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シムシティー - (2011/09/26 (月) 09:36:36) の編集履歴(バックアップ)


シムシティー

【しむしてぃー】

ジャンル シミュレーション
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対応機種 スーパーファミコン
発売元 任天堂
開発元 任天堂、マクシス
発売日 1991年4月26日
定価 7700円
シムシティシリーズ
シムシティ(SFC版) / シムシティ2000(シムシティ2000コンシューマー版) /
シムシティ3000(シムシティDS、DS2、クリエイター) /
シムシティ4 デラックス / シムシティ ソサエティーズ

概要

 バンゲリングベイの生みの親ウィル・ライト氏が生みだした、「都市を発展させる」育成ゲーム。この発想はバンゲリングベイの開発中に思いついたという。
 大元はMacintoshやFM TOWNS、X68k等で発売されたゲームだが、本項目では大幅なアレンジとバージョンアップが加えられ、最もヒットしたSFC版を解説する。

  • 正式名称は「シムシティ」だが、SFC版は「シムシティー」表記となっている。スペルは同じSimCityだが、他社の移植版は「シムシティ」と書かれているので、SFC版は別に使い分けているようだ。

システム

  • プレイヤーの目的は、「市長となって街を開発し、発展させること」である。そのために住民から税金を徴収し、得た資金を使って区画整理や施設建設、警察・消防機関への予算振り分けなどを行う。資金が尽きて破産したり、住民から信任を得られなくなるとゲームオーバー。
    • 本作には「何も無い土地から都市作りをするモード」と「実在の都市をモデルケースにした七編のシナリオ」が収録されている。前者では50万人オーバーのメガロポリス達成が目標となり、達成した後も(自分でやめない限り)ゲームは続く。後者では都市ごとにテーマが定められ(例…公害と都市のスラム化が問題となっているアメリカのデトロイド)、期限内に問題を解決しつつ、ある程度都市を発展させることが目的となる。
      • ラスベガスが舞台となるシナリオの難易度は高い(UFOが頻繁に現れ、破壊活動を行うため)。一方でリオジャネイロ(洪水による被害の回復が目的)は完全放置でもクリアできてしまったりする。
  • 都市には治安・地価・公害・通電・交通などさまざまなステータス値が存在しており、市長の采配しだいで数値は刻々と変化する。高い水準を保てれば市長の支持率が上がり、悪化すれば支持率が悪くなる。最悪リコール(クビになる=ゲームオーバー)になることも。
    • そのため、「警察機構の強化による犯罪予防」、「クリーンな環境」、「綿密な通電」、「渋滞がなく潤滑な交通」などを意識する必要がある。いずれも大都市には必要不可欠な要素である。
  • ゲームということもあってか実際の行政とはややかけ離れているものの、市長気分を味わうには十分。
    • 都市が発展すると、建物はその様相に合わせて姿を変える。地価が低い建物はグラフィックもしょぼく許容人口も少ないのだが、発展していくと段々ゴージャスになっていき、それに比例して人口も増加する。
    • PC版や後のナンバリングタイトル作品と違い、ゲーム性が強い。「50万人都市達成は並大抵のことではない」と説明書に記載されている。
    • 「メガロポリス達成」はあくまでゲームの目標のひとつであるにすぎない。自分の好きなように街を作る、というのも一興。例えば郊外に巨大な道路でサーキットを模したコースを作ったり、文字や絵を描いたりするなど。

SFC版のアレンジ要素

  • オリジナルキャラクター「Dr.ライト」の存在。
    • モデルはご存知シムシティの生みの親、ウィル・ライト氏。要所で現れ、プレイヤーに助言をしてくれる。助言はあまり役に立たないが、妙にコミカルであるため、彼が出てくると何故か嬉しい。
  • 「プレゼント」の存在。
    • ゲーム中ある条件を達成するとDr.ライトから「プレゼント」が贈られ、特別な施設を建設できるようになる。その効果も周りの地価を上げたり、特別収入を出るなど多岐にわたり、都市発展に不可欠な存在である。続編のシムシティ2000で本家に逆輸入されたほどの名アレンジ。
    • プレゼントの中にはマリオ像(ご丁寧に自由の女神像をマネしている)があったり、シナリオモードで出現する怪獣がクッパだったりと、いかにも任天堂らしいニヤリとさせられる味付けも。
      • プレゼントの中に「銀行」がある。10000ドルの融資が受けられるというプレゼントだが、借金が返せないとゲームオーバーになる。リコール以外の方法でゲームオーバーになる手段はこれのみだったりする。

短所

  • 規模が大きくなるとSFCにも関わらず処理落ちし、セーブに長い時間がかかるようになる。また、データをロードした後は一時的に電力が供給されなくなっているため、時間経過を停止させないと一時的にではあるが街が衰退する。この欠点は次回作シムシティ2000(製作会社は異なるが)で更に悪化する。
  • 災害発生率を限りなくゼロに近いところまで下げることは可能だが、完全にゼロにすることができない。そのため電源を付けて放置した場合、いつの間にか街が壊滅していることもある。
  • 50万人都市を目指す場合は攻略本に沿ったセオリー通りの街作りが求められる。その結果、無個性な都市になりがちである。
    • 「最初から」モードでは1000ものマップが選べる。しかし、どのマップも「大きな川が流れている陸地」か、「四方を水域で囲まれている島」しかなく、シナリオモードのような個性は皆無。また、50万人都市を目指すとなると当然それだけの土地面積が必要となるため、マップもおのずと陸地が多めのものに限定される。

余談

  • 本作は別会社がMSXで製作、発売する予定であったが、任天堂がSFC版の販売元となったためそちらは中止となった。
  • 本作は現在、オープンソースソフトウェアとして公開されている。一部のLinuxディストリビューションでは、パッケージ管理ソフトから手軽にインストールできるものもある。ただ、さすがに名前は「Micropolis」に変えられている。「シムシティ」の名は現在もブランド名として使われ続けており、EAが商標を有しているためだ。