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遊☆戯☆王 モンスターカプセルGB - (2011/07/18 (月) 07:41:34) の編集履歴(バックアップ)


遊☆戯☆王 モンスターカプセルGB

【ゆうぎおうもんすたーかぷせる じーびー】

ジャンル RPG
対応機種 ゲームボーイ(カラー対応)
メディア カセットロム
発売元 コナミ
発売日 2000年4月13日
定価 4,500円
プレイ人数 1~2人

概要

出ればクソゲーといわれる遊戯王のゲーム。確かにGBをはじめとする初期のカードゲームはゲームバランスが悪くお世辞にも褒められたものではなかったが、この作品は違う。
舞台はDEATH-Tおよびモンスターワールド終了後から始まるオリジナルストーリー。
千年リングが心身喪失状態の海馬に取り付くことから物語は始まる。
ちなみにカプセルモンスターのゲーム化は本作以前に発売された記念すべき遊戯王のゲーム化第一弾のPS『遊戯王 モンスターカプセル&ブリード』が存在する。

評価点

ストーリー

  • 全体的には原作にあった「モンスターワールド」と「カプセルモンスター」を組み合わせたような世界観。大まかに分けると現実世界でダークマスターのいるダークフロアに入るためにスターチップを規定数集め、手持ちのモンスターカプセル(以降MC)を強化するパートとその後ダークマスターの用意した仮想世界内で冒険者となり問題を解決していくパートに分けられる。
    • 仮想世界でのストーリーは各階層で繋がりはなく、計5つあるがどれも非常によくまとまっておりなかなか出来がよい。
      • 世界内でハーピーレディや時の魔術師などが登場人物として登場するのもうれしい。
  • BGMは全てゲームオリジナルのものだが、雰囲気とマッチしており特にボス戦のBGMは燃える。

登場キャラクター

  • 遊戯王連載初期のキャラクターがかなり多く登場する。王国編以降完全にカードゲーム漫画になって以来全く出番のなくなったキャラも多く、昔からのファンにとっては「こんなキャラいた!!」と驚くこと請け合い。全員の名前が言えたら、完全にフリークと呼ばれても遜色ないレベル
    • ただ、王国編からもバンデットキースやペガサス等をはじめ多くが登場しており(というかダークマスターの多くは王国編のデュエリスト)、キャラの積み込みと捉えることもできる。
      • なお、本作の発売はDMの放映前のため海馬の髪の毛が緑色等キャラの造形はテレビ朝日版準拠となっている。(ただし、TV版でレギュラーだった野坂ミホは登場しない)

システム

  • 戦いは6×6のフィールドで行われ1マスごとにフィールドが用意されている。最大で4体のMCを出せ、1ターンにつき1体のモンスターを動かして移動や攻撃を行う。MCがフィールド上に1体もいなくなったら負けとなる。
    • 攻撃の成功はダイスによって決定し、命中率よりも出た目が低ければ命中となる。ただし、命中率100%でも95以上の値を出すとファンブルとなり自滅。0%でも一桁台を出せばクリティカルで2倍ダメージ(00ならスーパークリティカルで3倍ダメージ)となる
    • 命中率や威力はフィールドパワーソースや敵が他の味方が攻撃可能な範囲にいることによる支援効果でも上昇する。
    • バトル以外にもルート選択等全ての物事はダイスによって決められる

モンスター

  • 使えるMCはトリガンやモグリンといった原作でもカプモンとして登場したもののほかに青眼の白龍や黒魔術師といった本来ならばDMに登場するモンスターもおり、なかなかの数。
    • それぞれにステータスの上昇率や技の範囲が定められており、勿論強いもの程レアリティも高い。
    • 特定のMCは決められた一定レベル以上になると進化カプセルを使うことで上位ユニットに進化が可能(例:ビートン→ハイパービートル)。進化直後はレベル1となり能力値は進化前の半分となるが、上昇率も良いため最終的な能力値は進化前を大幅に上回る。勿論、進化前の能力値が高い方が初期能力値は高くなるため、よりこだわるなら上限であるレベル50まで育てた方がよい。
      • 技の中には直接攻撃のほかに敵を弱体化させたり、動きを封じたりするタイプのものがあるほか、出すだけで特殊効果を出すドラゴンを封じる壺、それを無効化する壺魔人もいる。
  • 小さいながら、再現度は高くグラフィックはかなり頑張っていると言える(これはキャラにも言える)

難点

システム面

  • エンカウントが不安定。仮想空間のエンカウントは○歩歩くごとに○%といったようにダイスによって決められる*1
    • このため、運がいいと敵が全く出ない。逆に悪いと毎回毎回引っかかることになり、プレイヤーによる調整が全くできない(ダイス判定とエンカウントにはタイムラグが存在するためセーブ&リセットにより、引っかかったらリセットを繰り返せばエンカウントを避けることは可能)。
  • MCは仲間のものを除いて一度倒されると例外なく消滅する(加えて、消滅しない仲間をモデルにしたMCは初期レベルが1で上昇率も良くないためあまり実用的でない)。
    • そのため、ボス戦で今まで苦労して育ててきたモンスターが一瞬で消えることもざら。
    • 現実世界においても名ありキャラの中には隣接しただけで強制バトルになるキャラもおり、その階層に上がった直後にそれをやってしまうとかなり辛い
      • ただし、次の階層で手に入るMCはその一つ下の階をクリアした時のMCのレベルと殆ど同一でしかも質も高いため、たとえ手元に1体しか残っていなくてもそれほど心配することもない。
      • しかし、この仕様のため1階で手に入れた思い入れのあるMCを最後まで使い続けるというのは不可能ではないものの、かなり難しい。
  • 戦闘で得られる経験値が一律で最大レベルのMCに合わせた値となる。そのため、1体でもレベルが高いと微々たる経験値しか入手できない。逆に言うと低レベルのMCのみで高レベルとのバトルに勝利すれば、一気にレベルが数十も上がる。(進化直後のレベル1を使わなければまず勝てないだろうが)
  • 200個しかMCを持てない。一見多そうだが終盤になると全く足りない。だぶついたものなど余計なものは捨てるしかない。

難易度

  • 仮想空間ではMCの補充ができず、ボスが強いこともあり攻略本なしではなかなかきつめの難易度。
  • 特にSTAGE2と5はかなり辛い。
    • 前者は主人公の目的地までのルートによって敵の強さが変わる。最強レベルになるとほぼ積み状態といっても過言ではない。
    • 後者は単純に強い。ここまでくればそれなりに強力なMCを所持しているはずなのだが、それを一撃で消し飛ばすほどの性能を持っており、運に頼らざるを得ない部分を持っている。
    • 3Fにおいて、ある条件を満たすと本来ならED後しか使用できないはずのカプセルマシーンが使用可能だが、それで強力なMCを入手してようやくちょっと楽ができるくらいのバランス。

ED後

  • ED後のやり込み要素が少ない。
    • 本編が終わると二度と仮想空間の中には入れず、ひたすら対戦用にモンスターを収集しレベルを上げる作業しかない。(一応本編終了後にしか手に入らないモンスターはそれなりにいる)
    • モンスターカプセル以外のパラメーター変更カプセルは本編終了後も一応カプセルマシーンから入手できるのだが、非常に確率が低い。特にモンスターを進化させる進化カプセルと技を強化する技カプセルは育成には欠かせないため序盤から計画的に使用を抑える必要がある。

総評

カード商法に頼らずとも(カードが特典につかなくても)、キャラゲーとしては間違いなく良作の部類に入り、他のGBの遊戯王のゲームとは比較にならない出来。しかし、作る労力が大変なのか漫画が完全にカードゲームオンリーになったこともあるのか続編は出ていない。