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バーガーバーガー - (2013/05/25 (土) 09:34:41) の編集履歴(バックアップ)


バーガーバーガー

【ばーがーばーがー】

ジャンル 経営SLG
対応機種 プレイステーション
発売元 ギャップス
開発元 メディアミューズ、リズミックス
発売日 1997年11月27日
定価 5800円
分類 良作

概要

  • 本作はハンバーガーショップを経営するSLGであり、商品であるハンバーガーを実際にデザインできるのが最大のポイントである。
    • プレイヤーは12区からなるマップでハンバーガーチェーンを経営し、ライバル店と争いつつ、100店舗の出店を目指す。
  • ゲームデザインを手がけたのは、モノポリーの世界チャンピオンに輝いたこともある百田郁夫氏。
    • ちなみに、百田氏はモノポリーをきっかけに糸井重里氏と知り合い、『MOTHER2』の制作にマネジメントとして関わっている。
  • また、料理監修とキャラクターデザインには料理研究家・イラストレーターのケンタロウ氏が関わっている。そのためか、本作に登場する社員キャラクターには「ケンタロウ」というキャラが存在する。

特徴

  • ゲームを開始する際に、名前やチェーンのロゴ、店舗のデザイン、最初の社員などを決めることができる。
    • 店舗のデザインは4種類あり、それぞれ独特な雰囲気がある。1種類を除いて、とてもハンバーガーショップには見えない。
    • 最初に社長室長として社員を一人、そして、ゲーム中に定期的に行われる社員面接で社員を雇っていく。ゲーム内に24人と少なめであるが、普通の会社員からすし職人、宇宙人からうさぎなど、とても個性的である。ゲイのおじさん(際どい言葉で誘ってくるけど、お誘いの内容は至って健全なボディビルディング。なので一安心)もいます。
      • そんな社員ではあるが、それぞれ能力があり、また後述するようにハンバーガーの食材にも影響するため、極めて重要。
      • クセの強い面子ばかりだが、室長として雇うと一転、うって変わったように室長に相応しい礼節ある態度でプレイヤーを補佐してくれる。だらけっ放しのうさぎや、言語が理解不能な宇宙人でも、室長にすれば頼れる№2に大変身。
  • ゲームの基本画面はマップ画面で、斜め上から俯瞰する視点。グラフィックは全体的にポップ調である。
    • マップ上では常に時が流れていて、年月が経つと田舎町にも建物は増えて、発展していく。
      • 特定の建物は建設日時が決まっており、建設に立ち会うことでイベントが発生する。
    • マップ画面時のBGMをはじめ、ロック調のBGMは評価が高い。
  • ゲームの所々にパロディがあり、例えばライバルチェーン名は『○クド○ルド』『○スバーガー』『○ァーストキッ○ン』などから採られている。ゲーム中の会話文には下ネタも完備。
  • そして、本作最大の評価点は、アナログな要素である「」をコンピュータゲームに落とし込んだ部分にある。いかにもまずそうなハンバーガーは実際にひどい評価を受ける。余りにひどい代物だと、室長直々に発売停止するように進言してくる。
    • とにかく食材が豊富。パティだけでも40g、60g、ポークと3種類あり*1チンジャオロース餃子北京ダックなど、今いち使い道に困るモノまである。
    • 売り上げさえ度外視するなら、厚切りのサーロインステーキを4つ重ねた顎が外れそうなハンバーガーや、タバスコを山ほどふりかけた超激辛バーガーなどの珍妙なハンバーガーを作ることも出来る。フォアグラだって松茸だって挟めます。
    • 食材を挟むバンズだってよりどりみどり。ライスバンズもベーグルもあります。
    • テレビCMでは、「レタス、トマト、スライスチーズの上にタコ足とタラコと納豆をのせ、練り辛子とケチャップをしこたまかけてバンズで押し潰した」という無茶苦茶なバーガーを実演で作ってみせ、視聴者をビックリさせた。もちろん、そんなのはゲーム内で作ってもまず売れません。
  • 経営面に関しては、「ノウハウ」というものが存在し、経営黒字の一部を投資することで獲得できる。
    • ノウハウに投資することで、社員の能力を上げる、バーガーの食材を増やす、などの効果があり、良いハンバーガーを作るためにはとても重要な物。
  • 店舗を出店する際は、それ専用に土地があるのだが、ただ出店すればいいというモノではない。
    • 駅の近くなど人気がある場所に出店するのがベストだが、そこには当然ライバルチェーンも出店してくる。同じ地区に出店すれば、お客を奪い合い、売り上げが下がるため、あまり経営赤字が出るようであれば閉店させる必要がある。
    • 逆にそれを利用して、ライバルチェーンを撤退させる事も可能で、ノウハウを利用すれば、ライバル店の買収もできる。もちろん、ライバルチェーンが強大だとこちらが買収される。
  • 自作のハンバーガーを生かすために経営をするのは、それなりに難易度が高い。難易度はEASYからHARDの3段階がある。
    • EASYだろうが、テキトーなハンバーガーでテキトーに経営していれば数年ほどで倒産してしまう。
      • 経営状態を良好に維持するためには、良い評価のうまそうなバーガーを作らなければならない。また、経営が良好だとしても調子に乗って社員を雇いすぎると、経費が上がり、すぐに赤字となる。
      • 慣れないうちは、実在のハンバーガーを参考にすると失敗が少ない。
      • 最初のうちは何回か失敗をしても、慣れればEASYモードは楽にクリアすることは可能。プロデューサーの百田氏も「出だしはライトにしてありますが、しばらくプレイし失敗をしてから、マニュアルや攻略のヒントを探すのがちょうど良い」という旨のことをを語っている。
    • しかし、HARDモードにすると、難易度は相当な物になる。
      • 具体的には、ライバルチェーンがどんどん出店し、どんどん買収をしてくる。油断すればあっというまに倒産してしまったり、ライバルが100店舗達成して、ゲームオーバーになってしまう。

問題点

  • かなりの数の食材が、「特定の社員が社員旅行で見つけてくる」というシステムであるため、運が悪いと作りたいハンバーガーが作れない。このような食材の中にはフィッシュバーガーに必須のタルタルソースまで含まれている。
  • キャビアというチート食材が存在する。とにかくバンズにはさむだけで飛ぶように売れる。入手するために必要な社員自体も、チート級の性能。
    • 初心者救済要素と取れなくもない。実際、慣れるとキャビア封印プレイをするプレイヤーは多い。
  • 「見栄えが良い」「ローカロリー」など、グッド評価になる要素が、実は売り上げに反映されない。
  • ライバルチェーンがほぼ倒産し、シェア独占状態となった場合のゲーム後半は、店舗出店を繰り返す作業ゲーになりやすい。
    • 建設イベントや社員面接も数が減ってくる。一応、ライバルチェーンから社員の強奪はできるのだが、条件がシビア過ぎる。
  • メニューをこまめに刷新しないと売り上げが落ちてくる。リアルではあるのだが、これも作業感が強い。
  • サイドメニューが自作できない。仕方ない部分ではあるが、これも作りたかったというプレイヤーは多い。
  • 腹が減る。

総評

  • という、ゲーム化しにくい要素に挑んだ意欲作。調整は完璧とは言いがたかったが高いレベルでまとまっており、今なお本作を愛するファンは多い。

その後の展開

  • 続編として『2』も出ている。
    • シナリオモードの追加やPocketStationなどに対応しているが、内容はマイナーチェンジに近い。
  • この他に、ボードゲームと化したGB版と、規模縮小版のGBC版が存在する。
  • ギャップスが倒産してしまい版権の行方が不明のため、続編やゲームアーカイブスでの配信が絶望的である。
    • フォーウィンズから2000円の廉価版が発売したり、『2』がハムスターから『MajorWave』シリーズとして再発するなど、他社からの廉価版が出た事はある。
    • 某動画サイトでのプレイ動画がきっかけとなって再評価され、シリーズ共々プレミア化している。
      ※参考資料『バーガーバーガー公式クッキングガイド』(アスペクト)