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レイストーム - (2012/11/21 (水) 03:15:45) の編集履歴(バックアップ)
RAY STORM
【れいすとーむ】
ジャンル
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シューティング
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対応機種
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アーケード(FXシステム)
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販売・開発元
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タイトー
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稼働開始日
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1996年
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RAY FORCE
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我々は排除されるべき存在なのか?運命にあらがう人類は、その答えを一つの作戦に託す。
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RAY STORM
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地球の命運は、13機の「RAY」に預けられた。
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RAY CRISIS
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運命を変える事など不可能なのかもしれない…しかし、そこに生きた証だけは違うと信じたい。
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概要
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1994年に登場し、斬新かつ奥深いシステムで、シューター達に神格化された名作STG『レイフォース』の続編。
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続編だがストーリー上の繋がりはなく、同じ世界観を踏襲した前作及び『レイクライシス』のパラレルワールドが舞台となっている。
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本作は2Dドットで描かれた作品の続編としては思い切った「3Dポリゴン」で描写されている。コレはFXシステムと言うPS互換基板を起用したため、2Dドットよりも3Dポリゴンの方が描写に優れているからと言う理由からくる。
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PSは、この頃もう一つの主力家庭用ハードであったSSよりも3Dポリゴンに優れると言う特徴があったため、それを生かすためにこの選択をしたのだと考えられる。当初より家庭用移植を考慮した上での開発であった。
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PS互換基板を用いて、当初より家庭用ハードへの移植を考慮されていたため、PS版の移植度は極めて高い。
ゲームシステム
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前作との比較点として、自機選択とスペシャルアタック(緊急回避用ボム)の搭載、そしてロックオンレーザーの性能向上がある。
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同じ的をフルロックオンする事で高威力のハイパーレーザーが使用できるようになった。
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スペシャルアタックは、画面上部に大爆発を発生させるというもの。これにもスコア倍率があり、沢山の敵機を巻き込むと大幅にスコアが稼げて心地よい。
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ロックオンは前作が自機と違う高さにいる敵しかロックオンできなかったのに対し、本作では同一高度にいる敵もロックオンできるようになった。
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これにより「接近する事で殲滅速度を上昇させる」というテクニックが追加された。このテクニックは同時に「敵の射撃に反応し難い」と言う絶大なデメリットを併せ持ち、ゲーム性を深める事に一役買っている。
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ショットとロックオンレーザーを別のボタンで撃ち分けられるManualモードと、どちらの攻撃もひとつのボタンで同時に撃つ初心者向けのautoモードが搭載。
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autoモードではショットとロックオンレーザーを撃ち分けられないので、ハイパーレーザーを使用するにはロックオン終了までショットも止めなければならない欠点がある。
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自機は、前作とほぼ同性能の機体と、新機体2機の計3機が使用可能。なお、内1機は移植版のみ使用できる。
機体名
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ショット
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ロックオンレーザー
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ハイパーレーザー
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ロックオン数
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スコア倍率
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SPアタック
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備考
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R-GRAY1
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ワイドショット (広角範囲攻撃)
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ホーミングレーザー (多段同時攻撃)
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広範囲爆発攻撃
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5~8箇所
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最大128倍
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前方爆撃攻撃
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初心者~中級者向け スコア稼ぎには向かない
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R-GRAY2
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ツインレーザー (前方残像攻撃)
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サンダーレーザー (順行追尾型攻撃)
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ブラックホール
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8~16箇所
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最大256倍
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前方爆撃攻撃
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上級者向け スコア稼ぎに向く
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R-GRAY0
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ワイドショット (広角範囲攻撃)
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ホーミングレーザー (多段同時攻撃)
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未搭載
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5~8箇所
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最大512倍
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未搭載
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超上級者向け 移植版のみ使用可能
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+
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ステージ
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ステージ
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ボス
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解説
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August 4 2219 ALBION D.U. EARTH アルビオン連合特別区
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ペンドラゴン
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一面というだけあって、敵の攻勢も薄く練習に最適。 ボスである陸上戦艦ペンドラゴンは、判定の分かりづらい炎の壁「グランドゲイザー」を投射してくる。
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August 5 2219 OLD GAUL CITY EARTH 旧ゴウル市
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ヴェルキンゲトリクス
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開幕早々、こちらを追尾・特攻してくる戦闘機と見えづらい高速の粒弾が襲いかかってくる。 しかし、これは慣れればただの「自機狙い」なので、中盤の戦闘機+粒玉の小ラッシュ以外は慣れでなんとかなる。 ボスは、前作の三面ボス「ギガ」を連想させる空中戦艦。2面ながらなかなか苛烈な攻撃を放ってくる。
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August 5 2219 PALMYRA VALLEY EARTH パルミラ渓谷
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ゼノビア
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高速スクロールと後半の陸上戦力ラッシュが特徴。スコアラー御用達の『4000点雑魚』が出現するステージとしても有名。 ボスはいくつものパーツで構成されているのだが、パーツを破壊するごとに攻撃内容が変化するため初見ではパターンを把握しづらく、各種攻撃も厄介な難敵。
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August 5 2219 3RD FLEET EARTH ORBIT 第三艦隊
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ハンニバル
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四面から戦場は宇宙へと移る。敵艦隊の中を突破しつつ進行するステージ。 戦艦から放たれる初見殺しのレーザー、ミサイルをばらまいてくる大型機や2面とほぼ同様の特攻機+粒弾の極悪タッグ、 後半の雑魚と戦艦の援護射撃の絶妙なコンビネーションと、初心者シューターの壁となるには十分な攻勢が待ち構えている。
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August 6 2219 CARTHAGE BASE SECILIA ORBIT カルタゴ基地
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ガイセリック
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舞台はいよいよセシリア星系へと移る。 3面以上の物量で襲いかかる攻勢、ランダム弾をばらまくクレイジービットなど、プレイヤーを本気で殺しにかかってくる。 ボス『ガイセリック』も難敵。複数の攻撃パターンを複合して攻撃してくる。
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August 6 2219 ETRURIA SECILIA 首都エトルリア上空
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アラリック
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極悪なボス、アラリックで有名なゲーム中最大クラスの難所。 ボスは初見では回避の難しいレーザー攻撃、自機を狙いつつ広範囲に展開する拡散弾、武器破壊で攻撃内容の変わるバスターランチャーとビームカノン、 さらに随伴機として独立行動するビットを備えている。
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August 7 2219 JUDA CENTRAL SYSTEM SECILIA ジュダ中枢システム
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スパルタカス
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高速スクロールと圧倒的物量の雑魚・弾が襲い来るラスボス前最後の関門。 ボスは、前作でラスボス前最後の関門として立ちふさがった『ダイナモ』を彷彿とさせる外見で、前作と同じような攻撃を繰り出してくる。
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最終ステージ8面は丸々最終ボス『ユグドラシル』と戦うステージとなっている。
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小ネタとして、本作のステージ名はローマ帝国が実際に侵略した国家の、ボスはローマに逆らった英雄たちの名を冠している。
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BGM
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前作同様BGMの評価は高く、作曲者もTAMAYOこと河本圭代が担当している。前作がどちらかと言えばSFを意識した曲調であったのに対し、本作では2面BGM「AQUARIUM」などで本物のイルカの鳴き声を使うなど、幻惑・幻想的なアレンジの加わったハウスが多い。
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全体のBGMの雰囲気も前作『レイフォース』とほぼ同様で、1面BGM「GEOMETRIC CITY」は明らかにレイフォースの1面「PENETRATION」を意識した曲調になっている。
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レイフォースと同じく全体を意識して曲調の変化が取り入れられており、本作では佳境に入っていくにつれBGMが悲壮さを増していく。それが特に現れているのが、「虐殺の時間」というタイトルのついた7面BGM「SLAUGHTER HOUR」。
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他にも荘厳なラスボス戦BGM「INTOLERANCE」、エンディングで流れる切ないピアノの曲「CERAMIC HEART」などが人気が高い。
演出
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前作はドットを用いた演出だったのに対し、本作は全編ポリゴンによる三次元描写となっている。
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96年の作品ながら三次元描写を用いたその演出は非常にクオリティが高く、2010年現在でも、本作と同等の三次元演出を誇るSTGはそう多くない。
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前作のようなシームレス・「背景で語る」といった表現方法はないが、美しいポリゴングラフィックと大胆なカメラワークと用いた演出は秀逸。
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高速で渓谷を疾走する「パルミラ渓谷」、ホーミングレーザーや対艦ミサイルを掻い潜りながら強行突破する「地球連合第三艦隊」、配置された大量の敵機を高々度から襲撃する「敵首都エトルリア上空」など、その演出は実に素晴らしい。
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第三艦隊戦で眼下に見える地球、一部のボス戦のめまぐるしい背景の動きで戦闘の苛烈さを表現する演出も地味ながら秀逸。
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ゲーム中に何気なく流れている英語音声もしっかりとゲームの内容に関係しており、翻訳してみると実に興味深い。
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本作の演出の中でも取り分け目を引くのがボスの変形ギミックである。ガイセリックやユグドラシルの変形ギミックは思わず見入るほど。
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ユーザーからの人気が特に高いのが、「敵首都エトルリア上空」のボス・アラリックである。「マスターグレード Zガンダム」をいじくりまわして考え出したと言われているだけあって、外観・変形ギミック共に非常にカッコいい。
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ちなみにこのボスの高速変形に使用される慣性低減装置の製造にハマチから採取する物質が必要という設定がある。
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レイフォースでも搭載されていたボスの部位破壊も健在。様々な箇所がロックオン・破壊可能。
ストーリー
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大まかなあらすじは「オーバーテクノロジーを搭載した最新鋭戦闘機に地球の命運を託す」というありがちなもの。今回は「人類の生存のために母星を破壊する」レイフォースに比べて悲壮なストーリーではないとされがちだが、実際やっていることは人類同士の殲滅戦と悲惨。
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敵勢力である「セシリア連合」、その本拠地である「惑星セシリア」は地球人の殖民惑星。セシリア連合が蜂起した目的は地球政府による圧政からの解放であり、街を一つ水没させた後に降伏した地球政府に地球の破壊を宣言。また、地球側の主戦力はセシリアに奪われ、地球側の頼りになる戦力はセシリア側の科学者が亡命することで偶然手に入れた、謎のオーバーテクノロジー「LAY」を搭載した13機の「R-GRAY」のみ。
+
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詳細ストーリー
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【A.D.2096】
外宇宙開発の最中、突如異常重力波が観測される。その調査時、人類が居住可能な惑星、衛星セシリアが発見された。その後も異常重力波の調査は続けられたが、二度と観測される事は無かった。
セシリアへの大規模な植民計画実行のため、大艦隊用特殊重力場発生システム『Gravity Catapult』(MOON GATE)の建造に着手。
【A.D.2103】
『MOON GATE』完成。
第一次セシリア植民計画始動。以後四次まで行われる。
【A.D.2138】
地球は連邦制を導入。国家は惑星単位に変わる。
【A.D.2141】
増えゆく植民惑星を統治するため地球政府は地球/太陽系連合軍を設立。翌年、駐留軍をすべての星系に配置し、植民惑星を軍政下に置く。
衛星セシリアには、最も重要な植民地として最大規模の艦隊を駐留させた。殖民衛星諸国には、基本的な権利は認められていたが、自治権は著しく制限されており、あくまでも地球中心の社会形態を崩さなかった。
【A.D.2199】
「バルカ機関」と呼ばれる研究機関が、セシリア殖民地議会によって秘密裏に設立される。その目的は、セシリア星系にて発見されたオーバーテクノロジー、通称"LAY"の研究である。
"LAY"の基礎研究が終了し、完成した技術が実用化する直前、技術者、研究者全員の意志で研究成果と共に地球へ亡命。理由は誰一人として語ろうとしないため不明である。バルカ機関は亡命後、アルビオン連合特別区にて「R-GRAY」シリーズ及びその搭載システムの開発を行う。
【A.D.2219 August.1】
人類が恒星間航行を実用化して100年余の時が流れていた。
地球は宇宙開拓の時代を経てオリオン腕全域まで勢力を延ばし、20を越える植民惑星を抱える恒星間国家の主星として繁栄していた。次第に増えていく植民惑星を統治するために、地球は地球/太陽系連合軍を設立し、植民惑星を厳しい軍政下に置いた。
こういった体制に反発する急進的植民惑星諸国は、宇宙開拓の最重要拠点である『セシリア』を中心とした『セシリア連合』を成立し、武装蜂起。地球/太陽系連合艦隊の戦力を強奪する形で行動を開始し、セシリア駐留艦隊の全てを奪取する。
セシリア連合艦隊は地球軌道到達直後に、ヨーロッパ地区の首都ゴウル市に対し軌道上から砲撃。ゴウル市はクレーターと化し水没。地球政府は24時間で無条件降伏した。地球政府の降伏を受けた後、『セシリア連合』は地球上に居住する人々の6日以内の強制移民を命令、更に地球の破壊を宣言する。地球と、地球寄りの植民惑星の反発を武力で鎮圧すると、地球破壊の為に全艦隊を集結した。
【A.D.2219 August.4】
セシリア連合による武装蜂起。地球政府は、この事態を予測していたかのように、バルカ機関より流出したオーバーテクノロジー"LAY"を基に開発された『R-GRAY』全13機によって、『セシリア制圧作戦』-OPERATION "RAYSTORM"を発動する。
そして……
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+
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エンディング(ネタバレ)
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最終目標「ユグドラシル」破壊後、崩壊していくセシリア中枢部から紙一重で脱出し、味方艦隊と地球に迎えられるという穏やかな終わり方である。 ……アーケード版ではね(´・ω・`)
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レイフォースとの関連性
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本作は、【RAY】の名を冠していながら前作「レイフォース」と関わりがないように思えるが、実は設定上関係性がある。
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惑星セシリアについて
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前作のストーリーの一文に「衛星セシリアへの移民計画に方針は一本化された」とある。そして本作には「異常重力波の観測地点よりセシリア星系発見」とある。
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つまり、前作の惑星の周辺には衛星セシリアがあり、異常重力波は惑星の崩壊の際に起こったものである、という事。
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オーバーテクノロジー『LAY』
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『LAY』はバルカ機関によりセシリア周辺にて発掘された、という記録がある。
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セシリア周辺=異常重力波が観測された場所。つまり『LAY』は前作の機体「X-LAY」の残骸という事である。
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もちろんこれは、あくまで両作品はパラレルワールドとしての関係という事であるが。
問題点
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ダイナミックなカメラワークと三次元描写で前作を超える演出になったのはいいが、そのせいで「敵機や敵弾が背景に紛れて見にくい」という問題が生じてしまっている。
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尤も、これは本作に限らず、三次元描写を用いたSTG全てに言える事だが。
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スペシャルアタックの当たり判定が見た目よりやや狭く、着弾点がランダムなので、使い所を見極めないと効率よくダメージやスコアを稼げない。
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無論スコアを一気に稼げるという多大なメリットがあるのだが。ちなみに「レイクライシス」では、全方位型という形に変更されている。
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左右スクロールの影響で、自機の動きに慣性がついてるかのように感じるため、レバーをニュートラルにして自機の移動をやめたとき、自機が微妙に動いてしまう錯覚に陥る(急停止ができないように見える)。
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これにより「微妙に動いた所に敵弾があって死ぬ」という事がわりと頻繁に発生する。しばらくプレイすると慣れるので、そこまで問題ではないが…
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本作では『シルフィード』と同じく、パースをかけたハーフトップビューを採用している(同時期に発売された『蒼穹紅蓮隊』はトップビュー)。これ自体は立体感を表すためにうってつけの表現なのであるが、同時に「弾が画面手前に来るほど加速する」という問題点を生んでおり、慣れるまで弾が避け辛い。
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ロックオンレーザーの仕様変更とスペシャルアタックの追加でゲーム性に大きく深みが増したが、その分パターンの構築が複雑化してしまったため、難易度がかなり高くなってしまっている。ゲームバランスは悪い訳ではないが、ミスによるランク下げが前提の調整なのか、ノーミスクリアは至難の業。
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スコア獲得による残機エクステンドが無い。エクステンドがあって、ハーフトップビューでなければ難易度は一段と下がっていたであろう。
総評
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美しいドットグラフィックとシームレスが失われたものの、それ以外の全ての面で大きく進化しており、サウンドもより新しい方向性へと邁進している。
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PS互換基板をベースとして開発されただけあってPS版の移植度も高く、少々鼻につく難易度の高さもコンシューマーならば相殺できる事も相まって、非常に完成度が高く、欠点の少ない一作となっている。
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PSストアで格安で配信されているし、今ならHD版もあるので、興味のある人は購入してはどうだろうか。お金を払う価値は十分すぎるほどある。
プレイステーション版
発売・開発元
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タイトー
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発売日
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1996年1月10日
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定価
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5,800円
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概要
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AC版より少しだけ処理落ちしやすく、ややテクスチャが荒いが、それ以外は完璧な移植となっている。
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通常のアーケードモードに加え、エクストラモードと13機モードの追加・オプションで細かな設定が可能になった豪華仕様となっている。
エクストラモード
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BGMのアレンジ・敵配置の変更&追加・エフェクトの変更・背景の変更&追加、ボスの攻撃パターンの変更&追加など、ほぼ別物と言っていいほどの大幅な調整が行われいる。アーケード版と同等かそれ以上の高いゲーム性を誇っており、ファンからの評価は高い。
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アレンジBGM『NEU TANZ MIX』も評価が高く、これが入ってないSIMPLE版を「ゴミ」とまでいうユーザーがいるほど。
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特にENDLESS STAIRS、CERAMIC HEART、ORIGIN、GEOMETRIC CITY、AQUARIUMなどのアレンジは極めて評価が高い。
+
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このエクストラモードではエンディングが差し替えられている(ネタバレ注意)。
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R-GRAYは衛星セシリア制御体「ジュダ・セントラルシステム」を破壊。
脱出時にその崩壊に巻き込まれ、機体に壊滅的なダメージを負うも、奇跡的に生還する。なお、このR-GRAYが全13機のR-GRAY中、最後の一機である。
【R-GRAY戦闘報告 August 8,2219 AM 0:13】
セシリア連合の中核、植民衛星セシリアにおいて制御体「ジュダ・セントラルシステム」崩壊。
植民衛星セシリアは衝撃で軌道を変え、大型ガス惑星セラフィムへの落下軌道をとりつつあり、数日以内に落着する模様。
首都エトルリア市は周辺16都市と共に消滅。衛星セシリアは質量の30%を消滅させ現在も崩壊中。
セシリア住民78億人中70%は既に死亡し、残り30%の生存も絶望的と推測される。
セシリア連合はその中核を失い、事実上この戦争に終止符がうたれた。
しかし、このレポートが、地球に届く事はなかった。
地球はセシリア連合残存艦隊によって破壊され、星屑と化していたのである。
帰る場所を失った最後のR-GRAYは、宇宙の彼方へと飛び去った。
地球とセシリアは消滅した。
オーバーテクノロジー「LAY」に関わった者も、「LAY」が実在した証拠も全て消え去った。
R-GRAY が存在したという記録もまた消滅し、R-GRAY が帰還したという記録も残されていない。
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13機モード
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「R-GRAYシリーズは13機開発された」という設定に基づき、R-GRAY1とR-GRAY2をautoとmanualそれぞれ3機づつ、そしてプロトタイプであるR-GRAY0を用いた全13機でステージを攻略するという内容になっている。
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コンティニューができないため上級者向けだが、限られた残機の中でどこまで稼げるかのやり込みはなかなか面白い。なお、R-GRAY0はこのモードでのみ使用可能。
その他
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オプションは残機設定・ステージ別の難易度変更(この設定はアーケード版の基板設定にも存在する)、ステージセレクト・連射のオンオフ・スクリーン調整といった破格の充実ぶり。
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データアーカイブスでの配信も行われており、PS3、PSPでもプレイ可能。
余談
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かの有名なゲーム雑誌「ファミ通」は、「ロボが出てきていきなり撃たれた。ロボ禁止!」などと訳の判らん理屈で本作に低得点を付けた。ファミ通ェ…。
RAY STORM HD
対応機種
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プレイステーション3 Xbox360
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メディア
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ダウンロード専売ソフト
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発売・開発元
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スクウェア・エニックス
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発売日
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【PS3】2010年5月6日 【Xb360】2010年5月5日
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定価
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【PS3】1,500円 【Xb360】1,200マイクロソフトポイント
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ポイント
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失われたORIGIN。ただHD化しただけの微妙モデリング。新機体等の新要素もあるものの、オプション周りはPS版より退化。微妙劣化移植。ただしゲーム性そのものの移植度は高く、新機体も好評。
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概要
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HD解像度に対応したリファイン版。その名が示す通り、グラフィックを現行機種に合わせた高解像度に一新、機体やモードの追加も行われている。
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PS版をベースに開発されたため、エクストラモードや13機モードなど、基本的にはPS版と同じ。もちろん『NEU TANZ MIX』も収録されている。
主な追加・修正要素
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グラフィックの追加修正
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グラフィックはそこまで綺麗とは言えないが、価格を考えれば十分と言える。また、グラフィック向上に伴い敵弾の見づらさが若干緩和されている。
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ゲーム画面が16:9のワイド解像度(720p)対応になったものの、4:3の画面を引き伸ばし表示してあるだけであり、背景の惑星等が楕円になってしまっている等、デザイン面での弊害が出てしまっている。
ただしプレイしていればすぐに慣れるし、一部の攻撃が避けやすくなっているというメリットもあるので、そこまで問題ではない。
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エンディングの英文テキストの修正・差し替え(内容は変わらない)
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モードの追加
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ランキングモード
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スコアをランキングに登録するための一人プレイ専用モード。残機・難易度共に固定で、登録はモード別に可能。
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ネットワークランキング&リプレイ
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ランキングの確認とリプレイデータのダウンロードを行うモード。リプレイではダウンロードしたリプレイデータの再生・観賞が可能。
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機体の追加・修正
機体名
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ショット
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ロックオンレーザー
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ハイパーレーザー
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ロックオン数
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スコア倍率
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SPアタック
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備考
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R-GEAR
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ホーミングミサイル (前方誘導攻撃)
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GEAR (無線誘導掃射)
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未搭載
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無制限 (使用そのものは有限)
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最大196倍
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ゲージの緊急回復 一定時間無敵化 一定時間高機動化
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詳細は後述
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R-GRAY0
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ワイドショット (高火力)
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ホーミングレーザー (高火力)
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未搭載
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5~8箇所
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最大512倍
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未搭載
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高火力&高機動 詳細は後述
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R-GEAR
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本作で新規に追加された機体で、他の機体とは全く異なる性能を持つ。バルガ機関からオーバーテクノロジ「LAY」を入手する以前に開発していた機体という設定。その特性からスコア稼ぎに特化した機体と言える。
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ロックオンレーザーは、GEAR(俗に言うファンネル)を使った無線誘導攻撃で、ロックオン数は何と無制限。ただしロックオンゲージを消費し、それが枯渇すると一定時間使用できなくなる(ゲージは数秒で回復)。ロックオンサイトが他機よりも広く使いやすいが、連射があまり効かない・一部のボス戦が辛いという欠点もある。また、その特殊さ故にハイパーレーザーは搭載していない。
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ショットは誘導性のある高威力のミサイルとなっており、離れた場所から安全に攻撃が可能。ただしこちらも連射があまり効かない。
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スペシャルアタックは、ロックオンゲージの緊急回復を行うと同時に、一定時間機体に高機動無敵化の効果を付与するという特殊となもの。ゲージの緊急回復を利用する事で、スコア倍率を維持したまま長時間の攻撃が可能。
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長所と短所のバランスが取れており、初心者は遊びやすく上級者はスコア稼ぎが面白いという優秀な機体となっている。他の機体とは全く違う面白さがあり、パターン組みも楽しい。ちなみにランキングではこの機体が上位を占めている。
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R-GRAY0
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追加機体ではないが数々の調整が行われており、実質新規追加機体と言える。また、本作では13機モード以外でも使用可能。
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最高の長所と最低の短所を併せ持ち、ハイパーレーザーとSPアタックが使えないが火力・スコア倍率・移動速度が全機体で最も高いという、何ともちぐはぐな玄人向けの機体と言える。
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機体の外観がレイクライシスのEDに登場するX-LAYと同じものになっている。それどころか武器の攻撃範囲や見た目・SEに至るまでレイフォースと同じという、前作ファンにとって最高のサプライズを搭載。ぶっちゃけ機体名が違うだけのX-LAYそのものである。設定的には『回収したX-LAYの残骸を復元したもの』と言ったところか。
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なお、13機モードではR-GEARとR-GRAY0を同時に使用する事はできない(二者択一)。また、13機モードでのR-GRAYは、カラーリングが通常の赤&青のカラーが画像の薄緑色のものになる。
問題点
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クレジット投入画面が無いためここで鳴るはずのBGM「ORIGIN」が存在しない。
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先述のとおり4:3の画面を引き伸ばしているだけなので、アスペクト比がおかしい。
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強制4:3表示できるモニターがあれば対応できるものの、なぜオプションで4:3表示モードを入れなかったのか。
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ただ解像度上げただけののっぺりグラフィック。一応最低限のHDクオリティは維持してはいるのだが…。
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1面の背景で新規にモデリングされた部分の街並みが、オリジナル版とかなり異なっており、賛否が分かれる。
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オリジナル版では、一部の大きなビル以外は高高度から見下ろす整然とした未来的な都市をテクスチャーで表現していたのだが、HD版はビル1つずつをモデリングしているのが裏目に出たのか、現代的なビル街のすぐ上空を飛んでいるような背景に変わってしまっており、改悪とするファンも。
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敵破壊エフェクトが簡略化されており、破片が散らばる演出がカットされている。
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PS版より退化しているオプション。
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PS版ではステージセレクトはアーケードまたはエクストラモードクリアが条件だったのだが、こちらはなんと13機モードクリアが条件。
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PS版では13機モードの練習のためにステージセレクトを活用する事が出来たのだがこれでは…。
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一向に修正されないバグ。これはタイトーの苦境などもあり配信されただけでも御の字という意見もあるが…。
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R-GEARのロックが勝手に外れたり、耐久力が1のところに2度かかったりするバグ。
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売りのはずのネットランキング周りのバグ。
その他の移植版
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PS・SIMPLE1500シリーズ版(01/10/30発売)
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D3パブリッシャーから「SIMPLE1500シリーズVol75・THEダブルシューティング」として、レイクライシスと一本のソフトにカップリングされ販売された。
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エクストラモードのアレンジBGMが収録されてないという問題点はあるものの、名作二本が1500円で遊べるという点は大きい。
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単品版では出来なかったアナログスティックの操作が可能になっており、操作性が大きく向上している。
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SS版(97/1/30発売)
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すでにセガサターンに『レイヤーセクション』が存在していたため、タイトルを『レイヤーセクション2』に変更されている。
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PS版に比べ処理落ちがきつい・半透明処理がメッシュに変更など、俗に言う劣化移植となってしまっている。
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一応、ムービー追加・R-GRAY0が通常機体として使用可能・ロード時間の短縮など、微妙な評価点もあったりする。
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「SSへの移植は自殺行為」と発売前から囁かれていたのだが…。
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Windows版(01/4/6発売)
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サイバーフロントからの販売で、PS版の移植となっている。高解像度表示に対応。XP以降にも対応しているがビデオカード・ドライバを選び、例えばRADEON HD2600では正常に表示されないが、それより新しいHD4850では正常表示される。後にGダライアスとのバンドル版もソースネクストから販売された(Wikipediaより抜粋)。
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PS2版(05/8/25発売)
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『タイトーメモリーズ下巻』に、PS版のアーケードモードのみが収録されている。
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iOS版(2012/6/22配信)
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iPhone/iPod Touch/iPadでプレイできる。PS版のアーケードモードと、エクストラモードに相当するiPhoneモードの2つを収録。Autoモードでプレイするとスペシャルアタックが自動発動する救済装置も搭載。