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ファイナルファンタジーVI - (2013/03/05 (火) 16:04:40) の編集履歴(バックアップ)
ファイナルファンタジーVI
【ふぁいなるふぁんたじーしっくす】
ジャンル
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RPG
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高解像度で見る 裏を見る |
対応機種
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スーパーファミコン
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メディア
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24MbitROMカートリッジ
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発売・開発元
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スクウェア
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発売日
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1994年4月2日
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定価
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11,400円(税抜)
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プレイ人数
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1人(バトルのみ1~2人)
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セーブデータ
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3個(バッテリーバックアップ)
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配信
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バーチャルコンソール 2011年3月15日/900Wiiポイント
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ファイナルファンタジーシリーズ関連作品リンク
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ストーリー
魔大戦。
全てを焼き尽くしたその戦いが終わったとき、世界から、「魔法」という力が消え去った。
そして1000年…鉄、火薬、蒸気機関。人々は機械の力を使い、世界を蘇らせた。
今またここに、伝説となった「魔法」の力を復活させその強大な武力によって世界を支配しようとする者がいる…。
人々はまたその過ちを繰り返そうとしているのか…。
(パッケージ裏・説明書より引用)
概要
ファイナルファンタジーシリーズの6作目。グラフィックの美しさと大胆なストーリーが大きな魅力となっており、シナリオ・グラフィック重視という後のシリーズの礎を築いた作品。
当時の税込価格で11,742円もしたが、販売本数自体の多さもあって徐々に値下がり始めた。
後にPSに移植され、更にGBAに同ハード最後のソフトとしてリメイクされたこともあって、現在SFC版は店によっては裸は勿論、箱説入りもかなりの安値で売られている。
が、PS版はロード時間が、GBA版は画像や音質などの処理の劣化(現在では価格も)がそれぞれ問題となっており、未だにSFC版を愛好しているプレイヤーも居る(ただし、SFC版にも電池切れによるデータ喪失という問題はある)。
特徴・評価点
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世界観
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舞台は産業革命期の近代を意識したスチームパンク風の世界で、現代風のRPGが主流になりつつある現在でも珍しいもの。産業革命による機械技術と幻獣の持つ「魔導」というファンタジー的な力が同居する独特な世界が描かれている。
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魔導の力を持った少女ティナ、トレジャーハンターのロック、元帝国の女将軍セリスなどが活躍する。
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後に坂口博信氏が製作したRPG『ロストオデッセイ』や、同時期に発売された『新・桃太郎伝説』には本作との共通点が多い(魔法と機械が融合したスチームパンク的世界、冷酷無比な小悪党がラスボスまで昇り詰める、世界が崩壊する、など)。
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グラフィック・サウンド
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スクウェアのドット絵技術が特に評価されていた頃の作品のひとつであり、各種モンスターの細かいグラフィックやラスボス戦を中心とした戦闘演出にはそれが如実に表れている。
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音楽の評価も非常に高く、「オペラ座」「ファルコン号始動」など演出と音楽の相乗効果が如何なく発揮され、名シーンとして挙げられることのある場面は数多い。
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特にラスボスの曲である「妖星乱舞」の人気が非常に高く、サントラにおいて脅威の17分59秒という圧倒的長さで収録されたほど。
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ゲームシステム・サブイベント
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戦闘システム上の自由度が高い『V』と異なり、今作はシナリオ面での自由度が高いのが大きな特徴。
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前半は話の流れに沿ってほぼ一本道で進め仲間集めに費やされるが、後半は散り散りになってしまった仲間集めを中心とした大量のサブイベントのほぼ全てを任意(無視して最低3人でラスボスの元へ向かうことも可能)で起こせるようになる。シナリオ面での自由度が、FFナンバリングタイトル中でも異例と言えるほど高い。フィガロ兄弟の回想シーンやガウの帰郷シーンなど、発生が任意で進行やアイテム入手とも関係ないものの主要キャラクターへの感情移入に重要な役目を果たすイベントやセリフも多い。
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一方、アビリティ・ジョブ特性によるキャラクターのカスタマイズは、『V』ほどの自由度は無いものの、特定のアクセサリの効果によってある程度再現されている。
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パーティーに加わるキャラクターは一時的に操作可能なゲストキャラを除き最終的に14人と、『VIII』までのFFナンバリングタイトル中で最多。
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各キャラの扱いは、シナリオ中での必要性やイベント量などの面で平等とは言えない。しかし14人すべてにテーマ曲が用意されており(ただし、2人で1曲扱いの曲がひとつだけある)、更にそれらがアレンジされたメドレーで流れるラストの演出は圧巻。
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「仲間たちが集まって帝国を打倒する」というある種の群像劇であるため、主人公は事実上決まっていないとされる。
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(強いて言えば)誰が主人公かといった見解については様々な意見がある。以下は主な例。
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ティナ:パッケージに大きく描かれており、OPから登場し、前半のストーリーにおいて重要な立場を占め、後半で仲間にしなかった場合もEDでも必ず合流して最後の取りを務める。『DFF』等にも本作代表として参戦した。ちなみにタイトルロゴにも魔導アーマーに乗ったティナが描かれているが、これをしてティナが主人公とする捉え方に対しては、『IV』のカインの例などからの反論もある。
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ロック:メインの男性キャラの中では最初に登場し、最も主人公らしい(いわゆる王道的ストーリーに近い見地)。序盤でロックがティナを助ける流れが、「襲われている女の子を青年が助ける」という、前作『V』の主人公バッツ&ヒロインのレナによく似た状況。男性プレイヤーが感情移入しやすいということもあってか、ロックが主人公のつもりでプレイする者も少なくない。この場合、ティナ(やセリス)はあくまでヒロインと言われることもある。
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セリス:前半のストーリーでも見せ場が多く、後半のストーリーはセリスの視点から始まる。
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ストーリーの重要度から、前半の主人公はティナで後半の主人公はセリスという見解。
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(メインプレイヤーキャラクター14名)全員が主人公(発売当時のスクウェア公式見解)。それはある意味この物語が「群像劇」であり、プレイヤーは彼らの誰かと同化するのではなく、彼らの旅の一部始終を第三者視点で見守る立ち位置にある事を示唆している。
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ちなみに本作では過去のシリーズと異なり、『IV』のセシルのような「最初から最後まで常時パーティにいるキャラクター」が存在しない。
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キャラクターのパーソナルデータが妙に細かく設定されており(本編に出ないものもある)、それぞれへの愛着を深めている(参考)。裏設定・没展開もかなりある模様(参考:Vジャンプ)。
問題点
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取り返しのつかないもの
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RPGにおいて取り返しのつかない要素というのは往々にしてあるものだが、重要性が高い上に取り返しがつかない要素を嫌うユーザーは少なくない。以下は特に重要性の高いものを記す。
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ストーリーの前半最後であることをしないと、パーティメンバーの1人が完全に離脱、以降は一切登場しなくなってしまう。
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この「あること」、事前情報無しだと非常に分かりづらい上、内容が内容だけに初見ではまず実践不可能。一応ヒントらしき台詞はあるが…
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この情報は後に様々な攻略情報誌や少年誌で大きく紹介された。
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最強武器の1つ「ラグナロク」と、アルテマ習得可能&敵をアイテムに変えられる魔石「ラグナロック」は、どちらか片方しか入手できない。更にまた別の最強武器「ライトブリンガー」はラグナロクと交換するしか入手手段が無い。アイテムコレクター泣かせである。
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SFC・PS版の場合、アルテマは「英雄の盾」でも習得可能な上、召喚獣ラグナロック自体も低確率ではあるが「魔石のかけら」や「スロット」で召喚可能な為、ラグナロク(ライトブリンガー)を選んだほうが実用性が高い。
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GBA版では正規の方法でクリア後に何本でもラグナロクを入手できる(=ライトブリンガーも量産できる)ようになったので、コレクターなどにとっては実質魔石一択となった。
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ゲームバランス
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難易度はシリーズ中でも簡単な部類に入る、ヌルいなどと評されることが多い。
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序盤~中盤の魔大陸にかけては程良いバランスであるが、世界崩壊後において強力な魔法、アビリティの入手や魔石ボーナスによるパラメータアップが積っていくにつれプレイヤーサイドの火力がインフレを起こす結果戦闘バランスが崩れてしまう。
その為、やりこみプレイヤーの間では魔石封印プレイが推奨されている程。
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「英雄の盾」「アルテマ」「皆伝の証」「ラグナロク(ライトブリンガー)」「バリアントナイフ」「イカサマのダイス」「ソウルオブサマサ」などの壊れた性能を持つ装備品や魔法が(主に後半で)入手可能。
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ただし、その多くは本来作中のヒントだけで簡単に見つけだすことはかなり難しい代物である。が、作品の知名度の高さから、口コミや攻略本を通じて攻略情報が大きく広まり、多くのユーザーにとって常識化してしまったという側面もある。
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それでなくともレベルアップによるダメージ上昇が大きいなどの理由により、順当に敵を倒して進んでいれば殆どの敵にゴリ押しが通じる。前作同様に、敵モンスターには多様な攻撃パターンが用意されているのだが、それを見ることなく倒してしまうこともままある。
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ラストバトルは4連戦あり、味方全員の入れ替え制での参加になる。まずは三闘神が具現化した神々の像との連戦である。複数同時に出現しそれぞれが豊富な攻撃手段を持つ。中には即死級のものも含まれるためゴーレムやリレイズで防がないと一軍メンバーでも次々脱落してしまう。
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そしてそのラストに待ち受けるラスボス自身の弱さは最早FFシリーズ(どころか、RPG界隈)でも語り草である。単体での登場の割にHPが低いことやプレイヤーサイドの火力の高さなどから一瞬で勝負を付けられるケースも多い。やはりHPが減るにつれ多様な攻撃パターンが用意されているのだが、それを見ることなく倒してしまう。
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これはラストバトルの連戦全体をラスボスとしており、ある程度主力メンバーが戦闘不能になることを想定して難易度調整されているとも言える。
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キャラクターごとに設定されているオリジナルコマンド
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強さや使い勝手の差が大きい。防御・回避無視効果などによりずば抜けた威力と汎用性を誇る「きかい」「ひっさつわざ」辺りと、行動が運や状況に左右される「まふうけん」「おどる」「スケッチ」などの格差は小さくない。なお、「きかい」「ひっさつわざ」を使えるキャラは、崩壊後の世界で優先して仲間になるように設定されている。
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キャラクターの扱い
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物語前半では重要人物であったバナンやジュンといったキャラクター達が、途中から唐突に姿を消しそれっきり忘れ去られる。
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その一方で、冒頭のみ登場するビックス&ウェッジに関しては、(Vジャンプ掲載の裏設定ではあるが)行き先が判明している。
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『V』に登場したギルガメッシュを彷彿とさせるキャラクター・ジークフリードに関するイベントが不自然なほど少ない。容量あるいは納期の関係で、製作途中でコメディリリーフをオルトロスというキャラに一括することにしたのが原因か。
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残念ながらGBA版でも彼に関するイベントは何一つ追加されなかった。
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グラフィックのレベルは高いが、細かすぎるが故にドアやスイッチの存在がわかりにくいダンジョンがある。
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パラメータの1つ「体力」は、魔法「リジェネ」による回復量と、スリップダメージに影響するのだが、殆ど意味が無い。またステータス異常のかかりにくさにも影響するのだが、実感できるほどのものではないので、ほぼ「死に数値」。
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「レベルアップ時に上がるHP」は全キャラが共通なので、体力は無関係。この「体力の効果」は説明書にも攻略本にも載っていない。
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リアルタイムでカウントダウンが行われるイベントがいくつかあるが、本作では戦闘中以外ではポーズをかける事ができない。メニュー画面を開いている間もカウントは続くし、戦闘中も「ウェイト」にして魔法欄などを出している間もカウントされ続けている。
バグ
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シリーズ中でもバグが多い。ただし意図的に発生させなければ発生せずゲームの進行にも支障をきたさないものがほとんどなので、ユーザーからは発売当時から公然の裏技のような扱いを受けていることも多い。ただしバグはバグなので、PS版では一部、GBA版では殆どが修正されている。
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過去作に武器やアイテムの増殖バグ(今作ではない)など類例が多数あったことも大きい。
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特に知名度の高いバグを挙げる。
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通称:バニシュ・デス(GBA版にて修正)
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魔法「バニシュ」によって敵を「透明」状態にすると、その敵に「デス」などの即死魔法が耐性を無視して効いてしまうというもの。
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「透明」状態とは「物理攻撃が一切当たらなくなる代わりに、魔法攻撃が回避できなくなる(魔法攻撃を受けると透明状態は剥がれる)」という効果で、「バニシュ」も本来は味方に掛けて防御に用いる魔法だったのだが、即死魔法に関しては「エフェクトが発生する=死ぬ」という仕様であるため、当たると耐性がなくても死んでしまう。
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「デジョン」等の他の即死魔法も当然有効で、もちろんプレイヤー側にもバニシュデスは効果を発揮してしまう。
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強力な技だが、デスはアンデッド系には効かず、デジョンは逃亡扱いになる為ドロップする貴重なアイテムが手に入らないという罠が存在する。また、ラスボスなど「透明」状態自体に耐性がある敵には効かない。
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ちなみに、一部の攻略本にも堂々と書かれている。
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通称:機械装備(PS版にて一部修正、GBA版にて完全修正)
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アイテムをアイテム欄右下に置き無理やり装備させるバグ。
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特にエドガー専用のアイテムである各種機械を装備させると、キャラの能力が大幅に上昇してゲームを有利に進められるので、ユーザーにとっては実質的に「機械を装備するための裏技」という認識が多かった。
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機械以外にも、投擲専用武器や回復アイテムすら装備出来てしまう。フリーズしてしまうものもあるので注意。
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アクセサリを無理矢理装備することもでき、その場合実質アクセサリを3つ装備している状態になる。
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また本来武器を装備できないガウもこの方法なら武器を装備できるようになる。ただし、武器として通常装備できないアイテム類を装備するとバグることが多く、最悪の場合セーブデータが破壊される。
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『DFF』には、このバグをモチーフとしたそのものズバリなアビリティ「機械装備」が登場している。このアビリティをセットすると様々な防具が装備可能になる。
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後半から前半のフィールドへ戻れるバグ(PS版にて修正)
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ゲーム中盤で訪れる「オペラ劇場」のイベントで出現する固定出現モンスターを倒さず残しておき、ゲーム後半で再訪してその敵と戦い全滅すると、フィールドマップだけがゲーム前半~中盤の状態に戻ってしまうというもの。
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ただし、フラグ管理がおかしくなっているため、町はそのままだったりするなど状態に問題が生じる。最悪元に戻れなくなる可能性もあり、危険度は高い。
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回避率バグ(GBA版にて修正)
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本作の回避率は、物理攻撃を回避する「回避率」と魔法攻撃を回避する「魔法回避率」に分かれているのだが、実際は物理攻撃も「魔法回避率」のほうで回避の可否が判定されるようになっており、回避率のパラメータには全く意味がなく、魔法回避率が実質的に物理回避率も兼ねた総合回避率になっているというもの(参考)。
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これにより、魔法回避率を実質の最大値である128%まで上げれば、物理・魔法に関わらず回避可能な攻撃は全て回避できる。分かってみれば明確に実感できるミスなのだが、実際に広まったのは発売から5~6年が経った後で、低レベルクリアのやり込みプレイにおいて提起され、確立された時期に流行っていたストリートファイターZERO3にあやかって「Vコーディー」と呼ばれるようになった。
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このミスは敵にも等しく適用されており、本来は物理回避率が存在するのに、魔法回避率が0であるため攻撃を回避できなくなったモンスターが少なからずいる。後半のダンジョン「ゾゾ山」では「敵が素早く攻撃が当たりづらい」という設定と矛盾してしまっている。
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他にも、状態異常「暗闇」は、「相手の回避率が上がり物理攻撃が当たらなくなる」という主要なデメリットが消失してほとんど意味がなくなっている。よって、「物理回避率のみを上げる」「物理攻撃を100%命中させる」「暗闇のみを防ぐ」といった効果のアクセサリは、完全な死にアクセサリまたは用途のごく僅かなアクセサリと化している。
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ここまでプレイヤーにとって有利なバグを載せたが、プレイヤーにとって不利なバグもある。
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内部パラメータのオーバーフロー(GBA版にて修正)
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キャラクターのステータス能力値を育て過ぎたり、装備品などの補正で上昇し過ぎると、内部パラメータがオーバーフローを起こし、与えられるダメージが極端に低くなる。特に顕著なのはアルテマ・メテオ・フレアなどの高威力の魔法。敵の弱点属性と絡んでも発生する(有名なものだと、ティラノサウルスにわざと「ブリザラ」等)。攻撃力・素早さでも同様に発生することがある。
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このバグは、普通にプレイしても遭遇する可能性が高い。というのも、魔石装備によるレベルアップボーナスがゲーム画面でも明記されており、ちからやすばやさ、魔力などを意図的に強化できるため。
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某ゲームラボに、この事例を問い合わせをしたユーザーがスクウェア側から「魔力を上げ過ぎないようにして下さい」と流されたという逸話が掲載されていた。
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味方の1人・シャドウが敵の青魔法「波紋」を食らうと、(愛犬・インターセプターの、実質的には自身の)反撃能力を失ってしまう。また、アクセサリ「天使の羽根」を装備しただけでも、同じ事が起きてしまう(外しても取り返しが付かない)。
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このバグも、普通にプレイしても遭遇する可能性が高い。
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一時的に仲間になるキャラクターがパーティから離脱する際に、他のキャラクターを全員戦闘不能にするかまたはパーティから外すと、離脱後に全滅状態で歩けたりフリーズしたりする。
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ガウの「あばれる」のコマンドには、データは設定されているものの獣ヶ原に絶対現れないため覚える事自体ができないモンスターが3体存在する。その為改造しないと欄が埋まる事はない。
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GBA版では追加ダンジョンのおかげでその内1体だけは覚えられる様になったのだが、それ以外は変わらず。
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また、獣ヶ原に登場して飛び込めるものの、覚えられてリストに載るがなぜか戦闘では使えないモンスターが1体、飛び込んでも覚えられないモンスターが1体存在する。こちらはGBA版でも変更なし。
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「血塗られた盾」という呪われたアイテムが存在する。これを装備して一定回数戦えば呪いは解けるのだが、ゴゴが装備して戦った場合は戦闘回数がカウントされない。
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石化攻撃は、石化と即死の両方の耐性を持たない敵にしか通用しない(バニシュをかけても無駄)。石化耐性だけ無い敵でも即死耐性を持っていたら効かないのだ。
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また、バニシュを掛けた場合も石化判定→透明解除→即死判定という2重の手順をわざわざ踏むためか、例え耐性の無い敵に対してバニシュ→ブレイクを掛けたとしても確実には石化できない可能性がある。
総評
優れたサウンドや圧倒的なビジュアル、壮大なシナリオ等が非常に高い評価を得る一方、とくに意識せずとも普通に進めるだけで終盤は4桁ダメージが飛び交うインフレしたゲームバランス、上述のようなバランスブレイカーの多さ、機械装備や回避率などのバグなど、ゲームとしての詰めの甘さを批判されることも多く、シリーズ最高傑作から失敗作まで評価が揺れやすい作品である。プレイヤーサイドのインフレやバランスブレイカーについてはその後もFFシリーズに長く尾を引くことになった。
シリーズの特徴として、システムインターフェースは前々作・前作から順当に進化を続けており、戦闘やメニュー画面の操作性・分かりやすさは当時のSFCハードのRPGでは最高と言って差し支え無い。難易度の低さはコアなプレイヤーには物足りないだろうが、裏を返せば遊びやすさに一役買っているため、RPG初心者にもオススメできると言えるだろう。
余談
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キャラクターにはそれぞれ固有の必殺技が用意されており、瀕死状態で通常攻撃を行った際に一定の確率(1/16)で発動する。
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しかし、あまりにも確率が低い上、必殺技の存在自体が隠し要素的な扱いだったため、リアルタイムのプレイで実際に必殺技を見た人は少なかったようだ。
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これは野村哲也氏の考案によるもので、これが次作『VII』におけるリミットブレイク技へと発展した。
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攻略情報の誤り
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今作以降、バハムートは最強の召喚獣の座を明け渡すことになる。前作ではシルドラに総合性能で負けていたりしていたが、今作ではまだ最強の召喚獣が覚える魔法を含めて敵も味方も消し飛ばす問題児なので、まともに使える中では最高だった。
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海外版
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海外ではSNES(海外SFC)版が『Final Fantasy III』として発売されており、続編がいきなりPSで『VII』として出たこともあって混乱を招いた。
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海外版の方が規制が厳しいらしく、本作はセリフや酒場の看板が描き換えられていたり、一部女性型モンスターのグラフィックが修正されていたり、「魔神」「鬼神」の名称があまり神らしくないネーミングに英訳されていたりする。
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たとえば日本版で「行け! 殺せ!」は英語版では「行け! 捕まえろ!」という意味になっている。
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海外SNESでの初期出荷バージョンのみ、透明状態の敵をスケッチして失敗すると、画面表示が異常になり最悪データが喪失するというバグが存在した(参考動画)。
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シャドウをキングベヒーモスから救出後の台詞で、新台詞が挿入されるようである。
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また国内未発売の『Secret of Evermore(無理やり邦題にすると聖剣伝説USA)』に『VI』のキャラがこっそり登場していたりする。
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この画像が証拠であり左からロック、モグ、リルム、ストラゴス、ティナ、ウーマロである(画面右上)。
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『キングダム ハーツII』にゲストキャラクターとして本作のメインキャラクターであるセッツァーが登場したが……。
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登場人物の1人であるリルムは、「10歳で 身長153cm 体重40kg」で、年齢の割には発育が良いと言われる事もある。日本人の同年齢平均は、1996年調査で136.4cm、34.9kg。外見的に西洋系の人種である事、中世ファンタジー世界である事などから一概には言えないが、やはり、かなり発育が良いと言える。
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なお、『IV』のリディアは「7歳 107cm 18kg」(同・121.7cm 23.9kg)、『V』のクルルは「14歳 身長154cm 体重40kg」(同・156.7cm 50.6kg)で、こちらは逆に発育が悪すぎる。もっとも、フィクションの女性キャラは(男性ユーザーの理想に合わせるためか)全体的に発育が悪いのだが。
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当時TVCMが放映されており、実写と合成で渋谷のスクランブル交差点に魔導アーマーに乗ったティナが現れるというインパクトのある演出だった。なお、音楽はボーカル入りの歴代FFメインテーマが流れていた。