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スーパーR-TYPE - (2010/02/04 (木) 19:28:32) の編集履歴(バックアップ)


スーパーR-TYPE

【スーパーアールタイプ】

ジャンル 横スクロールシューティング
対応機種 スーパーファミコン
発売元 アイレム
開発元 アイレム
発売日 1991年7月23日
定価 8,500円(税抜)

概要

  • 1989年にAC(アーケード)版として発表された「R-TYPEⅡ」のSFC移植版。
    • AC版の完全移植ではなく、FC版と同様に様々な要素を追加&ゲームバランスの見直しを行ったアレンジ移植となっている(単にAC版の完全移植は不可能という理由もあるが)。
    • アレンジ移植に伴い、タイトルが変更された。
      • 「AC版のスタッフが移植度の低さからタイトルの付与を許さなかった」「SFC版のスタッフが移植度の低さからタイトルの付与を断念した」等諸説ある。
  • アレンジ移植とはいえ、レーザー装備や波動砲、ステージ構成など大半はAC版と同じ。

AC版からの主な変更点【自機及びゲームシステム】

  • AC版で使いにくいと批判されたウェポンの削除、及び新ウェポンの追加
    • サーチレーザー→スプリットレーザーに変更された。
  • ウェポン性能の調整
    • AC版で非常に弱かったショットガンレーザーは拡散パターンが変更されている。
    • 対空レーザーの地形に対する当たり判定がやや緩和された。
    • 拡散波動砲は溜めづらくなったかわりに、ボスを一撃で倒すほど強力になった。
  • その他、様々な細かい調整が施されている。

AC版からの主な変更点【ステージ&ボス】

  • 宇宙空間ステージ
    • AC版のような遺跡ステージではなく、前作(R-TYPE)のような宇宙ステージから始まる。
    • スペースコロニーは登場せず、ゴンドランの形状が異なる。
      • ボスの変更に伴い、画面が切り替わるエフェクトが加わった。
  • 遺跡ステージ
    • 基本はAC版とほぼ同じ。
    • 敵の当たり判定、耐久力、量は修正された。
    • プレス機の移動が遅くなった。
  • 洞窟ステージ
    • AC版とは違って程よい難易度に抑えられている(AC版は半分水に浸っている)。
    • 難易度にもよるが、中ボスが破壊しやすくなった。
    • AC版で鬼のような強さを誇ったボス「バラカス 」も移動しなくなるなど調整された。
  • 巨大戦艦ステージ
    • コルベルトが出現しない。
    • 小型戦艦が押し潰しに来なくなった。
    • ボスの攻撃は反射レーザーのアレンジバージョン的な物になっており、アーケードのボスは変更された。
    • AC版ではトップクラスの強さを誇った巨大戦艦は外見が大幅に変更され、ステージ名も変更された。
  • 資源採掘場ステージ
    • 基本はAC版とほぼ同じ。
    • 敵の当たり判定、耐久力、スピードは修正された。
    • ルートによって突破不可能になる壁は変更され、ボスまでたどり着けるようになった。
      • なお、ボスのライオスはⅢにも登場している。こちらは本作より遥かに強い。
  • 廃棄場ステージ
    • AC版のような増設工場ステージではなく、前作(R-TYPE)のような廃棄場ステージに差し替えられた。
    • BGM、ボスともにSFC版オリジナルであり、AC版には登場しない。
    • ボスのデザインはコンバイラーのアレンジバージョン的な物になっておりブレンドアは登場しない。
  • バイド帝星ステージ
    • 前作のバイドステージと混ぜたようなステージ構成になっており、ボスはウーム。
    • AC版で高い難易度を誇った地形は登場しない。
    • AC版と違い、一周で真エンドを見られる。
  • その他
    • 全てのステージで専用BGMが用意されており、どの曲も概ね評価が高い。
    • 悪名高い増設工場ステージ削除に伴い、ブレンドアも出現しなくなった。
    • 全体的なグラフィックの向上。
    • 上記の他にも様々な調整が細かく行われている。

前作からの変更点

  • スーパーファミコンのボタン数を活かし、フルオート連射のボタンが追加された。
  • レーザーが二種類追加されたが出現頻度は低い。特にショットガンレーザーは強力だが、ゲーム中に二回しか登場しないレア武器である。
  • 波動砲を二段階溜める事により強力な拡散波動砲を撃てるようになった。続編ではさらにオーバードライブモードで波動砲が連射できてしまったり、もっと強力なドース解放が登場したりと、単発波動砲の株は下がる一方である。
  • 耐久力は低いが弱点露出が短い、と言ったボスが多く、シリーズの中でもタイミング取りの比重が高い。逆にタイミングさえ合えば一撃で倒せたりする。
  • AC版ユーザーからは処理落ちについてかなり不満が聞かれるが、同じSFC移植作であるグラディウスⅢに比べれば処理落ちの度合いは遥かに可愛い物である。

音楽

  • BGMは全編に渡ってブラスセクションやオーケストラヒットを多用したSFCとしては驚異的な品質のビッグバンド・ジャズと化しており、もはやアーケードの原型を留めないほど徹底的にアレンジされ、シューティングとしてもSFCソフトとしても、またR-TYPEシリーズの中ですら他に類を見ない異彩を放っている。
  • ステージ1のBGMに至っては人気が高いにも関わらず、あまりに全長が長すぎてステージ中で半分ほどしか聞けずに終了してしまい、サウンドテストを用いなければ全尺を堪能する事が出来ないほどである。
  • ボス曲はAC版Ⅱではなく一作目からのアレンジとなっているが、こちらものっけからオーケストラヒットの超絶パッセージが展開するなど壮絶なアレンジになっている。
  • ステージ4/大戦艦の曲もこのゲームを代表する屈指の名曲だが、質の低いエミュレータによる高音の痛い劣化サウンドが動画サイトなどで出回ってしまっている。

問題点

  • ゲームバランスの調整に伴い、“AC版R-TYPEⅡ”独自の要素が少なからず削除された。
    • 結果的に問題点になってしまった“AC版独自の要素”は、問題点であると同時に魅力的な特色でもあったので、ユーザーからは惜しまれた。
  • SFC音源なので、AC版のそれとは若干音質が異なる。
    • アーケードからスーパーファミコンへの移植なので、これについては致し方ない。好みの問題もあるし、AC版に比べ悪くなった曲もあれば良くなった曲もあるので、一概に問題点とは呼べないかもしれない。
  • AC版に比べ処理落ちが起こりやすい。
    • AC版・SFC版共に、敵弾を避けやすくするためソフトウェア側から意図的に処理落ちを起こしているのだが、AC版はそれが不安定で、いきなり処理落ちが終わり敵弾が速くなってミスする・・・という問題があった。
      • SFC版はそれを改善して、AC版より安定して処理落ちが起こるようにしたのだが、逆にそれが不評となってしまった。もちろん敵弾が避けやすいというメリットもあるが・・・

総評

  • AC版の大きな問題であった難易度・当たり判定・バグの殆どを修正し、ゲームバランスも大きく見直された。
  • 初心者~中級者向けの難易度だが、オプションで難易度をhardにする事で上級者にもしっかり対応でき、家庭用移植としては最良の出来と言える。
    • 難易度が低いと思われがちだが、難易度hardにするとAC版と違って1週目から敵弾の増加・敵の移動や弾速が高速化してきたりと、トラップ等で難易度を上げたAC版とは違った難しさになる。
      • とはいえ、AC版のような上級者でも投げ出す程の理不尽な難易度ではなく、初心者でもeasy>normal>hardと順を追ってプレイすればちゃんとクリアできるバランスの良さである。
  • AC版の長所である、良質なBGMとシンプルかつ奥深いゲームシステムをより発展させ、ゲームバランスも非常に安定している事から、SFC初期~中期を代表する良作STGとして多くの人に親しまれる事となった。現在、Wiiのバーチャルコンソールで配信されている(要800Wiiポイント)。

各ファンとの戦争

  • アレンジ・リメイク作品の宿命からか、SFC版ファンとAC版ファンとの間での争いが絶えず、ニコニコ動画のコメント欄や2ちゃんねる該当スレ等の色々なサイトはどこも大荒れの状態となっている。
  • ここでどちらが優れておりどちらが劣っているかを述べるつもりはない。両者それぞれ長所・短所を持ち合わせている。その違いを元に各ファンが言い争い、罵倒しあうなど、非常に愚かしい事ではないだろうか。
  • 名作・良作まとめでもクソゲーまとめでも論争の種になっている傾向にある。早急な沈静化、結論到達が望まれる。