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SIREN2 - (2011/01/04 (火) 12:16:52) の編集履歴(バックアップ)


SIREN2

【さいれんつー】

ジャンル ホラーアドベンチャー
対応機種 プレイステーション2
発売・開発元 ソニー・コンピュータエンタテインメント
発売日 2006年2月9日
定価 7,140円


ストーリー

日本近海に位置する離島、夜見島は、独自の因習を守る閉鎖的な島だったが、時代の趨勢に伴い建造物、移住者の増加など、急速な発展を遂げていった。
1976年8月3日。午前0時、原因不明の海底ケーブル切断による大停電、全島民失踪事件が発生する。それによって島は一夜にして無人島となった。
事件から29年後、2005年。島に伝わる因習を調べに来た雑誌編集者や輸送ヘリコプターのエンジントラブルで島に不時着した自衛官達、ある“少女”への想いから島に足を踏み入れた作家などが島を訪れる。
8月3日午前0時、突如不気味なサイレンが島に響き渡った。消えた人々が未知の存在・屍人、そして闇人へとすり替わる。
生き残りを賭けた絶望的な戦いが始まる


特徴

  • 前作の世界観を一部受け継いだストーリー。
    • 本作のストーリーは、前作であるSIRENの一部を引き継いだものとなっている。
    • 引き続き出ている「屍人」も設定が大幅に違うため、似て非なる存在となっている。(変異屍人も今回は出現しない。)
  • 恐怖感はそのままに、よりリアルに。
    • 前作でも人気であった3Dポリゴンの質がさらに上がっている。
      • 懐中電灯の光の質も上昇。LED型電球とハロゲン型電球で照らし方が違うのもまたリアル。
    • 敵である屍人・闇人もうわ言のように生前の記憶を喋り続けるため、不気味な雰囲気が漂っている。

評価点

前作から大きく改善された親切設計

  • 前作で「初心者に不親切」という意見が多かったのか、多くの新仕様が追加された。
    • SIRENシリーズの肝とも言える視界ジャックが大幅に改善された。具体的には、効果音や、視界の固定が出来るなど。
    • 敵の武器が奪えるようになった。
    • アラート機能を導入した事により、敵が近付いてくるのを確認出来るようになった。
    • 地図で自分の現在地や、目的地が表示されるようになったり、攻撃のレスポンス等が改善された。
    • チェックポイントを導入し、死亡した場合にはチェックポイントからやり直す事が出来る。(例外はある)
    • クリアしなくてもアーカイブや第二条件の為の必要行動を達成出来るようになった。(ただし死んだらやり直し)
    • 難易度選択が出来るようになり、やたらと親切なチュートリアルが出来たりヒントが充実したりする。ステージごとに難易度を変える事も出来る。
    • しゃがみ走りの導入や、前作ではリストメニューからしていた操作が○ボタンのみでできるようになるなど、より快適なプレイのための工夫がなされている。
      • 動画や音声アーカイブが追加され、よりSIREN2の世界へのめり込めるようになった。スタッフの遊び心等も反映されている。

隠し武器や隠しシナリオの追加

  • あるステージで特別な敵を倒して武器を奪ったり、あるステージで条件を満たしてクリアすると隠し武器が手に入る。隠しシナリオで使用可能なものも。
  • アーカイブを集めたり、EASY以外の難易度で全ステージをクリアしたり、全ステージのタイムアタックを更新すると隠しシナリオが出現する。
    • これにより、ストーリーの真相や、登場人物のその後を知れたりする。はたまた、屍人が主人公の驚愕なシナリオがあったり、前作の主人公を動かすミニゲーム的なシナリオもある。難易度は推して知るべし。
  • タイムアタックに「称号」システムが追加された。
    • 単純な割に前作でも好評だったタイムアタックだが、今作では特殊な条件下でタイムアタックをクリアすることで称号を得られるようになった。
    • 中でも、的に一切発見されることなくクリアすることで得ることができる称号"Stealth"は、ゲームのコンセプトに合った内容と、その難易度の高さから多くのコアユーザーを虜にした。
  • やりこむ価値はあるが、いずれもそう容易い事ではない。

新しい恐怖

  • 前作で猛威を振るった「犬屍人」や「蜘蛛屍人」、「羽根屍人」等は登場しない。前作で登場した「屍人」も登場するが、中盤以降は新しく出現する闇人がメインの敵となる。

屍霊

  • 赤黒い霧のような存在。よく見ると中央に顔が浮かんでいるのが視認出来る(モデルはディレクターの女性)。
  • この霊が死体に憑依する事で「屍人」が生まれる。
  • 光にとても弱く、懐中電灯で照らしたり、街灯の下に誘導するだけで死んでしまう。その代わり、暗闇がある限り無限に湧き出てくる。
  • 弱弱しいただの霧に見えるが、攻撃能力はきちんと有しており、油断していると囲まれてハメ殺しにされる。
  • また、実体を持たないため、間に遮蔽物があっても追いかけてくる。

闇霊

  • 蛇のような生物。体色は白だが、ゲーム中では布を体に巻きつけているため黒に見える。
  • 「屍霊」のように人に乗り移るわけではないが、設定上こいつがいるステージでは闇人が再生する。
  • 本来は「屍霊」より光に弱いが、巻きつけた布の影響で光にある程度耐性がある。
  • 「屍霊」と異なり実体を持つため、遮蔽物で追跡を逃れることができるが、夜目が利くため暗所でも発見されてしまう。

闇人

  • 屍人より知能が優れているという設定を持ち、登場人物そっくりに声真似をしたり、話しかけて動揺させるといった特殊な行動を行う。
  • 闇霊・屍霊同様、光に弱いという弱点を持つ為、懐中電灯の光で怯ませて戦うといった戦法がメインになる。光だけでは死なない。
  • 夜目が利くため、暗所でも遠距離から発見されてしまう。それを逆手に利用し、こいつを視界ジャックすれば暗所を観察することが可能。
  • 今作にも、前作の変異屍人のように、犬に人の顔をつけたような「闇人乙式」と闇人の股間に顔をつけたような「闇人甲式」が登場。
    • 闇人甲・乙式は発見時に正面からの攻撃を無効化するため、後ろから気付かれないように近づき仕留めるなど、よりゲーム的要素が増している。
    • 見た目もSIRENらしい「グロテスクではない不気味な恐怖」そのものであり、特に太田ともえ(乙式)がトラウマになっている人も多いだろう。
  • ファンの間では「ダークマン」や「やみんちゅ」と呼ばれている。
+ 闇人の画像(ホラー苦手な方は注意!)

左から順に闇人・闇人甲式・闇人乙式


批判点・賛否両論点

武器持ち替えシステム

  • 島中にある日用品や、敵が持っていた武器を倒して奪えるシステムだが、これが大きくSIRENらしさを失う基となってしまっている。
    • どんな弱武器でもダメージを与えさえすれば敵は倒せ、武器も奪えるため、前作にあった「非力なキャラクターを操作し、隠れ、進む。」ことをしなくてもよくなってしまった。
  • 今作では、自衛隊が島に不時着したという設定の下、多くの銃器や自衛隊員(屍・闇人含む)が登場しているため、敵が多くの銃を持っている。
    • その敵を倒し銃を奪うことで、本職である自衛隊員はともかく新聞記者からチンピラ、はたまた占い師の一般女性まで銃を使うことが出来てしまう。(ライフル銃は男性のみだが、拳銃・機関拳銃は全員装備可能)
  • また、前作ではメインだった近接武器も2では大きく進化してしまったことにより、さらに難易度が低下。
    • 靴べらから日本刀、トロフィーから釘バットまで様々な武器が使えるようになったのはいいが、近接武器が最大3回までコンボできるようになったため、非常に使い勝手がよくなった。
    • しかし、銃でも近接攻撃ができるようになったため、銃さえあれば他の武器は必要なくなってしまう。
    • が、リアリティを求めるとこうなってしまうのは自明の理なので、一概に否定は出来ない。前作では「農村ならもっと武器がある筈なのに何故拾わない。」という意見は出ていた。

相変わらず複雑なストーリー

  • 「前作並」という意見もあれば、「前作より難解ではない」という意見もあるが、どちらにせよ複雑な事は変わりない。
    • 前作同様、公式サイトや考察サイト、掲示板で情報をやりとりして自分なりの回答を見つける楽しみを重視しているとも言える。