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Xマルチプライ - (2012/10/27 (土) 01:57:17) の編集履歴(バックアップ)


Xマルチプライ

【えっくすまるちぷらい】

ジャンル シューティング
高解像度で見る
対応機種 アーケード
販売・開発元 アイレム
稼働開始日 1989年

概要

  • アイレムの作り上げた自機が高い防御性能を持つ横STG。タイトル画面に浮ぶ目を見開いた巨大な顔面が印象的。

特徴・評価点

  • R-TYPE』同様生物的なグラフィックを多様しているのが特徴的だが、本作は舞台がエイリアンに寄生された人間の体内にミクロ化した戦闘機を送り込むという「ミクロの決死圏」な設定なので比較にならないほどグロテスクに仕上がっている。自機のサイズはおそらくシューティングゲームの中でも最小クラス。
    • しかしいくらエイリアンに寄生されているとはいえ「これ本当に人体の中なのか!?」と思いたくなるほど跡形もなくなっているため、生理的嫌悪感はあまり感じない。
    • 特に2面で登場する恒例の巨大戦艦ステージの「ギガーリアン(多数のエイリアンが合体した姿という設定のエイリアン)」は体内を舞台に繰り広げるゲームとは思えない雰囲気をステージと共に醸し出している。
    • ちなみに公式設定では、寄生されている人体は女性らしい*1。実際、ラスボスの出現は受精→誕生であり、女性の胎内を強く連想させられる。
  • 本作最大の特徴はアイテムを手に入れることで追加される攻撃判定・弾消し判定のある触手。
    • 自機前方に二本生える。片側だけで自機約2.5機分の長さを誇り、自機の移動に応じてぐねぐねと動き回る。
    • 攻撃アイテムを取る事で触手の先端から攻撃を行なう。しかし自機後方に触手を移動させても後方攻撃はできない。
    • 触手の先端から発射するメインウェポンの種類は威力の高いレーザー、オールラウンドで使えるホーミングミサイル、アイレム恒例のテクニカル武器のシャドウの3種類。メインウェポンは場所によって使い分ける必要があり、戦略性も高い。
    • またボムアイテムを取得する事によって、サブウェポンの対地ボムを使用する事も可能。対地ボムはメインウェポンと併用可能。
    • 言うまでも無く触手で、自機から直接生えているので切り離す事は不可能。だが、先端は自機から大分離れているので接近武器として活用可能。

難点

  • 覚えゲー。触手の扱いは一筋縄では行かず、更に基本的な難易度からしてかなり高め。
    • 難易度を高くしている要因として、ボス戦で主に安全地帯を多様するバランスになっている事が挙げられる。2面までは安全地帯を利用しなくても撃破が楽だが、3面以降は正方法では攻略が難しく、安全地帯を利用しないとなかなか先へ進む事が出来なくなっているボスも多い。
    • 他、アイレムシューのお約束として4面以降の地形の複雑化による難易度の急上昇も挙げられる。
    • 更に難易度の上がった2周目も存在するが、本作のエンディングは1周目と2周目で共通であり、いわゆる真エンドは存在しない。

その他

  • 本作登場当時、アイレムは原因のわからない情報規制を設けていた。そのため、本作に関する情報は当時のゲーム雑誌などには殆ど乗らなかった。
    • 同じような被害にあったゲームとして『R-TYPEII』や『ドラゴンブリード』がある。
    • とかく攻撃の激しいボス戦では安全地帯を多用する事でこのゲームはバランスが成り立っている。そんな折の情報規制はむしろ自殺行為であったと言える。
    • ただ、ゲーメストの裏技紹介コーナーで本作の安全地帯が情報が規制されている状態なのに紹介されていたのは救いかもしれない。

移植

  • 本作はPS・SS版のアーケードギアーズにて『イメージファイト』と共に収録されている。
    • 『イメージファイト』と比較してしまうと相対的に本作の難易度は低く見られがちだが、本作とて充分どころの騒ぎではなく難しい部類に入る。
    • アーケードギアーズはものによって移植にムラがあるのだが、本作は比較的移植度が良い部類に当たるとされている。反面イメージファイト側は移植度は高くないが…
    • 希少品なのでプレミアがついている。

総評

情報規制のおかげで非常にマイナーな本作であり、『イメージファイト』のおまけ的な印象が強いが、単体でも優れたグラフィック・癖のある触手を駆使して進めるゲームシステムから、操作して楽しい良作に仕上がっている。

余談

  • 同社の発売した『R-TYPE FINAL』において、本作の自機をモチーフにしたと思われる機体が登場している。