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メトロイドII RETURN OF SAMUS - (2013/05/31 (金) 09:43:12) の編集履歴(バックアップ)


メトロイドII RETURN OF SAMUS

【めとろいどつー りたーん おぶ さむす】

ジャンル アクション
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対応機種 ゲームボーイ
発売・開発元 任天堂
発売日 1992年1月21日
定価 3,400円
配信 バーチャルコンソール
2011年9月28日/400円
分類 良作
メトロイドシリーズリンク


概要

横スクロールアクションアドベンチャー『メトロイド』のシリーズ2作目。本作でシリーズにおいて重要な存在である「メトロイド」が前面的に押し出されることになる。

ストーリー

前回のスペースパイレーツによるメトロイド強奪事件を解決した銀河連邦は、再びメトロイドが悪用される可能性を考え、惑星SR388に再び調査船を向かわせた。
前回の調査で発見されていないメトロイドが存在しているかも知れないからだ。

そして数日後、緊急連絡が入った。
なんとSR388の地底を調べに向かった調査隊が失踪したというのだ。さらに救助に向かった部隊までもが……。
銀河連邦はただちに連邦警察の武装兵士から成る特殊部隊をSR388へ派遣し、地底に送り込んだ。
しかし彼らもまた、わずかな資料を送ってきただけで消息を絶ってしまった。

銀河連邦は数少ない調査データを調べて行くうちに、ついにメトロイドの存在を確認した。
メトロイドはSR388の地下深くに潜んで、活動を続けているというのである。
この噂はまたたくまに広がり、再びメトロイドの恐怖が銀河全体をつつみ込んだ。
銀河連邦は緊急最高会議を開き、結論を急いだ。
出席した全員の考えはひとつ……。
それは、サムス アランによるメトロイド絶滅指令だった。

再びサムスとメトロイドの闘いが始まる…。

特徴

  • 本作は「メトロイドの殲滅」が目的であるため、特定のエリアを隅から隅まで探索し、エリア一帯に潜んでいるメトロイドを全て倒していくという独特の進め方が大きな特徴である。
    • 規定数のメトロイドを倒すことにより、地下迷宮を満たす有毒液の水位が下がり次のエリアへの道が開け、先へ進むことが可能になっていく。
    • マップは広大であり、探索範囲はかなり広いのでGBのゲームとしてはかなりボリュームがある。
      勿論、各所にアイテムがちりばめられているので全アイテムを所得しつつ、いかに早くクリアするかというタイムアタックも可能。
  • 今作ではメトロイドは成長し、幼体から「アルファ」「ガンマ」「ゼータ」「オメガ」と変態する。
    序盤は一番弱い「アルファ」しか出てこないが、惑星の下層に進むにつれて徐々に成長・変態した個体が現れ、より手強い敵へと変貌していく。
    • 今作の上記メトロイドはアイスビームで凍らせる必要はなくミサイルのみで倒せるが、成長するに従って必要なミサイルも増えていき、連続で戦う事にもなるので(逃げる事は可能だが)、ミサイルの残数を配慮しての行動が問われる。
      • しかし、終盤では幼体のまま出現する固体があり、これは従来通りアイスビームで凍らせてからミサイルを撃ち込まないと倒せない。
    • メトロイドが潜んでいる所には大抵近くに脱け殻があるのでそれが目印の役割を果たしている。
    • これといったボス戦はなく、基本的に同じメトロイドとの戦いを繰り返すのだが、地形やメトロイドの配置、残りミサイルの配慮も必要な展開で、それを単調と思わせない。
  • サムスのアクション幅が広がり、しゃがみとジャンプ中に銃口を下に向けての攻撃ができるようになった。
    • またシリーズでお馴染の強化アイテムとなるスペースジャンプやプラズマビームも本作から登場する。
      • 一方で地形に沿って移動できるスパイダーボールは役割がスペースジャンプと被るのかスーパー以降の2Dメトロイドでは登場していない。
  • ゲームボーイのモノクロ4色・狭い画面という制約が、本作に独特の雰囲気をもたらしている。
    • グラフィックも92年代の携帯ゲームとしては非常に綺麗。クリーチャーもGBのハンデを感じさせないほどグロく描かれている。
  • BGMも雰囲気にマッチしている。
    • 遺跡外観エリアでは、BGMというよりは環境音のようなものだが、これがクリーチャーのうめき声のようにも捉えられるようでもあり、雰囲気がとてもよく出ている。
    • また静かなBGMが突然メトロイドと遭遇して激しいBGMに変わるところはある意味ホラーゲーム的な演出と言える。
    • エンディングで流れる曲も壮大さと軽快さを持った良質な曲で、エンディングらしい達成感を感じられる長めの曲である。
  • 前作ではセーブはゲームオーバー後にしか行うことが出来ず、回復アイテム補給の方法も敵を倒す以外になかったが、本作ではセーブポイントや補給用の装置がマップ内に点在しており、手軽にセーブ・全回復が可能になった。
    • 後の作品でもセーブはセーブポイントで行い、回復には敵から出すアイテムだけでなく回復ポイントでも行えるという形に決定付けられた。
  • 前作であった短時間クリアでサムスのスーツを脱いだ姿が見られる要素も健在。前作と違いリアル等身になっており、初めてサムスの姿が明確にされた。
  • なお本作はシリーズでも珍しく「自爆する基地から制限時間内に脱出する」というシチュエーションがない。

問題点

  • GB故、仕方がないのだが画面が狭いため周りが視認し辛い。
  • マップ表示機能がないため、広大なマップを自分でマッピングしておかなければ迷い易い。そのため少々の記憶力は必要。
  • ビームが手に入れた直後に換装、従来の装備は破棄という仕様なので使いずらいビームを取ってしまうとその後の戦闘が辛くなる。
    • その為本作ではビームは落ちている場所に行けば何度でも取れる。また、その影響で初期装備のノーマルビームは何か装備した時点で二度と使えなくなる。
    • また、後半ではアイスビームが無いと倒せない敵が出てくるがこちらは登場前にアイスビームが落ちているのでさほど問題にはならない。
  • ラスボスの攻略法が分かり辛い。
    • 正攻法は口を開いた状態で頭を突っ込ませた所にミサイルを当てて動きを止め、わざと飲み込まれて腹部でボムを使用するという方法。
      • ラスボスの頭の動きが物凄く早くミサイルを当てる前に攻撃を食らうことも多い。
      • そもそも上記の攻略法に気付かず必死で頭を避けて隙を見てミサイルを当てるという非効率的な攻略法、またはダメージ覚悟で頭部が止まったスキに口の中にミサイルを連射する、というゴリ押し戦法でムリヤリ倒してしまったプレイヤーも少なからずいる(なお頭にミサイルを当てる戦法ではミサイル150発近く当てる必要アリ)。
      • そうなった理由の一つとして、双葉社刊行の攻略本ではボムの戦法が掲載されず、ミサイル連射で攻める方法が最善とされていたことにも起因する。
      • 後の「スーパー」の任天堂公式攻略本のスタッフインタビューにて「前作のラスボスは口の中に入り、倒したそうです」とさりげなく紹介されていた。
    • ちなみに飲み込まれている間もダメージを受け続けるため倒すには最低でも一定量のエネルギータンクが必要。
      • ただ、仮に必要なアイテムが足りなくてもラスボス下の通路を通れば脱出できるので実質詰みはない。
    • このラスボスは、『メトロイド・アザーエム』のプロモーションビデオの回想シーンにおいてもこのラストバトルの映像が使用され、やはりわざと飲み込まれて体内でボムを使用する方法で戦っていた。

総評

後の作品で常識となっているアクションのほとんどが本作初登場の要素であり、スーパー以降のメトロイドの基礎となっているのは間違いないだろう。
シリーズのストーリー時系列では重要な位置にあたる作品でもあるためファンならぜひプレイしておきたい作品。

その他

  • 本作はリメイク作が発売されておらず、バーチャルコンソールで配信されるまでは、シリーズ中最も手に入りにくい作品であった。
  • 後の作品のサムスのスーツの基本デザインも、本作のバリアスーツが基礎となった。
    前作にもバリアはあったものの色が変わるだけで、説明書等のイラストにもスーツが変化した姿はなかった。
    本作ではバリアを取ると、スーツが変化する瞬間も見られる。また、パッケージイラストもこのバリアスーツである。
  • 本作のTVCMで最後に使われている、「メトロイド、オモロイド」という駄洒落めいたフレーズは、後の任天堂作品でしばしばネタとして用いられている。
  • ラスボス「クイーンメトロイド」は『メトロイド アザーM』にて再登場し、それ以外のメトロイドの各形態も『メトロイド フュージョン』にて再登場した。