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モンスターハンター - (2013/07/01 (月) 22:37:36) の編集履歴(バックアップ)


モンスターハンター

【もんすたーはんたー】

ジャンル ハンティングアクション
対応機種 プレイステーション2
発売元・開発元 カプコン
発売日 2004年3月11日
定価 7,140円
レーティング CERO:15歳以上対象
コンテンツアイコン 暴力
分類 良作
モンスターハンターシリーズリンク

概要

のちに人気シリーズ化するハンティングアクション『モンスターハンター』の第1作。略称は『MH』『モンハン』。オンライン接続によるマルチプレイ機能を搭載している。

ゲームスタイル

  • タイトルが示す通り、このゲームの主たる目的は「獲物を狩る」こと。村人や街からの依頼を受け、クエストをこなしてゆく。
    クエストで得たお金や素材で新たな装備を作り、さらなる強敵に挑んでゆく。一応のストーリーはあるが、やりこむほどにストーリー性は希薄になる。
    「エンディングのない冒険活劇」と言える。
    • この特徴は昨今のネットゲームに多く見受けられる。良く言えばやり込みに特化したスルメゲー、悪く言えばストーリー性が極小な作業ゲー。

クエスト

  • クエストは村や集会場で受注し、各フィールドで遂行する。
    フィールドは「森と丘」「砂漠」「ジャングル」「沼地」「火山」「砦」「決戦場」「シュレイド城」の8種類。
  • クエストには制限時間が設けられており、超過した時点で失敗となる。
  • フィールドにはベースキャンプが設営されており、いつでも休息して体力が回復できる。
  • 体力が尽きても即クエスト失敗にはならず、クリア報酬の減額と引き換えにベースキャンプで復活できる。

装備

  • ハンターは武器を1種類、防具を5種類(頭、胴、腰、腕、足)装備することができる。装備によって外見も変化する。
    • 装備を製作するためには様々な素材が必要。素材はフィールド上での採集の他、倒したモンスターから剥ぎ取ることで手に入れる。
      強い装備を手に入れるためには強いモンスターを倒す必要がある。
    • 装備の特性は素材となるモンスターの性質に順じていることが多い。そのため、火属性をもつ武器や雷属性に強い防具など各装備に特徴がある。

武器

武器には以下の6種類があり、それぞれに一長一短がある。近接武器を扱う場合は「剣士」、遠距離武器を扱う場合は「ガンナー」と呼ばれる。
剣士とガンナーでは防具も専用のものを身につける必要がある。遠距離攻撃主体で戦うガンナーの防具は守備力が低い。

+ 武器一覧

剣士

  • 片手剣:剣と盾を扱う。攻撃・防御・機動性のバランスに優れる。
  • 大剣:巨大な両手剣を扱う。機動性に劣るが、一撃の威力は大きい。刀身によるガードも可能。
  • ランス:槍と盾を扱う。機動性に劣るが、抜群のガード性能を誇る。
  • ハンマー:巨大な塊棍を扱う。リーチが短くガードもできないが、一撃の威力が大きく、溜め攻撃が可能。機動性も高い。

ガンナー

  • ライトボウガン:小型のボウガンを扱う。ガードはできないが、遠距離攻撃が可能で機動性が高い。
  • ヘビィボウガン:大型のボウガンを扱う。ガードができず機動性も劣るが、強力な遠距離攻撃が出来る。

大型モンスター

戦うことになる大型モンスターの一部を紹介する。クエストには対象の体力を0にする「討伐」と、ある程度体力を減らして生け捕りにする「捕獲」がある。
討伐と捕獲は明確に分かれており、捕獲クエストでなければ捕獲は不可である。ちなみにどちらでもクリアになる「狩猟」は『MH2』から採用された。
大型モンスターは体の部位ごとに「肉質」(要するに防御力)が異なり、肉質の柔らかい部位に攻撃を当てる事で効率良く討伐できる。

  • 大型モンスターは戦うたびに身体のサイズが異なり、記録として残るためこれを更新するのも楽しみの一つである。
  • 初代及びGでは大きい方のみ記録されていたが、2からは小さい方も記録されるようになった。
  • 一定以上(2からは以下も)のサイズを倒すと数値の横に銀や金の冠がつく*1のも名誉であり楽しみであり、シリーズの定番となった。
    + 大型モンスター抜粋
    • イャンクック
      • 大きな耳が特徴の「怪鳥」。最初に対峙する大型モンスターであり、誰もが通る難関。
    • ゲリョス
      • ゴム質の体を持つ「毒怪鳥」。毒液やトサカから放つ閃光、アイテム盗みなど厄介な攻撃を持つ。
    • フルフル
      • 日の当たらない洞窟に潜む異形の飛竜。伸縮自在の首による攻撃や体内発電が武器。
    • リオレイア
      • 大地を駆ける「雌火竜」。リオレウスと対をなす存在。「陸の女王」の異名を持ち、地上での戦闘力は圧倒的。
    • リオレウス
      • 本作の看板を務める「火竜」。モンスターハンターの世界を象徴する存在。「空の王」の異名に違わず飛行からの攻撃が強力。
    • ガノトトス
      • 地底湖や川に棲む「水竜」。巨体を生かした体当たりや水流ブレスを用いる。
    • モノブロス
      • 真紅の一本角が特徴の「一角竜」。オフラインでのみ狩猟出来る。
    • ディアブロス
      • 2本の大きな角が特徴の「角竜」。突進や砂中からの突き上げによる攻撃をしてくる。
    • グラビモス
      • 堅牢な外殻をもつ「鎧竜」。動きは比較的緩慢だが、強烈な熱線ブレスを吐く。
    • ラオシャンロン
      • 悠久の時を生き続け、山のような外観から漢字表記で「老山龍」とも書かれる。誰もが息をのむ程の圧倒的な巨体を誇る。
    • ミラボレアス
      • 「運命の戦争」を意味する名を持つ「黒龍」。本作最強のモンスター。

アイルー

  • 獣人種にあたる小型モンスター。見た目はしゃべるネコ。中には人間と共生しているものもおり、ハンター生活の手助けをしてくれる。
    • 鳴き声は音響スタッフが飼っているネコから直接サンプリングしたもの。
    • 黒い体毛の「メラルー」もいるが、こちらはハンターのアイテムを盗む厄介な相手。

グラフィック

広大な草原、鬱蒼した密林、荘厳な瀑布といった自然描写は圧巻で、世界観を盛り立てている。

音楽

以降のシリーズ作を通してメインテーマとして用いられている「英雄の証」を筆頭に、重厚かつ落ち着きのあるBGMが用いられている。

ヒットの要因

本作は元々カプコン社内でも大きな期待は寄せられておらず、実験作のような扱いであった。
しかし、『突き放し』といわんばかりのストイックなゲーム性、シビアな難易度、見上げるような巨大なモンスターを倒した時の達成感といった要素がユーザーに評価され、
口コミで広まりジワ売れ。累計20万本というヒット作となった。ゲーム雑誌等でも取り扱われるようになり、『G』を発売するきっかけとなった。


モンスターハンターG

【もんすたーはんたーじー】

ジャンル ハンティングアクション

ソフト単品

スターターパック
対応機種 プレイステーション2、Wii
発売元・開発元 カプコン
発売日 【PS2】2005年1月20日
【Wii】2009年4月23日
定価 【PS2】7,140円
【Wii】ソフト単品:3,990円/スターターパック:5,240円(全て税込)
レーティング 【PS2】CERO:15歳以上対象
【Wii】CERO:C(15歳以上対象)
コンテンツアイコン 暴力
分類 良作

概要

前作の好評を受け、廉価版としてではなく大幅な追加要素をプラスして発売された。

PS2版での追加要素

  • 「訓練所」の追加
    • 与えられたアイテムと装備でモンスターに挑む腕試し的な要素。後のシリーズ作でも定番となった。
  • 新規モンスターの追加
    • 多くのモンスターに色違いの個体が登場した。後に亜種と呼称されるようになり、これまた後のシリーズ作の定番となった。
    • ただし今作では出現条件が厳しい*2上に固定のクエストはなく、通常のクエストを受けた時に確率で入れ替わって出てくるのみ*3
  • 新武器「双剣」の追加
    • ガードはできないが、手数で攻めるタイプの武器。鬼人乱舞は特に強力。
  • 「G級クエスト」の追加
    • 上位クエストよりも更に高難度のクエスト。このクエストでないと手に入らないアイテムも存在する。

Wii版での追加要素

  • PS2版の追加要素に加え、MHP2Gまでの基本機能の多くを追加。
    • 原種と亜種はそれぞれ独立した別々のクエストに出るようになっている。

初代から通じての不評点

  • ゲームバランス
    • 良いとはいえない。後のシリーズ作と比較すると、かなり難易度が高い。
    • G級クエストのみならず、上位クエストでもモンスターが強力。補助アイテムも充実しておらず、制限時間を目いっぱい使わないと達成が難しいことも多い。
  • クエスト配置のバランスの問題(初代のみ)
    • オフラインには序盤の中ボスのような存在の「ドスランポス」討伐クエストだけで4つもクエストが存在する。
      「ドスゲネポス」と「ドスイーオス」にも似たような問題あり。
    • オフでは「ゲリョス」「ガノトトス」「リオレイア」の討伐が目的のクエストが存在せず、前二者は別のクエストのお邪魔キャラとしてのみ登場し、リオレイアはリオレウスと同時に戦うことになる。
      2011年6月いっぱいをもって無印のオンラインサービスは終了したため、オフで彼らの素材が必要な場合はお邪魔キャラとして倒さなければならない。
      • さすがにこの問題はMHGで改善された。
  • 剥ぎ取り・採取のランダム性
    • 剥ぎ取りで得られるアイテムはほぼ完全に確率依存。レア素材を手に入れるために何度となく同じクエストをこなさなければならないこともある。
      ユーザーを選ぶ点であり、時に作業ゲーと呼称される所以でもある。本作に限らずオンラインゲーム等でしばしば上がる問題ではある。
    • 採取で得られるアイテムの数も確率依存であり、運が悪いとなかなか欲しい素材を集めることができず、手間がかかる。
      • この問題はMHPから「農場」を取り入れたことである程度解決しており、Wii版MHGでも「ペットの豚にアイテムを取りに行かせる」ことで手間を軽減させている。
  • 武器間の性能バランスの悪さ
    • ハンマーが弱い。威力と立ち回りがほとんど大剣と変わらないが、リーチが短いために弱点部位が高い位置にあるモンスターと相性が悪かったり、打撃武器なので尻尾を切断できなかったりするため、
      大剣の劣化版のような位置づけになってしまっている。MHGからは一部のタメ攻撃をタメでキャンセルする機能が備わり、多少大剣との差別化が図られた。
    • 双剣が強すぎる。属性値のダメージ計算が他武器と同様でありながら、手数の多さで圧倒的に勝るため、ダメージ効率で頭一つ抜けた存在となっている。
    • 一部の武器がゲームバランスを崩すほどに強い。大剣の「龍刀【紅蓮】」や双剣の「封龍剣【超絶一門】」など。
      • 龍刀シリーズは属性つき大剣でありながら、最強クラスの無属性大剣と同等の基本攻撃力を有するため、非常に汎用性が高い。また、比較的少ないレア素材で作成できる。
      • 超絶一門は、基本攻撃力が低く属性攻撃力が高いピーキーな性能ながら、双剣特有の圧倒的手数によって、それを補って余りある威力を誇る。
      • MHGではランスの攻撃速度が上昇したため、最強クラスのランスである「黒滅龍槍」によるハメ殺しが横行した。
    • 後のシリーズ作でこれらのバランス調整がなされたが、双剣に関しては半ば野放し状態となり、しばらく双剣一強が続いた。
  • 一部のスキルが著しく強い
    • 具体的に言うと「切れ味レベル+1」というスキルを付ける事で一部の武器の攻撃力が約1.2倍になる。更に「心眼」と言うスキルを付けることによって攻撃力が2倍近くになる。この仕様によりスキル選択の幅が少なくなってしまった。
  • カメラワークの悪さ
    • 壁際に追い込まれた際、壁が透過状態になるのではなく、ハンターを頭頂から見たカメラアングルに勝手に切り替わる。
      敵が視認しづらくなるため、これが原因でやられることも多かった。
      • この問題は後のMH3まで改善されなかった。
  • 敵の攻撃目標
    • 大型肉食モンスターも草食モンスターも昆虫さえも、いざハンターを見つけると一致団結して襲ってくる。"弱肉強食”の世界観に水を差してしまっている。
      • 飛竜の風圧でたまたまそこにいたアイルーが戦闘態勢に入ると、タル爆弾を抱えてプレイヤーに突撃してくるなど。
  • もっさりモーション
    • 回復薬を飲むとガッツポーズをする。研石を使うとその場で数秒間完全に硬直する。これらのモーション中は例え大型モンスターとの戦闘時でさえ行われるため、
      プレイヤーを苛立たせる原因となっている。とはいっても、敵の攻撃を避けつつアイテムを使用するのもプレイヤースキル次第であり、戦闘の醍醐味のひとつではあるのだが。

本作の後のシリーズ展開

  • ナンバリングシリーズ
    • MH2、MH3、MH3Gがこのシリーズにあたる。システム全体に追加要素、変更点が多く見受けられ、実験作的作風が強いのが特徴。
      当たり要素と外れ要素がはっきりしており、人によってその評価は必ずしも一致しない。
  • ポータブルシリーズ
    • MHPMHP2Gなどがこのシリーズにあたる。前述のシリーズをベースに作り込まれており、ライトユーザー向けでありながら総じて完成度は高い。
      最も売上が伸びたシリーズである。PSPによるアドホック通信での気軽な協力プレイが可能であることがヒットの大きな要因と言える。
  • フロンティアシリーズ
    • 完全なオンラインゲーム。アップデートによりモンスターの追加やバランス調整を行っている。
      このシリーズ独自のモンスターやクエストも多数存在するほか、上記2シリーズで好評を得たモンスターの実装も行われている。