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ポポロクロイス物語 - (2012/12/31 (月) 09:29:28) の編集履歴(バックアップ)
ポポロクロイス物語
【ぽぽろくろいすものがたり】
ジャンル
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RPG
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対応機種
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プレイステーション
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発売元
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ソニー・コンピュータエンタテインメント
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開発元
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ジーアーティスツ、シュガーアンドロケッツ
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発売日
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1996年7月12日
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定価
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6,090円
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配信
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ゲームアーカイブス:2007年9月27日/600円
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ポポロクロイス物語シリーズリンク
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概要
PS黎明期のRPG。朝日小学生新聞に連載されていた同名の名作マンガに独自のアレンジを施してゲーム化されたものである。
優しい世界観・シナリオによって多くのライトゲーマーを惹きつけ、第一作は約50万本を売り上げた。
後にアニメ化も果たし、そちらも高い人気を得るなど、多くのファンがついた。
あらすじ
ポポロクロイス王国の王子ピエトロは10歳の誕生日を迎えましたが、気分は憂鬱でした。
なぜなら、一番自分を祝ってほしいお母さんがいなかったからです。
その夜、国王である父親が城の近くの塔に隠れて入っていくところを目撃します。
こっそりついていくと、塔の中には眠ったままの女性がいました。父親はその人に会いに来たようです。
しかしそのとき、城のほうから慌しい音が聞こえてきました。
「ガミガミ魔王」と名乗る盗賊が城に攻め込んできて、王家の宝「知恵の王冠」を盗んでいったのです。
ピエトロはガミガミ魔王から知恵の王冠を取り返すために、生まれて初めての冒険の旅に出かけることにしました。
その冒険は、ポポロクロイス王国の命運を左右する大冒険のまだほんの始まりにすぎませんでした。
評価点
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原作とは絵柄や設定が違っているが、そのアレンジは好評。
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王道的な剣と魔法のファンタジーであるが、どことなくゆるく優しげな世界観、そして主人公の成長を実感していくストーリーは高く評価されている。
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ゲームフリークで知られる小説家、宮部みゆき氏が絶賛するほどである。
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作中テーマの家族愛に関する描写は感情移入度が非常に高く、ピエトロの「お母さんを返せ!」はこの作品を代表するセリフとなった。
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キャラクターはよくあるものだが個性や作中の役割がしっかりしていて大変人気が高い。
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最初は臆病で冴えないが、冒険を経てどんどん頼もしくなっていく主人公ピエトロ、内向的ながら芯が強くピエトロに尽くすヒロイン・ナルシア、真面目な正義漢だがどこか間抜けていて愛嬌のある白騎士、お馬鹿な悪者であるが義理人情に篤くどこか憎めないガミガミ魔王など。
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メインキャラどころかサブキャラ、町の人にまでどこか印象を残すセリフや動きが設定されており世界の作り込みは深い。
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キャラクターデザインに乖離しないキャラグラフィック、そしてシーンに合わせて小気味よく表情・アクションを変えるドット絵がキャラの感情を豊かに表現している。
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調べて手に入る通常アイテムは宝箱からのみであり、タンスやつぼ等には絶対にアイテムは入っていない(イベントアイテムがむき出しのまま置いてあることはある)。
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その為、DQのように片っ端から漁る必要は無く、通常は宝箱のみ探していれば良い。
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戦闘システムはSRPGのようにキャラの位置を調整しながら攻撃や防御を展開していくもの。
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打たれ弱いナルシアの前に前衛を移動させたり、範囲攻撃を食らわないために分散させたりとそれなりに戦術が必要。操作は直感的であるため複雑さは感じない。
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割と硬派なゲームバランスであまり考えないとけっこう全滅するが、難しすぎるわけではなくきちんと考えてキャラを動かしていれば勝てるバランス。
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そのバランスゆえに仲間キャラ全員を協力させるような戦い方をする必要があり、仲間たちのキャラクター性を高めることに繋がった。
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シナリオは一本道だが、それゆえにさくさく物語が進んでいく。
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普通のRPGなら自由度がないと批判の対象になるがシナリオ自体がしっかりしており、どんどん先に進みたくなってくるのであまり批判はされない。
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張り紙やオブジェなど、物を調べるとピエトロのコメントが用意されていることがある。これは後の『II』や『ポポローグ』でも同様である。
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音楽は世界観に合わせた明るく軽快なもので、曲数はそれほどないものの評価は高い。
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中でもテーマ曲「ピエトロの旅立ち」の人気は高く、カラオケでも歌えるほど。
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このテーマ曲の曲部分はもともとは1992年に発売された槇原敬之のシングルCD「もう恋なんてしない」のカップリング曲「夏のスピード」につかわれていたものが流用されている。同じ作曲家が関わっていることが理由であり正規に槇原敬之の許可が取られている模様。その影響か「夏のスピード」はアルバムCDなどに収録されていない。
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後のシリーズと違い、戦闘時のBGMが地方ごとに異なるものが用意されており、豊富である。
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ほぼ皆無なロード時間、そしてマップに合わせてシームレスに突入する戦闘などテンポがよくストレスが溜まらない。
問題点
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やり込もうとすると一部取り返しのつかない部分や、分かりにくい部分が存在する。
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有名なものとしては竜の球集め、おみやげなど。
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また人々との会話も時期によって内容が変化したり、同じタイミングでも初回と2回目以降で違う内容になったりすることもある為、見逃してしまうこともある。
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人に話しかけたり物を調べようとした際の接触判定がややズレ気味である。
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ゲームバランスに問題点が多い。
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味方のHPに対して敵の攻撃力が高めで、集中攻撃をされるとHPが全快の状態からでも死亡する事が多い。
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特に、終盤では雑魚から2回攻撃を受けただけで死亡する事もある。また終盤のボス戦ではHPの低いナルシアはレベル次第では一撃受けただけで死亡する事もある。
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第2章の途中で一時的にパーティメンバーが減るのだが、その間も敵が弱くならないためその期間中は難易度が跳ね上がる。
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戦闘システムの都合上、通路で敵とエンカウントした場合、先頭のキャラクター以外は遠距離攻撃を除き攻撃できなくなってしまう。
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敵から逃げるのがつらすぎる。
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本作は『ファイナルファンタジーVI』の様に、パーティメンバー1人1人に逃げるの成功判定があり、成功した者だけが逃げるのだが、逃げ遅れたメンバーが全員死亡すると、前述した『FFVI』と違い全滅扱いになってしまうためである。
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もし、1人だけ逃げ遅れた場合、全滅する危険が非常に高いので、うかつに逃げるを使えなくなってしまっている。
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エンカウント率が高い。
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上記の逃げるの使い難さと相俟ってストレスとなる事が多い。
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一応、主人公が(比較的早い段階で)一定歩数エンカウントが発生しなくなる特技を習得する。が、同レベル以上の敵とは通常通りエンカウントする仕様の為、初見のダンジョンではほぼ意味がない。
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四天王の一人「カウパ」との戦いの際、ラダック仙人が「魔法では勝ち目がないので肉弾戦で勝負をかけろ」といった助言をくれるのだが、確かに魔法防御力は高いが
実は物理回避力も高いので通常攻撃もなかなか通用しない
という落とし穴がある。
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この助言を受けて通常攻撃をしかけるも頻繁にガードされて混乱したプレイヤーも多いはず。「かぜのやいば」「ジャンプぎり」などを駆使する必要がある。
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2章ラストのムービーが少々分かりづらい描写になっている。
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内容としては「崩落していく空中都市ブリオニアから一度は自前の飛行機で脱出したガミガミ魔王が何故かブリオニアに戻っていく」というものなのだが、カイが「やめて、やめてー!!」と叫ぶタイミングが些か早かったりガミガミ魔王が不敵な笑みを漏らしていたりしているせいで「ピエトロ達に体当たりしようとしているのか?」と受け取られかねない描写になってしまっている。
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3章冒頭でピエトロが「どうしてブリオニアに戻っていったんだろう」と心配する場面があるので、訳が分からないまま物語が進むといった心配は無いが…
その他
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意外とあっさりしているように見えるが、やりこみ要素もいくつかある。
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ピエトロ王子の趣味のコレクション「おみやげ」「モンスターずかん」
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ほとんどの敵がまれに落とす「変なモノ」収集
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スクラップを集めてガミガミ魔王の武装を開発する、など
総評
シナリオ、戦闘、キャラクターなどRPGに必要な最低限のものしか備わっていない。中毒性のある目玉システムや膨大なやりこみ要素といったものは多くない。
しかしその最低限必要な要素の完成度が高く、ゲームバランスの悪さを除いて目につく欠点も存在しないためPS初期を代表する名作となりえた。
その後シリーズ化されていくが、PS2以降の後続作品はロードが長かったり難易度の急上昇等作りが荒く、PS時代ほどの評価は得られていない。
さらにはPSPで登場したリメイク作品がタチの悪いバグゲーであり、まともな告知や対応をしなかったため、実質パッケージ販売に置いてはトドメを刺された状態にある。