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キャッスルヴァニア 白夜の協奏曲 - (2010/11/23 (火) 23:02:03) の編集履歴(バックアップ)


キャッスルヴァニア 白夜の協奏曲

【きゃっするヴぁにあ びゃくやのこんちぇると】

ジャンル アクション
対応機種 ゲームボーイアドバンス
メディア 64MbitROMカートリッジ
発売元 コナミ
開発元 コナミコンピュータエンタテインメント東京
発売日 2002年6月6日
定価 4,800円
セーブデータ 3個(バッテリーバックアップ)
レーティング CERO:12歳以上対象
※コナミ・ザ・ベスト版で付与されたレーティングを記載
備考 コナミ・ザ・ベスト版は2005年11月3日発売
悪魔城ドラキュラシリーズリンク

ストーリー

1748年、シモン・ベルモンドがドラキュラの呪いを破ってから50年の歳月が流れた。シモンの血を引くジュスト・ベルモンドは今なお、ヨーロッパ各地のドラキュラの残存勢力と戦う運命にあった。

そんな中、彼のライバルであり親友でもあるハンターのマクシーム・キシンは2年間の修行に出ているはずであった。しかし、あろうことか傷だらけの姿で再びジュストの前に現れた。彼が言うには、2人の親友であり憧れの存在であったリディーが何者かに連れ去られたという。マクシームは傷ついた体を必死に動かし、ジュストを案内する。そして、彼らの前に現れたのは、不気味に佇む古城であった……



概要・特徴

  • 探索型悪魔城ドラキュラの3作目、GBAの探索型悪魔城ドラキュラの2作目。通称「白夜」
    • 探索型シリーズの特徴などの解説はシリーズ一覧のページを参照。
  • 本作からシリーズ名が海外版タイトルの「Castlevania」へと変更された。(2005年に「悪魔城ドラキュラ」に戻る)
  • 制作チームは「月下の夜想曲」の時と同様のチームに戻った。現在のドラキュラシリーズのプロデューサーである五十嵐孝司ことIGA氏による初のオリジナル作である。
  • 「月下」と同じく2つの悪魔城を舞台とし、多間接の巨大キャラも多数出現する。
  • ダッシュの標準搭載
    • 本作では、ゲーム開始当初から高速移動アクションである「ダッシュ」が利用できる。
    • RボタンまたはLボタンで一定距離をダッシュする。ボタン連打により連続ダッシュも可能。
  • 武器について
    • 「月下」では剣や棍棒などの多様な武器が登場したが、本作の主人公の武器は、前作「Circle of the Moon」同様、鞭(ヴァンパイアキラー)のみ。
    • ただし武器装備と似たような要素として、鞭の先端に装着する「重り(石)」を付け替えることができる。単純に鞭の攻撃力を上げるものや、溜め技が出せるようになるものなど、いくつかの種類が存在する。
  • 新システム「スペルフュージョン」
    • サブウェポンと魔法の書を組み合わせて、サブウェポンの性能を様々な魔法に変化させるという、前作のDSSと似たようなシステム。
    • サブウェポンは同時に一種類しか所持できず、メニューでの持ち替えもできないが、魔法の書は複数の種類を同時に所持可能で、メニューにて使用する魔法の書を選択できる。



評価点

  • 表と裏の二つの悪魔城が存在するためマップが広く、探索のし甲斐がある。
    • 「月下」に比べて、二つの悪魔城の行き来が容易になっているといった改善点もある。
  • ダッシュの操作性や疾走感が良く、広大な悪魔城を快適に駆け抜けられる。
    • 前作のダッシュは左右キーを2回連続入力する必要があり、操作性がやや悪かったが、その点でも改善されている。
    • 通常攻撃などのアクションの隙をキャンセルしてダッシュすることもでき、向きを固定したままバックダッシュすることもできる。これにより、高速のヒットアンドアウェイ戦法といった機敏な戦いが行える。
  • クリア後のおまけ要素が豊富。
    • 倒したボスと何度でも戦えるシリーズ初のボスラッシュモードや、ハードモード、本作の登場人物の一人であるマクシームを操作するマクシームモードが用意されている。
    • シリーズ第1作『悪魔城ドラキュラ』の主人公であるシモン・ベルモンドもおまけモードで操作できる。
  • グラフィックのレベルが前作より大幅に上がった。細部まで描き込まれた背景や、良く動く巨大な敵キャラなど見所はたくさん。
  • ボスの数が19もあり、シリーズの中ではかなり多い部類に入る。
  • 画面が暗かった前作に比べ、画面の配色が全体的に明るくなり見やすくなった。
  • 今作のお店は、悪魔城中のいたる所に配置されているため、わざわざ買いに戻るという面倒な手間が省けた。
    • だが、場所によって違った出現条件があり、やや面倒でもある。
  • 城内に落ちている家具を集めて、ある部屋に配置することができるという収集要素がある。31個もあるので、やりがいはなかなかのもの。
  • 中間セーブができるようになった。利用すると最後にセーブしたセーブポイントに戻ってしまうが、いつでもやめることができるのはありがたい。

問題点

  • サウンドの問題
    • 音源が悪い。
      • 前作がPCM出力であったのに対し、本作はグラフィックにCPUの処理を割いたためか容量の関係か、本体内蔵PSG音源が主体となっている。
    • 他のPSG音源が主体のソフトに比べると、どういうことか従来のPSG音ほどキンキンとやかましくなく、聴き応えがあるのだが、前作や次回作に比べると劣ってしまう。
    • 全体的に暗い曲が多く、耳に残るような良曲と言えるほどのBGMも無い。
  • ハイジャンプの操作性が悪い
    • 前作では「上+Rボタン」で簡単にハイジャンプできたが、本作のハイジャンプのコマンドは「月下」と同様の「下、上+ジャンプ」というものであり、出しにくい。
  • 「月下」の使いまわしが非常に多い。
    • 半数以上のザコ敵が月下のザコ敵そのまんまの流用(一部見た目や行動が変わったザコ敵もいるが)であり、新鮮味が薄い。
      • なさけないことに、次回作以降でも一向に改善されない。
    • それだけでなく、ワープゾーンやセーブポイントのデザインも「月下」と全く同じで、まるで「月下」の悪魔城のクローンのようである。
  • マクシームモードではアイテムなどの要素が無いため、スタートボタンを押してもメニューが開かれず一時停止されるだけである。そのため、中断セーブとキーコンフィグができない。
    • この点も次回作以降で一向に改善されない。
  • 難易度が低すぎる。
    • ダッシュやスペルフュージョンなどの主人公の能力が強すぎて、道中苦労するようなことはほとんど無い。
    • ボスの行動パターンが単調で、初見でも大して苦労せず倒せてしまう。
  • 逆に、探索部分が難しい。
    • セーブポイントの配置バランスが悪い。配置数が少なく、配置場所が不親切。
    • 鍵の掛かった扉が無駄に3種類もあり、分かりにくい。
    • 表と裏を行き来して進んでいくため、次にどこに行けばいいのか分からなくなりがち。

総評

高いボリュームと疾走感のある操作性が特徴で、安定した面白さを誇っている一作。
システムにクセが無く低難易度なので、探索系ドラキュラの入門用にオススメ。


余談

  • 本作の登場人物の一人でありプレイヤーキャラとしても使用できるマクシーム・キシンは、その妙なキャラクター性のインパクトが強く、一部のコミュニティでも人気がある。
    • ジャンプなどの各アクションの際に「むっ」や「ほぁい」という個性的な掛け声を連呼する。
      • そしてつけられた通称が『ムッムホァイ』
    • 回転アタックというアクションはMPが続く限り延々と回転し続けられ、移動にも攻撃にも幅広く活用できるのだが、見た目が非常にシュールで変態的。
    • 数秒間放置したり特定の必殺技を使うと真後ろを向いて棒立ちするポーズを取るのだが、このポーズの見た目もシュール。
      • 通称『立ちション』
    • 上記のような特徴に加えて、主人公ジュストよりもスピードや移動性能が格段に高く、高速で悪魔城を駆け抜けられる超人的な性能も併せ持っている。
    • このキャラクター性は小島文美氏の耽美的なキャライラストと比べても違和感がある。
  • ものの数秒でクリアしてしまう変態的な某TAS動画と相まって度々ネタにされる。
    • これまた余談だが、この数秒クリアはその後もフレーム単位でチマチマ記録更新した動画が続々現れ、それに伴ってマクシームの変態度も上がっていった(やはりそれもネタにされている)。
  • 変態要素は他にもあるが割愛。
  • 他の作品でもこういった変態ネタが散見される(シャーロット!ジョナサン!シャーロット!ジョナサン!、ドゥエドゥエドゥエ等)
  • コナミ・ザ・ベストとして2005年11月3日に再販された。セーブ謀体がリチウム電池からFRAM(フラッシュメモリのような物)へと変わっているので、末永くお楽しみ頂きたい方はこちらを是非。