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怒首領蜂大復活(Ver1.5) - (2013/06/15 (土) 06:29:15) の編集履歴(バックアップ)


怒首領蜂大復活(Ver1.5)

【どどんぱちだいふっかつ】

ジャンル 弾幕シューティング
対応機種 アーケード
販売元 エイエムアイ
開発元 ケイブ
稼動開始年 2008年
分類 良作
ケイブ弾幕系STGリンク

「怒首領蜂大復活」概要

怒首領蜂』で躍進を遂げた首領蜂シリーズの第5弾。前作『怒首領蜂大往生』から6年ぶりの続編。
キャッチコピーは「大往生したのに大復活。」
大往生とは難度的にも雰囲気的にも大きく違う路線になり、まさに生まれ変わった(=大復活)内容に仕上がっている。

ストーリー

怒首領蜂大往生」から6年。月の首領蜂隊本部は時空の微細な乱れを感知する。その原因は過去への大量の物質移送によるものであり、更にその送り主のパーソナルコードは、6年前の戦いの末に暴走し廃棄されたはずのエレメントドール「エクスイ」のものであった。
エクスィは「未来を改鼠する」べく、戦闘用可変型兵器「エレメントドーター(ドーター:娘)」を繰り出す。この事態に首領蜂隊のリーダー、ゴッドウィーン・ロンゲーナー大佐は首領蜂隊の出動を指示。主人公であるパイロットらはタイムゲートをくぐって過去に向かうが、ゲート内から始まった激戦で首領蜂隊戦力のほとんどが失われる。

唯一過去にたどり着いた主人公らの母艦。2008年5月の東京を怒れる蜂が舞う。


「怒首領蜂大復活Ver1.5」概要(旧Verとの違い)

  • 「ストロングスタイル」の解禁
    • 隠しコマンド専用だったストロングスタイルは初期状態から選べるようになった。ボムスタイルとパワースタイルのいいとこどりのスタイルで、初心者にオススメ。
  • 被弾時に自動的に炸裂、無敵状態となる「オートボム」の搭載
    • ボムスタイル・ストロングスタイルでは消費1発のオートボムを持っている。業界屈指の頑丈さを持つ自機が生まれるきっかけとなった。
    • また、パワースタイルもボムを持ってさえいれば1発限りながらオートボムが存在する。
  • ゲームバランスの一部再調整
    • 2周目道中の弱レーザーの撃ち返し弾発生位置のマイルド化・EXボスのHP2倍・真ラスボスの安地の削除・「ボムアイテム一つでボム満タン」を修正など。
  • Bタイプ自機「バイアクス」の実装
    • Aタイプ「デルタソード」(赤)、Cタイプ「スピアヘッド」(青)に続く第3の機体、通称緑ヘリ。「POPやインストには書かれていたのに使えなかった」として、かなりの苦情があったという。
  • スコア桁数の増大&一部スコア計算や基本点設定の修正など
    • 11桁から13桁に増大。旧バージョンでは1周目5面で全繋ぎするだけで999億9999万9999点でカンストしてしまっていた。
  • その他「コンボ数を表す数値が半透明になり邪魔でなくなった」、「ボスのボイスの音量が少し小さくなった」など、色々と細かい調整が成されている。

各自機・スタイルの概要

機体名 ショット範囲 ショット中の移動スピード 備考
デルタソード 狭い 速い 上級者のみ向け
狭い攻撃範囲のためにハイパーの使い勝手が悪い
バイアクス 緑ヘリ 中間 中間 中~上級者向け
青より安定性が低く、アドリブ力が強い
スピアーヘッド 広い 遅い 初~上級者向け
安定性が強いが、アドリブ力は低い
スタイル名 ハイパー性能 ボム所持数 備考
ボムスタイル 威力・範囲共に低い 最大6。オートボム可 初~中級者
基本スタイル。1.5ではストロングの完全下位互換
パワースタイル ノーマル低・ブースト強 オートボム1つのみ 上級者向け
点稼ぎ向けの達人向けスタイル
ストロングスタイル 共に高い 最大6。オートボム可 全プレイヤー向け
上記の2つのいいとこ取り。1.5での基本スタイル

評価点

  • 元々当シリーズは敵味方ともにSTGの中では強い調整を受けているが、本作ではさらに強いアップ調整がなされている。
    • 「消費1発のオートボムを搭載する」という初期バージョンからの豪快な難度下方調整により実質初期残機14機(エクステンドする度に実質7機増える)。最高で実質残機50機分以上にも達する自機の頑丈さにより、弾幕シューティング未経験者でも気軽に遊べる作品になった。
    • 今作にはパワーアップアイテムは存在せず、最初からフルパワー状態である。 ストロングスタイルBタイプ・Cタイプ自機の誇張抜きに画面中を覆いつくすショットは圧倒的の一言。
    • 威力&射程の強化だけでなく敵弾を消すことが出来るハイパーの存在もあるため、1周クリアだけならパターンや行動の簡単な工夫次第であっさり達成可能。2周クリアも目指しやすく、ひたすら爽快感がある。
      圧倒的火力でひたすら敵を破壊尽くしたいという方にもオススメ。
      • 敵弾を消せるようになったためか、一部の敵も誇張抜きに画面を埋め尽くす弾幕を撃ってくる。
  • その一方、2周目(特に裏)は敵にも弾幕強化や打ち返し弾を発生。弾避けのアドリブ性とハイパー・ボム使用を的確に行う緻密性を両立しないといけない高難易度のバランスになっている。
    • オートボムの仕様により極めて頑丈ではあるが、基本的な回避能力やパターン確立が足りていないとガンガン喰らってしまうためただオートボムやボム連発に頼ったプレイでは何の解決にもならない。その為、1周目は生き延びるだけなら簡単で2周目は難しい… という、超初心者も超上級者も楽しめる間口の広いつくりになっている。
    • 充実した初心者救済機能から「簡単すぎる」「ゆとり仕様」などの的外れな批判が出ることがあるが、あくまでもハードルが非常に低いだけであり、裏2周目のイカれたラスボス「]-[|/34<#!」(「ヒバチ」と読む。決して文字化けではない)の存在、ボムの使用可能発数が極端に少ない「パワースタイル」など、プレイヤーの選択次第で十分にケイブらしい難易度を楽しめる。
  • ファンサービスとして、無印『怒首領蜂』のボスが隠し中ボスとして6機全て出演している。
    • ただ出現しているだけでなく、特徴となっていた点が大復活風に爆発的に強化される上、目が眩むようなダイナミックな登場演出が伴うなど、隠し要素でありながら本作の雰囲気を体現している様が評価されている。
  • BGMはケイブSTGではお馴染みベイシスケイプの並木学氏と、補助として一部楽曲を工藤吉三氏・千葉梓氏が担当。本作はノリノリのアップテンポが多く、上のような戦闘と合わさってテンションアップ間違いなし。
    • メインは並木学氏の楽曲だが、隠し中ボス出現版BGMなどでの工藤吉三氏・千葉梓氏の豪快な作風もかなりの高評価。

難点

  • Aタイプ自機が他2機に比べ性能的に見劣りしすぎる。自機選択カーソルがデフォルトで合っている機体にもかかわらず。
    • 攻撃範囲の狭さがあまりにも目立つ。多量の敵が出現しコンコン避けを要求される場面が増えたため、攻撃範囲の狭さはいたずらに敵の猛攻を長時間許す原因になるばかり。ハイパー使用時の敵弾消去能力が最強である点は救いであるが、性能的に優れた点がそこにしかない。
  • ボムスタイル・ストロングスタイルでは、オートボムをOFFにする機能が無いため、高度な稼ぎプレイをやり始めると序盤面でのミスによる捨てゲーに困ることになる。
    • ブラックレーベルでは「オートボムをOFFにする代わりにボムストックをハイパーとして使用可能」という選択が可能に。
  • 各ステージのボスが「ガチャガチャと大型兵器に変形する巨大美少女型メカ」*1という萌えを通り越してシュールなデザインである。ちなみにイラストレーターはライトノベルの挿絵などで知られる緒方剛志氏。
    • そのデザインも腕や脚部か完全にロボ丸出しだったり、太ももや腕、しまいには腹部分が空洞になっていたりとかなり癖のあるモノとなっている。緒方氏デザインの顔は間違いなく可愛いのだが・・・・。*2
    • 一番最初に公開されたセーラー服姿のアイ(1面ボス)がポスターで「誰か、私を止めて。」の一文とともに自機を握りつぶしてるイラストに驚愕-PANIC-したシューターも多いとか少ないとか。
    • そのボスを破壊すると「外装(=服)が得点アイテムに変わって剥げていく」という演出がある。特別エロくはない。
    • ギャグとして受け止める人もいる一方、「人前でやりにくい」「狙いすぎ」「萌えがウザい」と批判の的になっている点がある。
      • 特に三面ボスの「ぱふぇ☆」が有名。「あたしがやっつけちゃうんだから☆」と言いながら金髪ツインテの眼鏡メイドが登場したときは、多くのプレイヤーが軽い眩暈を覚えたに違いない。
    • 2、4、5面のボスはそれぞれ「大往生」で登場したエレメントドールを模した姿になっている。かつて自分と共に戦った仲間(しかも美少女)に自らトドメを刺せとおっしゃるのか。
      • 5面ボスのシューティは名前の通りショーティアがモデルなのだが、基本形態で嵐光*3と合わさったような形となっており、激しい爆風による攻撃をしてくる。見方によっては奇しくも「ボム強化型」が半公式ネタになってしまった。
    • その後1面ボスのアイはレジンキット*4二度もなったり、抱き枕カバーになったりしてる。
      • その割には台詞や弾幕が地味であり、新キャラとしても前述のぱふぇ☆に食われあまり人気がなかったりする。大胆に推された割にメインストーリーに全く絡まないのも要員か。Caveゲーの1ボスキャラでは、エスプガルーダのセセリや赤い刀の六道柊*5など濃いキャラもいるのだが、アイはそれをうまく活かせなく結局単なる看板娘になってしまった。ちなみにポスターの「誰か、私を止めて」はゲーム中には一切出てこない。1ボスなので普通に止められます。
      • ちなみに、アイの身長は48m。奇しくもアレと同じ。
    • これらの要素はデザイナーである若林明氏が「キャラクターものを作りたいが、怒首領蜂において自機をキャラにするのは違う気がするし、とは言え『大往生』のようなサポートキャラだと登場させにくい、よって敵を巨大な女の子にしよう*6というアイディアから生まれた。要するに最初から出オチ狙いだったのは間違い無い。
    • そして、ロンゲーナー大佐のイラストだけ井上淳也氏が担当。スタッフロールにおけるふざけた役職名「TAISA ILLUSTRATOR」

総評

当初は大往生と違ったあまりに思い切った路線変更に戸惑ったシューターも多かったが、現在は「初心者から上級者まで」を極めた一品と評価された。それによって一時期の「高難易度至高路線」に敬遠されたプレイヤーにも楽しめる。
大往生から見たら異端的な路線だが、自機の超強化は怒首領蜂からみたら正当な路線といえるだろう。


その後

  • それでも不満な上級者の意見に応え、頂点の難易度を上げた『怒首領蜂大復活ブラックレーベル』が出荷されている。
    • 調整に矢川忍が加わり、わかりやすいランクゲーへと変化。「烈怒」ゲージが攻略の鍵を握る。
    • ショットボタンを長押ししながらオート連射ボタンを押すことで、ショットとレーザーを同時発射できる「烈怒」が新登場。非常に威力が強烈だが、自機の移動速度がレーザー以上に遅くなり、烈怒ゲージがもりもり増えて敵の攻撃が激しくなるというおまけ付き。
    • ボムスタイル・パワースタイルの完全に”いいとこ取り”だったストロングタイプを使用する際に、ブラックレーベルではとんでもなく難易度が上昇するという大きな代償を払わねばならなくなった。感覚的には表2週目互換の難易度からスタートといった感じで、『虫姫さま』のウルトラモードに近い仕様となった。
    • ストロングスタイル限定で、裏真ボス「_@-zv_@(Zatsuza)」という更にやばいボスも出現する。名前の意味がわからないって?8文字ずつずらしてみるといいよ!
    • BGMはアレンジ・・・・ではなくベイシスケイプによる完全新規。キラキラした楽曲が多かった大復活と比べ、クラブミュージック的な激しいものとなった。
  • 2010年ケイブ祭りで、Xbox360での移植を発表。
    • 発売は2010年11月25日。初回版はアレンジCDサントラとVer1.51のダウンロード特典つき。
  • アーケードとノービスの他に、家庭版オリジナルモードとして「アレンジA(Ver.L)」「アレンジB」、初回限定盤のみ「Ver.1.51」を収録。
    • アレンジAはストロングなパワースタイルといった大往生Aタイプ自機で遊べる。ゲージで貯まると降りてくるハイパーアイテムなど、自機だけでなくいろんな要素が大往生風に。ちなみにこのモードだとティガリリ*7が壊せる。
    • アレンジBはステージごとに自機をカスタマイズし、稼いでいくというモード。稼げば稼ぐほどステージが難しくなるので「ステージ育成ゲーム」とも。
    • Ver1.51はVer1.5をベースに全体的に高難度に調整されたモード。強制裏ルートの1週エンド。
  • 『ブラックレーベル』も2012年2月にXbox360版が発売。アペンド版ともいえるDLC版と、アレンジモード搭載のパッケージ版が同時に発売された。
    • アレンジモードは自機がティーゲルシュベルトとなり、ケツイ~絆地獄たち~のBGMとシステムで遊ぶことができる。通称「ケツ復活」。パッケージ版のジャケットもケツイのタイトル絵のパロディとなっている、描かれているのは相変わらずアイだが。