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クロノ・トリガー - (2012/11/12 (月) 14:05:08) の編集履歴(バックアップ)


クロノ・トリガー

【くろの・とりがー】

ジャンル RPG
高解像度で見る 裏を見る
対応機種 スーパーファミコン
メディア 32MbitROMカートリッジ
発売・開発元 スクウェア
発売日 1995年3月11日
定価 11,400円(税別)
配信 バーチャルコンソール:2011年4月26日/900Wiiポイント


ストーリー

これは、「時の引き金(クロノ・トリガー)」を引いてしまった者達の物語――

ガルディア王国歴1000年。平和なこの時代に暮らす少年・クロノは、王国千年祭の日に活発な少女・マールと出会う。
成り行きから千年祭を見て回り、仲良くなった2人はクロノの幼馴染である発明少女・ルッカが発明したワープ装置の実験会場に向かった。
実験は大成功……と思いきや、マールのペンダントが共鳴し、不気味な空間の歪みが出現。マールはその中に引き込まれ消えてしまう。
クロノは消えたマールを追いかけ、空間の歪みに飛び込む。たどり着いた先は、クロノ達が生まれるよりずっと前、中世のガルディア王国であった。

ふとしたきっかけから始まったこの冒険は、時空を超えてこの星の謎を突き止める為の壮大な戦いへと発展していく。

概要

『ファイナルファンタジー』シリーズの坂口博信、『ドラゴンクエスト』シリーズの堀井雄二・鳥山明が手を組む「ドリームプロジェクト」の名の下で制作された、タイムトラベルをテーマとしたRPG。
当時としては正に「夢」のようなプロジェクトから生み出された本作は、オーソドックスながら非常に高い完成度を誇り、そのどことなくノスタルジックな世界観や楽曲も相まって多くのファンに支持されている。
特に海外では日本産RPGの最高傑作として挙げられることも多く、様々な機種に移植されている。


ゲームシステム

前述したとおり「タイムトラベル」がテーマとなり、クロノ達はシナリオ展開に合わせて各時代を駆け巡ることになる。
人と恐竜族の対立する原始、魔王が人々を脅かす中世、平和な現代、そして荒廃した未来世界と、各時代は明確な個性が付けられ、シナリオ上の役割を持たされている。

基本システム

  • ワールドマップで拠点シンボルへ移動し、シンボルに応じて町やダンジョンに入るワールドマップ移動型。
  • ステータスや成長システムは『DQ』、魔法やアイテムシステムは『FF』寄り。両者の優れた部分を寄せ集めた、RPG初心者でもすぐに飲み込める分かりやすいものになっている。
  • 主人公「クロノ」は『DQ』型の「喋らない主人公」。パーティメンバーの名前も変更できるので、感情移入しやすい。
  • 本作のパーティは3人編成で、メンバーは最終的に6名(選択肢によっては+1名)となる。メンバーが4名を超えた時点で訪れることになる「時の最果て」にて、メンバーの入れ替えが可能となる。更に終盤のとあるイベントでは、主人公のクロノもパーティから外せるようになる(主人公不在でラストボスにも挑める)。
  • ゲーム序盤の特定ポイント以降からは、いつでも好きなタイミングでラストボスに挑むことが出来るようになる。ストーリー上のどのタイミングで倒したかによってエンディングが変化するマルチエンディング形式となっている。当然初回プレイ途中の状態ではまず倒せないため、周回プレイを前提としている。
    • マルチエンディングの種類は10種類。ギャグ・シリアス・パラレルといった様々なものがあり飽きさせない。本作の開発スタッフからのコメントが読める「開発室」というものも。
  • これに関連して、周回プレイのための画期的システム「つよくてニューゲーム」が実装されているのは大きな評価点と言えよう。
    • つまりは「クリアデータの引継ぎ」で、ゲームクリア時のステータス・所持アイテムを維持したまま(流石にイベント進行に直結するアイテムは失うが)、ゲーム冒頭からプレイすることができる。マルチエンディングを存分に楽しめるほか、入手数が限られているレアアイテムを複数個入手することも可能。ゲーム開始直後からラスボスに挑むこともできるようになる。

戦闘

  • シンボルエンカウントシステムを採用。モンスターに接触するか、戦闘に移行するポイントを踏むとそのまま画面切り替え無しで戦闘シーンに移行する。
    移動中に配置されていたモンスターの位置がそのまま戦闘シーンのモンスターの配置になることも多く、これが後述の技の効果範囲にも影響する。
  • 戦闘システムは、『FF』でお馴染みのアクティブタイムバトル(ATB)を微改良した「アクティブタイムバトルVer.2(ATB Ver.2)」を採用。Ver.1からの変化はほとんどないが、味方キャラクター3人のコマンドが同時表示され、同時に行動可能な仲間の連携攻撃を繰り出せるといった特徴がある。
    • 時間経過に応じて敵味方のウェイトゲージがたまり、満タンになったキャラから逐次行動可能となる。攻撃や魔法の使用エフェクト中はウェイトゲージは停止する(『FF』でいうウェイトモード)。
  • 各キャラクターは、MP*1を消費して「技」や「魔法」を放つことが出来る。
    • キャラクターごとに使用可能な攻撃属性が設定されており、キャラの個性づけに加えて、いかに敵の弱点を突くかという戦略性に貢献している。
    • 個々の技には効果範囲(「敵単体」「敵全体」「ターゲットを中心とした円範囲」「自分とターゲットを結ぶ線分上」等)が設定されている。敵の配置や物理防御力、属性攻撃に対する耐性によって有効な技は変わり、特定の攻撃を当てると性質が変化する敵も存在する。
    • 前述したとおり、2人ないし3人の同時攻撃を仕掛ける連携技システムが存在。パーティ編成によって出せる技が異なるほか、特定のアクセサリを装備している時のみ使える技もある。

評価点

RPGとしての高い完成度

  • 本作には『FFV』のジョブシステムや、『DQIV』のオムニバス形式といったような、特段変わったシステムが採用されているわけではない。システム面から見れば、はっきり言ってごくごく普通のRPGでしかない。それが何故ここまで高い評価を受けているのかというと、やはりRPGの基本たる部分を抑え、しっかりと作りこんでいる点に尽きるだろう。
    • 素晴らしいグラフィックに音楽、先を読みたくなるシナリオ、単純で分かりやすいシステム。つよくてニューゲームと多彩なマルチエンディングも当時としては珍しく、初心者から上級者まで、幅広いユーザーに対応できる出来栄えに仕上がっている。
    • シナリオ進行は基本的に一本道だが、終盤のとあるイベントを境にして一気に自由度が広がる。それまでの限られた進行を逆手に取り、より深い印象を持つイベントをこの自由行動パートに配置することで、ユーザーの探究心や満足感を満たす構成となっている。

グラフィックと音楽

  • 流石にSFC後期の作品だけあって、グラフィックの質はトップクラス。独特の柔らかい絵柄は見ていてどこかほのぼのとしてしまう。
    • 背景の美しさは言葉に表せない。文字通り「時代も場所も」異なる世界観を見事に表現している。
    • 戦闘時のドットアニメーションは非常に凝っている。敵は一体毎にきちんとモーションが設定されており、斬撃や特大魔法のエフェクトは迫力満点。
  • こうした絵の美しさと合わさって本作をさらに印象付けるのが、光田康典の手による名曲の数々(ちなみに光田氏の作曲家デビューは本作)。
    • パーティメンバーを表すそれぞれのテーマソングや、ボス戦BGMは特に人気が高い。古代世界のフィールドBGM『時の回廊』は、ネットコミュニティでたびたびおこなわれるゲーム音楽談義でほぼ毎回顔を出す「常連曲」になっている。
  • SEも良い音が多い。小川のせせらぎといった環境音にも抜かりがない。シチュエーションと相まって、出来のよすぎる敵の叫び声がトラウマになったというちびっこも。

時間移動を生かしたシナリオ

  • ふとした偶然でタイムトラベルが出来るようになってしまった現代の少年少女が、行く先々の時間で様々な仲間と出会い、やがて惑星の運命を揺るがす一つの危機を見つけてそれに立ち向かう……。というストーリー。
    行く先々でいろいろな出来事に巻き込まれながら、ふとしたきっかけで世界に良い変革を望むようになるというわかりやすい内容である。
    • シナリオの進行に従って活動する時代を転々として行くため、主に仲間となるキャラが初登場した時やシナリオに大きく関わってくる展開では、そのキャラクターに焦点が当てられるようになっており、キャラの性格や個性を際立たせるのにも一役買っている。徐々に伏線を張りつつ、終盤のキャラ毎の最強装備入手イベントで大団円を迎えさせるという構成もニクイ。
    • 時代に影響を与える行動を起こすと、後の時代にちゃんと反映される。シナリオ進行上必ず反映される部分に加えて、サブイベントで任意に起こした行動も反映されるので、プレイヤーはより作品世界に没入することが出来る。
    • 同じイベントでも、パーティメンバーによって違うセリフが用意されており、周回プレイで違いを楽しむこともできる(時折辻褄の合わないところもあるが…)。
  • 本作はTVアニメの様に、ゲームの進行度毎にサブタイトルが設定されている。進行中のシナリオイベントのテーマのようなもので、セーブ画面で確認することが出来る「密かな楽しみ」となっている。これは続編の『クロノ・クロス』や、元々続編として世に出るはずだった『ゼノギアス』にも受け継がれた。
    • 余談だが、普通にすべてのイベントをこなしてゲームクリアした場合のサブタイトルは26個。ちょうどテレビアニメを2クール放映した時と同じ話数。

その他

  • 個性的な敵が多く、戦闘を存分に楽しめる。
    • 初見殺しの技を持つボスも多く、中には攻略本無しで気付くのは難しいものも存在する。大体はレベルを上げてのゴリ押しが通用するので、詰んでしまうことはまずない。序盤のボスから巧妙に伏線が張られており、ラスボスには「まんまと騙された!」という人も少なくないのでは。

難点

  • 難易度は決して高くないのだが、隠し要素が多い割にはゲーム中でのヒントが薄く、攻略本無しには発見が難しいものも多々存在する。
    • これらはほぼ裏技扱いで紹介されているものも少なくなく、スタッフの遊び心がすぎる結果となっている。中にはスタッフが意図的に情報を流さなければ絶対に発覚し無さそうなレベルのものまである。
    • 後半、クロノのパーティ入れ替えから始まるパートでは「これからどう動いたらいいかわからない」というユーザーも発生した。「困った時は時の最果てへ」というのを忘れなければ、しっかりヒントを得られる。
  • 致命的なものは少ないものの、ミス・バグも多い。ゲームの進行が止まってしまうものもあるので注意が必要。
    • 一部の連携技の消費MP表示にミスがある。連携技の消費MPは基本的に元の技それぞれの消費MPと同じ筈なのだが、一部の連携技は消費MPが元の技とは食い違い、さらに画面上には実際の消費MPとは違う数値(元の技の消費MPのまま)で表示されている(DS版では消費MPの食い違いは正式に仕様となり、連携技用の消費MPがきちんと表示されるようになった)。
    • 本作ではモブキャラとの会話中も動き回ることができ、間違えて話しかけた場合でも他の場面に移動することが出来る。下手に動き回ると、一部のイベント中に進行に異常をきたすケースがある。
      • これは開発段階では「エーテルシステム」と名付けられ、行動に応じて展開が変わる予定があったのだが、製品版では動けるシステムだけが残されることとなった。
  • 前述の通り、クロノは『DQ』型の主人公として演出されているため、どちらかというと『FF』寄りな本作の雰囲気とは相いれない部分もある。クロノの個別イベントがないことを惜しむユーザーも存在する。
    • とはいえ、最初から最後まで殆ど全てが彼の見せ場のようなものであり、ある理由でパーティから離脱する時のイベントなどは、十分に「主人公をしている」と言える。
  • 一部の技が異様に使い勝手が良く、逆に完全な趣味技も多い。
    • なかでもカエルの技は、一部の技を除き殆どお荷物と化している。このアンバランスさもあるイベントのために仕方ないといえば仕方ないのだが……。
      • 一応伝説の勇者らしく、物理攻撃、魔法攻撃、回復とバランスよくそろってはいるのだが、技の傾向が似ているロボの劣化臭い側面がある。個性的な技もあるが、そちらはやたらと癖があるためやはり使いにくい。
    • アイテムを盗む技はエイラの「いろじかけ」(とその連携技)だけ。そのためアイテム狩りプレイをするならばエイラが必須となってしまう。当然ボス限定で盗める貴重なアイテムなどもあるため、極めるにはパーティからエイラが外せない。そのためかエイラは特に優秀に設定されており、連携技の性能もぶっちぎりで高い。
    • 三人技は派手だが基本的にクロノがいないと使えず、終盤では個別に攻撃したり、2人技を使った方が何かと効率的で、あまり役目がなくなってしまう。
      • ただし、クロノ、マール、ロボで使える「キープアレイズ」はゲームバランスを根底からひっくり返すほどの威力を持ち、低レベルクリアでは必須扱いされている。
    • 技を効果的に使える場面が限定されるため、終盤ではルッカがお役御免となりやすい。他のキャラに優秀な連携技が多いため、ボス戦ではカエル以上に活躍できない事が多いのだ。
      • 一応立場的には、火属性を得意とする攻撃魔法使い、であるのだが火を弱点とする敵は終盤あまりおらず、単純な攻撃魔法使いとしては属性のバリエーションの多い魔王や、最強魔法の威力が高いクロノの劣化になってしまいがち。

総評

ドリームプロジェクトの名は伊達ではなく、極めて完成度の高い傑作RPGとしてユーザーに絶賛された。
その後はPSで一応の続編となる『クロノ・クロス』が制作された他、PSとDSへ2度に渡って移植されている。
海外でも人気が高く、向こうのファン達が無許可で作った3Dリメイク、続編などが発表されることもあった(どちらもスクエニが警告を出して公開を差し止めた)ほどで、その人気ぶりが伺える。


移植版

PSとDS、携帯アプリとiPhoneと4回に渡って追加要素付きの移植がされている。 また、オリジナルのSFC版そのままの内容でWiiのバーチャルコンソールでも配信されている。

プレイステーション版

ジャンル RPG
対応機種 プレイステーション
メディア CD-ROM 1枚
発売元 スクウェア
開発元 トーセ
発売日 1999年11月2日
定価 4,800円(税別)
廉価版・配信 アルティメットヒッツ:2006年7月20日/1,575円
ゲームアーカイブス:2011年9月28日/1,200円
  • PS版は『クロノ・クロス』(以下、『クロス』)発売の2週間前に、クロスの宣伝も兼ねて移植が行われた。
    基本的にSFC版を忠実移植し、アニメムービーなどの追加要素を付けたものである。
    ゲーム内容そのものには変更はなく、追加アイテムや追加ダンジョンなども存在しない。
  • ゲーム中、鳥山キャラを再現した本格的なアニメーションによる新規ムービーが流れる。制作は東映アニメーション。
    • ただし、このアニメムービーはイベントに割り込む形で挿入されるのだが、ムービー終了直後にSFC版での本来のイベントが流れるため、同じイベントを表現したものを二重に見る事になってしまう。
    • オープニングにも新規アニメムービーが追加されている。代わりにSFC版のオープニングデモはカットされている。
    • 本作には追加されたエンディングムービーが2種類あり、ひとつはクロノとマールが結婚式を挙げるというハッピーエンドなのだが、もう片方はクロスへの伏線となっている悲劇的なものであった。
      このバッドエンドムービーは初期状態では特定のマルチエンディングでのみ流れるのだが、1度でもこれを見ると、どのエンディングルートであっても必ず続けてこのムービーが再生されるようになる仕様であったため、否定的な見解も出た(この点は後述のDS版で改善された)。
  • おまけモード(敵キャラや宝箱のデータ、サウンドテストなど)が追加された。マルチエンディングを見る毎に内容が埋まっていく。
    • 特定のエンディングを見るだけで自動的に埋まるが、データに割とミスが多いのが難点。
    • このおまけ要素を収集するためには、エンディングを見た後にセーブデータとは別に1ブロック分を消費するシステムデータを保存する必要がある。
    • 代わりに、何かのエンディングを見てシステムデータさえ作成しておけば、それだけで強くてニューゲームが可能になった。
  • ファイナルファンタジーコレクション』と同様のロード待ち時間や、音源変更が批判を受けている。
    • 特にメニュー開閉時のロードが顕著で、約3秒ほど掛かる。また、戦闘開始直前にも一瞬停止するためテンポが少し殺がれる。
    • 一部の技を使うと処理落ちが発生する。また、特定の戦闘は常に処理落ち状態でスローモーションの様なバトルになってしまう。
  • セーブにメモリーカードを使用するため実質無制限にデータ保存が可能というメリットがある。
  • 追加されたPS版独自のスタッフロールがスキップできない上に長いため、開発室エンディングなどの高速スタッフロールなどを台無しにしてしまっている。
    • 例として開発室EDでは、「かっとべ!」のSFC版4秒スタッフロール→悲劇的な崩壊ムービー挿入→長々としたPS版スタッフロール→システムデータセーブ、となる。もちろん最後まで見ないとシステムデータの保存はできない。
  • 『クロス』に合わせて発売されたものの、両作のセーブデータ同士による連動要素などは一切ない(お互いに別のゲームのセーブデータとして見なされる)。
  • 後にゲームアーカイブスで配信されたが、価格は通常のアーカイブスソフトの2倍になっている。

ニンテンドーDS版

ジャンル RPG
対応機種 ニンテンドーDS
メディア (容量不明)DSカード
発売・開発元 スクウェア・エニックス
発売日 2008年11月20日
定価 4,800円(税込)
廉価版 アルティメットヒッツ:2011年8月4日/2,940円
  • DS版はPS版の要素に加えて、更に追加シナリオ・アイテムがある。初プレイヤーからも概ね好評。
    • ギャラリー(PS版のおまけモードに相当)の内容は、PS版に比べてかなり正確になった。
    • PS版ではマルチエンディングを見る度にまとめて一気に埋まっていったが、DS版では本編を遊んでいく段階で実際に入手したアイテムや出会った敵が埋まるように変更された。
    • このためリストを埋める楽しさも生まれたが、その反面、期間限定の敵などを取り逃してしまう場合もある。特に、倒さないと掲載されない北の岬の魔王は大きな罠。周回引継ぎされるため後で取る事は可能だが。
  • DSのインターフェースに即した新たな画面配置が導入されたほか、イベントムービーをカットする事や、英語表示に切り替えることも可能。
  • ドット絵自体は13年前のSFC版からほぼ変更されておらず、リメイクというよりは「追加要素付き移植」である。
    • 一部、技の失敗アクションなどに、新たなモーションが追加されていたりはするが。
  • モンスターを育てる「次元の闘技場」が追加。ここでしか入手不可能な追加アイテムもある。また、通信対戦も可能。
    • しかし、ここでしか入手できないアイテムは入手が難しいわりにほとんど役に立たない。まさにコレクターアイテム。
  • 新たに追加されたイベント、裏ボス及びそれに関するシナリオが賛否両論のようである。
    + 追加イベントについて(ネタバレ)
  • 「竜の聖域」は、他のマルチイベントと同様の扱いとして登場する新規マルチイベント。突如として原始と中世に現れた謎のゲートから、温和で友好的な恐竜人たちの集落に行き、彼らの悩みを解決していくシナリオ。
    • だが、本編の他のマルチイベントと比べると作りこみが浅く、同じ場所を何往復もする上に回避不能な敵も多く、面倒なおつかいイベントとして批判されている。
    • 新たなアイテムや装備品も多く登場するが、マルチイベントであることを考慮してかどれも中堅ほどの性能にとどまっている。
    • 彼らの聖域へはゲートを通してたどり着くため、実際にどこにあるのか(または同じ次元に存在するのか)は不明。
  • 「次元のゆがみ」は、2周目以降から出現する大規模な番外イベント。突如として古代・現代・未来に現れた謎のゲートから、さまざまな時代の入り組んだ謎の「ゆがみ」へと向かうイベント。
    • 道中のマップは色々な時代のマップからランダム(ある程度の法則はある)になっており、入る度に構造が変わる。中にはゆがみオリジナルマップもあり、SFC版では未使用BGMだった「歌う山」が流れるマップも。
    • 終盤のマップは独自のもので、特に未来は2つのパーティで協力して進む場面も。
    • さらに、ここでしか手に入らない新規追加装備も多い。中にはゲームバランスを壊すほどの強力な性能を持つものもある。
    • 最後に出会う敵はクロノ・マール・ルッカの姿をした謎の影。対応する本人をパーティに入れないと戦う事が出来ず、倒すと融合してそれぞれの本人の能力が上がる(周回プレイをすれば蓄積可能)。影の正体が一体何だったのかは作中では明かされない。
  • 3つの次元のゆがみを全てクリアすると、時の最果てのバケツからどこか遠くの別の次元「時の闇」への道が開かれる。
    この「時の闇」は『クロノ・クロス』への繋がりと補完を思わせる内容。なのだが……
    • 時の闇へ向かうと、「既にラヴォスを倒した後の、プレイヤー側とは別の世界の魔王」が登場(パーティーに魔王がいるかどうかや、その周回で仲間にしたかどうかは無関係)。彼を追って裏ボスに挑むことになる。
    • この裏ボスの姿は、『クロス』のラスボスの造形と非常によく似ている。
    • さらに、戦闘で裏ボスを倒してもその後のイベントで強制的に失敗扱いになり、プレイヤー側のキャラ達は早々と元の世界へ帰還させられる。その後は別の世界の魔王にスポットを当てたイベントが挟まれ、悲劇的な内容のエンディングムービーが流れて終了となる。
    • 『クロス』の設定の影響が非常に色濃くそれまでの『トリガー』の明るめな世界観からはかけ離れてしまっている事、実質的に何も解決しないバッドエンドであること、また『クロス』自体がファンから非常に賛否両論な作品となっていることや、別世界(=『クロス』の世界を示唆)の魔王の出現により「クロスでの出来事はトリガー本編の世界とは異なるパラレルワールド」と設定された事も関係して賛否をよんでいる。
    • 『クロス』まで含めて受け入れたプレイヤーの中でも賛否両論の評価がされており、業が深い問題とも言える。
    • 悲劇の原因となった人物の計略がこのルートでのみ明確に明かされるため、「このルートを辿り策略を知ったクロノ達ならば回避可能である」とも類推可能な話ではあるのだが、前述のように早々と強制送還されるためプレイヤー側の世界がどうなったのかは一切分からずじまいで不完全燃焼。
  • なお、PS版で不興を買った悲劇的な内容の追加エンディングムービーは、DS版ではこの追加シナリオでクリアした時のみ流れるように変更された。このため、他のルートでは悲劇は起こらず、このルートにおいてもパラレル世界でのみの出来事だとも解釈可能になっている。
  • DS版の新規スタッフロールはイラストなどが表示されるのだが、PS版よりもさらに長くなっている。スキップ不能なため、やはり開発室EDなどが台無し。
  • SFC版当時のオープニングデモはPS版同様にカットされ、オープニングアニメムービーのみとなっている。
  • セーブポイントに走り込みながらセーブを行うと、再開時に画面がズレて、場合によっては壁の中などにめり込んで移動不能になるバグが報告されている。
    • こうなった場合、強くてニューゲーム以外の復帰手段はない。セーブ時にきちんと立ち止まるようにすれば予防可能。

携帯アプリ版・スマートフォン版

  • 前述のDS版をベースとした移植。おまけモードや「次元の闘技場」が無い以外は、ほとんど同じ内容である。価格は前編・後編各600ポイント(税込630円×2=1260円相当)。
    • ジェットバイクなど回転拡大縮小を駆使したシーンでの処理落ちが激しく、その影響でメインエンディングが悲惨なことになっている。
    • 携帯版は言うまでもないことだが、DSのタッチパネルに対応していた追加インターフェースは消滅。
    • SDカード未対応。そのためマップ移動などで通信が頻繁に発生するため、オリジナルよりテンポが落ちている。
    • 当初はボタン操作がたまに2度押しになるという不具合があったが、後に修正された。
    • プレイするためには、アプリ自体の購入以外にスクエニモバイルの継続会員である必要がある(最低月100円)。
      • 処理落ちなども相まって、携帯版本スレでは「これを買うぐらいならVC版かDS版を買った方がマシ」と言われることもしばしば。
  • 2011年末からiPhoneとAndroidで配信された。
    • スマホ向けなのでスペックは向上しているが、タッチスクリーンによる移動となっているためゲーム後半のある場面の進行が非常に面倒なことになっている(走らずに歩かなければならない場面で歩きづらい)として、こちらも不評。
      • このタイプの移動自体は他メーカーでも行われているのだが、その中でも操作性はよくないほうである。上に行こうとして斜めに進んだり、フィールドで1マス分進もうとして2マス以上進んでしまうなどが多発する。スライド量で歩きと走りを区別するくせに走りと認識するスライド量自体が短いためである。その他にも戦闘時の敵対象選択など慣れるまでは人為的誤操作が多発しやすかったりする。
    • iPhoneディスプレイの対応をうたっているが、画面は基本的に引き伸ばしのため、ボケているようにも見える。一方で文字だけはくっきり綺麗なため違和感が生じてしまう。