なる。
  • 元はダークホースコミック社(米国漫画雑誌)の同名コミックが原作。映画「プレデター2」終盤のシーンで、プレデターがコレクションしたであろう獲物の頭骨にエイリアンそっくりの物が混じっていた事からマルチメディア展開が始まった。コミック、映画、ゲームで展開が予定されたが、その内映画は脚本の関係上一旦凍結。その後製作が再開され、2004年に公開された。
    • そのため映画版と本作に関連性は無い。本作ではエイリアン1&2、プレデター1&2をデザイン上のモチーフにしている。オリジナルデザインのエイリアンも何体か登場。
  • エイリアンは人間に寄生し孵化する、蟻のような習性の宇宙生物。エイリアンシリーズ1~4と、エイリアンVSプレデター1~2に登場する。
  • プレデターは宇宙狩猟民族で、地球人を凌駕する身体能力と科学兵器で武装している。プレデター1~2と、エイリアンVSプレデター1~2に登場する。
  • 宇宙海兵隊はエイリアン2に登場した惑星移民の安全を守る軍隊。肉体面ではもっとも脆弱だが、近代兵器で身を包み、奇襲を受けたり銃弾が尽きたりしなければ、エイリアン数体程度なら負ける事は稀。
  • 詳細は各作品の設定を参照のこと。

ストーリー

 独立海上都市サン・ドラドにおいて膨大な量のエイリアンが突如発生、サン・ドラドは地獄と化していた。エイリアン殲滅戦に参加していた宇宙海兵隊のリン・クロサワ中尉とダッチ・シェーファー少佐は、敵中で孤立してしまったところを異形の宇宙人・プレデターに助けられる。エイリアンを撲滅したいリン達とエイリアンを狩りたいプレデター達とで利害が一致。種族の壁を超えて共闘するのであった…。

システム

  • プレイヤーは人間二人(ダッチ・シェーファー/リン・クロサワ)・プレデター二人(プレデターハンター/プレデターウォリアー)の内一人を選択してプレイする。最大3人同時プレイが可能。
  • 基本システムはステレオタイプのベルトスクロールアクション。
  • 各キャラクターが専用武器を持っている。ダウンすると落としてしまい(シェーファーのみは腕と一体化しているために落とさない)、素手攻撃になり、拾うまでは攻撃力が下がってしまう。なお拾い損ねると一定時間後に消滅してしまうが、その場合ドラム缶やコンテナなどの破壊可能なオブジェクトから出てくるし、面クリアすれば装備状態に戻る。
  • 因みにキャラごとの専用武器を持っているかでメガクラッシュのアクションが変わる。
    + 詳細 専用武器を持っているときでは。 imageプラグインエラー : ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (phunter_megaclash.gif) 専用武器を持っていない、もしくはナイフやスマートガン等の拾って使う武器を持っているときでは
  • 特異なシステムとして全員が弾数無限の射撃武器を標準搭載している。射撃武器は短時間で使いすぎると(リン・クロサワのみは総弾数が最初から決まっており、撃ち切るまで回復しない)弾切れまたはオーバーヒート状態になる。こうなると時間経過で回復するまでは再使用できなくなる。
    • 勿論、それらとは別に道中で拾う射撃武器も存在する。
    • 一定時間弾切れ・オーバーヒートを起さない「スーパーマガジン」というアイテムがある。

長所

  • ベルトアクション中最強とも思える、プレイヤーキャラの性能の高さ。キャラクター毎に強弱はあるものの、全員テクニックさえあればクリア可能。最もクリアが難しいとされる「ダッチ・シェーファー」でも、熟練すればデフォルト設定でのノーコンティニュークリアも十分狙える。
    • 通常技キャンセル必殺技、ダウン追い打ち、連続使用に制限があるが弾数無限の飛び道具を全キャラ保有、体力がわずかに減るものの発動から動作終了後まで完全無敵のメガクラッシュなど、プレイヤー側に有利な仕様がこれでもかと詰め込まれている。それでいてゲームバランスが破綻していないのが凄い。
    • 初心者でも連続技が簡単に繰り出せるため、大量のエイリアンをなぎ倒す爽快感をすぐに味わえる。ゲームを極めれば超絶コンボを編み出したり、ギャラリーを茫然とさせる魅せプレイを行えるようになる。
  • 飛び道具が常時使用可能という、ベルトスクロールアクションとしては革新的なシステムと、それを搭載するのに見合った世界観およびキャラクターデザイン。
  • 原作再現度が高く、またスタッフの原作愛が随所に感じられる。
    • 大量のエイリアンをなぎ倒していくプレデターは異様にスタイリッシュで格好良い。ファンにはたまらない感涙物。
    • やたら大量にでてくる雑魚エイリアンや、手ごわいボスエイリアンの雄姿も、原作ファンには来る物がある。舌を突き出したり尻尾を突き刺すなど、モーション再現度も高い。
    • オリジナルデザインのエイリアンが多数登場するが、映画でもそのまま使えるんじゃないの?と思えるくらい違和感がなく、またゲーム自体がとても面白かったため、その件について文句を言う人は誰もいない。一説によれば元々は、映画化を前提に作成していたとの事。
    • ステージ3の装甲車、セントリーガンの発射音、コンティニュー画面の自爆入力(プレデター系を使っていた時のみ)など、細かいところの再現度もぬかり無し。原作を知れば知るほどニヤニヤできる。
  • 音楽・グラフィック共に同時代の物と比較してもクオリティ高し。
    • 版権の問題もあってか、映画『エイリアン』『プレデター』双方のテーマは使われていない。BGMは全てオリジナル。

短所

  • デフォルト設定では難易度がかなり高く、敷居も非常に高い。
    • 例えば、デフォルト設定だと残機0でゲームスタートし、得点を稼ぐと1機だけ増える。そのため、ノーコンティニュークリアを目指すなら、道中で死んでいいのは1回のみ。これで全7ステージ(約40分程)を戦い抜かなければならない。
    • 大半のお店では、得点を一定値稼ぐ度に残機が増える、エブリエクステンド設定にしてあることが多い。これなら順当にゲームを進めていけば5~6機ほど増えるため、難易度はグッと下がる。デフォルト設定ではベルトゲーを極めし者用の難易度だが、エブリ設定なら逆にベルトゲー初心者向けの難易度になり、入門用にも適している。
    • ベルトスクロールアクションは全体的に難易度が高くなりがちなジャンルであるが、全体から見てもかなり高い部類に入る。これは主人公達の性能が他作品と比べて非常に高く、それらの駆使を前提として敵の強さが調整されているため。
  • プレイヤーキャラが高性能であることの代償として、操作が非常に複雑化している。どのキャラも「使いこなす」となると容易では無い。
    • 初心者向けのキャラである「プレデター・ウォリアー」ですら技の数やキャンセル可能動作などの種類が多彩。テクニカルキャラの「リン・クロサワ」に至っては自由度が衰退直前の対戦格闘ゲーム並。現在でも語り草となっている。
    • 扱いやすい技を中心に戦うようにすれば操作の難易度は言われるほど高くない。例えばプレデター・ウォリアーなら「通常4段→ダブルキック」だけでもかなり先まで進行できる。
  • ゲーム全体を通してボスが強い。2ボスの「RAZOR CLAWS」は俊敏な動きと長いリーチ、高い攻撃力を誇る初心者キラー。他にもダウンの奪えない4ボス・ラスボスの「ALIEN QUEEN」や5ボス「POWER LORDER」、機敏な動きで捉え辛い6ボス「MAD PREDATOR」と強敵ぞろい。
  • タイムオーバーする直前に敵を投げるとスコアがほぼカンストするバグがあり、ハイスコア争いが無意味になっている。
    + これがカンストだッ!!
  • ゲームとしての妥協点ではあるので仕方がないのだが、一部原作設定をあえて無視しているところがある。
    • エイリアンの血液は強酸性のため触るな危険。投げ技接近戦なんてとんでもない!
      • 一応血液と言うか唾を飛ばして攻撃してくる。唾も強酸性で、エイリアンは原作映画で武器として使う場面がある。
    • 2秒でエイリアンを撲殺できるプレイヤーキャラの超性能。エイリアンが不憫にすら思えるほど。
  • エイリアンガードポーズがすごいマヌケ。
  • どうでもいい事のようだが復活や途中参加時にキャラの頭上に表示される(1P,2P)と書かれたプレイヤーの位置を知らせるマークが表示されない。
+ 知らせるマークとは

総評

ゲームとしての完成度がすこぶる高く、映画ファン・ゲーマー共々楽しめる良作。
ベルトアクション最高傑作に挙げる人も多い。
原作映画とベルトアクションというジャンルとの相性は非常に良い物であった。

移植や続編等

  • 権利問題が国内だけに止まらず、あまりにもグチャグチャなので移植は一切なされておらず、今後も絶望的。
  • 移植同様、続編も出ていない。しかし、映画「エイリアンVSプレデター」公開前にも複数同名ゲームが別メーカーから作られている。
    • 内容はFPSやTPSやFPS等様々。20世紀FOX傘下のメーカー製であるため、原作映画の音楽も使用されている。
  • 存在感・完成度・ファンの多さから、古いゲームであるにも関わらず多くのゲームセンターに設置されている。{{要出典}}
    • 中古基板相場は数万円と、比較的流通量の多いゲームとしてはかなり高め。これも人気の高さゆえか。

余談

  • 概要で書いた通り本作は最大3人同時プレイが可能。3人同時プレイ時には専用の台詞が挿入される。
    • 例)ダッチ「酷いポンコツだな」ウォリアー「オマエノ事カ」
  • 対戦台形式(D&Dの4人同時プレイと同様)で3人同時プレイが可能。3人目のコントロールは基板の通称"キックハーネス"から出力されているので基板を3つも繋げる必要は無い。
  • ダッチ・シェーファーはプレデター1の主人公と同名で、外見もシュワルツネッガーに良く似ているが別人である。
  • リン・クロサワはプレイヤーキャラ中唯一のカプコンオリジナルキャラであるが、なぜか開発者受けが非常に良く、「リン・クロサワを出したかったけど出せないから別のキャラにした」という開発秘話を何度もこぼしている。
    • カプエス2のマキなどがそれ。またストリートファイターIIIのいぶきもリン・クロサワに似ているとの指摘が。
    • ガンスパイクのシモーヌは、ゲーム誌の開発者インタビューでリン・クロサワをモデルとしていると公言があった…記憶がある。